2024/02/27

◆暗闇の災い

10:21 主はモーセに言われた。「手を天に向かって差し伸べ、エジプトの地に闇を臨ませ、人がそれを手に感じるほどにしなさい。」

10:22 モーセが手を天に向かって差し伸べると、三日間エジプト全土に暗闇が臨んだ。

10:23 人々は、三日間、互いに見ることも、自分のいる場所から立ち上がることもできなかったが、イスラエルの人々が住んでいる所にはどこでも光があった。

10:24 ファラオがモーセを呼び寄せて、「行って、主に仕えるがよい。ただし、羊と牛は残しておけ。妻子は連れて行ってもよい」と言うと、

10:25 モーセは答えた。「いいえ。あなた御自身からも、いけにえと焼き尽くす献げ物をいただいて、我々の神、主にささげたいと思っています。

10:26 我々の家畜も連れて行き、ひづめ一つ残さないでしょう。我々の神、主に仕えるためにその中から選ばねばなりません。そこに着くまでは、我々自身どれをもって主に仕えるべきか、分からないのですから。」

10:27 しかし、主がまたファラオの心をかたくなにされたので、ファラオは彼らを去らせようとはしなかった。

10:28 ファラオが、「引き下がれ。二度とわたしの前に姿を見せないよう気をつけよ。今度会ったら、生かしてはおかない」と言うと、

10:29 モーセは答えた。「よくぞ仰せになりました。二度とお会いしようとは思いません。」


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2024/02/23

◆モーセおよびアロンとその子らの務め

3:38 幕屋の前、つまり、臨在の幕屋の東側の正面に宿営するのは、モーセおよびアロンとその子らである。彼らはイスラエルの人々のために聖所を守る。ほかの者がその務めをしようとするならば、死刑に処せられる。

3:39 モーセとアロンが主の命令によって、氏族ごとに登録した生後一か月以上のレビ人の男子の総数は二万二千人であった。

◆イスラエル人の代わりをするレビ人

3:40 主はモーセに言われた。イスラエルの人々のうち、生後一か月以上のすべての長子を登録し、その名を数えなさい。

3:41 あなたはレビ人をイスラエルの人々のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエルの人々の家畜のすべての初子の代わりに取って、わたしのものとしなさい。わたしは主である。

3:42 モーセは、主が命じられたとおり、イスラエルの人々のすべての長子を登録した。

3:43 登録され、名を数えられた生後一か月以上の長子は、総数二万二千二百七十三人であった。

3:44 主はまた、モーセに仰せになった。

3:45 レビ人をイスラエルの人々のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエルの家畜の代わりに取りなさい。レビ人はわたしのものである。わたしは主である。

3:46 イスラエルの人々の長子の数は、レビ人の数を二百七十三人超過している。この人数分の贖い金が必要である。

3:47 一人当たり五シェケル、つまり一シェケル当たり二十ゲラの聖所のシェケルをおのおのから徴収し、

3:48 その銀を、超過している人数分の贖い金としてアロンとその子らに与えなさい。

3:49 モーセは、レビ人によって贖われた者を超過している人々から、贖い金を徴収したが、

3:50 イスラエルの人々の長子から徴収した銀は、聖所のシェケルで千三百六十五シェケルであった。

3:51 モーセはその贖い金を主の命令に従って、主がモーセに命じられたとおり、アロンとその子らに与えた。

2730   13650


2024/02/20

◆イサクとリベカの結婚

24:1 アブラハムは多くの日を重ね老人になり、主は何事においてもアブラハムに祝福をお与えになっていた。

24:2 アブラハムは家の全財産を任せている年寄りの僕に言った。「手をわたしの腿の間に入れ、

24:3 天の神、地の神である主にかけて誓いなさい。あなたはわたしの息子の嫁をわたしが今住んでいるカナンの娘から取るのではなく、

24:4 わたしの一族のいる故郷へ行って、嫁を息子イサクのために連れて来るように。」

24:5 僕は尋ねた。「もしかすると、その娘がわたしに従ってこの土地へ来たくないと言うかもしれません。その場合には、御子息をあなたの故郷にお連れしてよいでしょうか。」

24:6 アブラハムは答えた。「決して、息子をあちらへ行かせてはならない。

24:7 天の神である主は、わたしを父の家、生まれ故郷から連れ出し、『あなたの子孫にこの土地を与える』と言って、わたしに誓い、約束してくださった。その方がお前の行く手に御使いを遣わして、そこから息子に嫁を連れて来ることができるようにしてくださる。

24:8 もし女がお前に従ってこちらへ来たくないと言うならば、お前は、わたしに対するこの誓いを解かれる。ただわたしの息子をあちらへ行かせることだけはしてはならない。」

24:9 そこで、僕は主人アブラハムの腿の間に手を入れ、このことを彼に誓った。

24:10 僕は主人のらくだの中から十頭を選び、主人から預かった高価な贈り物を多く携え、アラム・ナハライムのナホルの町に向かって出発した。

24:11 女たちが水くみに来る夕方、彼は、らくだを町外れの井戸の傍らに休ませて、

24:12 祈った。「主人アブラハムの神、主よ。どうか、今日、わたしを顧みて、主人アブラハムに慈しみを示してください。

24:13 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っています。この町に住む人の娘たちが水をくみに来たとき、

24:14 その一人に、『どうか、水がめを傾けて、飲ませてください』と頼んでみます。その娘が、『どうぞ、お飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えれば、彼女こそ、あなたがあなたの僕イサクの嫁としてお決めになったものとさせてください。そのことによってわたしは、あなたが主人に慈しみを示されたのを知るでしょう。」

24:15 僕がまだ祈り終わらないうちに、見よ、リベカが水がめを肩に載せてやって来た。彼女は、アブラハムの兄弟ナホルとその妻ミルカの息子ベトエルの娘で、

24:16 際立って美しく、男を知らない処女であった。彼女が泉に下りて行き、水がめに水を満たして上がって来ると、

24:17 僕は駆け寄り、彼女に向かい合って語りかけた。「水がめの水を少し飲ませてください。」

24:18 すると彼女は、「どうぞ、お飲みください」と答え、すぐに水がめを下ろして手に抱え、彼に飲ませた。

24:19 彼が飲み終わると、彼女は、「らくだにも水をくんで来て、たっぷり飲ませてあげましょう」と言いながら、

24:20 すぐにかめの水を水槽に空け、また水をくみに井戸に走って行った。こうして、彼女はすべてのらくだに水をくんでやった。

24:21 その間、僕は主がこの旅の目的をかなえてくださるかどうかを知ろうとして、黙って彼女を見つめていた。

24:22 らくだが水を飲み終わると、彼は重さ一ベカの金の鼻輪一つと十シェケルの金の腕輪二つを取り出しながら、

24:23 「あなたは、どなたの娘さんですか。教えてください。お父さまの家にはわたしどもが泊めていただける場所があるでしょうか」と尋ねた。

24:24 すると彼女は、「わたしは、ナホルとその妻ミルカの子ベトエルの娘です」と答え、

24:25 更に続けて、「わたしどもの所にはわらも餌もたくさんあります。お泊まりになる場所もございます」と言った。

24:26 彼はひざまずいて主を伏し拝み、

24:27 「主人アブラハムの神、主はたたえられますように。主の慈しみとまことはわたしの主人を離れず、主はわたしの旅路を導き、主人の一族の家にたどりつかせてくださいました」と祈った。

24:28 娘は走って行き、母の家の者に出来事を告げた。

24:29 リベカにはラバンという兄がいたが、ラバンはすぐに町の外れの泉の傍らにいるその人のところへ走った。

24:30 妹が着けている鼻輪と腕輪を見、妹リベカが、「その人がこう言いました」と話しているのを聞いたためである。彼が行ってみると、確かに泉のほとりのらくだのそばにその人が立っていた。

24:31 そこで、ラバンは言った。「おいでください。主に祝福されたお方。なぜ、町の外に立っておられるのですか。わたしが、お泊まりになる部屋もらくだの休む場所も整えました。」

24:32 その人は家に来て、らくだの鞍をはずした。らくだにはわらと餌が与えられ、その人と従者たちには足を洗う水が運ばれた。

24:33 やがて食事が前に並べられたが、その人は言った。「用件をお話しするまでは、食事をいただくわけにはまいりません。」「お話しください」とラバンが答えると、

24:34 その人は語り始めた。「わたしはアブラハムの僕でございます。

24:35 主がわたしの主人を大層祝福され、羊や牛の群れ、金銀、男女の奴隷、らくだやろばなどをお与えになったので、主人は裕福になりました。

24:36 奥様のサラは、年をとっていましたのに、わたしの主人との間に男の子を産みました。その子にわたしの主人は全財産をお譲りになったのです。

24:37 主人はわたしに誓いを立てさせ、『あなたはわたしの息子の嫁を、わたしが今住んでいるカナンの土地の娘から選び取るな。

24:38 わたしの父の家、わたしの親族のところへ行って、息子の嫁を連れて来るように』と命じました。

24:39 わたしが主人に、『もしかすると、相手の女がわたしに従って来たくないと言うかもしれません』と申しますと、

24:40 主人は、『わたしは今まで主の導きに従って歩んできた。主は御使いを遣わしてお前に伴わせ、旅の目的をかなえてくださる。お前は、わたしの親族、父の家から息子のために嫁を連れて来ることができよう。

24:41 そのとき初めて、お前はわたしに対する誓いを解かれる。またもし、わたしの親族のところに行っても、娘をもらえない場合には、お前はこの誓いを解かれる』と言いました。

24:42 こういうわけで、わたしは、今日、泉の傍らにやって来て、祈っておりました。『主人アブラハムの神、主よ。わたしがたどってきたこの旅の目的を、もしあなたが本当にかなえてくださるおつもりなら、

24:43 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っていますから、どうか、おとめが水をくみにやって来るようになさってください。彼女に、あなたの水がめの水を少し飲ませてください、と頼んでみます。

24:44 どうぞお飲みください、らくだにも水をくんであげましょう、と彼女が答えましたなら、その娘こそ、主が主人の息子のためにお決めになった方であるといたします。』

24:45 わたしがまだ心に言い終わらないうちに、リベカさまが水がめを肩に載せて来られたではありませんか。そして、泉に下りて行き、水をおくみになりました。わたしが、『どうか、水を飲ませてください』と頼みますと、

24:46 リベカさまはすぐに水がめを肩から下ろして、『どうぞお飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えてくださいました。わたしも飲み、らくだも飲ませていただいたのです。

24:47 『あなたは、どなたの娘さんですか』とお尋ねしたところ、『ナホルとミルカの子ベトエルの娘です』と答えられましたので、わたしは鼻輪を鼻に、腕輪を腕に着けて差し上げたのです。

24:48 わたしはひざまずいて主を伏し拝み、主人アブラハムの神、主をほめたたえました。主は、主人の子息のために、ほかならぬ主人の一族のお嬢さまを迎えることができるように、わたしの旅路をまことをもって導いてくださいました。

24:49 あなたがたが、今、わたしの主人に慈しみとまことを示してくださるおつもりならば、そうおっしゃってください。そうでなければ、そうとおっしゃってください。それによって、わたしは進退を決めたいと存じます。」

24:50 ラバンとベトエルは答えた。「このことは主の御意志ですから、わたしどもが善し悪しを申すことはできません。

24:51 リベカはここにおります。どうぞお連れください。主がお決めになったとおり、御主人の御子息の妻になさってください。」

24:52 アブラハムの僕はこの言葉を聞くと、地に伏して主を拝した。

24:53 そして、金銀の装身具や衣装を取り出してリベカに贈り、その兄と母にも高価な品物を贈った。

24:54 僕と従者たちは酒食のもてなしを受け、そこに泊まった。次の朝、皆が起きたとき、僕が、「主人のところへ帰らせてください」と言うと、

24:55 リベカの兄と母は、「娘をもうしばらく、十日ほど、わたしたちの手もとに置いて、それから行かせるようにしたいのです」と頼んだ。

24:56 しかし僕は言った。「わたしを、お引き止めにならないでください。この旅の目的をかなえさせてくださったのは主なのですから。わたしを帰らせてください。主人のところへ参ります。」

24:57 「娘を呼んで、その口から聞いてみましょう」と彼らは言い、

24:58 リベカを呼んで、「お前はこの人と一緒に行きますか」と尋ねた。「はい、参ります」と彼女は答えた。

24:59 彼らは妹であるリベカとその乳母、アブラハムの僕とその従者たちを一緒に出立させることにし、

24:60 リベカを祝福して言った。「わたしたちの妹よ/あなたが幾千万の民となるように。あなたの子孫が敵の門を勝ち取るように。」

24:61 リベカは、侍女たちと共に立ち上がり、らくだに乗り、その人の後ろに従った。僕はリベカを連れて行った。

24:62 イサクはネゲブ地方に住んでいた。そのころ、ベエル・ラハイ・ロイから帰ったところであった。

24:63 夕方暗くなるころ、野原を散策していた。目を上げて眺めると、らくだがやって来るのが見えた。

24:64 リベカも目を上げて眺め、イサクを見た。リベカはらくだから下り、

24:65 「野原を歩いて、わたしたちを迎えに来るあの人は誰ですか」と僕に尋ねた。「あの方がわたしの主人です」と僕が答えると、リベカはベールを取り出してかぶった。

24:66 僕は、自分が成し遂げたことをすべてイサクに報告した。

24:67 イサクは、母サラの天幕に彼女を案内した。彼はリベカを迎えて妻とした。イサクは、リベカを愛して、亡くなった母に代わる慰めを得た。


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◆エリヤとバアルの預言者

18:1 多くの日を重ねて三年目のこと、主の言葉がエリヤに臨んだ。「行って、アハブの前に姿を現せ。わたしはこの地の面に雨を降らせる。」

18:2 エリヤはアハブの前に姿を現すために出かけた。サマリアはひどい飢饉に襲われていた。

18:3 アハブは宮廷長オバドヤを呼び寄せた――オバドヤは心から主を畏れ敬う人で、

18:4 イゼベルが主の預言者を切り殺したとき、百人の預言者を救い出し、五十人ずつ洞穴にかくまい、パンと水をもって養った――。

18:5 アハブはオバドヤに言った。「この地のすべての泉、すべての川を見回ってくれ。馬やらばを生かしておく草が見つかり、家畜を殺さずに済むかもしれない。」

18:6 彼らは国を分けて巡ることにし、アハブは一人で一つの道を行き、オバドヤも一人でほかの道を行った。

18:7 オバドヤが道を歩いていると、エリヤが彼に会いに来た。オバドヤはそれがエリヤだと分かって、ひれ伏し、「あなたは、エリヤさまではありませんか」と言った。

18:8 エリヤは彼に言った。「そうです。あなたの主君のもとに行って、エリヤがここにいる、と言ってください。」

18:9 オバドヤは言った。「わたしにどんな罪があって、あなたは僕をアハブの手に渡し、殺そうとなさるのですか。

18:10 あなたの神、主は生きておられます。わたしの主君があなたを捜し出そうとして人を送らなかった民や国はないのです。彼らが、『エリヤはここにいない』と言えば、王はその国や民に、エリヤは見つからなかったと誓わせるほどです。

18:11 今あなたは、『エリヤがここにいる、とあなたの主君アハブに言いに行きなさい』と言われる。

18:12 しかし、わたしがあなたを離れれば、主の霊はあなたをわたしの知らないところに連れて行くでしょう。わたしがアハブに知らせに行っても、あなたが見つからなければ、わたしは殺されます。僕は幼いころから、主を畏れ敬っております。

18:13 イゼベルが主の預言者を殺したときにわたしがしたことを、あなたは知らされてはいないのですか。わたしは主の預言者百人を五十人ずつ洞穴にかくまい、パンと水をもって養いました。

18:14 今あなたは、『エリヤがここにいる、とあなたの主君に言いに行きなさい』と言われる。わたしは殺されてしまいます。」

18:15 エリヤはこう答えた。「わたしの仕えている万軍の主は生きておられます。今日わたしはアハブの前に姿を現します。」

18:16 オバドヤはアハブに会って知らせたので、アハブはエリヤに会いに来た。

18:17 アハブはエリヤを見ると、「お前か、イスラエルを煩わす者よ」と言った。

18:18 エリヤは言った。「わたしではなく、主の戒めを捨て、バアルに従っているあなたとあなたの父の家こそ、イスラエルを煩わしている。

18:19 今イスラエルのすべての人々を、イゼベルの食卓に着く四百五十人のバアルの預言者、四百人のアシェラの預言者と共に、カルメル山に集め、わたしの前に出そろうように使いを送っていただきたい。」

18:20 アハブはイスラエルのすべての人々に使いを送り、預言者たちをカルメル山に集めた。

18:21 エリヤはすべての民に近づいて言った。「あなたたちは、いつまでどっちつかずに迷っているのか。もし主が神であるなら、主に従え。もしバアルが神であるなら、バアルに従え。」民はひと言も答えなかった。

18:22 エリヤは更に民に向かって言った。「わたしはただ一人、主の預言者として残った。バアルの預言者は四百五十人もいる。

18:23 我々に二頭の雄牛を用意してもらいたい。彼らに一頭の雄牛を選ばせて、裂いて薪の上に載せ、火をつけずにおかせなさい。わたしも一頭の雄牛を同じようにして、薪の上に載せ、火をつけずにおく。

18:24 そこであなたたちはあなたたちの神の名を呼び、わたしは主の御名を呼ぶことにしよう。火をもって答える神こそ神であるはずだ。」民は皆、「それがいい」と答えた。

18:25 エリヤはバアルの預言者たちに言った。「あなたたちは大勢だから、まずあなたたちが一頭の雄牛を選んで準備し、あなたたちの神の名を呼びなさい。火をつけてはならない。」

18:26 彼らは与えられた雄牛を取って準備し、朝から真昼までバアルの名を呼び、「バアルよ、我々に答えてください」と祈った。しかし、声もなく答える者もなかった。彼らは築いた祭壇の周りを跳び回った。

18:27 真昼ごろ、エリヤは彼らを嘲って言った。「大声で呼ぶがいい。バアルは神なのだから。神は不満なのか、それとも人目を避けているのか、旅にでも出ているのか。恐らく眠っていて、起こしてもらわなければならないのだろう。」

18:28 彼らは大声を張り上げ、彼らのならわしに従って剣や槍で体を傷つけ、血を流すまでに至った。

18:29 真昼を過ぎても、彼らは狂ったように叫び続け、献げ物をささげる時刻になった。しかし、声もなく答える者もなく、何の兆候もなかった。

18:30 エリヤはすべての民に向かって、「わたしの近くに来なさい」と言った。すべての民が彼の近くに来ると、彼は壊された主の祭壇を修復した。

18:31 エリヤは、主がかつて、「あなたの名はイスラエルである」と告げられたヤコブの子孫の部族の数に従って、十二の石を取り、

18:32 その石を用いて主の御名のために祭壇を築き、祭壇の周りに種二セアを入れることのできるほどの溝を掘った。

18:33 次に薪を並べ、雄牛を切り裂き、それを薪の上に載せ、

18:34 「四つの瓶に水を満たして、いけにえと薪の上にその水を注げ」と命じた。彼が「もう一度」と言うと、彼らはもう一度そうした。彼が更に「三度目を」と言うと、彼らは三度同じようにした。

18:35 水は祭壇の周りに流れ出し、溝にも満ちた。

18:36 献げ物をささげる時刻に、預言者エリヤは近くに来て言った。「アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ、あなたがイスラエルにおいて神であられること、またわたしがあなたの僕であって、これらすべてのことをあなたの御言葉によって行ったことが、今日明らかになりますように。

18:37 わたしに答えてください。主よ、わたしに答えてください。そうすればこの民は、主よ、あなたが神であり、彼らの心を元に返したのは、あなたであることを知るでしょう。」

18:38 すると、主の火が降って、焼き尽くす献げ物と薪、石、塵を焼き、溝にあった水をもなめ尽くした。

18:39 これを見たすべての民はひれ伏し、「主こそ神です。主こそ神です」と言った。

18:40 エリヤは、「バアルの預言者どもを捕らえよ。一人も逃がしてはならない」と民に命じた。民が彼らを捕らえると、エリヤは彼らをキション川に連れて行って殺した。

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2024/02/19

◆神殿の建築

6:1 ソロモン王が主の神殿の建築に着手したのは、イスラエル人がエジプトの地を出てから四百八十年目、ソロモンがイスラエルの王になってから四年目のジウの月、すなわち第二の月であった。

6:2 ソロモン王が主のために築いた神殿は、奥行きが六十アンマ、間口が二十アンマ、高さが三十アンマであった。

6:3 神殿の外陣の前にある前廊は、奥行きが神殿の間口と同様に二十アンマであり、間口は神殿の前で十アンマであった。

6:4 神殿には格子作りの窓を付けた。

6:5 神殿の壁の周囲には脇間、すなわち外陣と内陣のある神殿の壁の周囲に取り囲むように脇廊を造った。

6:6 この脇間の幅は、一階五アンマ、二階六アンマ、三階七アンマであった。それは、脇間が下になるほど狭くなるようにして、建物の壁に梁をはめ込まずに済むようにしたからである。

6:7 神殿の建築は、石切り場でよく準備された石を用いて行われたので、建築中の神殿では、槌、つるはし、その他、鉄の道具の音は全く聞こえなかった。

6:8 二階の脇廊に通じる入り口は、神殿の右側にあり、らせん階段で二階へ、更に二階から三階へと上がるように造られていた。

6:9 ソロモンは神殿の建築を完了するにあたり、レバノン杉の梁と板で神殿の天井を造った。

6:10 なお、神殿全体に付けられた脇間は、各階の高さが五アンマであり、レバノン杉の材木で神殿に固定された。

6:11 そのとき、主の言葉がソロモンに臨んだ。

6:12 「あなたが建てている神殿について、もしあなたがわたしの掟に従って歩み、わたしの法を実行し、わたしのどの戒めにも従って歩むなら、わたしは父ダビデに告げた約束をあなたに対して果たそう。

6:13 わたしはイスラエルの人々の中に住み、わが民イスラエルを見捨てることはない。」

6:14 こうしてソロモンは神殿の建築を完了した。

6:15 彼は神殿の内壁を床から天井の壁面までレバノン杉の板で仕上げ、内部を木材で覆った。神殿の床にも糸杉の板を張り詰めた。

6:16 また、神殿の奥の部分二十アンマに床から天井の壁面までレバノン杉の板を張って、内部に内陣、すなわち至聖所を造った。

6:17 その前にある外陣と言われる部分は四十アンマであった。

6:18 神殿の内部にあるレバノン杉の壁面はひょうたんと花模様の浮き彫りで飾られていた。全面がレバノン杉で出来ていて、石は全く見えなかった。

6:19 神殿の奥に設けられた内陣は、主の契約の箱を安置するためのものであった。

6:20 この内陣は奥行きが二十アンマ、間口が二十アンマ、高さが二十アンマであり、彼はこれと、その前のレバノン杉の祭壇を純金で覆った。

6:21 またソロモンは、神殿の奥を純金で覆い、内陣の前には金の鎖を渡し、これを金で覆った。

6:22 このように、彼は神殿全体をその隅々まで金で覆い、内陣にある祭壇もすべて金で覆った。

6:23 ソロモンはオリーブ材で二体のケルビムを作り、内陣に据えた。その高さは十アンマであった。

6:24 ケルビムの翼は一方が五アンマで、他方も五アンマ、一方の翼の先から他方の翼の先まで十アンマであった。

6:25 もう一体のケルビムも十アンマで、ケルビムは二体とも同形同寸であった。

6:26 一方のケルビムは高さが十アンマで、もう一方のケルビムも同様であった。

6:27 ソロモンはこのケルビムを神殿の奥に置いた。二体のケルビムはそれぞれ翼を広げ、一方のケルビムの翼が一方の壁に触れ、もう一方のケルビムの翼も、もう一方の壁に触れていた。また、それぞれの内側に向かった翼は接し合っていた。

6:28 彼はケルビムも金で覆った。

6:29 神殿の周囲の壁面はすべて、内側の部屋も外側の部屋も、ケルビムとなつめやしと花模様の浮き彫りが施されていた。

6:30 神殿の床には、内側の部屋も外側の部屋も全面に金を張り詰めた。

6:31 ソロモンは内陣の入り口にオリーブ材の扉を付けた。壁柱と門柱は五角形であった。

6:32 そのオリーブ材の二枚の扉にもケルビムとなつめやしと花模様を浮き彫りにして、これを金で覆った。ケルビムとなつめやしの上にも金を張った。

6:33 同様に外陣の入り口にもオリーブ材の門柱を付けた。これは四角形であった。

6:34 そして糸杉材の二枚の扉を付けた。その一方の扉の二枚の板戸は折り畳み戸、もう一方の扉の二枚の板戸も折り畳み戸であった。

6:35 そこにもケルビムとなつめやしと花模様を浮き彫りにし、彫られているところによく合わせて金を張った。

6:36 また内庭を造り、切り石を三列、レバノン杉の角材を一列重ねて据えた。

6:37 主の神殿の基礎が据えられたのが、ソロモンの治世第四年のジウの月、

6:38 同第十一年のブルの月、すなわち第八の月に神殿はその細部に至るまで計画どおりに完成した。その建築には七年を要した。


2024/02/18

◆イエス、死と復活を予告する

9:21 イエスは弟子たちを戒め、このことをだれにも話さないように命じて、

9:22 次のように言われた。「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日目に復活することになっている。」

9:23 それから、イエスは皆に言われた。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。

9:24 自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのために命を失う者は、それを救うのである。

9:25 人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の身を滅ぼしたり、失ったりしては、何の得があろうか。

9:26 わたしとわたしの言葉を恥じる者は、人の子も、自分と父と聖なる天使たちとの栄光に輝いて来るときに、その者を恥じる。

9:27 確かに言っておく。ここに一緒にいる人々の中には、神の国を見るまでは決して死なない者がいる。」

◆イエスの姿が変わる

9:28 この話をしてから八日ほどたったとき、イエスは、ペトロ、ヨハネ、およびヤコブを連れて、祈るために山に登られた。

9:29 祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わり、服は真っ白に輝いた。

9:30 見ると、二人の人がイエスと語り合っていた。モーセとエリヤである。

9:31 二人は栄光に包まれて現れ、イエスがエルサレムで遂げようとしておられる最期について話していた。

9:32 ペトロと仲間は、ひどく眠かったが、じっとこらえていると、栄光に輝くイエスと、そばに立っている二人の人が見えた。

9:33 その二人がイエスから離れようとしたとき、ペトロがイエスに言った。「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」ペトロは、自分でも何を言っているのか、分からなかったのである。

9:34 ペトロがこう言っていると、雲が現れて彼らを覆った。彼らが雲の中に包まれていくので、弟子たちは恐れた。

9:35 すると、「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」と言う声が雲の中から聞こえた。

9:36 その声がしたとき、そこにはイエスだけがおられた。弟子たちは沈黙を守り、見たことを当時だれにも話さなかった。

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2024/02/14

◆モーセとアロンの系図

6:14 彼らの家系の長は次のとおりである。イスラエルの長男ルベンの子らは、ハノク、パル、ヘツロン、カルミで、これらがルベンの氏族である。

6:15 シメオンの子らは、エムエル、ヤミン、オハド、ヤキン、ツォハルおよびカナンの女から生まれたシャウルで、これらがシメオンの氏族である。

6:16 レビの子らの名は家系に従うと次のとおりである。ゲルション、ケハト、メラリ。レビの生涯は百三十七年であった。

6:17 ゲルションの子らは、氏族に従うと、リブニとシムイである。

6:18 ケハトの子らは、アムラム、イツハル、ヘブロン、ウジエルである。ケハトの生涯は百三十三年であった。

6:19 メラリの子らは、マフリとムシで、これらが家系に従ったレビの氏族である。

6:20 アムラムは叔母ヨケベドを妻に迎えた。彼女の産んだ子がアロンとモーセである。アムラムの生涯は百三十七年であった。

6:21 イツハルの子らは、コラ、ネフェグ、ジクリである。

6:22 ウジエルの子らは、ミシャエル、エルツァファン、シトリである。

6:23 アロンは、アミナダブの娘でナフションの姉妹であるエリシェバを妻に迎えた。彼女の産んだ子がナダブ、アビフ、エルアザル、イタマルである。

6:24 コラの子らは、アシル、エルカナ、アビアサフで、これらがコラ人の氏族である。

6:25 アロンの子エルアザルは、プティエルの娘の一人を妻に迎えた。彼女の産んだ子がピネハスである。以上が氏族ごとのレビ人の家長である。

6:26 主が、「イスラエルの人々を部隊ごとにエジプトの国から導き出せ」と命じられたのは、このアロンとモーセである。

6:27 そして、イスラエルの人々をエジプトから導き出すよう、エジプトの王ファラオの説得に当たったのも、このモーセとアロンである。


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2024/02/12

◆合唱

6:10 曙のように姿を現すおとめは誰か。満月のように美しく、太陽のように輝き/旗を掲げた軍勢のように恐ろしい。


41:10 彼がくしゃみをすれば、両眼は/曙のまばたきのように、光を放ち始める。


◆偽りの悔い改め

6:1 「さあ、我々は主のもとに帰ろう。主は我々を引き裂かれたが、いやし/我々を打たれたが、傷を包んでくださる。

6:2 二日の後、主は我々を生かし/三日目に、立ち上がらせてくださる。我々は御前に生きる。

6:3 我々は主を知ろう。主を知ることを追い求めよう。主は曙の光のように必ず現れ/降り注ぐ雨のように/大地を潤す春雨のように/我々を訪れてくださる。」

6:4 エフライムよ/わたしはお前をどうしたらよいのか。ユダよ、お前をどうしたらよいのか。お前たちの愛は朝の霧/すぐに消えうせる露のようだ。

6:5 それゆえ、わたしは彼らを/預言者たちによって切り倒し/わたしの口の言葉をもって滅ぼす。わたしの行う裁きは光のように現れる。

6:6 わたしが喜ぶのは/愛であっていけにえではなく/神を知ることであって/焼き尽くす献げ物ではない。


◆インマヌエル預言

7:1 ユダの王ウジヤの孫であり、ヨタムの子であるアハズの治世のことである。アラムの王レツィンとレマルヤの子、イスラエルの王ペカが、エルサレムを攻めるため上って来たが、攻撃を仕掛けることはできなかった。

7:2 しかし、アラムがエフライムと同盟したという知らせは、ダビデの家に伝えられ、王の心も民の心も、森の木々が風に揺れ動くように動揺した。

7:3 主はイザヤに言われた。「あなたは息子のシェアル・ヤシュブと共に出て行って、布さらしの野に至る大通りに沿う、上貯水池からの水路の外れでアハズに会い、

7:4 彼に言いなさい。落ち着いて、静かにしていなさい。恐れることはない。アラムを率いるレツィンとレマルヤの子が激しても、この二つの燃え残ってくすぶる切り株のゆえに心を弱くしてはならない。

7:5 アラムがエフライムとレマルヤの子を語らって、あなたに対して災いを謀り、

7:6 『ユダに攻め上って脅かし、我々に従わせ、タベアルの子をそこに王として即位させよう』と言っているが、

7:7 主なる神はこう言われる。それは実現せず、成就しない。

7:8 アラムの頭はダマスコ、ダマスコの頭はレツィン。(六十五年たてばエフライムの民は消滅する)

7:9 エフライムの頭はサマリア/サマリアの頭はレマルヤの子。信じなければ、あなたがたは確かにされない。」

7:10 主は更にアハズに向かって言われた。

7:11 「主なるあなたの神に、しるしを求めよ。深く陰府の方に、あるいは高く天の方に。」

7:12 しかし、アハズは言った。「わたしは求めない。主を試すようなことはしない。」

7:13 イザヤは言った。「ダビデの家よ聞け。あなたたちは人間に/もどかしい思いをさせるだけでは足りず/わたしの神にも、もどかしい思いをさせるのか。

7:14 それゆえ、わたしの主が御自ら/あなたたちにしるしを与えられる。見よ、おとめが身ごもって、男の子を産み/その名をインマヌエルと呼ぶ。

7:15 災いを退け、幸いを選ぶことを知るようになるまで/彼は凝乳と蜂蜜を食べ物とする。

7:16 その子が災いを退け、幸いを選ぶことを知る前に、あなたの恐れる二人の王の領土は必ず捨てられる。

7:17 主は、あなたとあなたの民と父祖の家の上に、エフライムがユダから分かれて以来、臨んだことのないような日々を臨ませる。アッシリアの王がそれだ。」


◆イエス・キリストの誕生

1:18 イエス・キリストの誕生の次第は次のようであった。母マリアはヨセフと婚約していたが、二人が一緒になる前に、聖霊によって身ごもっていることが明らかになった。

1:19 夫ヨセフは正しい人であったので、マリアのことを表ざたにするのを望まず、ひそかに縁を切ろうと決心した。

1:20 このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。

1:21 マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである。」

1:22 このすべてのことが起こったのは、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。

1:23 「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」この名は、「神は我々と共におられる」という意味である。

1:24 ヨセフは眠りから覚めると、主の天使が命じたとおり、妻を迎え入れ、

1:25 男の子が生まれるまでマリアと関係することはなかった。そして、その子をイエスと名付けた。

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2024/02/11

◆イサクとリベカの結婚

24:1 アブラハムは多くの日を重ね老人になり、主は何事においてもアブラハムに祝福をお与えになっていた。

24:2 アブラハムは家の全財産を任せている年寄りの僕に言った。「手をわたしの腿の間に入れ、

24:3 天の神、地の神である主にかけて誓いなさい。あなたはわたしの息子の嫁をわたしが今住んでいるカナンの娘から取るのではなく、

24:4 わたしの一族のいる故郷へ行って、嫁を息子イサクのために連れて来るように。」

24:5 僕は尋ねた。「もしかすると、その娘がわたしに従ってこの土地へ来たくないと言うかもしれません。その場合には、御子息をあなたの故郷にお連れしてよいでしょうか。」

24:6 アブラハムは答えた。「決して、息子をあちらへ行かせてはならない。

24:7 天の神である主は、わたしを父の家、生まれ故郷から連れ出し、『あなたの子孫にこの土地を与える』と言って、わたしに誓い、約束してくださった。その方がお前の行く手に御使いを遣わして、そこから息子に嫁を連れて来ることができるようにしてくださる。

24:8 もし女がお前に従ってこちらへ来たくないと言うならば、お前は、わたしに対するこの誓いを解かれる。ただわたしの息子をあちらへ行かせることだけはしてはならない。」

24:9 そこで、僕は主人アブラハムの腿の間に手を入れ、このことを彼に誓った。

24:10 僕は主人のらくだの中から十頭を選び、主人から預かった高価な贈り物を多く携え、アラム・ナハライムのナホルの町に向かって出発した。

24:11 女たちが水くみに来る夕方、彼は、らくだを町外れの井戸の傍らに休ませて、

24:12 祈った。「主人アブラハムの神、主よ。どうか、今日、わたしを顧みて、主人アブラハムに慈しみを示してください。

24:13 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っています。この町に住む人の娘たちが水をくみに来たとき、

24:14 その一人に、『どうか、水がめを傾けて、飲ませてください』と頼んでみます。その娘が、『どうぞ、お飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えれば、彼女こそ、あなたがあなたの僕イサクの嫁としてお決めになったものとさせてください。そのことによってわたしは、あなたが主人に慈しみを示されたのを知るでしょう。」

24:15 僕がまだ祈り終わらないうちに、見よ、リベカが水がめを肩に載せてやって来た。彼女は、アブラハムの兄弟ナホルとその妻ミルカの息子ベトエルの娘で、

24:16 際立って美しく、男を知らない処女であった。彼女が泉に下りて行き、水がめに水を満たして上がって来ると、

24:17 僕は駆け寄り、彼女に向かい合って語りかけた。「水がめの水を少し飲ませてください。」

24:18 すると彼女は、「どうぞ、お飲みください」と答え、すぐに水がめを下ろして手に抱え、彼に飲ませた。

24:19 彼が飲み終わると、彼女は、「らくだにも水をくんで来て、たっぷり飲ませてあげましょう」と言いながら、

24:20 すぐにかめの水を水槽に空け、また水をくみに井戸に走って行った。こうして、彼女はすべてのらくだに水をくんでやった。

24:21 その間、僕は主がこの旅の目的をかなえてくださるかどうかを知ろうとして、黙って彼女を見つめていた。

24:22 らくだが水を飲み終わると、彼は重さ一ベカの金の鼻輪一つと十シェケルの金の腕輪二つを取り出しながら、

24:23 「あなたは、どなたの娘さんですか。教えてください。お父さまの家にはわたしどもが泊めていただける場所があるでしょうか」と尋ねた。

24:24 すると彼女は、「わたしは、ナホルとその妻ミルカの子ベトエルの娘です」と答え、

24:25 更に続けて、「わたしどもの所にはわらも餌もたくさんあります。お泊まりになる場所もございます」と言った。

24:26 彼はひざまずいて主を伏し拝み、

24:27 「主人アブラハムの神、主はたたえられますように。主の慈しみとまことはわたしの主人を離れず、主はわたしの旅路を導き、主人の一族の家にたどりつかせてくださいました」と祈った。

24:28 娘は走って行き、母の家の者に出来事を告げた。

24:29 リベカにはラバンという兄がいたが、ラバンはすぐに町の外れの泉の傍らにいるその人のところへ走った。

24:30 妹が着けている鼻輪と腕輪を見、妹リベカが、「その人がこう言いました」と話しているのを聞いたためである。彼が行ってみると、確かに泉のほとりのらくだのそばにその人が立っていた。

24:31 そこで、ラバンは言った。「おいでください。主に祝福されたお方。なぜ、町の外に立っておられるのですか。わたしが、お泊まりになる部屋もらくだの休む場所も整えました。」

24:32 その人は家に来て、らくだの鞍をはずした。らくだにはわらと餌が与えられ、その人と従者たちには足を洗う水が運ばれた。

24:33 やがて食事が前に並べられたが、その人は言った。「用件をお話しするまでは、食事をいただくわけにはまいりません。」「お話しください」とラバンが答えると、

24:34 その人は語り始めた。「わたしはアブラハムの僕でございます。

24:35 主がわたしの主人を大層祝福され、羊や牛の群れ、金銀、男女の奴隷、らくだやろばなどをお与えになったので、主人は裕福になりました。

24:36 奥様のサラは、年をとっていましたのに、わたしの主人との間に男の子を産みました。その子にわたしの主人は全財産をお譲りになったのです。

24:37 主人はわたしに誓いを立てさせ、『あなたはわたしの息子の嫁を、わたしが今住んでいるカナンの土地の娘から選び取るな。

24:38 わたしの父の家、わたしの親族のところへ行って、息子の嫁を連れて来るように』と命じました。

24:39 わたしが主人に、『もしかすると、相手の女がわたしに従って来たくないと言うかもしれません』と申しますと、

24:40 主人は、『わたしは今まで主の導きに従って歩んできた。主は御使いを遣わしてお前に伴わせ、旅の目的をかなえてくださる。お前は、わたしの親族、父の家から息子のために嫁を連れて来ることができよう。

24:41 そのとき初めて、お前はわたしに対する誓いを解かれる。またもし、わたしの親族のところに行っても、娘をもらえない場合には、お前はこの誓いを解かれる』と言いました。

24:42 こういうわけで、わたしは、今日、泉の傍らにやって来て、祈っておりました。『主人アブラハムの神、主よ。わたしがたどってきたこの旅の目的を、もしあなたが本当にかなえてくださるおつもりなら、

24:43 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っていますから、どうか、おとめが水をくみにやって来るようになさってください。彼女に、あなたの水がめの水を少し飲ませてください、と頼んでみます。

24:44 どうぞお飲みください、らくだにも水をくんであげましょう、と彼女が答えましたなら、その娘こそ、主が主人の息子のためにお決めになった方であるといたします。』

24:45 わたしがまだ心に言い終わらないうちに、リベカさまが水がめを肩に載せて来られたではありませんか。そして、泉に下りて行き、水をおくみになりました。わたしが、『どうか、水を飲ませてください』と頼みますと、

24:46 リベカさまはすぐに水がめを肩から下ろして、『どうぞお飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えてくださいました。わたしも飲み、らくだも飲ませていただいたのです。

24:47 『あなたは、どなたの娘さんですか』とお尋ねしたところ、『ナホルとミルカの子ベトエルの娘です』と答えられましたので、わたしは鼻輪を鼻に、腕輪を腕に着けて差し上げたのです。

24:48 わたしはひざまずいて主を伏し拝み、主人アブラハムの神、主をほめたたえました。主は、主人の子息のために、ほかならぬ主人の一族のお嬢さまを迎えることができるように、わたしの旅路をまことをもって導いてくださいました。

24:49 あなたがたが、今、わたしの主人に慈しみとまことを示してくださるおつもりならば、そうおっしゃってください。そうでなければ、そうとおっしゃってください。それによって、わたしは進退を決めたいと存じます。」

24:50 ラバンとベトエルは答えた。「このことは主の御意志ですから、わたしどもが善し悪しを申すことはできません。

24:51 リベカはここにおります。どうぞお連れください。主がお決めになったとおり、御主人の御子息の妻になさってください。」

24:52 アブラハムの僕はこの言葉を聞くと、地に伏して主を拝した。

24:53 そして、金銀の装身具や衣装を取り出してリベカに贈り、その兄と母にも高価な品物を贈った。

24:54 僕と従者たちは酒食のもてなしを受け、そこに泊まった。次の朝、皆が起きたとき、僕が、「主人のところへ帰らせてください」と言うと、

24:55 リベカの兄と母は、「娘をもうしばらく、十日ほど、わたしたちの手もとに置いて、それから行かせるようにしたいのです」と頼んだ。

24:56 しかし僕は言った。「わたしを、お引き止めにならないでください。この旅の目的をかなえさせてくださったのは主なのですから。わたしを帰らせてください。主人のところへ参ります。」

24:57 「娘を呼んで、その口から聞いてみましょう」と彼らは言い、

24:58 リベカを呼んで、「お前はこの人と一緒に行きますか」と尋ねた。「はい、参ります」と彼女は答えた。

24:59 彼らは妹であるリベカとその乳母、アブラハムの僕とその従者たちを一緒に出立させることにし、

24:60 リベカを祝福して言った。「わたしたちの妹よ/あなたが幾千万の民となるように。あなたの子孫が敵の門を勝ち取るように。」

24:61 リベカは、侍女たちと共に立ち上がり、らくだに乗り、その人の後ろに従った。僕はリベカを連れて行った。

24:62 イサクはネゲブ地方に住んでいた。そのころ、ベエル・ラハイ・ロイから帰ったところであった。

24:63 夕方暗くなるころ、野原を散策していた。目を上げて眺めると、らくだがやって来るのが見えた。

24:64 リベカも目を上げて眺め、イサクを見た。リベカはらくだから下り、

24:65 「野原を歩いて、わたしたちを迎えに来るあの人は誰ですか」と僕に尋ねた。「あの方がわたしの主人です」と僕が答えると、リベカはベールを取り出してかぶった。

24:66 僕は、自分が成し遂げたことをすべてイサクに報告した。

24:67 イサクは、母サラの天幕に彼女を案内した。彼はリベカを迎えて妻とした。イサクは、リベカを愛して、亡くなった母に代わる慰めを得た。


◆金持ちの青年

19:16 さて、一人の男がイエスに近寄って来て言った。「先生、永遠の命を得るには、どんな善いことをすればよいのでしょうか。」

19:17 イエスは言われた。「なぜ、善いことについて、わたしに尋ねるのか。善い方はおひとりである。もし命を得たいのなら、掟を守りなさい。」

19:18 男が「どの掟ですか」と尋ねると、イエスは言われた。「『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、

19:19 父母を敬え、また、隣人を自分のように愛しなさい。』」

19:20 そこで、この青年は言った。「そういうことはみな守ってきました。まだ何か欠けているでしょうか。」

19:21 イエスは言われた。「もし完全になりたいのなら、行って持ち物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」

19:22 青年はこの言葉を聞き、悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである。

19:23 イエスは弟子たちに言われた。「はっきり言っておく。金持ちが天の国に入るのは難しい。

19:24 重ねて言うが、金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」

19:25 弟子たちはこれを聞いて非常に驚き、「それでは、だれが救われるのだろうか」と言った。

19:26 イエスは彼らを見つめて、「それは人間にできることではないが、神は何でもできる」と言われた。

19:27 すると、ペトロがイエスに言った。「このとおり、わたしたちは何もかも捨ててあなたに従って参りました。では、わたしたちは何をいただけるのでしょうか。」

19:28 イエスは一同に言われた。「はっきり言っておく。新しい世界になり、人の子が栄光の座に座るとき、あなたがたも、わたしに従って来たのだから、十二の座に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。

19:29 わたしの名のために、家、兄弟、姉妹、父、母、子供、畑を捨てた者は皆、その百倍もの報いを受け、永遠の命を受け継ぐ。

19:30 しかし、先にいる多くの者が後になり、後にいる多くの者が先になる。」

2024/01/21

◆シオンの救い

62:1 シオンのために、わたしは決して口を閉ざさず/エルサレムのために、わたしは決して黙さない。彼女の正しさが光と輝き出で/彼女の救いが松明のように燃え上がるまで。

62:2 諸国の民はあなたの正しさを見/王はすべて、あなたの栄光を仰ぐ。主の口が定めた新しい名をもって/あなたは呼ばれるであろう。

62:3 あなたは主の御手の中で輝かしい冠となり/あなたの神の御手の中で王冠となる。

62:4 あなたは再び「捨てられた女」と呼ばれることなく/あなたの土地は再び「荒廃」と呼ばれることはない。あなたは「望まれるもの」と呼ばれ/あなたの土地は「夫を持つもの」と呼ばれる。主があなたを望まれ/あなたの土地は夫を得るからである。

62:5 若者がおとめをめとるように/あなたを再建される方があなたをめとり/花婿が花嫁を喜びとするように/あなたの神はあなたを喜びとされる。

62:6 エルサレムよ、あなたの城壁の上に/わたしは見張りを置く。昼も夜も決して黙してはならない。主に思い起こしていただく役目の者よ/決して沈黙してはならない。

62:7 また、主の沈黙を招いてはならない。主が再建に取りかかり/エルサレムを全地の栄誉としてくださるまでは。

62:8 主は、御自分の右の手にかけて/力ある御腕にかけて、誓われた。わたしは再びあなたの穀物を敵の食物とはさせず/あなたの労苦による新しい酒を/異邦人に飲ませることも決してない。

62:9 穀物を刈り入れた者はそれを食べて、主を賛美し/ぶどうを取り入れた者は/聖所の庭でそれを飲む。

62:10 城門を通れ、通れ、民の道を開け。盛り上げよ、土を盛り上げて広い道を備え/石を取り除け。諸国の民に向かって旗を掲げよ。

62:11 見よ、主は地の果てにまで布告される。娘シオンに言え。見よ、あなたの救いが進んで来る。見よ、主のかち得られたものは御もとに従い/主の働きの実りは御前を進む。

62:12 彼らは聖なる民、主に贖われた者、と呼ばれ/あなたは尋ね求められる女/捨てられることのない都と呼ばれる。


◆香炉

17:1 主はモーセに仰せになった。

17:2 「祭司アロンの子エルアザルに告げ、焼け跡から香炉を取り出し、炭火は遠くにまき散らすように言いなさい。香炉は既に聖なるものとなっている。

17:3 命を落とした罪人たちの香炉を打ち延ばして板金にし、祭壇の覆いを作りなさい。それらは、主の御前にささげられ、聖なるものとされているからである。これは、イスラエルの人々に対する警告のしるしとなるであろう。」

17:4 祭司エルアザルは、焼き殺された人々がささげた青銅の香炉を集め、打ち延ばして板金にし祭壇の覆いを作った。

17:5 これは、アロンの子孫以外の者が主の御前に近づき、香をささげてはならないことをイスラエルの人々に思い起こさせるためであり、コラとその仲間のようにならないためであった。それは、モーセを通してエルアザルに語られた主の言葉どおり作られた。

◆アロン、民を救う

17:6 その翌日、イスラエルの人々の共同体全体は、モーセとアロンに逆らって、「あなたたちは主の民を殺してしまったではないか」と不平を言った。

17:7 彼らがモーセとアロンに逆らって集結し、臨在の幕屋の方を向くと、見よ、雲がそれを覆い、主の栄光が現れていた。

17:8 モーセとアロンが臨在の幕屋の前に進み出ると、

17:9 主はモーセに仰せになった。

17:10 「この共同体から離れなさい。わたしは直ちに彼らを滅ぼす。」二人はひれ伏した。

17:11 モーセはアロンに言った。「香炉を取り、それに祭壇の火を入れ、香を載せ、急いで共同体のもとに行って、彼らのために罪を贖う儀式を行いなさい。主の御前から怒りが出て、もう疫病が始まっている。」

17:12 アロンは、モーセの命令どおりに行い、集結している人々の中へ走って行った。疫病は既に民の間に広がり始めていた。アロンが香をたき、民のために罪を贖う儀式を行い、

17:13 死んだ者と生きている者との間に立つと、災害は治まった。

17:14 この災害による死者の数は一万四千七百人であった。コラの事件による死者はこの数に含まれていない。

17:15 アロンは臨在の幕屋の入り口にいるモーセのもとに帰った。災害はこうして治まった。

◆アロンの杖

17:16 主はモーセに仰せになった。

17:17 イスラエルの人々にこう告げなさい。彼らのうちから、父祖の家ごとに杖を一本ずつ取りなさい。すなわち、彼らの父祖の家の指導者すべてから十二本の杖を取り、その杖におのおのの名前を書き記し、

17:18 レビの杖にはアロンの名を記しなさい。父祖の家の長は杖を一本ずつ持つべきだからである。

17:19 それを、わたしがあなたたちと出会う臨在の幕屋の中の掟の箱の前に置きなさい。

17:20 わたしの選ぶ者の杖は芽を吹くであろう。わたしはこうして、あなたたちに対して続いたイスラエルの人々の不平を取り除こう。

17:21 モーセがイスラエルの人々に告げると、指導者は皆、部族ごとに、父祖の家ごとに、指導者一人に一本ずつ、合計十二本の杖を彼に渡した。アロンの杖もその中にあった。

17:22 モーセはそれを掟の幕屋の主の御前に置いた。

17:23 明くる日、モーセが掟の幕屋に入って行き、見ると、レビの家のアロンの杖が芽を吹き、つぼみを付け、花を咲かせ、アーモンドの実を結んでいた。

17:24 モーセが杖をすべて、主の御前からイスラエルの人々のところへ持ち出したので、彼らは、各自自分の杖を見分けて取った。

17:25 主はモーセに言われた。「アロンの杖を掟の箱の前に戻し、反逆した者たちに対する警告のしるしとして保管しなさい。そうすれば、わたしに対する不平がやみ、彼らが死ぬことはない。」

17:26 モーセは、主が命じられるままにし、そのとおりにした。

◆祭司とレビ人に関する規定

17:27 イスラエルの人々はモーセに言った。「ああ、わたしたちは絶えてしまいます。破滅です。わたしたちは皆、破滅です。

17:28 主の幕屋に近づく者が皆死ぬのであれば、わたしたちは絶え果てるではありませんか。」

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◆二羽の鷲とぶどうの木

17:1 主の言葉がわたしに臨んだ。

17:2 「人の子よ、イスラエルの家に向かって謎をかけ、たとえを語りなさい。

17:3 あなたは言わねばならない。主なる神はこう言われる。大きな翼と長い羽をもち/彩り豊かな羽毛に覆われた大鷲が/レバノンに飛来する。その鷲はレバノン杉の梢を切り取り

17:4 その頂の若い枝を折って/商業の地に運び、商人の町に置いた。

17:5 また、その地の種を取って苗床に蒔き/苗を豊かな水のほとりに柳のように植えた。

17:6 やがてそれは育ち/低く生い茂るぶどうの木となった。その枝は鷲の方に向かって伸び/根はその鷲の下に張り/若枝を広げ、つるの伸びたぶどうの木となった。

17:7 また、もう一羽の大鷲がいた。これも大きな翼と多くの羽毛を持っていた。このぶどうの木は/その植えられていた場所から/根をこの鷲の方に向け/若枝をこの鷲の方に伸ばして/水を得ようとした。

17:8 このぶどうの木は/枝を伸ばし、実を結ぶ/立派なぶどうの木となるように/水の豊かなよい地に植えられていた。

17:9 語れ。主なる神はこう言われる。このぶどうの木は成長するだろうか。その根は引き抜かれ/実はもぎ取られないだろうか。芽生えた葉はすべてしおれてしまわないだろうか。それはしおれてしまう。それを根から引き抜くのに/大きな力も、多くの人も必要としない。

17:10 それは植えられはしたが/果たして成長するだろうか。東風が吹きつけたなら/しおれてしまわないだろうか。その芽を出した場所で、しおれるであろう。

17:11 主なる神の言葉がわたしに臨んだ。

17:12 さあ、この反逆の家に語りなさい。このたとえが何を意味するか、お前たちには分からないのか。バビロンの王がエルサレムに来て、王とその家来たちを捕らえ、彼らをバビロンへ連れて行った。

17:13 そして、王の子らの一人を選び、これと契約を結び、誓いを立てさせ、更に、この国の有力者をも連れて行った。

17:14 それは、この王国が高ぶることなく従順になり、契約を守り続けるようにさせるためであった。

17:15 しかし、彼は王に背き、エジプトに使者を送って馬と軍勢を得ようとした。果たして、それでうまくいくだろうか。こんなことをして助かるだろうか。契約を破っておきながら、助かるだろうか。

17:16 わたしは生きている、と主なる神は言われる。彼は、自分を王位につけた大王に対する誓いを軽んじ、彼との契約を破ったので、大王の国バビロンで必ず死ぬ。

17:17 戦いになって、塁が築かれ、堡塁が建てられ、多くの命が滅ぼされようとも、ファラオは彼のために、強力な軍隊や多数の兵隊をもって戦いはしない。

17:18 彼は誓いを軽んじ、契約を破った。彼は約束をしながら、これらすべての事を行った。彼は逃れることができない。

17:19 それゆえ、主なる神はこう言われる。わたしは生きている。わたしは、彼が軽んじたわたしの誓いと、彼が破ったわたしの契約とを、必ず彼の頭上に報いる。

17:20 わたしは彼の上に網を広げ、彼はわたしの罠にかかる。わたしは彼をバビロンへ連れて行き、彼がわたしに対して行った背信のゆえに、その地で彼を裁く。

17:21 彼の全軍の中で、逃れた者もすべて剣に倒れ、更に残った者がいても四方に散らされる。そのとき、お前たちは、主であるわたしが語ったことを知るようになる。

17:22 主なる神はこう言われる。わたしは高いレバノン杉の梢を切り取って植え、その柔らかい若枝を折って、高くそびえる山の上に移し植える。

17:23 イスラエルの高い山にそれを移し植えると、それは枝を伸ばし実をつけ、うっそうとしたレバノン杉となり、あらゆる鳥がそのもとに宿り、翼のあるものはすべてその枝の陰に住むようになる。

17:24 そのとき、野のすべての木々は、主であるわたしが、高い木を低くし、低い木を高くし、また生き生きとした木を枯らし、枯れた木を茂らせることを知るようになる。」主であるわたしがこれを語り、実行する。

2024/01/04

◆各部族の領地

13:1 ヨシュアが多くの日を重ねて老人となったとき、主は彼にこう言われた。「あなたは年を重ねて、老人となったが、占領すべき土地はまだたくさん残っている。

13:2 残っている土地は次のとおりである。ペリシテ人の全地域とゲシュル人の全域、

13:3 エジプトの東境のシホルから、北はカナン人のものと見なされているエクロンの境まで。ここには五人のペリシテ人の領主の治めるガザ、アシュドド、アシュケロン、ガト、エクロンの人々がおり、アビム人の領土が

13:4 その南にある。またカナン人の土地全域、シドン人のメアラ、アモリ人の国境アフェカ、

13:5 更にゲバル人の土地、ヘルモン山のふもとバアル・ガドからレボ・ハマトに至るレバノン山東部全域、

13:6 およびレバノン山からミスレフォト・マイムに至る山地の全住民、すべてのシドン人。わたしは、イスラエルの人々のために、彼らすべてを追い払う。あなたはただ、わたしの命じたとおり、それをイスラエルの嗣業の土地として分けなさい。

13:7 この土地を九つの部族とマナセの半部族に嗣業の土地として配分しなさい。ヨルダン川から西の海まで、海沿いの地域をこれに与えなさい。」

13:8 マナセの半部族のほか、ルベン人とガド人は、ヨルダン川の東側にモーセが彼らに与えた嗣業の土地を既に持っていた。それは、主の僕モーセが彼らに与えたもので、

13:9 アルノン川の川べりにあるアロエル、すなわち谷の中の町からディボンに至るメデバの台地全域、

13:10 ヘシュボンを都としたアモリ人の王シホンが治めていたアンモンの人々の国境に至るまでのすべての町、

13:11 ギレアド一帯、ゲシュル人とマアカ人の領土、ヘルモン山一帯、サルカまでのバシャン全域、

13:12 アシュタロトとエドレイを都としたバシャンのオグの王国全体であった。オグはモーセが打ち殺し、追い払ったレファイムの生き残りである。

13:13 しかしイスラエルの人々は、ゲシュル人とマアカ人とを追い出さなかったので、彼らはイスラエルと共にそこに住み、今日に至っている。

13:14 ただ、レビ族には嗣業の土地は与えられなかった。主の約束されたとおり、イスラエルの神、主に燃やしてささげる献げ物が彼の嗣業であった。


360

2023/12/25

◆ファラオとの会見

47:1 ヨセフはファラオのところへ行き、「わたしの父と兄弟たちが、羊や牛をはじめ、すべての財産を携えて、カナン地方からやって来て、今、ゴシェンの地におります」と報告した。

47:2 そのときヨセフは、兄弟の中から五人を選んで、ファラオの前に連れて行った。

47:3 ファラオはヨセフの兄弟たちに言った。「お前たちの仕事は何か。」兄弟たちが、「あなたの僕であるわたしどもは、先祖代々、羊飼いでございます」と答え、

47:4 更に続けてファラオに言った。「わたしどもはこの国に寄留させていただきたいと思って、参りました。カナン地方は飢饉がひどく、僕たちの羊を飼うための牧草がありません。僕たちをゴシェンの地に住まわせてください。」

47:5 ファラオはヨセフに向かって言った。「父上と兄弟たちが、お前のところにやって来たのだ。

47:6 エジプトの国のことはお前に任せてあるのだから、最も良い土地に父上と兄弟たちを住まわせるがよい。ゴシェンの地に住まわせるのもよかろう。もし、一族の中に有能な者がいるなら、わたしの家畜の監督をさせるがよい。」

47:7 それから、ヨセフは父ヤコブを連れて来て、ファラオの前に立たせた。ヤコブはファラオに祝福の言葉を述べた。

47:8 ファラオが、「あなたは何歳におなりですか」とヤコブに語りかけると、

47:9 ヤコブはファラオに答えた。「わたしの旅路の年月は百三十年です。わたしの生涯の年月は短く、苦しみ多く、わたしの先祖たちの生涯や旅路の年月には及びません。」

47:10 ヤコブは、別れの挨拶をして、ファラオの前から退出した。

47:11 ヨセフはファラオが命じたように、父と兄弟たちの住まいを定め、エジプトの国に所有地を与えた。そこは、ラメセス地方の最も良い土地であった。

47:12 ヨセフはまた、父と兄弟たちと父の家族の者すべてを養い、扶養すべき者の数に従って食糧を与えた。

◆神殿で献げられる

2:22 さて、モーセの律法に定められた彼らの清めの期間が過ぎたとき、両親はその子を主に献げるため、エルサレムに連れて行った。

2:23 それは主の律法に、「初めて生まれる男子は皆、主のために聖別される」と書いてあるからである。

2:24 また、主の律法に言われているとおりに、山鳩一つがいか、家鳩の雛二羽をいけにえとして献げるためであった。

2:25 そのとき、エルサレムにシメオンという人がいた。この人は正しい人で信仰があつく、イスラエルの慰められるのを待ち望み、聖霊が彼にとどまっていた。

2:26 そして、主が遣わすメシアに会うまでは決して死なない、とのお告げを聖霊から受けていた。

2:27 シメオンが“霊”に導かれて神殿の境内に入って来たとき、両親は、幼子のために律法の規定どおりにいけにえを献げようとして、イエスを連れて来た。

2:28 シメオンは幼子を腕に抱き、神をたたえて言った。

2:29 「主よ、今こそあなたは、お言葉どおり/この僕を安らかに去らせてくださいます。

2:30 わたしはこの目であなたの救いを見たからです。

2:31 これは万民のために整えてくださった救いで、

2:32 異邦人を照らす啓示の光、/あなたの民イスラエルの誉れです。」

2:33 父と母は、幼子についてこのように言われたことに驚いていた。

2:34 シメオンは彼らを祝福し、母親のマリアに言った。「御覧なさい。この子は、イスラエルの多くの人を倒したり立ち上がらせたりするためにと定められ、また、反対を受けるしるしとして定められています。

2:35 ――あなた自身も剣で心を刺し貫かれます――多くの人の心にある思いがあらわにされるためです。」

2:36 また、アシェル族のファヌエルの娘で、アンナという女預言者がいた。非常に年をとっていて、若いとき嫁いでから七年間夫と共に暮らしたが、

2:37 夫に死に別れ、八十四歳になっていた。彼女は神殿を離れず、断食したり祈ったりして、夜も昼も神に仕えていたが、

2:38 そのとき、近づいて来て神を賛美し、エルサレムの救いを待ち望んでいる人々皆に幼子のことを話した。

2023/12/13

16:1 サムソンはガザに行き、一人の遊女がいるのを見て、彼女のもとに入った。

16:2 ガザの人々は、「サムソンが来た」との知らせを受けると、一晩中彼を取り囲み、町の門で待ち伏せ、「夜明けまで待って、彼を殺してしまおう」と言って、一晩中声をひそめていた。

16:3 サムソンは夜中まで寝ていたが、夜中に起きて、町の門の扉と両脇の門柱をつかみ、かんぬきもろとも引き抜いて、肩に担い、ヘブロンを望む山の上に運び上げた。

16:4 その後、彼はソレクの谷にいるデリラという女を愛するようになった。

16:5 ペリシテ人の領主たちは彼女のところに上って来て言った。「サムソンをうまく言いくるめて、その怪力がどこに秘められているのか、どうすれば彼を打ち負かし、縛り上げて苦しめることができるのか、探ってくれ。そうすれば、我々は一人一人お前に銀千百枚を与えよう。」

16:6 デリラはサムソンに言った。「あなたの怪力がどこに秘められているのか、教えてください。あなたを縛り上げて苦しめるにはどうすればいいのでしょう。」

16:7 サムソンは、「乾いていない新しい弓弦七本で縛ればいい。そうすればわたしは弱くなり、並の人間のようになってしまう」と答えた。

16:8 ペリシテの領主たちが、乾いていない新しい弓弦を七本彼女に届けたので、彼女はそれでサムソンを縛った。

16:9 奥の部屋には待ち伏せる者を置いて、彼女は、「サムソン、ペリシテ人があなたに」と言った。ところがサムソンは、弓弦をまるで麻のひもが火にあぶられて切れるように断ち切ってしまった。その力の秘密はまだ知られてはいなかった。

16:10 デリラはサムソンに言った。「あなたはわたしを侮り、うそをついたでしょう。あなたを縛り上げるにはどうすればいいのか、今教えてください。」

16:11 彼は答えた。「まだ一度も使ったことのない新しい縄でしっかりと縛れば、わたしは弱くなり、並の人間のようになってしまう。」

16:12 デリラは新しい縄を持って来て、それでサムソンを縛り、「サムソン、ペリシテ人があなたに」と言った。奥の部屋には待ち伏せる者がいたが、サムソンは腕の縄をまるで糸のように断ち切ってしまった。

16:13 デリラはサムソンに言った。「あなたは今度もわたしを侮り、うそをついたでしょう。あなたを縛り上げるにはどうすればいいのか教えてください。」彼が、「わたしの髪の毛七房を機の縦糸と共に織り込めばいいのだ」と言ったので、

16:14 彼女はそれを釘で留めて、「サムソン、ペリシテ人があなたに」と言った。ところが、彼は眠りから覚め、釘も、機織り機と縦糸も引き抜いてしまった。

16:15 デリラは彼に言った。「あなたの心はわたしにはないのに、どうしてお前を愛しているなどと言えるのですか。もう三回もあなたはわたしを侮り、怪力がどこに潜んでいるのか教えてくださらなかった。」

16:16 来る日も来る日も彼女がこう言ってしつこく迫ったので、サムソンはそれに耐えきれず死にそうになり、

16:17 ついに心の中を一切打ち明けた。「わたしは母の胎内にいたときからナジル人として神にささげられているので、頭にかみそりを当てたことがない。もし髪の毛をそられたら、わたしの力は抜けて、わたしは弱くなり、並の人間のようになってしまう。」

16:18 デリラは、彼が心の中を一切打ち明けたことを見て取り、ペリシテ人の領主たちに使いをやり、「上って来てください。今度こそ、彼は心の中を一切打ち明けました」と言わせた。ペリシテ人の領主たちは銀を携えて彼女のところに来た。

16:19 彼女は膝を枕にサムソンを眠らせ、人を呼んで、彼の髪の毛七房をそらせた。彼女はこうして彼を抑え始め、彼の力は抜けた。

16:20 彼女が、「サムソン、ペリシテ人があなたに」と言うと、サムソンは眠りから覚め、「いつものように出て行って暴れて来る」と言ったが、主が彼を離れられたことには気づいていなかった。

16:21 ペリシテ人は彼を捕らえ、目をえぐり出してガザに連れて下り、青銅の足枷をはめ、牢屋で粉をひかせた。

16:22 しかし、彼の髪の毛はそられた後、また伸び始めていた。

16:23 ペリシテ人の領主たちは集まって、彼らの神ダゴンに盛大ないけにえをささげ、喜び祝って言った。「我々の神は敵サムソンを/我々の手に渡してくださった。」

16:24 その民もまたサムソンを見て、彼らの神をたたえて言った。「わが国を荒らし、数多くの同胞を殺した敵を/我々の神は、我々の手に渡してくださった。」

16:25 彼らは上機嫌になり、「サムソンを呼べ。見せ物にして楽しもう」と言い出した。こうしてサムソンは牢屋から呼び出され、笑いものにされた。柱の間に立たされたとき、

16:26 サムソンは彼の手をつかんでいた若者に、「わたしを引いて、この建物を支えている柱に触らせてくれ。寄りかかりたい」と頼んだ。

16:27 建物の中は男女でいっぱいであり、ペリシテの領主たちも皆、これに加わっていた。屋上にも三千人もの男女がいて、見せ物にされたサムソンを見ていた。

16:28 サムソンは主に祈って言った。「わたしの神なる主よ。わたしを思い起こしてください。神よ、今一度だけわたしに力を与え、ペリシテ人に対してわたしの二つの目の復讐を一気にさせてください。」

16:29 それからサムソンは、建物を支えている真ん中の二本を探りあて、一方に右手を、他方に左手をつけて柱にもたれかかった。

16:30 そこでサムソンは、「わたしの命はペリシテ人と共に絶えればよい」と言って、力を込めて押した。建物は領主たちだけでなく、そこにいたすべての民の上に崩れ落ちた。彼がその死をもって殺した者は、生きている間に殺した者より多かった。

16:31 彼の兄弟たち、家族の者たちが皆、下って来て、彼を引き取り、ツォルアとエシュタオルの間にある父マノアの墓に運び、そこに葬った。彼は二十年間、士師としてイスラエルを裁いた。



2023/12/12

◆イスラエルの指導者の献げ物

7:1 モーセは幕屋を建て終わった日に、幕屋とそのすべての祭具、祭壇とそのすべての祭具に油を注いで聖別した。彼がそれらに油を注いで聖別したとき、

7:2 イスラエルの指導者、すなわち、家系の長は進み出た。彼らは部族の指導者であり、登録に当たった者たちである。

7:3 彼らは、指導者二人につき一台のほろ付き牛車と、指導者一人につき雄牛一頭の割りで、六台の牛車と十二頭の雄牛を献げ物として主の御前に、すなわち、幕屋の前に引いて来た。

7:4 主はモーセに言われた。

7:5 あなたはそれを彼らから受け取り、臨在の幕屋の作業に用い、それぞれの作業の分担に応じて、それをレビ人に与えなさい。

7:6 モーセは牛車と雄牛を受け取って、レビ人にそれを与えた。

7:7 すなわち、二台の牛車と四頭の雄牛を、作業分担に応じてゲルションの子らに、

7:8 また、四台の牛車と八頭の雄牛を、作業分担に応じてメラリの子らに与え、これらを祭司アロンの子イタマルの監督の下に置いたが、

7:9 ケハトの子らには何も与えなかった。彼らの作業は聖なるものを肩に担いで運ぶことであったからである。

7:10 祭壇に油が注がれる日に、指導者は祭壇奉献のための献げ物を携えて来た。彼らがそれを祭壇の前にささげると、

7:11 主はモーセに言われた。指導者は祭壇奉献のための献げ物を、一日に一人ずつささげなさい。

7:12 第一日に献げ物をささげたのは、ユダ族のアミナダブの子ナフションであった。

7:13 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:14 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:15 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:16 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:17 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がアミナダブの子ナフションの献げ物である。

7:18 第二日には、イサカルの指導者ツアルの子ネタンエルがささげた。

7:19 彼のささげた献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:20 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:21 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:22 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:23 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がツアルの子ネタンエルの献げ物である。

7:24 第三日には、ゼブルンの人々の指導者ヘロンの子エリアブがささげた。

7:25 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:26 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:27 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:28 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:29 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がヘロンの子エリアブの献げ物である。

7:30 第四日には、ルベンの人々の指導者シェデウルの子エリツルがささげた。

7:31 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:32 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:33 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:34 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:35 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がシェデウルの子エリツルの献げ物である。

7:36 第五日には、シメオンの人々の指導者ツリシャダイの子シェルミエルがささげた。

7:37 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:38 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:39 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:40 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:41 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がツリシャダイの子シェルミエルの献げ物である。

7:42 第六日には、ガドの人々の指導者デウエルの子エルヤサフがささげた。

7:43 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:44 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:45 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:46 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:47 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がデウエルの子エルヤサフの献げ物である。

7:48 第七日には、エフライムの人々の指導者アミフドの子エリシャマがささげた。

7:49 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:50 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:51 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:52 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:53 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がアミフドの子エリシャマの献げ物である。

7:54 第八日には、マナセの人々の指導者ペダツルの子ガムリエルがささげた。

7:55 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:56 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:57 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:58 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:59 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がペダツルの子ガムリエルの献げ物である。

7:60 第九日には、ベニヤミンの人々の指導者ギドオニの子アビダンがささげた。

7:61 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:62 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:63 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:64 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:65 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がギドオニの子アビダンの献げ物である。

7:66 第十日には、ダンの人々の指導者アミシャダイの子アヒエゼルがささげた。

7:67 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:68 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:69 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:70 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:71 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がアミシャダイの子アヒエゼルの献げ物である。

7:72 第十一日には、アシェルの人々の指導者オクランの子パグイエルがささげた。

7:73 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:74 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:75 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:76 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:77 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がオクランの子パグイエルの献げ物である。

7:78 第十二日には、ナフタリの人々の指導者エナンの子アヒラがささげた。

7:79 彼の献げ物は、聖所のシェケルで重さ百三十シェケルの銀の皿一枚、重さ七十シェケルの銀の鉢一個。それぞれに穀物の献げ物としてオリーブ油を混ぜた上等の小麦粉が盛ってあった。

7:80 更に、香を盛った、重さ十シェケルの金の柄杓一つ。

7:81 焼き尽くす献げ物として若い雄牛一頭、雄羊一匹、一歳の雄の小羊一匹。

7:82 贖罪の献げ物として雄山羊一匹。

7:83 和解の献げ物として雄牛二頭、雄羊五匹、雄山羊五匹、一歳の雄の小羊五匹。以上がエナンの子アヒラの献げ物である。

7:84 以上は、祭壇に油が注がれる日に、祭壇奉献のためにイスラエルの指導者がささげたものである。総計、銀の皿十二枚、銀の鉢十二個、金の柄杓十二。

7:85 銀の皿一枚は百三十シェケル、銀の鉢一個七十シェケル。従って、銀器の総量は聖所のシェケルで二千四百シェケル。

7:86 香を盛った金の柄杓十二、一つの柄杓は聖所のシェケルで十シェケル。従って、金の柄杓の総量は百二十シェケル。

7:87 焼き尽くす献げ物の動物の総数は、雄牛十二頭、雄羊十二匹、一歳の雄の小羊十二匹、そのほかに穀物の献げ物。贖罪の献げ物の総数は、雄山羊十二匹。

7:88 和解の献げ物の動物の総数は、雄牛二十四頭、雄羊六十匹、雄山羊六十匹、一歳の雄の小羊六十匹。以上が祭壇に油が注がれた後に、祭壇奉献のためにささげられた献げ物である。

◆神、モーセに語りかけられる

7:89 モーセは神と語るために臨在の幕屋に入った。掟の箱の上の贖いの座を覆う一対のケルビムの間から、神が語りかけられる声を聞いた。神はモーセに語りかけられた。

2023/12/03




◆言が肉となった

1:1 初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。

1:2 この言は、初めに神と共にあった。

1:3 万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。

1:4 言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。

1:5 光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった。

1:6 神から遣わされた一人の人がいた。その名はヨハネである。

1:7 彼は証しをするために来た。光について証しをするため、また、すべての人が彼によって信じるようになるためである。

1:8 彼は光ではなく、光について証しをするために来た。

1:9 その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。

1:10 言は世にあった。世は言によって成ったが、世は言を認めなかった。

1:11 言は、自分の民のところへ来たが、民は受け入れなかった。

1:12 しかし、言は、自分を受け入れた人、その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた。

1:13 この人々は、血によってではなく、肉の欲によってではなく、人の欲によってでもなく、神によって生まれたのである。

1:14 言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた。

1:15 ヨハネは、この方について証しをし、声を張り上げて言った。「『わたしの後から来られる方は、わたしより優れている。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この方のことである。」

1:16 わたしたちは皆、この方の満ちあふれる豊かさの中から、恵みの上に、更に恵みを受けた。

1:17 律法はモーセを通して与えられたが、恵みと真理はイエス・キリストを通して現れたからである。

1:18 いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである。

◆洗礼者ヨハネの証し

1:19 さて、ヨハネの証しはこうである。エルサレムのユダヤ人たちが、祭司やレビ人たちをヨハネのもとへ遣わして、「あなたは、どなたですか」と質問させたとき、

1:20 彼は公言して隠さず、「わたしはメシアではない」と言い表した。

1:21 彼らがまた、「では何ですか。あなたはエリヤですか」と尋ねると、ヨハネは、「違う」と言った。更に、「あなたは、あの預言者なのですか」と尋ねると、「そうではない」と答えた。

1:22 そこで、彼らは言った。「それではいったい、だれなのです。わたしたちを遣わした人々に返事をしなければなりません。あなたは自分を何だと言うのですか。」

1:23 ヨハネは、預言者イザヤの言葉を用いて言った。「わたしは荒れ野で叫ぶ声である。『主の道をまっすぐにせよ』と。」

1:24 遣わされた人たちはファリサイ派に属していた。

1:25 彼らがヨハネに尋ねて、「あなたはメシアでも、エリヤでも、またあの預言者でもないのに、なぜ、洗礼を授けるのですか」と言うと、

1:26 ヨハネは答えた。「わたしは水で洗礼を授けるが、あなたがたの中には、あなたがたの知らない方がおられる。

1:27 その人はわたしの後から来られる方で、わたしはその履物のひもを解く資格もない。」

1:28 これは、ヨハネが洗礼を授けていたヨルダン川の向こう側、ベタニアでの出来事であった。

◆神の小羊

1:29 その翌日、ヨハネは、自分の方へイエスが来られるのを見て言った。「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。

1:30 『わたしの後から一人の人が来られる。その方はわたしにまさる。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この方のことである。

1:31 わたしはこの方を知らなかった。しかし、この方がイスラエルに現れるために、わたしは、水で洗礼を授けに来た。」

1:32 そしてヨハネは証しした。「わたしは、“霊”が鳩のように天から降って、この方の上にとどまるのを見た。

1:33 わたしはこの方を知らなかった。しかし、水で洗礼を授けるためにわたしをお遣わしになった方が、『“霊”が降って、ある人にとどまるのを見たら、その人が、聖霊によって洗礼を授ける人である』とわたしに言われた。

1:34 わたしはそれを見た。だから、この方こそ神の子であると証ししたのである。」

◆最初の弟子たち

1:35 その翌日、また、ヨハネは二人の弟子と一緒にいた。

1:36 そして、歩いておられるイエスを見つめて、「見よ、神の小羊だ」と言った。

1:37 二人の弟子はそれを聞いて、イエスに従った。

1:38 イエスは振り返り、彼らが従って来るのを見て、「何を求めているのか」と言われた。彼らが、「ラビ――『先生』という意味――どこに泊まっておられるのですか」と言うと、

1:39 イエスは、「来なさい。そうすれば分かる」と言われた。そこで、彼らはついて行って、どこにイエスが泊まっておられるかを見た。そしてその日は、イエスのもとに泊まった。午後四時ごろのことである。

1:40 ヨハネの言葉を聞いて、イエスに従った二人のうちの一人は、シモン・ペトロの兄弟アンデレであった。

1:41 彼は、まず自分の兄弟シモンに会って、「わたしたちはメシア――『油を注がれた者』という意味――に出会った」と言った。

1:42 そして、シモンをイエスのところに連れて行った。イエスは彼を見つめて、「あなたはヨハネの子シモンであるが、ケファ――『岩』という意味――と呼ぶことにする」と言われた。

◆フィリポとナタナエル、弟子となる

1:43 その翌日、イエスは、ガリラヤへ行こうとしたときに、フィリポに出会って、「わたしに従いなさい」と言われた。

1:44 フィリポは、アンデレとペトロの町、ベトサイダの出身であった。

1:45 フィリポはナタナエルに出会って言った。「わたしたちは、モーセが律法に記し、預言者たちも書いている方に出会った。それはナザレの人で、ヨセフの子イエスだ。」

1:46 するとナタナエルが、「ナザレから何か良いものが出るだろうか」と言ったので、フィリポは、「来て、見なさい」と言った。

1:47 イエスは、ナタナエルが御自分の方へ来るのを見て、彼のことをこう言われた。「見なさい。まことのイスラエル人だ。この人には偽りがない。」

1:48 ナタナエルが、「どうしてわたしを知っておられるのですか」と言うと、イエスは答えて、「わたしは、あなたがフィリポから話しかけられる前に、いちじくの木の下にいるのを見た」と言われた。

1:49 ナタナエルは答えた。「ラビ、あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」

1:50 イエスは答えて言われた。「いちじくの木の下にあなたがいるのを見たと言ったので、信じるのか。もっと偉大なことをあなたは見ることになる。」

1:51 更に言われた。「はっきり言っておく。天が開け、神の天使たちが人の子の上に昇り降りするのを、あなたがたは見ることになる。」


◆イエスとニコデモ

3:1 さて、ファリサイ派に属する、ニコデモという人がいた。ユダヤ人たちの議員であった。

3:2 ある夜、イエスのもとに来て言った。「ラビ、わたしどもは、あなたが神のもとから来られた教師であることを知っています。神が共におられるのでなければ、あなたのなさるようなしるしを、だれも行うことはできないからです。」

3:3 イエスは答えて言われた。「はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。」

3:4 ニコデモは言った。「年をとった者が、どうして生まれることができましょう。もう一度母親の胎内に入って生まれることができるでしょうか。」

3:5 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。だれでも水と霊とによって生まれなければ、神の国に入ることはできない。

3:6 肉から生まれたものは肉である。霊から生まれたものは霊である。

3:7 『あなたがたは新たに生まれねばならない』とあなたに言ったことに、驚いてはならない。

3:8 風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。霊から生まれた者も皆そのとおりである。」

3:9 するとニコデモは、「どうして、そんなことがありえましょうか」と言った。

3:10 イエスは答えて言われた。「あなたはイスラエルの教師でありながら、こんなことが分からないのか。

3:11 はっきり言っておく。わたしたちは知っていることを語り、見たことを証ししているのに、あなたがたはわたしたちの証しを受け入れない。

3:12 わたしが地上のことを話しても信じないとすれば、天上のことを話したところで、どうして信じるだろう。

3:13 天から降って来た者、すなわち人の子のほかには、天に上った者はだれもいない。

3:14 そして、モーセが荒れ野で蛇を上げたように、人の子も上げられねばならない。

3:15 それは、信じる者が皆、人の子によって永遠の命を得るためである。

3:16 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。

3:17 神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。

3:18 御子を信じる者は裁かれない。信じない者は既に裁かれている。神の独り子の名を信じていないからである。

3:19 光が世に来たのに、人々はその行いが悪いので、光よりも闇の方を好んだ。それが、もう裁きになっている。

3:20 悪を行う者は皆、光を憎み、その行いが明るみに出されるのを恐れて、光の方に来ないからである。

3:21 しかし、真理を行う者は光の方に来る。その行いが神に導かれてなされたということが、明らかになるために。」

2023/11/16


10:2 そして、彼らに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。



◆人々はしるしを欲しがる

12:38 すると、何人かの律法学者とファリサイ派の人々がイエスに、「先生、しるしを見せてください」と言った。

12:39 イエスはお答えになった。「よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがるが、預言者ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。

12:40 つまり、ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、大地の中にいることになる。

12:41 ニネベの人たちは裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。ニネベの人々は、ヨナの説教を聞いて悔い改めたからである。ここに、ヨナにまさるものがある。

12:42 また、南の国の女王は裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。この女王はソロモンの知恵を聞くために、地の果てから来たからである。ここに、ソロモンにまさるものがある。」


◆メリバの水

20:1 イスラエルの人々、その共同体全体は、第一の月にツィンの荒れ野に入った。そして、民はカデシュに滞在した。ミリアムはそこで死に、その地に埋葬された。

20:2 さて、そこには共同体に飲ませる水がなかったので、彼らは徒党を組んで、モーセとアロンに逆らった。

20:3 民はモーセに抗弁して言った。「同胞が主の御前で死んだとき、我々も一緒に死に絶えていたらよかったのだ。

20:4 なぜ、こんな荒れ野に主の会衆を引き入れたのです。我々と家畜をここで死なせるためですか。

20:5 なぜ、我々をエジプトから導き上らせて、こんなひどい所に引き入れたのです。ここには種を蒔く土地も、いちじくも、ぶどうも、ざくろも、飲み水さえもないではありませんか。」

20:6 モーセとアロンが会衆から離れて臨在の幕屋の入り口に行き、そこにひれ伏すと、主の栄光が彼らに向かって現れた。

20:7 主はモーセに仰せになった。

20:8 「あなたは杖を取り、兄弟アロンと共に共同体を集め、彼らの目の前で岩に向かって、水を出せと命じなさい。あなたはその岩から彼らのために水を出し、共同体と家畜に水を飲ませるがよい。」

20:9 モーセは、命じられたとおり、主の御前から杖を取った。

20:10 そして、モーセとアロンは会衆を岩の前に集めて言った。「反逆する者らよ、聞け。この岩からあなたたちのために水を出さねばならないのか。」

20:11 モーセが手を上げ、その杖で岩を二度打つと、水がほとばしり出たので、共同体も家畜も飲んだ。

20:12 主はモーセとアロンに向かって言われた。「あなたたちはわたしを信じることをせず、イスラエルの人々の前に、わたしの聖なることを示さなかった。それゆえ、あなたたちはこの会衆を、わたしが彼らに与える土地に導き入れることはできない。」

20:13 これがメリバ(争い)の水であって、イスラエルの人々が主と争った所であり、主が御自分の聖なることを示された所である。

◆エドム王との交渉

20:14 モーセはカデシュからエドム王に使者を遣わした。「あなたの兄弟であるイスラエルはこう申します。あなたは、わたしたちの上にふりかかった患難をすべてご存じのことでしょう。

20:15 わたしたちの先祖はエジプトに下り、長年、エジプトに住んでおりました。エジプト人がわたしたちの先祖もわたしたちも苦しめたので、

20:16 主に助けを求めて叫びますと、主はわたしたちの声を聞いて御使いを遣わし、エジプトから導き出してくださいました。今、わたしたちは、あなたの国境に近いカデシュの町におります。

20:17 どうか、あなたの領土を通過させてください。畑やぶどう畑の中を通ったり井戸の水を飲んだりしません。あなたの領土を通過するまで、右にも左にも曲がることなく、『王の道』を通って行きます。」

20:18 エドム人は彼に答えた。「わたしの領内を通ってはならない。もし、通るようなことがあれば、剣をとってお前を迎え撃つ。」

20:19 イスラエルの人々は言った。「わたしたちは広い道を通りますし、その際、わたしや家畜があなたの水を飲むことがあれば、その代価は支払います。徒歩で通過するだけです。取るに足らぬことです。」

20:20 しかしエドム人は、「通過してはならない」と言い、強力な軍勢を率いて迎え撃とうとした。

20:21 エドム人はこのように、自分の領土をイスラエルが通過することを許さず、イスラエルは迂回しなければならなかった。

◆アロンの死

20:22 イスラエルの人々、その共同体全体はカデシュを旅立って、ホル山に着いた。

20:23 ホル山はエドム領との国境にあり、ここで、主はモーセとアロンに言われた。

20:24 「アロンは先祖の列に加えられる。わたしがイスラエルの人々に与える土地に、彼は入ることができない。あなたたちがメリバの水のことでわたしの命令に逆らったからだ。

20:25 アロンとその子エルアザルを連れてホル山に登り、

20:26 アロンの衣を脱がせ、その子エルアザルに着せなさい。アロンはそこで死に、先祖の列に加えられる。」

20:27 モーセは主が命じられたとおりにした。彼らは、共同体全体の見守る中をホル山に登った。

20:28 モーセはアロンの衣を脱がせ、その子エルアザルに着せた。アロンはその山の上で死んだ。モーセとエルアザルが山を下ると、

20:29 共同体全体はアロンが息を引き取ったのを悟り、イスラエルの全家は三十日の間、アロンを悼んで泣いた。

2023/11/09

◆使命に伴うしるし

4:1 モーセは逆らって、「それでも彼らは、『主がお前などに現れるはずがない』と言って、信用せず、わたしの言うことを聞かないでしょう」と言うと、

4:2 主は彼に、「あなたが手に持っているものは何か」と言われた。彼が、「杖です」と答えると、

4:3 主は、「それを地面に投げよ」と言われた。彼が杖を地面に投げると、それが蛇になったのでモーセは飛びのいた。

4:4 主はモーセに、「手を伸ばして、尾をつかめ」と言われた。モーセが手を伸ばしてつかむと、それは手の中で杖に戻った。

4:5 「こうすれば、彼らは先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、主があなたに現れたことを信じる。」

4:6 主は更に、「あなたの手をふところに入れなさい」と言われた。モーセは手をふところに入れ、それから出してみると、驚いたことには、手は重い皮膚病にかかり、雪のように白くなっていた。

4:7 主が、「手をふところに戻すがよい」と言われたので、ふところに戻し、それから出してみると、元の肌になっていた。

4:8 「たとえ、彼らがあなたを信用せず、最初のしるしが告げることを聞かないとしても、後のしるしが告げることは信じる。

4:9 しかし、この二つのしるしのどちらも信ぜず、またあなたの言うことも聞かないならば、ナイル川の水をくんできて乾いた地面にまくがよい。川からくんできた水は地面で血に変わるであろう。」

4:10 それでもなお、モーセは主に言った。「ああ、主よ。わたしはもともと弁が立つ方ではありません。あなたが僕にお言葉をかけてくださった今でもやはりそうです。全くわたしは口が重く、舌の重い者なのです。」

4:11 主は彼に言われた。「一体、誰が人間に口を与えたのか。一体、誰が口を利けないようにし、耳を聞こえないようにし、目を見えるようにし、また見えなくするのか。主なるわたしではないか。

4:12 さあ、行くがよい。このわたしがあなたの口と共にあって、あなたが語るべきことを教えよう。」

4:13 モーセは、なおも言った。「ああ主よ。どうぞ、だれかほかの人を見つけてお遣わしください。」

4:14 主はついに、モーセに向かって怒りを発して言われた。「あなたにはレビ人アロンという兄弟がいるではないか。わたしは彼が雄弁なことを知っている。その彼が今、あなたに会おうとして、こちらに向かっている。あなたに会ったら、心から喜ぶであろう。

4:15 彼によく話し、語るべき言葉を彼の口に託すがよい。わたしはあなたの口と共にあり、また彼の口と共にあって、あなたたちのなすべきことを教えよう。

4:16 彼はあなたに代わって民に語る。彼はあなたの口となり、あなたは彼に対して神の代わりとなる。

4:17 あなたはこの杖を手に取って、しるしを行うがよい。」


2023/11/04

◆カインとアベル

4:1 さて、アダムは妻エバを知った。彼女は身ごもってカインを産み、「わたしは主によって男子を得た」と言った。

4:2 彼女はまたその弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは土を耕す者となった。

4:3 時を経て、カインは土の実りを主のもとに献げ物として持って来た。

4:4 アベルは羊の群れの中から肥えた初子を持って来た。主はアベルとその献げ物に目を留められたが、

4:5 カインとその献げ物には目を留められなかった。カインは激しく怒って顔を伏せた。

4:6 主はカインに言われた。「どうして怒るのか。どうして顔を伏せるのか。

4:7 もしお前が正しいのなら、顔を上げられるはずではないか。正しくないなら、罪は戸口で待ち伏せており、お前を求める。お前はそれを支配せねばならない。」

4:8 カインが弟アベルに言葉をかけ、二人が野原に着いたとき、カインは弟アベルを襲って殺した。

4:9 主はカインに言われた。「お前の弟アベルは、どこにいるのか。」カインは答えた。「知りません。わたしは弟の番人でしょうか。」

4:10 主は言われた。「何ということをしたのか。お前の弟の血が土の中からわたしに向かって叫んでいる。

4:11 今、お前は呪われる者となった。お前が流した弟の血を、口を開けて飲み込んだ土よりもなお、呪われる。

4:12 土を耕しても、土はもはやお前のために作物を産み出すことはない。お前は地上をさまよい、さすらう者となる。」

4:13 カインは主に言った。「わたしの罪は重すぎて負いきれません。

4:14 今日、あなたがわたしをこの土地から追放なさり、わたしが御顔から隠されて、地上をさまよい、さすらう者となってしまえば、わたしに出会う者はだれであれ、わたしを殺すでしょう。」

4:15 主はカインに言われた。「いや、それゆえカインを殺す者は、だれであれ七倍の復讐を受けるであろう。」主はカインに出会う者がだれも彼を撃つことのないように、カインにしるしを付けられた。

4:16 カインは主の前を去り、エデンの東、ノド(さすらい)の地に住んだ。

4:17 カインは妻を知った。彼女は身ごもってエノクを産んだ。カインは町を建てていたが、その町を息子の名前にちなんでエノクと名付けた。

4:18 エノクにはイラドが生まれた。イラドはメフヤエルの父となり、メフヤエルはメトシャエルの父となり、メトシャエルはレメクの父となった。

4:19 レメクは二人の妻をめとった。一人はアダ、もう一人はツィラといった。

4:20 アダはヤバルを産んだ。ヤバルは、家畜を飼い天幕に住む者の先祖となった。

4:21 その弟はユバルといい、竪琴や笛を奏でる者すべての先祖となった。

4:22 ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。彼は青銅や鉄でさまざまの道具を作る者となった。トバル・カインの妹はナアマといった。

4:23 さて、レメクは妻に言った。「アダとツィラよ、わが声を聞け。レメクの妻たちよ、わが言葉に耳を傾けよ。わたしは傷の報いに男を殺し/打ち傷の報いに若者を殺す。

4:24 カインのための復讐が七倍なら/レメクのためには七十七倍。」

4:25 再び、アダムは妻を知った。彼女は男の子を産み、セトと名付けた。カインがアベルを殺したので、神が彼に代わる子を授け(シャト)られたからである。

4:26 セトにも男の子が生まれた。彼はその子をエノシュと名付けた。主の御名を呼び始めたのは、この時代のことである。


◆ユダの王ヨアシュ

24:1 ヨアシュは七歳で王となり、四十年間エルサレムで王位にあった。その母は名をツィブヤといい、ベエル・シェバの出身であった。

24:2 ヨアシュは祭司ヨヤダの生きている間は主の目にかなう正しいことを行った。

24:3 ヨヤダは二人の妻を彼にめとらせ、彼らの間に息子や娘が生まれた。

24:4 その後、ヨアシュは主の神殿の修復に意欲を示し、

24:5 祭司とレビ人を集めて言った。「ユダの町々に出かけて行って、あなたたちの神の神殿を毎年修理するため、すべてのイスラエル人から資金を集めよ。速やかに取りかかれ。」しかし、レビ人たちは速やかに取りかからなかった。

24:6 そこで王は祭司長ヨヤダを呼んで言った。「なぜあなたはレビ人に要求し、主の僕モーセとイスラエルの会衆が、掟の幕屋のために定めた税をユダとエルサレムから徴収しないのか。」

24:7 悪女アタルヤとその子たちが神殿を損い、主の神殿の聖なる物もすべてバアルのものとしていた。

24:8 王は命令を出して一つの箱を作らせ、主の神殿の門の外に置かせた。

24:9 そして、神の僕モーセが荒れ野でイスラエルに対して定めた税を主に納めるように、ユダとエルサレムに呼びかけさせた。

24:10 高官も民も皆喜んで持って来て、溢れるまで箱に投げ入れた。

24:11 その箱がレビ人によって運び込まれ、王の監査にかけられるとき、献金がたまっているのが認められると、王の書記官と祭司長の代表が来て箱を空け、また持って行って元の場所に戻しておいた。毎日このようにして、彼らは多くの献金を集めた。

24:12 王とヨヤダは、その献金を主の神殿の工事の担当者たちに渡した。彼らは神殿を修復するために石工と大工を雇い、また神殿を修理するために鉄と青銅の職人を雇った。

24:13 工事の担当者たちはそのように行い、彼らの働きによって修理の作業は進んだ。彼らは神殿を元の状態にし、また補強した。

24:14 作業が終わると、彼らは残った献金を王とヨヤダに差し出した。これをもって儀式や焼き尽くす献げ物のための祭具、盃、金と銀の祭具など、主の神殿の祭具類が作られた。ヨヤダの生きている間、主の神殿では焼き尽くす献げ物が絶えずささげられた。

24:15 ヨヤダは年老い、長寿を全うして死んだ。死んだとき、彼は百三十歳であった。

24:16 その遺体はダビデの町に諸王と共に葬られた。彼はイスラエルにおいて神とその神殿のために著しい貢献をしたからである。

24:17 ヨヤダの死後、ユダの高官たちが王のもとに来て、ひれ伏した。そのとき、王は彼らの言うことを聞き入れた。

24:18 彼らは先祖の神、主の神殿を捨て、アシェラと偶像に仕えた。この罪悪のゆえに、神の怒りがユダとエルサレムに下った。

24:19 彼らを主に立ち帰らせるため、預言者が次々と遣わされた。しかし、彼らは戒められても耳を貸さなかった。

24:20 神の霊が祭司ヨヤダの子ゼカルヤを捕らえた。彼は民に向かって立ち、語った。「神はこう言われる。『なぜあなたたちは主の戒めを破るのか。あなたたちは栄えない。あなたたちが主を捨てたから、主もあなたたちを捨てる。』」

24:21 ところが彼らは共謀し、王の命令により、主の神殿の庭でゼカルヤを石で打ち殺した。

24:22 ヨアシュ王も、彼の父ヨヤダから寄せられた慈しみを顧みず、その息子を殺した。ゼカルヤは、死に際して言った。「主がこれを御覧になり、責任を追及してくださいますように。」

24:23 年が改まるころ、アラムの軍隊がヨアシュに向かって攻め上った。彼らはユダとエルサレムに攻めて来て、民の中の高官をすべて殺し、戦利品をことごとくダマスコの王のもとに送った。

24:24 攻めて来たアラム軍の兵士は少数だったが、ユダとエルサレムの人々が先祖の神、主を捨てたので、主は極めて大きな軍隊をアラム軍の手に渡された。こうして彼らはヨアシュに裁きを行った。

24:25 彼らがヨアシュに重傷を負わせて去ると、家臣たちは、祭司ヨヤダの息子の血のゆえに、共謀し、ヨアシュを寝床で殺した。彼は死んで、ダビデの町に葬られたが、王の墓には葬られなかった。

24:26 共謀者は、アンモンの女シムアトの子ザバドと、モアブの女シムリトの子ヨザバドであった。

24:27 ヨアシュの王子たち、王に向けられた数々の託宣、それに神殿の修復については、『列王の書の解説』に記されている。その子アマツヤがヨアシュに代わって王となった。



2023/11/01

◆ミディアンに対する復讐

31:1 主はモーセに仰せになった。

31:2 「イスラエルの人々がミディアン人から受けた仕打ちに報復しなさい。その後、あなたは先祖の列に加えられるであろう。」

31:3 モーセは民に告げた。「あなたたちの中から、戦いのために人を出して武装させなさい。ミディアン人を襲い、ミディアン人に対して主のために報復するのだ。

31:4 イスラエルの全部族から、部族ごとに千人ずつを戦いに送り出しなさい。」

31:5 それで、イスラエルの諸部隊から部族ごとに千人ずつ、総計一万二千人の兵が選び出されて武装した。

31:6 モーセは、部族ごとに千人ずつの兵を戦いに送り出し、祭司エルアザルの子ピネハスを、聖なる祭具と出陣に吹くラッパをその手に持たせて、彼らと共に送り出した。

31:7 彼らは、主がモーセに命じられたとおり、ミディアン人と戦い、男子を皆殺しにした。

31:8 その死者のほかに、ミディアンの王たち、エビ、レケム、ツル、フル、レバという五人のミディアンの王を殺し、またベオルの子バラムをも剣にかけて殺した。

31:9 イスラエルの人々はミディアンの女と子供を捕虜にし、家畜や財産、富のすべてを奪い取り、

31:10 彼らの町々、村落や宿営地に火をつけて、ことごとく焼き払った。

31:11 彼らが人や家畜など、戦利品と分捕ったものをすべて集め、

31:12 それらの捕虜、分捕ったもの、戦利品を従えて、ヨルダン川を挟んでエリコの対岸にあるモアブの平野に陣を張っていたモーセと祭司エルアザル、およびイスラエルの人々の共同体のもとに戻って来たので、

31:13 モーセと祭司エルアザルおよび共同体の指導者全員は、宿営の外に出て来て彼らを迎えた。

31:14 モーセは、戦いを終えて帰還した軍の指揮官たち、千人隊長、百人隊長に向かって怒り、

31:15 彼らにこう言った。「女たちを皆、生かしておいたのか。

31:16 ペオルの事件は、この女たちがバラムに唆され、イスラエルの人々を主に背かせて引き起こしたもので、そのために、主の共同体に災いがくだったではないか。

31:17 直ちに、子供たちのうち、男の子は皆、殺せ。男と寝て男を知っている女も皆、殺せ。

31:18 女のうち、まだ男と寝ず、男を知らない娘は、あなたたちのために生かしておくがよい。

31:19 あなたたちは七日間、宿営の外にとどまりなさい。あなたたちでも捕虜でも、人を殺した者、殺された者に触れた者は皆、三日目と七日目に、身を清めなさい。

31:20 衣服も革製品も、山羊の毛で作ったものも、木で作ったものもすべて、清めねばならない。」

31:21 祭司エルアザルは、戦いから帰還した兵士に言った。「主がモーセに与えられた律法の定めは次のとおりである。

31:22 金、銀、青銅、鉄、錫、鉛など、

31:23 すべて火に耐えるものは、火の中を通すと清くなる。それ以外のものは、清めの水で汚れを清める。火に耐えないものは、すべて水を通さねばならない。

31:24 七日目に衣服を洗うとあなたたちは清くなる。その後で、宿営に入りなさい。」

◆分捕り品の分配

31:25 主はモーセに言われた。

31:26 「あなたは、祭司エルアザルと共同体の家長たちと共に、捕虜として分捕った人間と家畜の数を調べ、

31:27 分捕ったものを戦いに出た勇士と共同体全体とに折半しなさい。

31:28 戦いに行った兵士から主にささげさせる分は、人、牛、ろば、羊それぞれ五百について一の割りである。

31:29 あなたは、折半して与えたものからそれらを取って、主にささげる献納物として祭司エルアザルに与え、

31:30 イスラエルの他の人々に折半したものからは人、および牛やろばや羊などの家畜それぞれ五十について一の割りで取って、主の幕屋を警護するレビ人に与えなさい。」

31:31 モーセと祭司エルアザルは、主がモーセに命じられたとおりにした。

31:32 分捕ったもの、すなわち兵士が略奪したものの残りは、羊六十七万五千匹、

31:33 牛七万二千頭、

31:34 ろば六万一千頭、

31:35 人は、男と寝ず、男を知らない女が全部で三万二千人であった。

31:36 戦いに出た者の分け前は、その半数であって、羊の数は三十三万七千五百匹、

31:37 その羊のうち、主にささげる分は六百七十五匹、

31:38 牛は三万六千頭、そのうち主にささげる分は七十二頭、

31:39 ろばは三万五百頭、そのうち主にささげる分は六十一頭、

31:40 人は一万六千人、そのうち主にささげる分は三十二人であった。

31:41 モーセは、主に命じられたとおり、これらの分を主にささげる献納物として祭司エルアザルに渡した。

31:42 モーセが兵士たちに折半した残り、すなわちイスラエルの人々に折半したもの、

31:43 つまり共同体に折半したものは、羊三十三万七千五百匹、

31:44 牛三万六千頭、

31:45 ろば三万五百頭、

31:46 人一万六千人であった。

31:47 モーセは、主に命じられたとおり、折半してイスラエルの人々のものとなったものから、人および家畜をそれぞれ五十について一の割りで取り、主の幕屋を警護するレビ人に与えた。

◆指揮官たちの献げ物

31:48 部隊の指揮官である千人隊長、百人隊長がモーセの前に進み出て、

31:49 言った。「僕どもは、部下の兵士の人員点呼をいたしました。一名も欠けていません。

31:50 わたしたちは、めいめいで手に入れた腕飾り、腕輪、指輪、耳輪、首飾りなど金の飾り物を献げ物として主にささげ、主の御前に、わたしたち自身の贖いの儀式をしたいのです。」

31:51 モーセと祭司エルアザルは、彼らから金の飾り物をすべて受け取った。それらは良く細工されたものであった。

31:52 千人隊長と百人隊長が主にささげた献納物の金は、合計一万六千七百五十シェケルであった。

31:53 しかし、兵士たちは、それぞれ略奪したものも自分のものとした。

31:54 モーセと祭司エルアザルは、千人隊長と百人隊長から金を受け取り、臨在の幕屋に携えて行って、主の御前に、イスラエルの人々のための記念とした。

67500

2023/10/21

◆臨在の幕屋

33:7 モーセは一つの天幕を取って、宿営の外の、宿営から遠く離れた所に張り、それを臨在の幕屋と名付けた。主に伺いを立てる者はだれでも、宿営の外にある臨在の幕屋に行くのであった。

33:8 モーセが幕屋に出て行くときには、民は全員起立し、自分の天幕の入り口に立って、モーセが幕屋に入ってしまうまで見送った。

33:9 モーセが幕屋に入ると、雲の柱が降りて来て幕屋の入り口に立ち、主はモーセと語られた。

33:10 雲の柱が幕屋の入り口に立つのを見ると、民は全員起立し、おのおの自分の天幕の入り口で礼拝した。

33:11 主は人がその友と語るように、顔と顔を合わせてモーセに語られた。モーセは宿営に戻ったが、彼の従者である若者、ヌンの子ヨシュアは幕屋から離れなかった。

◆民と共に行かれる主

33:12 モーセは主に言った。「あなたはわたしに、『この民を率いて上れ』と言われました。しかし、わたしと共に遣わされる者をお示しになりません。あなたは、また、『わたしはあなたを名指しで選んだ。わたしはあなたに好意を示す』と言われました。

33:13 お願いです。もしあなたがわたしに御好意を示してくださるのでしたら、どうか今、あなたの道をお示しください。そうすれば、わたしはどのようにして、あなたがわたしに御好意を示してくださるか知りうるでしょう。どうか、この国民があなたの民であることも目にお留めください。」

33:14 主が、「わたしが自ら同行し、あなたに安息を与えよう」と言われると、

33:15 モーセは主に言った。「もし、あなた御自身が行ってくださらないのなら、わたしたちをここから上らせないでください。

33:16 一体何によって、わたしとあなたの民に御好意を示してくださることが分かるでしょうか。あなたがわたしたちと共に行ってくださることによってではありませんか。そうすれば、わたしとあなたの民は、地上のすべての民と異なる特別なものとなるでしょう。」

33:17 主はモーセに言われた。「わたしは、あなたのこの願いもかなえよう。わたしはあなたに好意を示し、あなたを名指しで選んだからである。」


◆ペヌエルでの格闘

32:23 その夜、ヤコブは起きて、二人の妻と二人の側女、それに十一人の子供を連れてヤボクの渡しを渡った。

32:24 皆を導いて川を渡らせ、持ち物も渡してしまうと、

32:25 ヤコブは独り後に残った。そのとき、何者かが夜明けまでヤコブと格闘した。

32:26 ところが、その人はヤコブに勝てないとみて、ヤコブの腿の関節を打ったので、格闘をしているうちに腿の関節がはずれた。

32:27 「もう去らせてくれ。夜が明けてしまうから」とその人は言ったが、ヤコブは答えた。「いいえ、祝福してくださるまでは離しません。」

32:28 「お前の名は何というのか」とその人が尋ね、「ヤコブです」と答えると、

32:29 その人は言った。「お前の名はもうヤコブではなく、これからはイスラエルと呼ばれる。お前は神と人と闘って勝ったからだ。」

32:30 「どうか、あなたのお名前を教えてください」とヤコブが尋ねると、「どうして、わたしの名を尋ねるのか」と言って、ヤコブをその場で祝福した。

32:31 ヤコブは、「わたしは顔と顔とを合わせて神を見たのに、なお生きている」と言って、その場所をペヌエル(神の顔)と名付けた。

32:32 ヤコブがペヌエルを過ぎたとき、太陽は彼の上に昇った。ヤコブは腿を痛めて足を引きずっていた。

32:33 こういうわけで、イスラエルの人々は今でも腿の関節の上にある腰の筋を食べない。かの人がヤコブの腿の関節、つまり腰の筋のところを打ったからである。

2023/10/18

◆ノアの子孫

10:1 ノアの息子、セム、ハム、ヤフェトの系図は次のとおりである。洪水の後、彼らに息子が生まれた。

10:2 ヤフェトの子孫はゴメル、マゴグ、メディア、ヤワン、トバル、メシェク、ティラスであった。

10:3 ゴメルの子孫は、アシュケナズ、リファト、トガルマであった。

10:4 ヤワンの子孫は、エリシャ、タルシシュ、キティム、ロダニムであった。

10:5 海沿いの国々は、彼らから出て、それぞれの地に、その言語、氏族、民族に従って住むようになった。

10:6 ハムの子孫は、クシュ、エジプト、プト、カナンであった。

10:7 クシュの子孫はセバ、ハビラ、サブタ、ラマ、サブテカであり、ラマの子孫はシェバとデダンであった。

10:8 クシュにはまた、ニムロドが生まれた。ニムロドは地上で最初の勇士となった。

10:9 彼は、主の御前に勇敢な狩人であり、「主の御前に勇敢な狩人ニムロドのようだ」という言い方がある。

10:10 彼の王国の主な町は、バベル、ウルク、アッカドであり、それらはすべてシンアルの地にあった。

10:11 彼はその地方からアッシリアに進み、ニネベ、レホボト・イル、カラ、

10:12 レセンを建てた。レセンはニネベとカラとの間にある、非常に大きな町であった。

10:13 エジプトにはリディア人、アナミム人、レハビム人、ナフトヒム人、

10:14 上エジプト人、カスルヒム人、カフトル人が生まれた。このカフトル人からペリシテ人が出た。

10:15 カナンには長男シドンとヘト、

10:16 また、エブス人、アモリ人、ギルガシ人、

10:17 ヒビ人、アルキ人、シニ人、

10:18 アルワド人、ツェマリ人、ハマト人が生まれた。その後、カナン人の諸氏族が広がった。

10:19 カナン人の領土は、シドンから南下してゲラルを経てガザまでを含み、更に、ソドム、ゴモラ、アドマ、ツェボイムを経てラシャまでを含んだ。

10:20 これらが、氏族、言語、地域、民族ごとにまとめたハムの子孫である。

10:21 セムにもまた子供が生まれた。彼はエベルのすべての子孫の先祖であり、ヤフェトの兄であった。

10:22 セムの子孫はエラム、アシュル、アルパクシャド、ルド、アラムであった。

10:23 アラムの子孫は、ウツ、フル、ゲテル、マシュであった。

10:24 アルパクシャドにはシェラが生まれ、シェラにはエベルが生まれた。

10:25 エベルには二人の息子が生まれた。ひとりの名は、その時代に土地が分けられた(パラグ)ので、ペレグといい、その兄弟はヨクタンといった。

10:26 ヨクタンには、アルモダド、シェレフ、ハツァルマベト、イエラ、

10:27 ハドラム、ウザル、ディクラ、

10:28 オバル、アビマエル、シェバ、

10:29 オフィル、ハビラ、ヨバブが生まれた。これらは皆、ヨクタンの息子であった。

10:30 彼らはメシャからセファルに至る東の高原地帯に住んでいた。

10:31 これらが、氏族、言語、地域、民族ごとにまとめたセムの子孫である。

10:32 ノアの子孫である諸氏族を、民族ごとの系図にまとめると以上のようになる。地上の諸民族は洪水の後、彼らから分かれ出た。

◆バベルの塔

11:1 世界中は同じ言葉を使って、同じように話していた。

11:2 東の方から移動してきた人々は、シンアルの地に平野を見つけ、そこに住み着いた。

11:3 彼らは、「れんがを作り、それをよく焼こう」と話し合った。石の代わりにれんがを、しっくいの代わりにアスファルトを用いた。

11:4 彼らは、「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう」と言った。

11:5 主は降って来て、人の子らが建てた、塔のあるこの町を見て、

11:6 言われた。「彼らは一つの民で、皆一つの言葉を話しているから、このようなことをし始めたのだ。これでは、彼らが何を企てても、妨げることはできない。

11:7 我々は降って行って、直ちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう。」

11:8 主は彼らをそこから全地に散らされたので、彼らはこの町の建設をやめた。

11:9 こういうわけで、この町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を混乱(バラル)させ、また、主がそこから彼らを全地に散らされたからである。

◆セムの系図

11:10 セムの系図は次のとおりである。セムが百歳になったとき、アルパクシャドが生まれた。それは洪水の二年後のことであった。

11:11 セムは、アルパクシャドが生まれた後五百年生きて、息子や娘をもうけた。

11:12 アルパクシャドが三十五歳になったとき、シェラが生まれた。

11:13 アルパクシャドは、シェラが生まれた後四百三年生きて、息子や娘をもうけた。

11:14 シェラが三十歳になったとき、エベルが生まれた。

11:15 シェラは、エベルが生まれた後四百三年生きて、息子や娘をもうけた。

11:16 エベルが三十四歳になったとき、ペレグが生まれた。

11:17 エベルは、ペレグが生まれた後四百三十年生きて、息子や娘をもうけた。

11:18 ペレグが三十歳になったとき、レウが生まれた。

11:19 ペレグは、レウが生まれた後二百九年生きて、息子や娘をもうけた。

11:20 レウが三十二歳になったとき、セルグが生まれた。

11:21 レウは、セルグが生まれた後二百七年生きて、息子や娘をもうけた。

11:22 セルグが三十歳になったとき、ナホルが生まれた。

11:23 セルグは、ナホルが生まれた後二百年生きて、息子や娘をもうけた。

11:24 ナホルが二十九歳になったとき、テラが生まれた。

11:25 ナホルは、テラが生まれた後百十九年生きて、息子や娘をもうけた。

11:26 テラが七十歳になったとき、アブラム、ナホル、ハランが生まれた。

◆テラの系図

11:27 テラの系図は次のとおりである。テラにはアブラム、ナホル、ハランが生まれた。ハランにはロトが生まれた。

11:28 ハランは父のテラより先に、故郷カルデアのウルで死んだ。

11:29 アブラムとナホルはそれぞれ妻をめとった。アブラムの妻の名はサライ、ナホルの妻の名はミルカといった。ミルカはハランの娘である。ハランはミルカとイスカの父であった。

11:30 サライは不妊の女で、子供ができなかった。

11:31 テラは、息子アブラムと、ハランの息子で自分の孫であるロト、および息子アブラムの妻で自分の嫁であるサライを連れて、カルデアのウルを出発し、カナン地方に向かった。彼らはハランまで来ると、そこにとどまった。

11:32 テラは二百五年の生涯を終えて、ハランで死んだ。

◆アブラムの召命と移住

12:1 主はアブラムに言われた。「あなたは生まれ故郷/父の家を離れて/わたしが示す地に行きなさい。

12:2 わたしはあなたを大いなる国民にし/あなたを祝福し、あなたの名を高める/祝福の源となるように。

12:3 あなたを祝福する人をわたしは祝福し/あなたを呪う者をわたしは呪う。地上の氏族はすべて/あなたによって祝福に入る。」

12:4 アブラムは、主の言葉に従って旅立った。ロトも共に行った。アブラムは、ハランを出発したとき七十五歳であった。

12:5 アブラムは妻のサライ、甥のロトを連れ、蓄えた財産をすべて携え、ハランで加わった人々と共にカナン地方へ向かって出発し、カナン地方に入った。

12:6 アブラムはその地を通り、シケムの聖所、モレの樫の木まで来た。当時、その地方にはカナン人が住んでいた。

12:7 主はアブラムに現れて、言われた。「あなたの子孫にこの土地を与える。」アブラムは、彼に現れた主のために、そこに祭壇を築いた。

12:8 アブラムは、そこからベテルの東の山へ移り、西にベテル、東にアイを望む所に天幕を張って、そこにも主のために祭壇を築き、主の御名を呼んだ。

12:9 アブラムは更に旅を続け、ネゲブ地方へ移った。

◆エジプト滞在

12:10 その地方に飢饉があった。アブラムは、その地方の飢饉がひどかったので、エジプトに下り、そこに滞在することにした。

12:11 エジプトに入ろうとしたとき、妻サライに言った。「あなたが美しいのを、わたしはよく知っている。

12:12 エジプト人があなたを見たら、『この女はあの男の妻だ』と言って、わたしを殺し、あなたを生かしておくにちがいない。

12:13 どうか、わたしの妹だ、と言ってください。そうすれば、わたしはあなたのゆえに幸いになり、あなたのお陰で命も助かるだろう。」

12:14 アブラムがエジプトに入ると、エジプト人はサライを見て、大変美しいと思った。

12:15 ファラオの家臣たちも彼女を見て、ファラオに彼女のことを褒めたので、サライはファラオの宮廷に召し入れられた。

12:16 アブラムも彼女のゆえに幸いを受け、羊の群れ、牛の群れ、ろば、男女の奴隷、雌ろば、らくだなどを与えられた。

12:17 ところが主は、アブラムの妻サライのことで、ファラオと宮廷の人々を恐ろしい病気にかからせた。

12:18 ファラオはアブラムを呼び寄せて言った。「あなたはわたしに何ということをしたのか。なぜ、あの婦人は自分の妻だと、言わなかったのか。

12:19 なぜ、『わたしの妹です』などと言ったのか。だからこそ、わたしの妻として召し入れたのだ。さあ、あなたの妻を連れて、立ち去ってもらいたい。」

12:20 ファラオは家来たちに命じて、アブラムを、その妻とすべての持ち物と共に送り出させた。

◆ロトとの別れ

13:1 アブラムは、妻と共に、すべての持ち物を携え、エジプトを出て再びネゲブ地方へ上った。ロトも一緒であった。

13:2 アブラムは非常に多くの家畜や金銀を持っていた。

13:3 ネゲブ地方から更に、ベテルに向かって旅を続け、ベテルとアイとの間の、以前に天幕を張った所まで来た。

13:4 そこは、彼が最初に祭壇を築いて、主の御名を呼んだ場所であった。

13:5 アブラムと共に旅をしていたロトもまた、羊や牛の群れを飼い、たくさんの天幕を持っていた。

13:6 その土地は、彼らが一緒に住むには十分ではなかった。彼らの財産が多すぎたから、一緒に住むことができなかったのである。

13:7 アブラムの家畜を飼う者たちと、ロトの家畜を飼う者たちとの間に争いが起きた。そのころ、その地方にはカナン人もペリジ人も住んでいた。

13:8 アブラムはロトに言った。「わたしたちは親類どうしだ。わたしとあなたの間ではもちろん、お互いの羊飼いの間でも争うのはやめよう。

13:9 あなたの前には幾らでも土地があるのだから、ここで別れようではないか。あなたが左に行くなら、わたしは右に行こう。あなたが右に行くなら、わたしは左に行こう。」

13:10 ロトが目を上げて眺めると、ヨルダン川流域の低地一帯は、主がソドムとゴモラを滅ぼす前であったので、ツォアルに至るまで、主の園のように、エジプトの国のように、見渡すかぎりよく潤っていた。

13:11 ロトはヨルダン川流域の低地一帯を選んで、東へ移って行った。こうして彼らは、左右に別れた。

13:12 アブラムはカナン地方に住み、ロトは低地の町々に住んだが、彼はソドムまで天幕を移した。

13:13 ソドムの住民は邪悪で、主に対して多くの罪を犯していた。

13:14 主は、ロトが別れて行った後、アブラムに言われた。「さあ、目を上げて、あなたがいる場所から東西南北を見渡しなさい。

13:15 見えるかぎりの土地をすべて、わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。

13:16 あなたの子孫を大地の砂粒のようにする。大地の砂粒が数えきれないように、あなたの子孫も数えきれないであろう。

13:17 さあ、この土地を縦横に歩き回るがよい。わたしはそれをあなたに与えるから。」

13:18 アブラムは天幕を移し、ヘブロンにあるマムレの樫の木のところに来て住み、そこに主のために祭壇を築いた。

◆王たちの戦い

14:1 シンアルの王アムラフェル、エラサルの王アルヨク、エラムの王ケドルラオメル、ゴイムの王ティドアルが、

14:2 ソドムの王ベラ、ゴモラの王ビルシャ、アドマの王シンアブ、ツェボイムの王シェムエベル、ベラ、すなわちツォアルの王と戦ったとき、

14:3 これら五人の王は皆、シディムの谷、すなわち塩の海で同盟を結んだ。

14:4 彼らは十二年間ケドルラオメルに支配されていたが、十三年目に背いたのである。

14:5 十四年目に、ケドルラオメルとその味方の王たちが来て、アシュテロト・カルナイムでレファイム人を、ハムでズジム人を、シャベ・キルヤタイムでエミム人を、

14:6 セイルの山地でフリ人を撃ち、荒れ野に近いエル・パランまで進んだ。

14:7 彼らは転進して、エン・ミシュパト、すなわちカデシュに向かい、アマレク人の全領土とハツェツォン・タマルに住むアモリ人を撃った。

14:8 そこで、ソドムの王、ゴモラの王、アドマの王、ツェボイムの王、ベラすなわちツォアルの王は兵を繰り出し、シディムの谷で彼らと戦おうと陣を敷いた。

14:9 エラムの王ケドルラオメル、ゴイムの王ティドアル、シンアルの王アムラフェル、エラサルの王アルヨクの四人の王に対して、これら五人の王が戦いを挑んだのである。

14:10 シディムの谷には至るところに天然アスファルトの穴があった。ソドムとゴモラの王は逃げるとき、その穴に落ちた。残りの王は山へ逃れた。

14:11 ソドムとゴモラの財産や食糧はすべて奪い去られ、

14:12 ソドムに住んでいたアブラムの甥ロトも、財産もろとも連れ去られた。

◆ロトの救出

14:13 逃げ延びた一人の男がヘブライ人アブラムのもとに来て、そのことを知らせた。アブラムは当時、アモリ人マムレの樫の木の傍らに住んでいた。マムレはエシュコルとアネルの兄弟で、彼らはアブラムと同盟を結んでいた。

14:14 アブラムは、親族の者が捕虜になったと聞いて、彼の家で生まれた奴隷で、訓練を受けた者三百十八人を召集し、ダンまで追跡した。

14:15 夜、彼と僕たちは分かれて敵を襲い、ダマスコの北のホバまで追跡した。

14:16 アブラムはすべての財産を取り返し、親族のロトとその財産、女たちやそのほかの人々も取り戻した。

◆メルキゼデクの祝福

14:17 アブラムがケドルラオメルとその味方の王たちを撃ち破って帰って来たとき、ソドムの王はシャベの谷、すなわち王の谷まで彼を出迎えた。

14:18 いと高き神の祭司であったサレムの王メルキゼデクも、パンとぶどう酒を持って来た。

14:19 彼はアブラムを祝福して言った。「天地の造り主、いと高き神に/アブラムは祝福されますように。

14:20 敵をあなたの手に渡された/いと高き神がたたえられますように。」アブラムはすべての物の十分の一を彼に贈った。

14:21 ソドムの王はアブラムに、「人はわたしにお返しください。しかし、財産はお取りください」と言ったが、

14:22 アブラムはソドムの王に言った。「わたしは、天地の造り主、いと高き神、主に手を上げて誓います。

14:23 あなたの物は、たとえ糸一筋、靴ひも一本でも、決していただきません。『アブラムを裕福にしたのは、このわたしだ』と、あなたに言われたくありません。

14:24 わたしは何も要りません。ただ、若い者たちが食べたものと、わたしと共に戦った人々、すなわち、アネルとエシュコルとマムレの分は別です。彼らには分け前を取らせてください。」

◆神の約束

15:1 これらのことの後で、主の言葉が幻の中でアブラムに臨んだ。「恐れるな、アブラムよ。わたしはあなたの盾である。あなたの受ける報いは非常に大きいであろう。」

15:2 アブラムは尋ねた。「わが神、主よ。わたしに何をくださるというのですか。わたしには子供がありません。家を継ぐのはダマスコのエリエゼルです。」

15:3 アブラムは言葉をついだ。「御覧のとおり、あなたはわたしに子孫を与えてくださいませんでしたから、家の僕が跡を継ぐことになっています。」

15:4 見よ、主の言葉があった。「その者があなたの跡を継ぐのではなく、あなたから生まれる者が跡を継ぐ。」

15:5 主は彼を外に連れ出して言われた。「天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみるがよい。」そして言われた。「あなたの子孫はこのようになる。」

15:6 アブラムは主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。

15:7 主は言われた。「わたしはあなたをカルデアのウルから導き出した主である。わたしはあなたにこの土地を与え、それを継がせる。」

15:8 アブラムは尋ねた。「わが神、主よ。この土地をわたしが継ぐことを、何によって知ることができましょうか。」

15:9 主は言われた。「三歳の雌牛と、三歳の雌山羊と、三歳の雄羊と、山鳩と、鳩の雛とをわたしのもとに持って来なさい。」

15:10 アブラムはそれらのものをみな持って来て、真っ二つに切り裂き、それぞれを互いに向かい合わせて置いた。ただ、鳥は切り裂かなかった。

15:11 禿鷹がこれらの死体をねらって降りて来ると、アブラムは追い払った。

15:12 日が沈みかけたころ、アブラムは深い眠りに襲われた。すると、恐ろしい大いなる暗黒が彼に臨んだ。

15:13 主はアブラムに言われた。「よく覚えておくがよい。あなたの子孫は異邦の国で寄留者となり、四百年の間奴隷として仕え、苦しめられるであろう。

15:14 しかしわたしは、彼らが奴隷として仕えるその国民を裁く。その後、彼らは多くの財産を携えて脱出するであろう。

15:15 あなた自身は、長寿を全うして葬られ、安らかに先祖のもとに行く。

15:16 ここに戻って来るのは、四代目の者たちである。それまでは、アモリ人の罪が極みに達しないからである。」

15:17 日が沈み、暗闇に覆われたころ、突然、煙を吐く炉と燃える松明が二つに裂かれた動物の間を通り過ぎた。

15:18 その日、主はアブラムと契約を結んで言われた。「あなたの子孫にこの土地を与える。エジプトの川から大河ユーフラテスに至るまで、

15:19 カイン人、ケナズ人、カドモニ人、

15:20 ヘト人、ペリジ人、レファイム人、

15:21 アモリ人、カナン人、ギルガシ人、エブス人の土地を与える。」

◆ハガルの逃亡と出産

16:1 アブラムの妻サライには、子供が生まれなかった。彼女には、ハガルというエジプト人の女奴隷がいた。

16:2 サライはアブラムに言った。「主はわたしに子供を授けてくださいません。どうぞ、わたしの女奴隷のところに入ってください。わたしは彼女によって、子供を与えられるかもしれません。」アブラムは、サライの願いを聞き入れた。

16:3 アブラムの妻サライは、エジプト人の女奴隷ハガルを連れて来て、夫アブラムの側女とした。アブラムがカナン地方に住んでから、十年後のことであった。

16:4 アブラムはハガルのところに入り、彼女は身ごもった。ところが、自分が身ごもったのを知ると、彼女は女主人を軽んじた。

16:5 サライはアブラムに言った。「わたしが不当な目に遭ったのは、あなたのせいです。女奴隷をあなたのふところに与えたのはわたしなのに、彼女は自分が身ごもったのを知ると、わたしを軽んじるようになりました。主がわたしとあなたとの間を裁かれますように。」

16:6 アブラムはサライに答えた。「あなたの女奴隷はあなたのものだ。好きなようにするがいい。」サライは彼女につらく当たったので、彼女はサライのもとから逃げた。

16:7 主の御使いが荒れ野の泉のほとり、シュル街道に沿う泉のほとりで彼女と出会って、

16:8 言った。「サライの女奴隷ハガルよ。あなたはどこから来て、どこへ行こうとしているのか。」「女主人サライのもとから逃げているところです」と答えると、

16:9 主の御使いは言った。「女主人のもとに帰り、従順に仕えなさい。」

16:10 主の御使いは更に言った。「わたしは、あなたの子孫を数えきれないほど多く増やす。」

16:11 主の御使いはまた言った。「今、あなたは身ごもっている。やがてあなたは男の子を産む。その子をイシュマエルと名付けなさい/主があなたの悩みをお聞きになられたから。

16:12 彼は野生のろばのような人になる。彼があらゆる人にこぶしを振りかざすので/人々は皆、彼にこぶしを振るう。彼は兄弟すべてに敵対して暮らす。」

16:13 ハガルは自分に語りかけた主の御名を呼んで、「あなたこそエル・ロイ(わたしを顧みられる神)です」と言った。それは、彼女が、「神がわたしを顧みられた後もなお、わたしはここで見続けていたではないか」と言ったからである。

16:14 そこで、その井戸は、ベエル・ラハイ・ロイと呼ばれるようになった。それはカデシュとベレドの間にある。

16:15 ハガルはアブラムとの間に男の子を産んだ。アブラムは、ハガルが産んだ男の子をイシュマエルと名付けた。

16:16 ハガルがイシュマエルを産んだとき、アブラムは八十六歳であった。

2023/10/17

◆契約と割礼

17:1 アブラムが九十九歳になったとき、主はアブラムに現れて言われた。「わたしは全能の神である。あなたはわたしに従って歩み、全き者となりなさい。

17:2 わたしは、あなたとの間にわたしの契約を立て、あなたをますます増やすであろう。」

17:3 アブラムはひれ伏した。神は更に、語りかけて言われた。

17:4 「これがあなたと結ぶわたしの契約である。あなたは多くの国民の父となる。

17:5 あなたは、もはやアブラムではなく、アブラハムと名乗りなさい。あなたを多くの国民の父とするからである。

17:6 わたしは、あなたをますます繁栄させ、諸国民の父とする。王となる者たちがあなたから出るであろう。

17:7 わたしは、あなたとの間に、また後に続く子孫との間に契約を立て、それを永遠の契約とする。そして、あなたとあなたの子孫の神となる。

17:8 わたしは、あなたが滞在しているこのカナンのすべての土地を、あなたとその子孫に、永久の所有地として与える。わたしは彼らの神となる。」

17:9 神はまた、アブラハムに言われた。「だからあなたも、わたしの契約を守りなさい、あなたも後に続く子孫も。

17:10 あなたたち、およびあなたの後に続く子孫と、わたしとの間で守るべき契約はこれである。すなわち、あなたたちの男子はすべて、割礼を受ける。

17:11 包皮の部分を切り取りなさい。これが、わたしとあなたたちとの間の契約のしるしとなる。

17:12 いつの時代でも、あなたたちの男子はすべて、直系の子孫はもちろんのこと、家で生まれた奴隷も、外国人から買い取った奴隷であなたの子孫でない者も皆、生まれてから八日目に割礼を受けなければならない。

17:13 あなたの家で生まれた奴隷も、買い取った奴隷も、必ず割礼を受けなければならない。それによって、わたしの契約はあなたの体に記されて永遠の契約となる。

17:14 包皮の部分を切り取らない無割礼の男がいたなら、その人は民の間から断たれる。わたしの契約を破ったからである。」

17:15 神はアブラハムに言われた。「あなたの妻サライは、名前をサライではなく、サラと呼びなさい。

17:16 わたしは彼女を祝福し、彼女によってあなたに男の子を与えよう。わたしは彼女を祝福し、諸国民の母とする。諸民族の王となる者たちが彼女から出る。」

17:17 アブラハムはひれ伏した。しかし笑って、ひそかに言った。「百歳の男に子供が生まれるだろうか。九十歳のサラに子供が産めるだろうか。」

17:18 アブラハムは神に言った。「どうか、イシュマエルが御前に生き永らえますように。」

17:19 神は言われた。「いや、あなたの妻サラがあなたとの間に男の子を産む。その子をイサク(彼は笑う)と名付けなさい。わたしは彼と契約を立て、彼の子孫のために永遠の契約とする。

17:20 イシュマエルについての願いも聞き入れよう。必ず、わたしは彼を祝福し、大いに子供を増やし繁栄させる。彼は十二人の首長の父となろう。わたしは彼を大いなる国民とする。

17:21 しかし、わたしの契約は、来年の今ごろ、サラがあなたとの間に産むイサクと立てる。」

17:22 神はこう語り終えると、アブラハムを離れて昇って行かれた。

17:23 アブラハムは、息子のイシュマエルをはじめ、家で生まれた奴隷や買い取った奴隷など、自分の家にいる人々のうち、男子を皆集めて、すぐその日に、神が命じられたとおり包皮に割礼を施した。

17:24 アブラハムが包皮に割礼を受けたのは、九十九歳、

17:25 息子イシュマエルが包皮に割礼を受けたのは、十三歳であった。

17:26 アブラハムと息子のイシュマエルは、すぐその日に割礼を受けた。

17:27 アブラハムの家の男子は、家で生まれた奴隷も外国人から買い取った奴隷も皆、共に割礼を受けた。

90

2023/10/11

61:2 神よ、わたしの叫びを聞き/わたしの祈りに耳を傾けてください。

61:3 心が挫けるとき/地の果てからあなたを呼びます。高くそびえる岩山の上に/わたしを導いてください。

61:4 あなたは常にわたしの避けどころ/敵に対する力強い塔となってくださいます。

61:5 あなたの幕屋にわたしはとこしえに宿り/あなたの翼を避けどころとして隠れます。〔セラ

61:6 神よ、あなたは必ずわたしの誓願を聞き取り/御名を畏れる人に/継ぐべきものをお与えになります。

61:7 王の日々になお日々を加え/その年月を代々に永らえさせてください。

61:8 王が神の前にあってとこしえの王座につき/慈しみとまことに守られますように。

61:9 わたしは永遠にあなたの御名をほめ歌い/日ごとに満願の献げ物をささげます。


◆終末の平和

2:1 アモツの子イザヤが、ユダとエルサレムについて幻に見たこと。

2:2 終わりの日に/主の神殿の山は、山々の頭として堅く立ち/どの峰よりも高くそびえる。国々はこぞって大河のようにそこに向かい

2:3 多くの民が来て言う。「主の山に登り、ヤコブの神の家に行こう。主はわたしたちに道を示される。わたしたちはその道を歩もう」と。主の教えはシオンから/御言葉はエルサレムから出る。

2:4 主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし/槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず/もはや戦うことを学ばない。

2:5 ヤコブの家よ、主の光の中を歩もう。

◆高ぶる者に対する審判

2:6 あなたは御自分の民、ヤコブの家を捨てられた。この民がペリシテ人のように/東方の占い師と魔術師を国に満たし/異国の子らと手を結んだからだ。

2:7 この国は銀と金とに満たされ/財宝には限りがない。この国は軍馬に満たされ/戦車には限りがない。

2:8 この国は偶像に満たされ/手の業、指の造った物にひれ伏す。

2:9 人間が卑しめられ、人はだれも低くされる。彼らをお赦しにならぬように。

2:10 岩の間に入り、塵の中に隠れよ/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

2:11 その日には、人間の高ぶる目は低くされ/傲慢な者は卑しめられ/主はただひとり、高く上げられる。

2:12 万軍の主の日が臨む/すべて誇る者と傲慢な者に/すべて高ぶる者に――彼らは低くされる――

2:13 高くそびえ立つレバノン杉のすべてに/バシャンの樫の木のすべてに

2:14 高い山、そびえ立つ峰のすべてに

2:15 高い塔、堅固な城壁のすべてに

2:16 タルシシュの船と美しい小舟のすべてに。

2:17 その日には、誇る者は卑しめられ/傲慢な者は低くされ/主はただひとり、高く上げられる。

2:18 偶像はことごとく滅びる。

2:19 主が立って地を揺り動かされるとき/岩の洞穴、地の中の穴に入るがよい/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

2:20 その日には、だれもが/ひれ伏すために造った銀の偶像と金の偶像を/もぐらやこうもりに投げ与える。

2:21 主が立って地を揺り動かされるとき/岩の洞窟、崖の裂け目に入るがよい/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

2:22 人間に頼るのをやめよ/鼻で息をしているだけの者に。どこに彼の値打ちがあるのか。

◆二羽の鷲とぶどうの木

17:1 主の言葉がわたしに臨んだ。

17:2 「人の子よ、イスラエルの家に向かって謎をかけ、たとえを語りなさい。

17:3 あなたは言わねばならない。主なる神はこう言われる。大きな翼と長い羽をもち/彩り豊かな羽毛に覆われた大鷲が/レバノンに飛来する。その鷲はレバノン杉の梢を切り取り

17:4 その頂の若い枝を折って/商業の地に運び、商人の町に置いた。

17:5 また、その地の種を取って苗床に蒔き/苗を豊かな水のほとりに柳のように植えた。

17:6 やがてそれは育ち/低く生い茂るぶどうの木となった。その枝は鷲の方に向かって伸び/根はその鷲の下に張り/若枝を広げ、つるの伸びたぶどうの木となった。

17:7 また、もう一羽の大鷲がいた。これも大きな翼と多くの羽毛を持っていた。このぶどうの木は/その植えられていた場所から/根をこの鷲の方に向け/若枝をこの鷲の方に伸ばして/水を得ようとした。

17:8 このぶどうの木は/枝を伸ばし、実を結ぶ/立派なぶどうの木となるように/水の豊かなよい地に植えられていた。

17:9 語れ。主なる神はこう言われる。このぶどうの木は成長するだろうか。その根は引き抜かれ/実はもぎ取られないだろうか。芽生えた葉はすべてしおれてしまわないだろうか。それはしおれてしまう。それを根から引き抜くのに/大きな力も、多くの人も必要としない。

17:10 それは植えられはしたが/果たして成長するだろうか。東風が吹きつけたなら/しおれてしまわないだろうか。その芽を出した場所で、しおれるであろう。

17:11 主なる神の言葉がわたしに臨んだ。

17:12 さあ、この反逆の家に語りなさい。このたとえが何を意味するか、お前たちには分からないのか。バビロンの王がエルサレムに来て、王とその家来たちを捕らえ、彼らをバビロンへ連れて行った。

17:13 そして、王の子らの一人を選び、これと契約を結び、誓いを立てさせ、更に、この国の有力者をも連れて行った。

17:14 それは、この王国が高ぶることなく従順になり、契約を守り続けるようにさせるためであった。

17:15 しかし、彼は王に背き、エジプトに使者を送って馬と軍勢を得ようとした。果たして、それでうまくいくだろうか。こんなことをして助かるだろうか。契約を破っておきながら、助かるだろうか。

17:16 わたしは生きている、と主なる神は言われる。彼は、自分を王位につけた大王に対する誓いを軽んじ、彼との契約を破ったので、大王の国バビロンで必ず死ぬ。

17:17 戦いになって、塁が築かれ、堡塁が建てられ、多くの命が滅ぼされようとも、ファラオは彼のために、強力な軍隊や多数の兵隊をもって戦いはしない。

17:18 彼は誓いを軽んじ、契約を破った。彼は約束をしながら、これらすべての事を行った。彼は逃れることができない。

17:19 それゆえ、主なる神はこう言われる。わたしは生きている。わたしは、彼が軽んじたわたしの誓いと、彼が破ったわたしの契約とを、必ず彼の頭上に報いる。

17:20 わたしは彼の上に網を広げ、彼はわたしの罠にかかる。わたしは彼をバビロンへ連れて行き、彼がわたしに対して行った背信のゆえに、その地で彼を裁く。

17:21 彼の全軍の中で、逃れた者もすべて剣に倒れ、更に残った者がいても四方に散らされる。そのとき、お前たちは、主であるわたしが語ったことを知るようになる。

17:22 主なる神はこう言われる。わたしは高いレバノン杉の梢を切り取って植え、その柔らかい若枝を折って、高くそびえる山の上に移し植える。

17:23 イスラエルの高い山にそれを移し植えると、それは枝を伸ばし実をつけ、うっそうとしたレバノン杉となり、あらゆる鳥がそのもとに宿り、翼のあるものはすべてその枝の陰に住むようになる。

17:24 そのとき、野のすべての木々は、主であるわたしが、高い木を低くし、低い木を高くし、また生き生きとした木を枯らし、枯れた木を茂らせることを知るようになる。」主であるわたしがこれを語り、実行する。

◆ダビデの人口調査

24:1 主の怒りが再びイスラエルに対して燃え上がった。主は、「イスラエルとユダの人口を数えよ」とダビデを誘われた。

24:2 王は直属の軍の司令官ヨアブに命じた。「ダンからベエル・シェバに及ぶイスラエルの全部族の間を巡って民の数を調べよ。民の数を知りたい。」

24:3 ヨアブは王に言った。「あなたの神、主がこの民を百倍にも増やしてくださいますように。主君、王御自身がそれを直接目にされますように。主君、王はなぜ、このようなことを望まれるのですか。」

24:4 しかし、ヨアブと軍の長たちに対する王の命令は厳しかったので、ヨアブと軍の長たちはダビデの前を辞し、イスラエルの民を数えるために出発した。

24:5 彼らはヨルダン川を渡って、アロエルとガドの谷間の町から始め、更にヤゼルを目指し、

24:6 ギレアドに入って、ヘト人の地カデシュに至り、ダン・ヤアンからシドンに回った。

24:7 彼らはティルスの要塞に入り、ヒビ人、カナン人の町をことごとく巡ってユダのネゲブの、ベエル・シェバに至った。

24:8 彼らは九か月と二十日をかけて全国を巡った後、エルサレムに帰還した。

24:9 ヨアブは調べた民の数を王に報告した。剣を取りうる戦士はイスラエルに八十万、ユダに五十万であった。

24:10 民を数えたことはダビデの心に呵責となった。ダビデは主に言った。「わたしは重い罪を犯しました。主よ、どうか僕の悪をお見逃しください。大変愚かなことをしました。」

24:11 ダビデが朝起きると、神の言葉がダビデの預言者であり先見者であるガドに臨んでいた。

24:12 「行ってダビデに告げよ。主はこう言われる。『わたしはあなたに三つの事を示す。その一つを選ぶがよい。わたしはそれを実行する』と。」

24:13 ガドはダビデのもとに来て告げた。「七年間の飢饉があなたの国を襲うことか、あなたが三か月間敵に追われて逃げることか、三日間あなたの国に疫病が起こることか。よく考えて、わたしを遣わされた方にどうお答えすべきか、決めてください。」

24:14 ダビデはガドに言った。「大変な苦しみだ。主の御手にかかって倒れよう。主の慈悲は大きい。人間の手にはかかりたくない。」

24:15 主は、その朝から定められた日数の間、イスラエルに疫病をもたらされた。ダンからベエル・シェバまでの民のうち七万人が死んだ。

24:16 御使いはその手をエルサレムに伸ばして、これを滅ぼそうとしたが、主はこの災いを思い返され、民を滅ぼそうとする御使いに言われた。「もう十分だ。その手を下ろせ。」主の御使いはエブス人アラウナの麦打ち場の傍らにいた。

24:17 ダビデは、御使いが民を打つのを見て、主に言った。「御覧ください、罪を犯したのはわたしです。わたしが悪かったのです。この羊の群れが何をしたのでしょうか。どうか御手がわたしとわたしの父の家に下りますように。」

24:18 その日ガドが来て、ダビデに告げた。「エブス人アラウナの麦打ち場に上り、そこに主のための祭壇を築きなさい。」

24:19 ダビデは主が命じられたガドの言葉に従い上って行った。

24:20 アラウナが見ると、王と家臣が彼の方に来るのが見えた。アラウナは出て行き、王の前で地にひれ伏して、

24:21 言った。「どのような理由で主君、王が僕のところにおいでになったのですか。」ダビデは言った。「お前の麦打ち場を譲ってもらいたい。主のために祭壇を築き、民から疫病を除きたい。」

24:22 アラウナは、「お受け取りください。主君、王の目に良いと映るままにいけにえをおささげください。御覧ください。焼き尽くしてささげる牛もおりますし、薪にする打穀機も、牛の軛もございます」と言って、

24:23 何もかも王に提供し、「あなたの神、主が王を喜ばれますように」と言った。

24:24 王はアラウナに言った。「いや、わたしは代価を支払って、あなたから買い取らなければならない。無償で得た焼き尽くす献げ物をわたしの神、主にささげることはできない。」ダビデは麦打ち場と牛を銀五十シェケルで買い取り、

24:25 そこに主のための祭壇を築き、焼き尽くす献げ物と和解の献げ物をささげた。主はこの国のために祈りにこたえられ、イスラエルに下った疫病はやんだ。


61320

2023/10/02

◆シオンの隅の石

28:14 嘲る者らよ、主の言葉を聞け/エルサレムでこの民を治める者らよ。

28:15 お前たちは言った。「我々は死と契約を結び、陰府と協定している。洪水がみなぎり溢れても、我々には及ばない。我々は欺きを避け所とし、偽りを隠れがとする。」

28:16 それゆえ、主なる神はこう言われる。「わたしは一つの石をシオンに据える。これは試みを経た石/堅く据えられた礎の、貴い隅の石だ。信ずる者は慌てることはない。

28:17 わたしは正義を測り縄とし/恵みの業を分銅とする。雹は欺きという避け所を滅ぼし/水は隠れがを押し流す。

28:18 お前たちが死と結んだ契約は取り消され/陰府と定めた協定は実行されない。洪水がみなぎり、溢れるとき/お前たちは、それに踏みにじられる。」

28:19 洪水は溢れる度にお前たちを捕らえる。それは朝ごとに溢れ、昼も夜も溢れる。この御告げを説き明かせば/ただ恐怖でしかない。

28:20 寝床は短くて身を伸ばすことができず/覆いは狭くて身を覆うことができない。

28:21 主はペラツィム山のときのように立ち上がり/ギブオンの谷のときのように憤られる。それは御業を果たされるため。しかし、その御業は未知のもの。また、働きをされるため。しかし、その働きは敵意あるもの。

28:22 今、嘲ることをやめなければ/お前たちの縄目は厳しくなる。わたしは定められた滅びについて聞いた。それは万軍の主なる神から出て国全体に及ぶ。

◆農夫の知恵

28:23 聞け、わたしの声に耳を向けよ。聞け、わたしの言うことに耳を傾けよ。

28:24 種を蒔くために/耕す者は一日中耕すだけだろうか。土を起こして、畝を造るだけだろうか。

28:25 畑の面を平らにしたなら/いのんどとクミンの種は、広く蒔き散らし/小麦は畝に、大麦は印をしたところに/裸麦は畑の端にと、種を蒔くではないか。

28:26 神はふさわしい仕方を彼に示し、教えられる。


20203/10/01

◆主なる神の言葉

38:1 主は嵐の中からヨブに答えて仰せになった。

38:2 これは何者か。知識もないのに、言葉を重ねて/神の経綸を暗くするとは。

38:3 男らしく、腰に帯をせよ。わたしはお前に尋ねる、わたしに答えてみよ。

38:4 わたしが大地を据えたとき/お前はどこにいたのか。知っていたというなら/理解していることを言ってみよ。

38:5 誰がその広がりを定めたかを知っているのか。誰がその上に測り縄を張ったのか。

38:6 基の柱はどこに沈められたのか。誰が隅の親石を置いたのか。

38:7 そのとき、夜明けの星はこぞって喜び歌い/神の子らは皆、喜びの声をあげた。

38:8 海は二つの扉を押し開いてほとばしり/母の胎から溢れ出た。

38:9 わたしは密雲をその着物とし/濃霧をその産着としてまとわせた。

38:10 しかし、わたしはそれに限界を定め/二つの扉にかんぬきを付け

38:11 「ここまでは来てもよいが越えてはならない。高ぶる波をここでとどめよ」と命じた。

38:12 お前は一生に一度でも朝に命令し/曙に役割を指示したことがあるか

38:13 大地の縁をつかんで/神に逆らう者どもを地上から払い落とせと。

38:14 大地は粘土に型を押していくように姿を変え/すべては装われて現れる。

38:15 しかし、悪者どもにはその光も拒まれ/振り上げた腕は折られる。

38:16 お前は海の湧き出るところまで行き着き/深淵の底を行き巡ったことがあるか。

38:17 死の門がお前に姿を見せ/死の闇の門を見たことがあるか。

38:18 お前はまた、大地の広がりを/隅々まで調べたことがあるか。そのすべてを知っているなら言ってみよ。

38:19 光が住んでいるのはどの方向か。暗黒の住みかはどこか。

38:20 光をその境にまで連れていけるか。暗黒の住みかに至る道を知っているか。

38:21 そのときお前は既に生まれていて/人生の日数も多いと言うのなら/これらのことを知っているはずだ。

38:22 お前は雪の倉に入ったことがあるか。霰の倉を見たことがあるか。

38:23 災いの時のために/戦いや争いの日のために/わたしはこれらを蓄えているのだ。

38:24 光が放たれるのはどの方向か。東風が地上に送られる道はどこか。

38:25 誰が豪雨に水路を引き/稲妻に道を備え

38:26 まだ人のいなかった大地に/無人であった荒れ野に雨を降らせ

38:27 乾ききったところを潤し/青草の芽がもえ出るようにしたのか。

38:28 雨に父親があるだろうか。誰が露の滴を産ませるのか。

38:29 誰の腹から霰は出てくるのか。天から降る霜は誰が産むのか。

38:30 水は凍って石のようになり/深淵の面は固く閉ざされてしまう。

38:31 すばるの鎖を引き締め/オリオンの綱を緩めることがお前にできるか。

38:32 時がくれば銀河を繰り出し/大熊を子熊と共に導き出すことができるか。

38:33 天の法則を知り/その支配を地上に及ぼす者はお前か。

38:34 お前が雨雲に向かって声をあげれば/洪水がお前を包むだろうか。

38:35 お前が送り出そうとすれば/稲妻が「はい」と答えて出て行くだろうか。

38:36 誰が鴇に知恵を授け/誰が雄鶏に分別を与えたのか。

38:37 誰が知恵をもって雲を数え/天にある水の袋を傾けるのか。

38:38 塵が溶けて形を成し/土くれが一塊となるように。

38:39 お前は雌獅子のために獲物を備え/その子の食欲を満たしてやることができるか。

38:40 雌獅子は茂みに待ち伏せ/その子は隠れがにうずくまっている。

38:41 誰が烏のために餌を置いてやるのか/その雛が神に向かって鳴き/食べ物を求めて迷い出るとき。

118:1 恵み深い主に感謝せよ。慈しみはとこしえに。

118:2 イスラエルは言え。慈しみはとこしえに。

118:3 アロンの家は言え。慈しみはとこしえに。

118:4 主を畏れる人は言え。慈しみはとこしえに。

118:5 苦難のはざまから主を呼び求めると/主は答えてわたしを解き放たれた。

118:6 主はわたしの味方、わたしは誰を恐れよう。人間がわたしに何をなしえよう。

118:7 主はわたしの味方、助けとなって/わたしを憎む者らを支配させてくださる。

118:8 人間に頼らず、主を避けどころとしよう。

118:9 君侯に頼らず、主を避けどころとしよう。

118:10 国々はこぞってわたしを包囲するが/主の御名によってわたしは必ず彼らを滅ぼす。

118:11 彼らは幾重にも包囲するが/主の御名によってわたしは必ず彼らを滅ぼす。

118:12 蜂のようにわたしを包囲するが/茨が燃えるように彼らは燃え尽きる。主の御名によってわたしは必ず彼らを滅ぼす。

118:13 激しく攻められて倒れそうになったわたしを/主は助けてくださった。

118:14 主はわたしの砦、わたしの歌。主はわたしの救いとなってくださった。

118:15 御救いを喜び歌う声が主に従う人の天幕に響く。主の右の手は御力を示す。

118:16 主の右の手は高く上がり/主の右の手は御力を示す。

118:17 死ぬことなく、生き長らえて/主の御業を語り伝えよう。

118:18 主はわたしを厳しく懲らしめられたが/死に渡すことはなさらなかった。

118:19 正義の城門を開け/わたしは入って主に感謝しよう。

118:20 これは主の城門/主に従う人々はここを入る。

118:21 わたしはあなたに感謝をささげる/あなたは答え、救いを与えてくださった。

118:22 家を建てる者の退けた石が/隅の親石となった。

118:23 これは主の御業/わたしたちの目には驚くべきこと。

118:24 今日こそ主の御業の日。今日を喜び祝い、喜び躍ろう。

118:25 どうか主よ、わたしたちに救いを。どうか主よ、わたしたちに栄えを。

118:26 祝福あれ、主の御名によって来る人に。わたしたちは主の家からあなたたちを祝福する。

118:27 主こそ神、わたしたちに光をお与えになる方。祭壇の角のところまで/祭りのいけにえを綱でひいて行け。

118:28 あなたはわたしの神、あなたに感謝をささげる。わたしの神よ、あなたをあがめる。

118:29 恵み深い主に感謝せよ。慈しみはとこしえに。

2023/09/28


8:1 イエスはオリーブ山へ行かれた。

8:2 朝早く、再び神殿の境内に入られると、民衆が皆、御自分のところにやって来たので、座って教え始められた。

8:3 そこへ、律法学者たちやファリサイ派の人々が、姦通の現場で捕らえられた女を連れて来て、真ん中に立たせ、

8:4 イエスに言った。「先生、この女は姦通をしているときに捕まりました。

8:5 こういう女は石で打ち殺せと、モーセは律法の中で命じています。ところで、あなたはどうお考えになりますか。」

8:6 イエスを試して、訴える口実を得るために、こう言ったのである。イエスはかがみ込み、指で地面に何か書き始められた。

8:7 しかし、彼らがしつこく問い続けるので、イエスは身を起こして言われた。「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」

8:8 そしてまた、身をかがめて地面に書き続けられた。

8:9 これを聞いた者は、年長者から始まって、一人また一人と、立ち去ってしまい、イエスひとりと、真ん中にいた女が残った。

8:10 イエスは、身を起こして言われた。「婦人よ、あの人たちはどこにいるのか。だれもあなたを罪に定めなかったのか。」

8:11 女が、「主よ、だれも」と言うと、イエスは言われた。「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。これからは、もう罪を犯してはならない。」〕

◆イエスは世の光

8:12 イエスは再び言われた。「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ。」

8:13 それで、ファリサイ派の人々が言った。「あなたは自分について証しをしている。その証しは真実ではない。」

8:14 イエスは答えて言われた。「たとえわたしが自分について証しをするとしても、その証しは真実である。自分がどこから来たのか、そしてどこへ行くのか、わたしは知っているからだ。しかし、あなたたちは、わたしがどこから来てどこへ行くのか、知らない。

8:15 あなたたちは肉に従って裁くが、わたしはだれをも裁かない。

8:16 しかし、もしわたしが裁くとすれば、わたしの裁きは真実である。なぜならわたしはひとりではなく、わたしをお遣わしになった父と共にいるからである。

8:17 あなたたちの律法には、二人が行う証しは真実であると書いてある。

8:18 わたしは自分について証しをしており、わたしをお遣わしになった父もわたしについて証しをしてくださる。」

8:19 彼らが「あなたの父はどこにいるのか」と言うと、イエスはお答えになった。「あなたたちは、わたしもわたしの父も知らない。もし、わたしを知っていたら、わたしの父をも知るはずだ。」

8:20 イエスは神殿の境内で教えておられたとき、宝物殿の近くでこれらのことを話された。しかし、だれもイエスを捕らえなかった。イエスの時がまだ来ていなかったからである。

◆わたしの行く所にあなたたちは来ることができない

8:21 そこで、イエスはまた言われた。「わたしは去って行く。あなたたちはわたしを捜すだろう。だが、あなたたちは自分の罪のうちに死ぬことになる。わたしの行く所に、あなたたちは来ることができない。」

8:22 ユダヤ人たちが、「『わたしの行く所に、あなたたちは来ることができない』と言っているが、自殺でもするつもりなのだろうか」と話していると、

8:23 イエスは彼らに言われた。「あなたたちは下のものに属しているが、わたしは上のものに属している。あなたたちはこの世に属しているが、わたしはこの世に属していない。

8:24 だから、あなたたちは自分の罪のうちに死ぬことになると、わたしは言ったのである。『わたしはある』ということを信じないならば、あなたたちは自分の罪のうちに死ぬことになる。」

8:25 彼らが、「あなたは、いったい、どなたですか」と言うと、イエスは言われた。「それは初めから話しているではないか。

8:26 あなたたちについては、言うべきこと、裁くべきことがたくさんある。しかし、わたしをお遣わしになった方は真実であり、わたしはその方から聞いたことを、世に向かって話している。」

8:27 彼らは、イエスが御父について話しておられることを悟らなかった。

8:28 そこで、イエスは言われた。「あなたたちは、人の子を上げたときに初めて、『わたしはある』ということ、また、わたしが、自分勝手には何もせず、ただ、父に教えられたとおりに話していることが分かるだろう。

8:29 わたしをお遣わしになった方は、わたしと共にいてくださる。わたしをひとりにしてはおかれない。わたしは、いつもこの方の御心に適うことを行うからである。」

8:30 これらのことを語られたとき、多くの人々がイエスを信じた。

◆真理はあなたたちを自由にする

8:31 イエスは、御自分を信じたユダヤ人たちに言われた。「わたしの言葉にとどまるならば、あなたたちは本当にわたしの弟子である。

8:32 あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」

8:33 すると、彼らは言った。「わたしたちはアブラハムの子孫です。今までだれかの奴隷になったことはありません。『あなたたちは自由になる』とどうして言われるのですか。」

8:34 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。罪を犯す者はだれでも罪の奴隷である。

8:35 奴隷は家にいつまでもいるわけにはいかないが、子はいつまでもいる。

8:36 だから、もし子があなたたちを自由にすれば、あなたたちは本当に自由になる。

8:37 あなたたちがアブラハムの子孫だということは、分かっている。だが、あなたたちはわたしを殺そうとしている。わたしの言葉を受け入れないからである。

8:38 わたしは父のもとで見たことを話している。ところが、あなたたちは父から聞いたことを行っている。」

◆反対者たちの父

8:39 彼らが答えて、「わたしたちの父はアブラハムです」と言うと、イエスは言われた。「アブラハムの子なら、アブラハムと同じ業をするはずだ。

8:40 ところが、今、あなたたちは、神から聞いた真理をあなたたちに語っているこのわたしを、殺そうとしている。アブラハムはそんなことはしなかった。

8:41 あなたたちは、自分の父と同じ業をしている。」そこで彼らが、「わたしたちは姦淫によって生まれたのではありません。わたしたちにはただひとりの父がいます。それは神です」と言うと、

8:42 イエスは言われた。「神があなたたちの父であれば、あなたたちはわたしを愛するはずである。なぜなら、わたしは神のもとから来て、ここにいるからだ。わたしは自分勝手に来たのではなく、神がわたしをお遣わしになったのである。

8:43 わたしの言っていることが、なぜ分からないのか。それは、わたしの言葉を聞くことができないからだ。

8:44 あなたたちは、悪魔である父から出た者であって、その父の欲望を満たしたいと思っている。悪魔は最初から人殺しであって、真理をよりどころとしていない。彼の内には真理がないからだ。悪魔が偽りを言うときは、その本性から言っている。自分が偽り者であり、その父だからである。

8:45 しかし、わたしが真理を語るから、あなたたちはわたしを信じない。

8:46 あなたたちのうち、いったいだれが、わたしに罪があると責めることができるのか。わたしは真理を語っているのに、なぜわたしを信じないのか。

8:47 神に属する者は神の言葉を聞く。あなたたちが聞かないのは神に属していないからである。」

◆アブラハムが生まれる前から「わたしはある」

8:48 ユダヤ人たちが、「あなたはサマリア人で悪霊に取りつかれていると、我々が言うのも当然ではないか」と言い返すと、

8:49 イエスはお答えになった。「わたしは悪霊に取りつかれてはいない。わたしは父を重んじているのに、あなたたちはわたしを重んじない。

8:50 わたしは、自分の栄光は求めていない。わたしの栄光を求め、裁きをなさる方が、ほかにおられる。

8:51 はっきり言っておく。わたしの言葉を守るなら、その人は決して死ぬことがない。」

8:52 ユダヤ人たちは言った。「あなたが悪霊に取りつかれていることが、今はっきりした。アブラハムは死んだし、預言者たちも死んだ。ところが、あなたは、『わたしの言葉を守るなら、その人は決して死を味わうことがない』と言う。

8:53 わたしたちの父アブラハムよりも、あなたは偉大なのか。彼は死んだではないか。預言者たちも死んだ。いったい、あなたは自分を何者だと思っているのか。」

8:54 イエスはお答えになった。「わたしが自分自身のために栄光を求めようとしているのであれば、わたしの栄光はむなしい。わたしに栄光を与えてくださるのはわたしの父であって、あなたたちはこの方について、『我々の神だ』と言っている。

8:55 あなたたちはその方を知らないが、わたしは知っている。わたしがその方を知らないと言えば、あなたたちと同じくわたしも偽り者になる。しかし、わたしはその方を知っており、その言葉を守っている。

8:56 あなたたちの父アブラハムは、わたしの日を見るのを楽しみにしていた。そして、それを見て、喜んだのである。」

8:57 ユダヤ人たちが、「あなたは、まだ五十歳にもならないのに、アブラハムを見たのか」と言うと、

8:58 イエスは言われた。「はっきり言っておく。アブラハムが生まれる前から、『わたしはある。』」

8:59 すると、ユダヤ人たちは、石を取り上げ、イエスに投げつけようとした。しかし、イエスは身を隠して、神殿の境内から出て行かれた。


18:1 そのころ、イスラエルには王がいなかった。またそのころ、ダンの部族は住み着くための嗣業の地を捜し求めていた。そのころまで、彼らにはイスラエル諸部族の中で嗣業の地が割り当てられていなかったからである。

18:2 ダンの人々は土地を探り、調べるために、自分たちの氏族の者でツォルアとエシュタオル出身の勇士五人を自分のところから遣わして言った。「行って、土地を調べよ。」彼らはエフライムの山地のミカの家まで来て、そこで一夜を過ごした。

18:3 彼らはミカの家の近くに来て、あの若いレビ人の声がするのに気づいて立ち寄り、「誰があなたをここに連れて来たのか。あなたはここで何をしているのか。ここでのあなたの務めは何か」と尋ねた。

18:4 彼はこれこれしかじかの次第でミカに雇われ、彼の祭司になったと答えた。

18:5 彼らは言った。「我々の進めている旅がうまくいくかどうか知りたいのだが、神に問うていただきたい。」

18:6 祭司は、「安心して行かれるがよい。主は、あなたたちのたどる旅路を見守っておられる」と答えた。

18:7 五人は更に進んでライシュに着き、その地の民が、シドン人のように静かに、また、穏やかに安らかな日々を送っているのを見た。その地には人をさげすんで権力を握る者は全くなく、シドン人からも遠く離れ、またどの人間とも交渉がなかった。

18:8 五人がツォルアとエシュタオルの兄弟たちのもとに帰ると、兄弟たちは、「どうだった」と尋ねたので、

18:9 五人は答えた。「彼らに向かって攻め上ろう。我々はその土地を見たが、それは非常に優れていた。あなたたちは黙っているが、ためらわずに出発し、あの土地を手に入れて来るべきだ。

18:10 行けば、あなたたちは穏やかな民のところに行けよう。神があなたたちの手にお渡しになったのだから、その土地は大手を広げて待っている。そこは、この地上のものが何一つ欠けることのない所だ。」

18:11 ダンの氏族六百人は武器を身に帯び、ツォルアとエシュタオルから出発し、

18:12 上って行って、ユダのキルヤト・エアリムに陣を敷いた。それゆえ、その場所は今日までマハネ・ダンと呼ばれ、キルヤト・エアリムの西にある。

18:13 彼らはそこからエフライムの山地を進み、ミカの家まで来た。

18:14 ライシュの地を探り歩いた五人が口を切って、兄弟たちに言った。「この建物の中にエフォドとテラフィム、彫像と鋳像があるのを知っていますか。今、どうすべきか決めてください。」

18:15 五人はそこに向かうことにし、若いレビ人の家、ミカの家に入り、変わりはないか、と尋ねた。

18:16 武器を身に帯びた六百人のダンの者を門の入り口に立たせておいた。

18:17 土地を探り歩いた例の五人は上って入り込み、彫像、エフォド、テラフィム、鋳像を奪った。祭司は武器を身に帯びた六百人と共に門の入り口に立っていた。

18:18 五人がミカの家に入り、彫像、エフォド、テラフィム、鋳像を奪ったとき、祭司は彼らに、「何をするのです」と言ったが、

18:19 彼らは、「口に手を当てて、一緒に来てください。わたしたちの父となり、祭司となってください。一個人の家の祭司であるより、イスラエルの一部族、氏族の祭司である方がよいのではありませんか」と言った。

18:20 祭司はこれを快く受け入れ、エフォド、テラフィム、彫像を取って、この民に加わった。

18:21 彼らは子供、家畜、家財を先頭に前に進んで行った。

18:22 彼らがミカの家を遠く離れてから、ミカの家の近くに住む家族の者が呼び集められ、ダンの人々に追いついて来て、

18:23 呼びかけた。ダンの人々は振り返ってミカに、「兵をそろえて何事か」と言った。

18:24 ミカは、「あなたたちはわたしの造った神々と祭司を、奪って逃げた。わたしにはもう何もない。何事かとはよく言えたものだ」と言った。

18:25 ダンの人々は言った。「そんなたわごとを我々に聞かせるな。さもないと、苦々しく思った連中があなたたちを打ちつけ、あなただけでなくあなたの家族も命を失うことになろう。」

18:26 ダンの人々は旅を続け、ミカは彼らの方が強いと見て引き返し、家に帰った。

18:27 彼らはミカが造った物と彼のものであった祭司を奪って、ライシュに向かい、その静かで穏やかな民を襲い、剣にかけて殺し、町に火を放って焼いた。

18:28 その町はシドンから遠く離れ、またどの人間とも交渉がなかったので、助けてくれる者がなかった。それはベト・レホブに属する平野にあった。彼らはその町を再建して住み着き、

18:29 その町を、イスラエルに生まれた子、彼らの先祖ダンの名にちなんで、ダンと名付けた。しかし、その町の元来の名はライシュであった。

18:30 ダンの人々は、自分たちが拝むために例の彫像を立てることにした。またモーセの孫でゲルショムの子であるヨナタンとその子孫が、その地の民が捕囚とされる日までダンの部族の祭司を勤めた。

18:31 こうして、神殿がシロにあった間、ずっと彼らはミカの造った彫像を保っていた。

◆ベニヤミン族の犯行

19:1 イスラエルに王がいなかったそのころ、エフライムの山地の奥に一人のレビ人が滞在していた。彼はユダのベツレヘムから一人の女を側女として迎え入れた。

19:2 しかし、その側女は主人を裏切り、そのもとを去ってユダのベツレヘムの父の家に帰り、四か月ほどそこにいた。

19:3 夫は若者を伴い、一軛のろばを連れて出で立ち、彼女の後を追い、その心に話しかけて連れ戻そうとした。彼女が彼を父の家に入れると、娘の父は彼を見て、喜び迎えた。

19:4 そのしゅうと、娘の父が引き止めるので、彼は三日間そこにとどまり、食べて飲み、夜を過ごした。

19:5 四日目の朝早く彼は起きて出発しようとしたが、娘の父が婿に、「パンを一切れ食べて元気をつけ、それから出かけた方がいい」と言うので、

19:6 二人は一緒に座り、食べて飲んだ。娘の父は男に、「どうか、もう一晩泊まってくつろいでください」と言った。

19:7 男は立ち上がって出発しようとしたが、しゅうとがしきりに勧めるので、また泊まることにした。

19:8 五日目も朝早く彼は出発しようとしたが、娘の父が、「元気をつけた方がいい」と言うので、二人は日の傾くころまでゆっくり食事をした。

19:9 彼が側女と若者を連れて出発しようとすると、そのしゅうと、娘の父は、「日もかげってきて、もう夕方です。もう一晩お泊まりください。日は暮れかけています。ここに泊まってくつろぎ、明朝早く起きて旅路につき、家に帰ることにしてはどうですか」と言った。

19:10 しかし、男は泊まろうとせず、立ち上がって出発し、エブスすなわちエルサレムを目の前にするところまで来た。彼は鞍をつけた一軛のろばと側女を連れていた。

19:11 彼らがエブスの近くに来たとき、日は大きく傾いていた。若者は主人に、「あのエブス人の町に向かい、そこに泊まることにしてはいかがですか」と言ったが、

19:12 主人は、「イスラエルの人々ではないこの異国人の町には入るまい。ギブアまで進むことにしよう」と答えた。

19:13 更に彼は若者に、「さあ、このいずれかの場所に近づいて行き、ギブアかラマに泊まることにしよう」と言った。

19:14 彼らは旅を続け、ベニヤミン領のギブアの近くで日は没した。

19:15 彼らはギブアに入って泊まろうとして進み、町の広場に来て腰を下ろした。彼らを家に迎えて泊めてくれる者はいなかった。

19:16 夕暮れに、一人の老人が畑仕事を終えて帰って来た。この人はエフライム山地の出身であったが、ギブアに滞在していた。土地の人々はベニヤミン族であった。

19:17 老人は目を上げて、町の広場にいる旅人を見、「どちらにおいでになりますか。どちらからおいでになりましたか」と声をかけた。

19:18 彼は老人に答えた。「わたしたちは、ユダのベツレヘムからエフライム山地の奥にあるわたしの郷里まで、旅をしているところです。ユダのベツレヘムに行って、今、主の神殿に帰る途中ですが、わたしたちを家に迎えてくれる人がいません。

19:19 ろばのためのわらも飼い葉もありますし、わたしとこの女、あなたの僕の連れている若者のためのパンもぶどう酒もあります。必要なものはすべてそろっています。」

19:20 老人は、「安心しなさい。あなたが必要とするものはわたしにまかせなさい。広場で夜を過ごしてはいけません」と言って、

19:21 彼らを自分の家に入れ、ろばに餌を与えた。彼らは足を洗い、食べて飲んだ。

19:22 彼らがくつろいでいると、町のならず者が家を囲み、戸をたたいて、家の主人である老人にこう言った。「お前の家に来た男を出せ。我々はその男を知りたい。」

19:23 家の主人は彼らのところに出て行って言った。「兄弟たちよ、それはいけない。悪いことをしないでください。この人がわたしの家に入った後で、そのような非道なふるまいは許されない。

19:24 ここに処女であるわたしの娘と、あの人の側女がいる。この二人を連れ出すから、辱め、思いどおりにするがよい。だがあの人には非道なふるまいをしてはならない。」

19:25 しかし、人々は彼に耳を貸そうとしなかった。男が側女をつかんで、外にいる人々のところへ押し出すと、彼らは彼女を知り、一晩中朝になるまでもてあそび、朝の光が射すころようやく彼女を放した。

19:26 朝になるころ、女は主人のいる家の入り口までたどりつき、明るくなるまでそこに倒れていた。

19:27 彼女の主人が朝起きて、旅を続けようと戸を開け、外に出て見ると、自分の側女が家の入り口で手を敷居にかけて倒れていたので、

19:28 「起きなさい。出かけよう」と言った。しかし、答えはなかった。彼は彼女をろばに乗せ、自分の郷里に向かって旅立った。

19:29 家に着くと、彼は刃物をとって側女をつかみ、その体を十二の部分に切り離し、イスラエルの全土に送りつけた。

19:30 これを見た者は皆言った。「イスラエルの人々がエジプトの地から上って来た日から今日に至るまで、このようなことは決して起こらず、目にしたこともなかった。このことを心に留め、よく考えて語れ。」

20:1 イスラエルの人々は皆出て来て、ダンからベエル・シェバ、またギレアドの地まで、一団となって一人の人のようになり、ミツパで主の前に集まった。

20:2 イスラエルの全部族、すべての民の要職にある者たちも、神の民、剣を携えた四十万の歩兵たちの集いに参加した。

20:3 ベニヤミンの人々は、イスラエルの人々がミツパに上って来たことを伝え聞いた。イスラエルの人々が、「このような犯行がどうして行われたのか説明してもらいたい」と言ったので、

20:4 殺された女の夫であるレビ人はこう答えた。「ベニヤミンのギブアに来て、わたしは側女と共に宿をとっておりました。

20:5 ギブアの首長たちがわたしに向かって来て、夜、わたしの泊まった家を取り囲み、わたしを殺そうとし、側女を辱めて死に至らせたのです。

20:6 わたしは側女をつかみ、その体を切り離して、イスラエルの嗣業の全耕地に送りました。彼らがイスラエルの中で極悪非道なことをしたからです。

20:7 あなたたちイスラエルのすべての人々よ。ここで話し合って協議していただきたい。」

20:8 すべての民は一人の人のように立ち上がり、こう言った。「我々はだれも自分の天幕に帰らず、だれも家に戻らない。

20:9 我々が今、ギブアに対してなすべきことはこうだ。ギブアに対してまずくじを引いて攻め上ろう。

20:10 イスラエル全部族から百人につき十人、従って千人なら百人、一万人いれば千人を選んで糧食を調達させ、部隊をベニヤミンのギブアに行かせ、ベニヤミンがイスラエルの中で行ったすべての非道を制裁しよう。」

20:11 こうしてイスラエルの者が皆、一人の人のように連帯を固めてその町に向かって集まった。

20:12 イスラエルの諸部族は、全ベニヤミン族に人を送って、こう告げた。「あなたたちの中で行われたあの犯行はなんということか。

20:13 今、あのならず者の犯人がギブアにいれば、引き渡せ。犯人を殺してイスラエルの中から悪を取り除こう。」だが、ベニヤミンの人々は、その兄弟たち、イスラエルの人々の声を聞こうとはしなかった。

20:14 かえってベニヤミンの人々は町々からギブアに集まり、イスラエルの人々と戦おうとして出て来た。

20:15 その日、町々からはせ参じたベニヤミンの人々は、数を調べると、剣を携えた兵士二万六千人、そのほかにギブアの住民からえり抜きの兵士七百人であった。

20:16 七百人のえり抜きの兵士からなるこの部隊の皆が左利きで、髪の毛一筋をねらって石を投げても、その的をはずすことがなかった。

20:17 一方、イスラエルの人も、ベニヤミンを除いて数を調べると、剣を携えた兵士四十万で、彼らは皆、軍人であった。

20:18 彼らは立ち上がってベテルに上った。イスラエルの人々は神に問うて言った。「我々のうち誰が最初に上って行ってベニヤミンと戦うべきでしょうか。」主は、「ユダが最初だ」と言われた。

20:19 翌朝、イスラエルの人々は行動を起こし、ギブアに対して陣を敷いた。

20:20 イスラエル人はベニヤミンとの戦いに出陣し、ギブアに対して戦闘態勢に入ったが、

20:21 ベニヤミンの人々はギブアから出撃して、その日、二万二千人のイスラエル兵を地に打ち倒した。

20:22 しかし、イスラエル人の部隊は奮起し、最初の日に戦闘態勢に入った場所で、態勢を立て直した。

20:23 イスラエルの人々は主の御前に上って、夕方まで泣き続け、主に問うて言った。「兄弟ベニヤミンと、再び戦いを交えねばなりませんか。」しかし、主は言われた。「彼らに向かって攻め上れ。」

20:24 二日目もイスラエルの人々はベニヤミンの人々に向かって進撃した。

20:25 しかし、ベニヤミンは、二日目にもギブアから出撃してそれを迎え撃ち、またもイスラエルの人々一万八千人を地に打ち倒した。彼らは皆、剣で武装した者であった。

20:26 イスラエルの人々は皆、そのすべての軍団と共にベテルに上って行き、主の御前に座り込んで泣いた。その日、彼らは夕方まで断食し、焼き尽くす献げ物と和解の献げ物を主の御前にささげた。

20:27 イスラエルの人々は主に問うた。――当時、神の契約の箱はそこにあり、

20:28 また当時、アロンの孫でエルアザルの子であるピネハスが御前に仕えていた――イスラエルの人々は言った。「兄弟ベニヤミンとの戦いに、再び繰り返して出陣すべきでしょうか。それとも控えるべきでしょうか。」主は言われた。「攻め上れ。明日、わたしは彼らをあなたの手に渡す。」

20:29 イスラエルはギブアの周囲に伏兵を配置した。

20:30 三日目もイスラエルの人々はベニヤミンの人々に向かって攻め上り、前と同じようにギブアに対して戦闘態勢に入った。

20:31 ベニヤミンも、その軍団を迎え撃とうとして出て来た。彼らは町から遠くへおびき出され、一方はベテルに、他方はギブアに通じる大路を進んだ。野でイスラエルの部隊に死傷者が出始め、約三十人が倒れた。

20:32 ベニヤミンの人々は、「初戦と同様、敵を打ち負かした」と思ったが、イスラエルの人々は、「撤退して敵を町から大路におびき出そう」と謀っていた。

20:33 イスラエルの人々は皆、自分の持ち場から立ち上がり、バアル・タマルで戦闘態勢に入った。イスラエルの伏兵も自分の持ち場であるゲバの平原から躍り出た。

20:34 全イスラエルのえり抜きの兵士一万人がギブアに向かって進撃し、激戦となった。ベニヤミンの人々は自分たちに不幸な結末が訪れるとは思ってもみなかった。

20:35 主はイスラエルの目の前でベニヤミンを撃たれたので、イスラエルの人々が、その日打ち滅ぼしたベニヤミンの兵は二万五千百人に上った。彼らは皆、剣を携える者であった。

20:36 ベニヤミンの人々は敗北を認めざるをえなかった。イスラエル人はギブアに対して配置した伏兵を信頼していたので、ベニヤミンに戦場を明け渡した。

20:37 その伏兵がギブアを急襲した。伏兵は突入し、町をくまなく剣をもって撃った。

20:38 イスラエル人と伏兵との間に打ち合わせがあって、町からのろしの煙が高々と揚がると、

20:39 イスラエル人は戦線に復帰することになっていた。ベニヤミンは、イスラエル人に死傷者が出始め、約三十人の兵を打ち倒したとき、「初戦と同様に、敵を打ち負かした」と思ったが、

20:40 雲の柱のようなのろしが町から揚がり始め、ベニヤミンが振り返ると、町全体が火に包まれ天に燃え上がっていた。

20:41 そこへイスラエル人が引き返して来たので、ベニヤミン人は、自分たちに、不幸な結末が訪れるのを知って、うろたえた。

20:42 彼らはイスラエル人を見て荒れ野の方に向かったが、戦いを逃れることができなかった。町々から出て来た人々も加わって彼らを屠り去った。

20:43 彼らはベニヤミンを包囲し、追いつめ、手を緩めずギブアの向こう側、東側まで踏みにじった。

20:44 ベニヤミンの中で一万八千人が倒れたが、彼らは皆、軍人であった。

20:45 他の者は荒れ野のリモンの岩場に向かって逃げたが、イスラエル人は大路でその五千人を討ち、彼らが、壊滅するまで追い迫り、二千人を打ち殺した。

20:46 この日、ベニヤミンの全戦死者は剣を携える者二万五千人で、彼らは皆、軍人であった。

20:47 六百人が荒れ野のリモンの岩場に逃げて、四か月、そこリモンの岩場にとどまった。

20:48 一方、イスラエル人はベニヤミンの人々のところに戻って来て、町の男たちから家畜まで、見つけしだい、残らず彼らを剣で撃ち、どの町にも見つけしだい火を放った。

21:1 イスラエル人はミツパにおいて、「我々はだれも自分の娘をベニヤミンに嫁として与えないことにする」と誓った。

21:2 民はベテルに帰って、夕方まで神の御前に座り、声をあげて泣き叫んだ。

21:3 「イスラエルの神、主よ。なぜイスラエルにこのようなことが行われ、今日イスラエルから一つの部族が欠けることになったのですか。」

21:4 翌日、朝早く民は起きて、そこに祭壇を築き、焼き尽くす献げ物と和解の献げ物をささげた。

21:5 イスラエルの人々は言った。「誰かイスラエルの全部族の中で、主の御前における集会に上って来なかった者がいるか。」というのは、ミツパに上って主の御前に出なかった者に対しては、「必ず死なねばならない」との、堅い誓いがなされていたからである。

21:6 イスラエルの人々は兄弟ベニヤミンのことを悔やみ、「今日イスラエルの中から一つの部族が切り捨てられた。

21:7 その生き残りの者たちに妻を与えるにはどうすればいいだろう。わたしたちは、彼らには娘を嫁がせないと主に誓った」と言った。

21:8 イスラエルの人々はそこで、「イスラエルのどの部族がミツパに上って、主の御前に出なかったのだろうか」と尋ねた。すると、ギレアドのヤベシュからはだれ一人この陣営に来ることなく、集会に出ていなかった。

21:9 民の数が調べられたとき、ギレアドのヤベシュの住民は一人もそこにいなかったことが分かった。

21:10 共同体は一万二千人の兵を派遣することにし、彼らにこう命じた。「行って、ギレアドのヤベシュの住民を女や子供に至るまで剣にかけよ。

21:11 これがあなたたちのなすべきことである。男はもとより、男と寝たことのある女もすべて滅ぼし尽くさなければならない。」

21:12 彼らはこうして、ギレアドのヤベシュの住民の中に男と寝たことのない処女の娘四百人を見いだし、カナンの地にあるシロの陣営に連れ帰った。

21:13 全共同体は、リモンの岩場にいるベニヤミンの人々に使者を送って和解を呼びかけた。

21:14 ベニヤミンがこのとき帰って来たので、彼らはギレアドのヤベシュの女たちの中で生かしておいた娘たちをベニヤミンの人々に与えた。しかし、まだ足りなかった。

21:15 民はベニヤミンのことを悔やんだ。主がイスラエル諸部族の間を引き裂かれたからである。

21:16 共同体の長老たちは言った。「生き残った者に妻を与えるにはどうすればいいだろう。ベニヤミンの女は絶えてしまった。」

21:17 彼らはまた言った。「ベニヤミンに生き残る者を得させ、イスラエルから一つの部族も失われないようにしなければならない。

21:18 だが、わたしたちは、娘を彼らの嫁にやるわけにはいかない。イスラエルの人々は、『ベニヤミンに嫁を与える者は呪われる』と誓った。」

21:19 彼らは更に言った。「そうだ。年ごとにシロで主の祭りが行われる。」――シロの町はベテルの北側、ベテルからシケムに通じる大路の東側、レボナの南側にあった。

21:20 そこで彼らはベニヤミンの人々にこう言い渡した。「ぶどう畑に行って、待ち伏せし、

21:21 シロの娘がそろって踊りに出て来るのが見えたら、ぶどう畑から出て行って、シロの娘の中からそれぞれ妻にしようとする者を捕まえ、ベニヤミンの地に帰りなさい。

21:22 もし彼女らの父や兄がわたしたちに文句を言いに来たら、こう言おう。『我々に免じて憐れみをかけてやってほしい。我々は戦争の間それぞれ妻を迎えることができなかったし、あなたたちも彼らに娘を与えることができなかった。与えていたら、あなたたちは罪に問われたはずだ』と。」

21:23 ベニヤミンの人々はそのようにした。彼らは踊っている女たちを奪い、その中から自分たちの数だけ連れ去って、自分の嗣業の地に帰り、町を築き、そこに住んだ。

21:24 イスラエルの人々もそのときそこを去り、それぞれ自分の部族、自分の氏族のもとに帰って行った。そこからそれぞれ自分の嗣業の地に向かって出て行った。

21:25 そのころ、イスラエルには王がなく、それぞれ自分の目に正しいとすることを行っていた。


2023/09/17

◆新しい生き方

4:25 だから、偽りを捨て、それぞれ隣人に対して真実を語りなさい。わたしたちは、互いに体の一部なのです。

4:26 怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。

4:27 悪魔にすきを与えてはなりません。

4:28 盗みを働いていた者は、今からは盗んではいけません。むしろ、労苦して自分の手で正当な収入を得、困っている人々に分け与えるようにしなさい。

4:29 悪い言葉を一切口にしてはなりません。ただ、聞く人に恵みが与えられるように、その人を造り上げるのに役立つ言葉を、必要に応じて語りなさい。

4:30 神の聖霊を悲しませてはいけません。あなたがたは、聖霊により、贖いの日に対して保証されているのです。

4:31 無慈悲、憤り、怒り、わめき、そしりなどすべてを、一切の悪意と一緒に捨てなさい。

4:32 互いに親切にし、憐れみの心で接し、神がキリストによってあなたがたを赦してくださったように、赦し合いなさい。



2023/09/13

◆神殿から商人を追い出す

11:15 それから、一行はエルサレムに来た。イエスは神殿の境内に入り、そこで売り買いしていた人々を追い出し始め、両替人の台や鳩を売る者の腰掛けをひっくり返された。

11:16 また、境内を通って物を運ぶこともお許しにならなかった。

11:17 そして、人々に教えて言われた。「こう書いてあるではないか。『わたしの家は、すべての国の人の/祈りの家と呼ばれるべきである。』/ところが、あなたたちは/それを強盗の巣にしてしまった。」

11:18 祭司長たちや律法学者たちはこれを聞いて、イエスをどのようにして殺そうかと謀った。群衆が皆その教えに打たれていたので、彼らはイエスを恐れたからである。

11:19 夕方になると、イエスは弟子たちと都の外に出て行かれた。


◆主なる神の言葉

38:1 主は嵐の中からヨブに答えて仰せになった。

38:2 これは何者か。知識もないのに、言葉を重ねて/神の経綸を暗くするとは。

38:3 男らしく、腰に帯をせよ。わたしはお前に尋ねる、わたしに答えてみよ。

38:4 わたしが大地を据えたとき/お前はどこにいたのか。知っていたというなら/理解していることを言ってみよ。

38:5 誰がその広がりを定めたかを知っているのか。誰がその上に測り縄を張ったのか。

38:6 基の柱はどこに沈められたのか。誰が隅の親石を置いたのか。

38:7 そのとき、夜明けの星はこぞって喜び歌い/神の子らは皆、喜びの声をあげた。

38:8 海は二つの扉を押し開いてほとばしり/母の胎から溢れ出た。

38:9 わたしは密雲をその着物とし/濃霧をその産着としてまとわせた。

38:10 しかし、わたしはそれに限界を定め/二つの扉にかんぬきを付け

38:11 「ここまでは来てもよいが越えてはならない。高ぶる波をここでとどめよ」と命じた。

38:12 お前は一生に一度でも朝に命令し/曙に役割を指示したことがあるか

38:13 大地の縁をつかんで/神に逆らう者どもを地上から払い落とせと。

38:14 大地は粘土に型を押していくように姿を変え/すべては装われて現れる。

38:15 しかし、悪者どもにはその光も拒まれ/振り上げた腕は折られる。

38:16 お前は海の湧き出るところまで行き着き/深淵の底を行き巡ったことがあるか。

38:17 死の門がお前に姿を見せ/死の闇の門を見たことがあるか。

38:18 お前はまた、大地の広がりを/隅々まで調べたことがあるか。そのすべてを知っているなら言ってみよ。

38:19 光が住んでいるのはどの方向か。暗黒の住みかはどこか。

38:20 光をその境にまで連れていけるか。暗黒の住みかに至る道を知っているか。

38:21 そのときお前は既に生まれていて/人生の日数も多いと言うのなら/これらのことを知っているはずだ。

38:22 お前は雪の倉に入ったことがあるか。霰の倉を見たことがあるか。

38:23 災いの時のために/戦いや争いの日のために/わたしはこれらを蓄えているのだ。

38:24 光が放たれるのはどの方向か。東風が地上に送られる道はどこか。

38:25 誰が豪雨に水路を引き/稲妻に道を備え

38:26 まだ人のいなかった大地に/無人であった荒れ野に雨を降らせ

38:27 乾ききったところを潤し/青草の芽がもえ出るようにしたのか。

38:28 雨に父親があるだろうか。誰が露の滴を産ませるのか。

38:29 誰の腹から霰は出てくるのか。天から降る霜は誰が産むのか。

38:30 水は凍って石のようになり/深淵の面は固く閉ざされてしまう。

38:31 すばるの鎖を引き締め/オリオンの綱を緩めることがお前にできるか。

38:32 時がくれば銀河を繰り出し/大熊を子熊と共に導き出すことができるか。

38:33 天の法則を知り/その支配を地上に及ぼす者はお前か。

38:34 お前が雨雲に向かって声をあげれば/洪水がお前を包むだろうか。

38:35 お前が送り出そうとすれば/稲妻が「はい」と答えて出て行くだろうか。

38:36 誰が鴇に知恵を授け/誰が雄鶏に分別を与えたのか。

38:37 誰が知恵をもって雲を数え/天にある水の袋を傾けるのか。

38:38 塵が溶けて形を成し/土くれが一塊となるように。

38:39 お前は雌獅子のために獲物を備え/その子の食欲を満たしてやることができるか。

38:40 雌獅子は茂みに待ち伏せ/その子は隠れがにうずくまっている。

38:41 誰が烏のために餌を置いてやるのか/その雛が神に向かって鳴き/食べ物を求めて迷い出るとき。




7:1 主はノアに言われた。「さあ、あなたとあなたの家族は皆、箱舟に入りなさい。この世代の中であなただけはわたしに従う人だと、わたしは認めている。

7:2 あなたは清い動物をすべて七つがいずつ取り、また、清くない動物をすべて一つがいずつ取りなさい。

7:3 空の鳥も七つがい取りなさい。全地の面に子孫が生き続けるように。

7:4 七日の後、わたしは四十日四十夜地上に雨を降らせ、わたしが造ったすべての生き物を地の面からぬぐい去ることにした。」

7:5 ノアは、すべて主が命じられたとおりにした。

7:6 ノアが六百歳のとき、洪水が地上に起こり、水が地の上にみなぎった。

7:7 ノアは妻子や嫁たちと共に洪水を免れようと箱舟に入った。

7:8 清い動物も清くない動物も、鳥も地を這うものもすべて、

7:9 二つずつ箱舟のノアのもとに来た。それは神がノアに命じられたとおりに、雄と雌であった。

7:10 七日が過ぎて、洪水が地上に起こった。

7:11 ノアの生涯の第六百年、第二の月の十七日、この日、大いなる深淵の源がことごとく裂け、天の窓が開かれた。

7:12 雨が四十日四十夜地上に降り続いたが、

7:13 まさにこの日、ノアも、息子のセム、ハム、ヤフェト、ノアの妻、この三人の息子の嫁たちも、箱舟に入った。

7:14 彼らと共にそれぞれの獣、それぞれの家畜、それぞれの地を這うもの、それぞれの鳥、小鳥や翼のあるものすべて、

7:15 命の霊をもつ肉なるものは、二つずつノアのもとに来て箱舟に入った。

7:16 神が命じられたとおりに、すべて肉なるものの雄と雌とが来た。主は、ノアの後ろで戸を閉ざされた。

7:17 洪水は四十日間地上を覆った。水は次第に増して箱舟を押し上げ、箱舟は大地を離れて浮かんだ。

7:18 水は勢力を増し、地の上に大いにみなぎり、箱舟は水の面を漂った。

7:19 水はますます勢いを加えて地上にみなぎり、およそ天の下にある高い山はすべて覆われた。

7:20 水は勢いを増して更にその上十五アンマに達し、山々を覆った。

7:21 地上で動いていた肉なるものはすべて、鳥も家畜も獣も地に群がり這うものも人も、ことごとく息絶えた。

7:22 乾いた地のすべてのもののうち、その鼻に命の息と霊のあるものはことごとく死んだ。

7:23 地の面にいた生き物はすべて、人をはじめ、家畜、這うもの、空の鳥に至るまでぬぐい去られた。彼らは大地からぬぐい去られ、ノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った。

7:24 水は百五十日の間、地上で勢いを失わなかった。


◆ヤコブの埋葬

50:1 ヨセフは父の顔に伏して泣き、口づけした。

50:2 ヨセフは自分の侍医たちに、父のなきがらに薬を塗り、防腐処置をするように命じたので、医者はイスラエルにその処置をした。

50:3 そのために四十日を費やした。この処置をするにはそれだけの日数が必要であった。エジプト人は七十日の間喪に服した。

50:4 喪が明けると、ヨセフはファラオの宮廷に願い出た。「ぜひともよろしくファラオにお取り次ぎください。

50:5 実は、父がわたしに誓わせて、『わたしは間もなく死ぬ。そのときは、カナンの土地に用意してある墓にわたしを葬ってくれ』と申しました。ですから、どうか父を葬りに行かせてください。わたしはまた帰って参ります。」

50:6 ファラオは答えた。「父上が誓わせたとおりに、葬りに行って来るがよい。」

50:7 ヨセフは父を葬りに上って行った。ヨセフと共に上って行ったのは、ファラオの宮廷の元老である重臣たちすべてとエジプトの国の長老たちすべて、

50:8 それにヨセフの家族全員と彼の兄弟たち、および父の一族であった。ただ幼児と、羊と牛の群れはゴシェンの地域に残した。

50:9 また戦車も騎兵も共に上って行ったので、それはまことに盛大な行列となった。

50:10 一行はヨルダン川の東側にあるゴレン・アタドに着き、そこで非常に荘厳な葬儀を行った。父の追悼の儀式は七日間にわたって行われた。

50:11 その土地に住んでいるカナン人たちは、ゴレン・アタドで行われた追悼の儀式を見て、「あれは、エジプト流の盛大な追悼の儀式だ」と言った。それゆえ、その場所の名は、アベル・ミツライム(エジプト流の追悼の儀式)と呼ばれるようになった。それは、ヨルダン川の東側にある。

50:12 それから、ヤコブの息子たちは父に命じられたとおりに行った。

50:13 すなわち、ヤコブの息子たちは、父のなきがらをカナンの土地に運び、マクペラの畑の洞穴に葬った。それは、アブラハムがマムレの前にある畑とともにヘト人エフロンから買い取り、墓地として所有するようになったものである。

50:14 ヨセフは父を葬った後、兄弟たちをはじめ、父を葬るために一緒に上って来たすべての人々と共にエジプトに帰った。

◆赦しの再確認

50:15 ヨセフの兄弟たちは、父が死んでしまったので、ヨセフがことによると自分たちをまだ恨み、昔ヨセフにしたすべての悪に仕返しをするのではないかと思った。

50:16 そこで、人を介してヨセフに言った。「お父さんは亡くなる前に、こう言っていました。

50:17 『お前たちはヨセフにこう言いなさい。確かに、兄たちはお前に悪いことをしたが、どうか兄たちの咎と罪を赦してやってほしい。』お願いです。どうか、あなたの父の神に仕える僕たちの咎を赦してください。」これを聞いて、ヨセフは涙を流した。

50:18 やがて、兄たち自身もやって来て、ヨセフの前にひれ伏して、「このとおり、私どもはあなたの僕です」と言うと、

50:19 ヨセフは兄たちに言った。「恐れることはありません。わたしが神に代わることができましょうか。

50:20 あなたがたはわたしに悪をたくらみましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです。

50:21 どうか恐れないでください。このわたしが、あなたたちとあなたたちの子供を養いましょう。」ヨセフはこのように、兄たちを慰め、優しく語りかけた。

◆ヨセフの死

50:22 ヨセフは父の家族と共にエジプトに住み、百十歳まで生き、

50:23 エフライムの三代の子孫を見ることができた。マナセの息子マキルの子供たちも生まれると、ヨセフの膝に抱かれた。

50:24 ヨセフは兄弟たちに言った。「わたしは間もなく死にます。しかし、神は必ずあなたたちを顧みてくださり、この国からアブラハム、イサク、ヤコブに誓われた土地に導き上ってくださいます。」

50:25 それから、ヨセフはイスラエルの息子たちにこう言って誓わせた。「神は、必ずあなたたちを顧みてくださいます。そのときには、わたしの骨をここから携えて上ってください。」

50:26 ヨセフはこうして、百十歳で死んだ。人々はエジプトで彼のなきがらに薬を塗り、防腐処置をして、ひつぎに納めた。


◆誘惑を受ける

4:1 さて、イエスは悪魔から誘惑を受けるため、“霊”に導かれて荒れ野に行かれた。

4:2 そして四十日間、昼も夜も断食した後、空腹を覚えられた。

4:3 すると、誘惑する者が来て、イエスに言った。「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」

4:4 イエスはお答えになった。「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』/と書いてある。」

4:5 次に、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて、

4:6 言った。「神の子なら、飛び降りたらどうだ。『神があなたのために天使たちに命じると、/あなたの足が石に打ち当たることのないように、/天使たちは手であなたを支える』/と書いてある。」

4:7 イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」と言われた。

4:8 更に、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せて、

4:9 「もし、ひれ伏してわたしを拝むなら、これをみんな与えよう」と言った。

4:10 すると、イエスは言われた。「退け、サタン。『あなたの神である主を拝み、/ただ主に仕えよ』/と書いてある。」

4:11 そこで、悪魔は離れ去った。すると、天使たちが来てイエスに仕えた。



2023/09/06

◆ヨナの逃亡

1:1 主の言葉がアミタイの子ヨナに臨んだ。

1:2 「さあ、大いなる都ニネベに行ってこれに呼びかけよ。彼らの悪はわたしの前に届いている。」

1:3 しかしヨナは主から逃れようとして出発し、タルシシュに向かった。ヤッファに下ると、折よくタルシシュ行きの船が見つかったので、船賃を払って乗り込み、人々に紛れ込んで主から逃れようと、タルシシュに向かった。

1:4 主は大風を海に向かって放たれたので、海は大荒れとなり、船は今にも砕けんばかりとなった。

1:5 船乗りたちは恐怖に陥り、それぞれ自分の神に助けを求めて叫びをあげ、積み荷を海に投げ捨て、船を少しでも軽くしようとした。しかし、ヨナは船底に降りて横になり、ぐっすりと寝込んでいた。

1:6 船長はヨナのところに来て言った。「寝ているとは何事か。さあ、起きてあなたの神を呼べ。神が気づいて助けてくれるかもしれない。」

1:7 さて、人々は互いに言った。「さあ、くじを引こう。誰のせいで、我々にこの災難がふりかかったのか、はっきりさせよう。」そこで、くじを引くとヨナに当たった。

1:8 人々は彼に詰め寄って、「さあ、話してくれ。この災難が我々にふりかかったのは、誰のせいか。あなたは何の仕事で行くのか。どこから来たのか。国はどこで、どの民族の出身なのか」と言った。

1:9 ヨナは彼らに言った。「わたしはヘブライ人だ。海と陸とを創造された天の神、主を畏れる者だ。」

1:10 人々は非常に恐れ、ヨナに言った。「なんという事をしたのだ。」人々はヨナが、主の前から逃げて来たことを知った。彼が白状したからである。

1:11 彼らはヨナに言った。「あなたをどうしたら、海が静まるのだろうか。」海は荒れる一方だった。

1:12 ヨナは彼らに言った。「わたしの手足を捕らえて海にほうり込むがよい。そうすれば、海は穏やかになる。わたしのせいで、この大嵐があなたたちを見舞ったことは、わたしが知っている。」

1:13 乗組員は船を漕いで陸に戻そうとしたが、できなかった。海がますます荒れて、襲いかかってきたからである。

1:14 ついに、彼らは主に向かって叫んだ。「ああ、主よ、この男の命のゆえに、滅ぼさないでください。無実の者を殺したといって責めないでください。主よ、すべてはあなたの御心のままなのですから。」

1:15 彼らがヨナの手足を捕らえて海へほうり込むと、荒れ狂っていた海は静まった。

1:16 人々は大いに主を畏れ、いけにえをささげ、誓いを立てた。


◆ヨナの救助

2:1 さて、主は巨大な魚に命じて、ヨナを呑み込ませられた。ヨナは三日三晩魚の腹の中にいた。

2:2 ヨナは魚の腹の中から自分の神、主に祈りをささげて、

2:3 言った。苦難の中で、わたしが叫ぶと/主は答えてくださった。陰府の底から、助けを求めると/わたしの声を聞いてくださった。

2:4 あなたは、わたしを深い海に投げ込まれた。潮の流れがわたしを巻き込み/波また波がわたしの上を越えて行く。

2:5 わたしは思った/あなたの御前から追放されたのだと。生きて再び聖なる神殿を見ることがあろうかと。

2:6 大水がわたしを襲って喉に達する。深淵に呑み込まれ、水草が頭に絡みつく。

2:7 わたしは山々の基まで、地の底まで沈み/地はわたしの上に永久に扉を閉ざす。しかし、わが神、主よ/あなたは命を/滅びの穴から引き上げてくださった。

2:8 息絶えようとするとき/わたしは主の御名を唱えた。わたしの祈りがあなたに届き/聖なる神殿に達した。

2:9 偽りの神々に従う者たちが/忠節を捨て去ろうとも

2:10 わたしは感謝の声をあげ/いけにえをささげて、誓ったことを果たそう。救いは、主にこそある。

2:11 主が命じられると、魚はヨナを陸地に吐き出した。


◆ニネベの悔い改め

3:1 主の言葉が再びヨナに臨んだ。

3:2 「さあ、大いなる都ニネベに行って、わたしがお前に語る言葉を告げよ。」

3:3 ヨナは主の命令どおり、直ちにニネベに行った。ニネベは非常に大きな都で、一回りするのに三日かかった。

3:4 ヨナはまず都に入り、一日分の距離を歩きながら叫び、そして言った。「あと四十日すれば、ニネベの都は滅びる。」

3:5 すると、ニネベの人々は神を信じ、断食を呼びかけ、身分の高い者も低い者も身に粗布をまとった。

3:6 このことがニネベの王に伝えられると、王は王座から立ち上がって王衣を脱ぎ捨て、粗布をまとって灰の上に座し、

3:7 王と大臣たちの名によって布告を出し、ニネベに断食を命じた。「人も家畜も、牛、羊に至るまで、何一つ食物を口にしてはならない。食べることも、水を飲むことも禁ずる。

3:8 人も家畜も粗布をまとい、ひたすら神に祈願せよ。おのおの悪の道を離れ、その手から不法を捨てよ。

3:9 そうすれば神が思い直されて激しい怒りを静め、我々は滅びを免れるかもしれない。」

3:10 神は彼らの業、彼らが悪の道を離れたことを御覧になり、思い直され、宣告した災いをくだすのをやめられた。


4:1 ヨナにとって、このことは大いに不満であり、彼は怒った。

4:2 彼は、主に訴えた。「ああ、主よ、わたしがまだ国にいましたとき、言ったとおりではありませんか。だから、わたしは先にタルシシュに向かって逃げたのです。わたしには、こうなることが分かっていました。あなたは、恵みと憐れみの神であり、忍耐深く、慈しみに富み、災いをくだそうとしても思い直される方です。

4:3 主よどうか今、わたしの命を取ってください。生きているよりも死ぬ方がましです。」

4:4 主は言われた。「お前は怒るが、それは正しいことか。」

4:5 そこで、ヨナは都を出て東の方に座り込んだ。そして、そこに小屋を建て、日射しを避けてその中に座り、都に何が起こるかを見届けようとした。

4:6 すると、主なる神は彼の苦痛を救うため、とうごまの木に命じて芽を出させられた。とうごまの木は伸びてヨナよりも丈が高くなり、頭の上に陰をつくったので、ヨナの不満は消え、このとうごまの木を大いに喜んだ。

4:7 ところが翌日の明け方、神は虫に命じて木に登らせ、とうごまの木を食い荒らさせられたので木は枯れてしまった。

4:8 日が昇ると、神は今度は焼けつくような東風に吹きつけるよう命じられた。太陽もヨナの頭上に照りつけたので、ヨナはぐったりとなり、死ぬことを願って言った。「生きているよりも、死ぬ方がましです。」

4:9 神はヨナに言われた。「お前はとうごまの木のことで怒るが、それは正しいことか。」彼は言った。「もちろんです。怒りのあまり死にたいくらいです。」

4:10 すると、主はこう言われた。「お前は、自分で労することも育てることもなく、一夜にして生じ、一夜にして滅びたこのとうごまの木さえ惜しんでいる。

4:11 それならば、どうしてわたしが、この大いなる都ニネベを惜しまずにいられるだろうか。そこには、十二万人以上の右も左もわきまえぬ人間と、無数の家畜がいるのだから。」


◆嵐を静める

8:23 イエスが舟に乗り込まれると、弟子たちも従った。

8:24 そのとき、湖に激しい嵐が起こり、舟は波にのまれそうになった。イエスは眠っておられた。

8:25 弟子たちは近寄って起こし、「主よ、助けてください。おぼれそうです」と言った。

8:26 イエスは言われた。「なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。」そして、起き上がって風と湖とをお叱りになると、すっかり凪になった。

8:27 人々は驚いて、「いったい、この方はどういう方なのだろう。風や湖さえも従うではないか」と言った。




◆シェバの女王の来訪

10:1 シェバの女王は主の御名によるソロモンの名声を聞き、難問をもって彼を試そうとしてやって来た。

10:2 彼女は極めて大勢の随員を伴い、香料、非常に多くの金、宝石をらくだに積んでエルサレムに来た。ソロモンのところに来ると、彼女はあらかじめ考えておいたすべての質問を浴びせたが、

10:3 ソロモンはそのすべてに解答を与えた。王に分からない事、答えられない事は何一つなかった。

10:4 シェバの女王は、ソロモンの知恵と彼の建てた宮殿を目の当たりにし、

10:5 また食卓の料理、居並ぶ彼の家臣、丁重にもてなす給仕たちとその装い、献酌官、それに王が主の神殿でささげる焼き尽くす献げ物を見て、息も止まるような思いであった。

10:6 女王は王に言った。「わたしが国で、あなたの御事績とあなたのお知恵について聞いていたことは、本当のことでした。

10:7 わたしは、ここに来て、自分の目で見るまでは、そのことを信じてはいませんでした。しかし、わたしに知らされていたことはその半分にも及ばず、お知恵と富はうわさに聞いていたことをはるかに超えています。

10:8 あなたの臣民はなんと幸せなことでしょう。いつもあなたの前に立ってあなたのお知恵に接している家臣たちはなんと幸せなことでしょう。

10:9 あなたをイスラエルの王位につけることをお望みになったあなたの神、主はたたえられますように。主はとこしえにイスラエルを愛し、あなたを王とし、公正と正義を行わせられるからです。」

10:10 彼女は金百二十キカル、非常に多くの香料、宝石を王に贈ったが、このシェバの女王がソロモン王に贈ったほど多くの香料は二度と入って来なかった。

10:11 また、オフィルから金を積んで来たヒラムの船団は、オフィルから極めて大量の白檀や宝石も運んで来た。

10:12 王はその白檀で主の神殿と王宮の欄干や、詠唱者のための竪琴や琴を作った。このように白檀がもたらされたことはなく、今日までだれもそのようなことを見た者はなかった。

10:13 ソロモン王は、シェバの女王に対し、豊かに富んだ王にふさわしい贈り物をしたほかに、女王が願うものは何でも望みのままに与えた。こうして女王とその一行は故国に向かって帰って行った。

◆ソロモンの富

10:14 ソロモンの歳入は金六百六十六キカル、

10:15 そのほかに隊商の納める税金、貿易商、アラビアのすべての王、地方総督からの収入があった。

10:16 ソロモン王は延金の大盾二百を作った。大盾一つにつき用いた金は六百シェケルであった。

10:17 延金の小盾も三百作った。小盾一つにつき用いた金は三マネであった。王はこれらの盾を「レバノンの森の家」に置いた。

10:18 王は更に象牙の大きな王座を作り、これを精錬した金で覆った。

10:19 王座には六つの段があり、王座の背もたれの上部は丸かった。また、座席の両側には肘掛けがあり、その脇に二頭の獅子が立っていた。

10:20 六つの段の左右にも十二頭の獅子が立っていた。これほどのものが作られた国はどこにもなかった。

10:21 ソロモン王の杯はすべて金、「レバノンの森の家」の器もすべて純金で出来ていた。銀製のものはなかった。ソロモンの時代には、銀は値打ちのないものと見なされていた。

10:22 王は海にヒラムの船団のほかにタルシシュの船団も所有していて、三年に一度、タルシシュの船団は、金、銀、象牙、猿、ひひを積んで入港した。

10:23 ソロモン王は世界中の王の中で最も大いなる富と知恵を有し、

10:24 全世界の人々が、神がソロモンの心にお授けになった知恵を聞くために、彼に拝謁を求めた。

10:25 彼らは、それぞれ贈り物として銀の器、金の器、衣類、武器、香料、馬とらばを毎年携えて来た。

10:26 ソロモンは戦車と騎兵を集め、戦車千四百、騎兵一万二千を保有した。彼はそれを戦車隊の町々およびエルサレムの王のもとに配置した。

10:27 王はエルサレムで銀を石のように、レバノン杉をシェフェラのいちじく桑のように大量に供給した。

10:28 ソロモンの馬はエジプトとクエから輸入された。王の商人は代価を払ってクエからそれを買い入れた。

10:29 エジプトから輸入された戦車は一両銀六百シェケル、馬は一頭百五十シェケルの値が付けられた。同じように、それらは王の商人によってヘト人やアラム人のすべての王に輸出された。



◆人々はしるしを欲しがる

12:38 すると、何人かの律法学者とファリサイ派の人々がイエスに、「先生、しるしを見せてください」と言った。

12:39 イエスはお答えになった。「よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがるが、預言者ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。

12:40 つまり、ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、大地の中にいることになる。

12:41 ニネベの人たちは裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。ニネベの人々は、ヨナの説教を聞いて悔い改めたからである。ここに、ヨナにまさるものがある。

12:42 また、南の国の女王は裁きの時、今の時代の者たちと一緒に立ち上がり、彼らを罪に定めるであろう。この女王はソロモンの知恵を聞くために、地の果てから来たからである。ここに、ソロモンにまさるものがある。」


2023/09/01

2:1 七月二十一日に、主の言葉が、預言者ハガイを通して臨んだ。

2:2 「ユダの総督シャルティエルの子ゼルバベルと大祭司ヨツァダクの子ヨシュア、および民の残りの者に告げなさい。

2:3 お前たち、残った者のうち/誰が、昔の栄光のときのこの神殿を見たか。今、お前たちが見ている様は何か。目に映るのは無に等しいものではないか。

2:4 今こそ、ゼルバベルよ、勇気を出せと/主は言われる。大祭司ヨツァダクの子ヨシュアよ、勇気を出せ。国の民は皆、勇気を出せ、と主は言われる。働け、わたしはお前たちと共にいると/万軍の主は言われる。

2:5 ここに、お前たちがエジプトを出たとき/わたしがお前たちと結んだ契約がある。わたしの霊はお前たちの中にとどまっている。恐れてはならない。

2:6 まことに、万軍の主はこう言われる。わたしは、間もなくもう一度/天と地を、海と陸地を揺り動かす。

2:7 諸国の民をことごとく揺り動かし/諸国のすべての民の財宝をもたらし/この神殿を栄光で満たす、と万軍の主は言われる。

2:8 銀はわたしのもの、金もわたしのものと/万軍の主は言われる。

2:9 この新しい神殿の栄光は昔の神殿にまさると/万軍の主は言われる。この場所にわたしは平和を与える」と/万軍の主は言われる。

2:10 ダレイオスの第二年九月二十四日、預言者ハガイに主の言葉が臨んだ。

2:11 「万軍の主はこう言われる。祭司たちに、律法について尋ねなさい。

2:12 『もし、だれかが、聖別された肉を衣の裾に入れて運んでいて、その裾がパン、煮物、ぶどう酒、油、そのほか何かの食物に触れたとする。これらのものは聖別されるだろうか』と。」祭司たちは答えて、「されない」と言った。

2:13 ハガイは言った。「もし、死体に触れて汚れた人が、これらのものの何かに触れたとする。これらのものは汚れるだろうか。」祭司たちは答えて、「汚れる」と言った。

2:14 ハガイは答えて言った。「わたしにとって、この民はまさにそのようだ。この国はまさにそのようだ、と主は言われる。彼らの手の業もすべてそのようだ。彼らがそこにおいてささげるものは汚れている。

2:15 今日この日から以後、よく心に留めよ。主の神殿の石を積み重ねる前に

2:16 お前たちはどんな状態であったか。人が二十エファの小麦の山に来ても/十エファしか得ず/五十バトのぶどう酒をくもうと酒ぶねに来ても/二十バトしか得なかった。

2:17 わたしは、お前たちを/その手の働きの実もろとも/黒穂病と赤さび病と雹で撃ったが/お前たちのうちだれひとり/わたしに帰らなかった、と主は言われる。

2:18 この日以後、よく心に留めよ。この九月二十四日/主の神殿の基が置かれたこの日から、心に留めよ。

2:19 倉には、まだ種があるか。ぶどう、いちじく、ざくろ、オリーブは/まだ実を結んでいない。しかし、今日この日から、わたしは祝福を与える。」

◆主の僕ゼルバベル

2:20 同じ月の二十四日/主の言葉が再びハガイに臨んだ。

2:21 「ユダの総督ゼルバベルに告げよ。わたしは天と地を揺り動かす。

2:22 わたしは国々の王座を倒し/異邦の国々の力を砕く。馬を駆る者もろとも戦車を覆す。馬も、馬を駆る者も/互いに味方の剣にかかって倒れる。

2:23 その日には、と万軍の主は言われる。わが僕、シェアルティエルの子ゼルバベルよ/わたしはあなたを迎え入れる、と主は言われる。わたしはあなたをわたしの印章とする。わたしがあなたを選んだからだ」と/万軍の主は言われる。



◆人の子が来る

24:29 「その苦難の日々の後、たちまち/太陽は暗くなり、/月は光を放たず、/星は空から落ち、/天体は揺り動かされる。

24:30 そのとき、人の子の徴が天に現れる。そして、そのとき、地上のすべての民族は悲しみ、人の子が大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見る。

24:31 人の子は、大きなラッパの音を合図にその天使たちを遣わす。天使たちは、天の果てから果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」

◆いちじくの木の教え

24:32 「いちじくの木から教えを学びなさい。枝が柔らかくなり、葉が伸びると、夏の近づいたことが分かる。

24:33 それと同じように、あなたがたは、これらすべてのことを見たなら、人の子が戸口に近づいていると悟りなさい。

24:34 はっきり言っておく。これらのことがみな起こるまでは、この時代は決して滅びない。

24:35 天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」

◆目を覚ましていなさい

24:36 「その日、その時は、だれも知らない。天使たちも子も知らない。ただ、父だけがご存じである。

24:37 人の子が来るのは、ノアの時と同じだからである。

24:38 洪水になる前は、ノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていた。

24:39 そして、洪水が襲って来て一人残らずさらうまで、何も気がつかなかった。人の子が来る場合も、このようである。

24:40 そのとき、畑に二人の男がいれば、一人は連れて行かれ、もう一人は残される。

24:41 二人の女が臼をひいていれば、一人は連れて行かれ、もう一人は残される。

24:42 だから、目を覚ましていなさい。いつの日、自分の主が帰って来られるのか、あなたがたには分からないからである。

24:43 このことをわきまえていなさい。家の主人は、泥棒が夜のいつごろやって来るかを知っていたら、目を覚ましていて、みすみす自分の家に押し入らせはしないだろう。

24:44 だから、あなたがたも用意していなさい。人の子は思いがけない時に来るからである。」

◆忠実な僕と悪い僕

24:45 「主人がその家の使用人たちの上に立てて、時間どおり彼らに食事を与えさせることにした忠実で賢い僕は、いったいだれであろうか。

24:46 主人が帰って来たとき、言われたとおりにしているのを見られる僕は幸いである。

24:47 はっきり言っておくが、主人は彼に全財産を管理させるにちがいない。

24:48 しかし、それが悪い僕で、主人は遅いと思い、

24:49 仲間を殴り始め、酒飲みどもと一緒に食べたり飲んだりしているとする。

24:50 もしそうなら、その僕の主人は予想しない日、思いがけない時に帰って来て、

24:51 彼を厳しく罰し、偽善者たちと同じ目に遭わせる。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。」

2023/08/31

8:38 わたしは父のもとで見たことを話している。ところが、あなたたちは父から聞いたことを行っている。」

12:34 イエスは律法学者が適切な答えをしたのを見て、「あなたは、神の国から遠くない」と言われた。もはや、あえて質問する者はなかった。

2023/08/29

◆ミディアンに対する復讐

31:1 主はモーセに仰せになった。

31:2 「イスラエルの人々がミディアン人から受けた仕打ちに報復しなさい。その後、あなたは先祖の列に加えられるであろう。」

31:3 モーセは民に告げた。「あなたたちの中から、戦いのために人を出して武装させなさい。ミディアン人を襲い、ミディアン人に対して主のために報復するのだ。

31:4 イスラエルの全部族から、部族ごとに千人ずつを戦いに送り出しなさい。」

31:5 それで、イスラエルの諸部隊から部族ごとに千人ずつ、総計一万二千人の兵が選び出されて武装した。

31:6 モーセは、部族ごとに千人ずつの兵を戦いに送り出し、祭司エルアザルの子ピネハスを、聖なる祭具と出陣に吹くラッパをその手に持たせて、彼らと共に送り出した。

31:7 彼らは、主がモーセに命じられたとおり、ミディアン人と戦い、男子を皆殺しにした。

31:8 その死者のほかに、ミディアンの王たち、エビ、レケム、ツル、フル、レバという五人のミディアンの王を殺し、またベオルの子バラムをも剣にかけて殺した。

31:9 イスラエルの人々はミディアンの女と子供を捕虜にし、家畜や財産、富のすべてを奪い取り、

31:10 彼らの町々、村落や宿営地に火をつけて、ことごとく焼き払った。

31:11 彼らが人や家畜など、戦利品と分捕ったものをすべて集め、

31:12 それらの捕虜、分捕ったもの、戦利品を従えて、ヨルダン川を挟んでエリコの対岸にあるモアブの平野に陣を張っていたモーセと祭司エルアザル、およびイスラエルの人々の共同体のもとに戻って来たので、

31:13 モーセと祭司エルアザルおよび共同体の指導者全員は、宿営の外に出て来て彼らを迎えた。

31:14 モーセは、戦いを終えて帰還した軍の指揮官たち、千人隊長、百人隊長に向かって怒り、

31:15 彼らにこう言った。「女たちを皆、生かしておいたのか。

31:16 ペオルの事件は、この女たちがバラムに唆され、イスラエルの人々を主に背かせて引き起こしたもので、そのために、主の共同体に災いがくだったではないか。

31:17 直ちに、子供たちのうち、男の子は皆、殺せ。男と寝て男を知っている女も皆、殺せ。

31:18 女のうち、まだ男と寝ず、男を知らない娘は、あなたたちのために生かしておくがよい。

31:19 あなたたちは七日間、宿営の外にとどまりなさい。あなたたちでも捕虜でも、人を殺した者、殺された者に触れた者は皆、三日目と七日目に、身を清めなさい。

31:20 衣服も革製品も、山羊の毛で作ったものも、木で作ったものもすべて、清めねばならない。」

31:21 祭司エルアザルは、戦いから帰還した兵士に言った。「主がモーセに与えられた律法の定めは次のとおりである。

31:22 金、銀、青銅、鉄、錫、鉛など、

31:23 すべて火に耐えるものは、火の中を通すと清くなる。それ以外のものは、清めの水で汚れを清める。火に耐えないものは、すべて水を通さねばならない。

31:24 七日目に衣服を洗うとあなたたちは清くなる。その後で、宿営に入りなさい。」

◆分捕り品の分配

31:25 主はモーセに言われた。

31:26 「あなたは、祭司エルアザルと共同体の家長たちと共に、捕虜として分捕った人間と家畜の数を調べ、

31:27 分捕ったものを戦いに出た勇士と共同体全体とに折半しなさい。

31:28 戦いに行った兵士から主にささげさせる分は、人、牛、ろば、羊それぞれ五百について一の割りである。

31:29 あなたは、折半して与えたものからそれらを取って、主にささげる献納物として祭司エルアザルに与え、

31:30 イスラエルの他の人々に折半したものからは人、および牛やろばや羊などの家畜それぞれ五十について一の割りで取って、主の幕屋を警護するレビ人に与えなさい。」

31:31 モーセと祭司エルアザルは、主がモーセに命じられたとおりにした。

31:32 分捕ったもの、すなわち兵士が略奪したものの残りは、羊六十七万五千匹、

31:33 牛七万二千頭、

31:34 ろば六万一千頭、

31:35 人は、男と寝ず、男を知らない女が全部で三万二千人であった。

31:36 戦いに出た者の分け前は、その半数であって、羊の数は三十三万七千五百匹、

31:37 その羊のうち、主にささげる分は六百七十五匹、

31:38 牛は三万六千頭、そのうち主にささげる分は七十二頭、

31:39 ろばは三万五百頭、そのうち主にささげる分は六十一頭、

31:40 人は一万六千人、そのうち主にささげる分は三十二人であった。

31:41 モーセは、主に命じられたとおり、これらの分を主にささげる献納物として祭司エルアザルに渡した。

31:42 モーセが兵士たちに折半した残り、すなわちイスラエルの人々に折半したもの、

31:43 つまり共同体に折半したものは、羊三十三万七千五百匹、

31:44 牛三万六千頭、

31:45 ろば三万五百頭、

31:46 人一万六千人であった。

31:47 モーセは、主に命じられたとおり、折半してイスラエルの人々のものとなったものから、人および家畜をそれぞれ五十について一の割りで取り、主の幕屋を警護するレビ人に与えた。

◆指揮官たちの献げ物

31:48 部隊の指揮官である千人隊長、百人隊長がモーセの前に進み出て、

31:49 言った。「僕どもは、部下の兵士の人員点呼をいたしました。一名も欠けていません。

31:50 わたしたちは、めいめいで手に入れた腕飾り、腕輪、指輪、耳輪、首飾りなど金の飾り物を献げ物として主にささげ、主の御前に、わたしたち自身の贖いの儀式をしたいのです。」

31:51 モーセと祭司エルアザルは、彼らから金の飾り物をすべて受け取った。それらは良く細工されたものであった。

31:52 千人隊長と百人隊長が主にささげた献納物の金は、合計一万六千七百五十シェケルであった。

31:53 しかし、兵士たちは、それぞれ略奪したものも自分のものとした。

31:54 モーセと祭司エルアザルは、千人隊長と百人隊長から金を受け取り、臨在の幕屋に携えて行って、主の御前に、イスラエルの人々のための記念とした。

2023/08/17

◆レビ人の務め

3:1 主がシナイ山でモーセと語られた当時の、アロンとモーセの記録は次のとおりである。

3:2 アロンの子らの名はナダブを頭にアビフ、エルアザル、イタマルである。

3:3 これらがアロンの子らの名であって、彼らは油を注がれて祭司職に任ぜられた。

3:4 ナダブとアビフはシナイの荒れ野にいたとき、規定に反した炭火を主の御前にささげて死を招いたが、彼らには子がなかった。エルアザルとイタマルは父アロンと共に祭司の務めをした。

3:5 主はモーセに仰せになった。

3:6 レビ族を前に進ませ、祭司アロンの前に立たせ、彼に仕えさせなさい。

3:7 彼らはアロンと共同体のために臨在の幕屋を警護し、幕屋の仕事をする。

3:8 すなわち、臨在の幕屋にあるすべての祭具を守り、イスラエルの人々のために幕屋を守り、幕屋の仕事をする。

3:9 あなたはレビ人をアロンとその子らに属する者とせよ。彼らはイスラエルの人々の中からアロンに属する者とされている。

3:10 あなたはアロンとその子らを監督して、その祭司職を厳守させなさい。ほかの者がその務めをしようとするならば死刑に処せられる。

3:11 主はまた、モーセに仰せになった。

3:12 見よ、わたしはイスラエルの人々の中からレビ人を取って、イスラエルの人々のうちで初めに胎を開くすべての初子の身代わりとする。レビ人はわたしのものである。

3:13 すべての初子はわたしのものだからである。エジプトの国ですべての初子を打ったとき、わたしはイスラエルの初子を人間から家畜に至るまでことごとく聖別して、わたしのものとした。わたしは主である。

◆レビ人の人口調査

3:14 主はシナイの荒れ野でモーセに仰せになった。

3:15 レビの子らを家系に従って、氏族ごとに登録し、生後一か月以上のすべての男子を登録しなさい。

3:16 モーセは主の命令に従って、命じられたとおり彼らを登録した。

3:17 レビの子らの名は次のとおりである。すなわち、ゲルション、ケハト、メラリ。

3:18 ゲルションの子らの氏族ごとの名は次のとおりである。すなわち、リブニ、シムイ。

3:19 ケハトの子らは、氏族ごとに挙げると、アムラム、イツハル、ヘブロン、ウジエル。

3:20 メラリの子らは、氏族ごとに挙げると、マフリ、ムシ。以上が、家系によるレビ人の氏族である。

◆ゲルションの氏族とその務め

3:21 ゲルションにはリブニ家とシムイ家があり、これがゲルションの氏族である。

3:22 生後一か月以上のすべての男子で登録された者の数は七千五百人である。

3:23 ゲルションの氏族は、幕屋の裏手、すなわち西側に宿営する。

3:24 ゲルション族の家系の代表者はラエルの子エルヤサフである。

3:25 ゲルションの子らの臨在の幕屋における務めは、幕屋と、天幕とその覆い、臨在の幕屋の入り口の幕、

3:26 幕屋と祭壇を囲む庭の周りの幕とその入り口の幕、綱、およびそれにかかわる仕事をすることである。

◆ケハトの氏族とその務め

3:27 ケハトにはアムラム家、イツハル家、ヘブロン家、ウジエル家があり、これがケハトの氏族である。

3:28 生後一か月以上のすべての男子の数は八千三百人である。彼らは聖所を警護する者である。

3:29 ケハトの氏族は、幕屋の脇、すなわち南側に宿営する。

3:30 ケハトの氏族の家系の代表者はウジエルの子エリツァファンである。

3:31 彼らの務めは、契約の箱、供え物の机、燭台、祭壇、それらに用いられる聖なる祭具、幕、およびそれにかかわる仕事をすることである。

3:32 レビ人の代表者たちの代表は、祭司アロンの子エルアザルである。彼は聖所を守る者らを監督する。

◆メラリの氏族とその務め

3:33 メラリにはマフリ家とムシ家があり、これがメラリの氏族である。

3:34 生後一か月以上のすべての男子で登録された者の数は六千二百人である。

3:35 メラリの氏族の家系の代表者はアビハイルの子ツリエルであり、幕屋の脇、すなわち北側に宿営する。

3:36 メラリの子らの任務は幕屋の壁板、横木、柱、台座、すべての祭具およびそれにかかわる仕事をすること、

3:37 更に、庭の周囲の柱とその台座、杭、綱を扱うことである。

◆モーセおよびアロンとその子らの務め

3:38 幕屋の前、つまり、臨在の幕屋の東側の正面に宿営するのは、モーセおよびアロンとその子らである。彼らはイスラエルの人々のために聖所を守る。ほかの者がその務めをしようとするならば、死刑に処せられる。

3:39 モーセとアロンが主の命令によって、氏族ごとに登録した生後一か月以上のレビ人の男子の総数は二万二千人であった。

◆イスラエル人の代わりをするレビ人

3:40 主はモーセに言われた。イスラエルの人々のうち、生後一か月以上のすべての長子を登録し、その名を数えなさい。

3:41 あなたはレビ人をイスラエルの人々のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエルの人々の家畜のすべての初子の代わりに取って、わたしのものとしなさい。わたしは主である。

3:42 モーセは、主が命じられたとおり、イスラエルの人々のすべての長子を登録した。

3:43 登録され、名を数えられた生後一か月以上の長子は、総数二万二千二百七十三人であった。

3:44 主はまた、モーセに仰せになった。

3:45 レビ人をイスラエルの人々のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエルの家畜の代わりに取りなさい。レビ人はわたしのものである。わたしは主である。

3:46 イスラエルの人々の長子の数は、レビ人の数を二百七十三人超過している。この人数分の贖い金が必要である。

3:47 一人当たり五シェケル、つまり一シェケル当たり二十ゲラの聖所のシェケルをおのおのから徴収し、

3:48 その銀を、超過している人数分の贖い金としてアロンとその子らに与えなさい。

3:49 モーセは、レビ人によって贖われた者を超過している人々から、贖い金を徴収したが、

3:50 イスラエルの人々の長子から徴収した銀は、聖所のシェケルで千三百六十五シェケルであった。

3:51 モーセはその贖い金を主の命令に従って、主がモーセに命じられたとおり、アロンとその子らに与えた。



2023/07/11

◆はじめに

1:1 モーセはイスラエルのすべての人にこれらの言葉を告げた。それは、ヨルダン川の東側にある荒れ野で、一方にパラン、他方にトフェル、ラバン、ハツェロト、ディ・ザハブがあるスフに近いアラバにおいてであった。

1:2 ホレブからセイルの山地を通って、カデシュ・バルネアまでは十一日の道のりである。

1:3 第四十年の第十一の月の一日に、モーセは主が命じられたとおり、すべてのことをイスラエルの人々に告げた。

1:4 モーセがヘシュボンに住むアモリ人の王シホンを撃ち、アシュタロトに住むバシャンの王オグをエドレイで撃った後のことであった。

1:5 モーセは、ヨルダン川の東側にあるモアブ地方で、この律法の説き明かしに当たった。

◆主の命令と約束

1:6 我々の神、主はホレブで仰せになった。「あなたたちは既に久しくこの山にとどまっている。

1:7 向きを変えて出発し、アモリ人の山地に行き、更にその近隣地方、すなわちアラバ、山地、シェフェラ、ネゲブ、沿岸地方に行きなさい。更にカナン人の土地、レバノン山、大河ユーフラテスにまで行きなさい。

1:8 見よ、わたしはあなたたちにこの土地を与える。」あなたたちは行って、主が先祖アブラハム、イサク、ヤコブに、彼らとその子孫に与えると誓われた土地を取りなさい。

◆役職者の任命

1:9 そのころ、わたしはあなたたちに言った。「わたしは、ひとりであなたたちの重荷を負うことはできない。

1:10 あなたたちの神、主が人数を増やされたので、今やあなたたちは空の星のように数多くなった。

1:11 あなたたちの先祖の神、主が約束されたとおり、更に、あなたたちを千倍にも増やして祝福されるように。

1:12 しかし、どうしてひとりであなたたちの重荷、もめ事、争いを負えるだろうか。

1:13 部族ごとに、賢明で思慮深く、経験に富む人々を選び出しなさい。わたしはその人たちをあなたたちの長としよう。」

1:14 あなたたちがわたしに答えて、「提案されたことは結構なことです」と言ったので、

1:15 わたしは、あなたたちの部族の長で、賢明な経験に富む人たちを選んで、彼らをあなたたちの長、すなわち千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長とし、また、あなたたちの部族の役人とした。

1:16 わたしはそのとき、あなたたちの裁判人に命じた。「同胞の間に立って言い分をよく聞き、同胞間の問題であれ、寄留者との間の問題であれ、正しく裁きなさい。

1:17 裁判に当たって、偏り見ることがあってはならない。身分の上下を問わず、等しく事情を聞くべきである。人の顔色をうかがってはならない。裁判は神に属することだからである。事件があなたたちの手に負えない場合は、わたしのところに持って来なさい。わたしが聞くであろう。」

1:18 わたしはそのとき、これらすべてのことをあなたたちのなすべきこととして命じた。

◆偵察隊の報告と民の不信

1:19 我々は神、主が命じられたとおり、ホレブをたち、あなたたちが見たあの広くて恐ろしい荒れ野を通り、アモリ人の山地に至る道を、カデシュ・バルネアまで来た。

1:20 わたしが、「あなたたちは、我々の神、主が与えられたアモリ人の山地まで来た。

1:21 見よ、あなたの神、主はこの土地をあなたに与えられた。あなたの先祖の神、主が仰せになったとおり、上って行って取りなさい。恐れてはならない。おののいてはならない」と言うと、

1:22 あなたたちはそろってわたしのもとに来て、「まず人を派遣し、その土地を探らせ、我々がどの道を上り、どの町に行くべきか報告させましょう」と言った。

1:23 それは名案だと思われたので、わたしは各部族から一人ずつ、合わせて十二人を選び出した。

1:24 彼らは出発し、山地に上り、エシュコルの谷に着きそこを偵察し、

1:25 その土地の果実を取って持ち帰り、「我々の神、主が与えてくださる土地は良い土地です」と報告した。

1:26 しかし、あなたたちは上って行こうとはせず、あなたたちの神、主の命令に逆らって、

1:27 天幕にとどまって不平を言い合った。「主は我々を憎んで、エジプトの国から導き出し、アモリ人の手に渡し、我々を滅ぼそうとしておられるのだ。

1:28 どうして、そんな所に行かねばならないのだ。我々の仲間も、そこの住民は我々よりも強くて背が高く、町々は大きく、城壁は天に届くほどで、しかもアナク人の子孫さえも見たと言って、我々の心を挫いたではないか。」

1:29 わたしはあなたたちに言った。「うろたえてはならない。彼らを恐れてはならない。

1:30 あなたたちに先立って進まれる神、主御自身が、エジプトで、あなたたちの目の前でなさったと同じように、あなたたちのために戦われる。

1:31 また荒れ野でも、あなたたちがこの所に来るまでたどった旅の間中も、あなたの神、主は父が子を背負うように、あなたを背負ってくださったのを見た。」

1:32 こう言っても、あなたたちの神、主をあなたたちは信じなかったが、

1:33 この方こそ、あなたたちの先頭に道を進み、あなたたちのために宿営の場所を探し、夜は火、昼は雲によって行く手を示された方である。

◆主の怒りと民の不服従

1:34 主はあなたたちの不平の声を聞いて憤り、誓って言われた。

1:35 「この悪い世代の人々のうちで、わたしが与えると先祖に誓った良い土地を見る者はない。

1:36 ただし、エフネの子カレブは例外である。彼だけはそれを見るであろう。わたしは、彼が足を踏み入れた土地を彼に与え、その子孫のものとする。彼は主に従いとおしたからである。」

1:37 主は、あなたたちのゆえにわたしに対しても激しく憤って言われた。「あなたもそこに入ることはできない。

1:38 あなたに仕えているヌンの子ヨシュアだけはそこに入ることができる。彼を力づけなさい。イスラエルに嗣業の土地を継がせるのは彼である。

1:39 あなたたちが略奪されてしまうと言っている乳飲み子や、まだ善悪をわきまえていない子供たちは、そこに入ることができる。彼らにわたしはその土地を与える。彼らがそれを取るであろう。

1:40 あなたたちは向きを変え、葦の海の道を通って荒れ野に向けて出発しなさい。」

1:41 あなたたちは、わたしに答えて、「我々は主に対して罪を犯しました。我々は攻め上って、我々の神、主が命じられたように戦います」と言い、めいめい武器を携え、安易に考えて山地へ上って行こうとしたが、

1:42 主はわたしに言われた。「彼らに言いなさい。攻め上って戦ってはならない。わたしはあなたたちのうちにいない。敵に撃ち破られてはならない。」

1:43 わたしはそう伝えたが、あなたたちは耳を貸さず、主の命令に背き、傲慢にも山地へ上って行った。

1:44 山地に住むアモリ人たちはあなたたちを迎え撃ち、蜂が襲うようにホルマまで追撃し、セイルであなたたちを撃ち破った。

1:45 あなたたちは戻って来て、主の前で泣いたが、主はあなたたちの声に耳を傾けず、聞こうとされなかった。

1:46 あなたたちは、長い間、すなわちあなたたちが滞在した日数だけカデシュに滞在した。


◆北上の命令

2:1 我々は向きを変え、主がわたしに告げられたように、葦の海の道を通って荒れ野に向かって行き、長い間セイルの山地を巡った。

2:2 主はわたしに言われた。

2:3 「あなたたちは既に久しくこの山地を巡った。北に向かって行きなさい。

2:4 あなたは民にこう命じなさい。あなたたちはこれから、セイルに住む親族エサウの子孫の領内を通る。彼らはあなたたちに恐れを抱いているから、よく気をつけなさい。

2:5 彼らに戦いを挑んではならない。彼らの土地は、足の裏で踏めるほどのものでもあなたたちには与えない。セイルの山地は既にエサウの領地として与えた。

2:6 食物は彼らから金を払って買って食べ、水も彼らから金を払って買い、飲むようにしなさい。」

2:7 あなたの神、主は、あなたの手の業をすべて祝福し、この広大な荒れ野の旅路を守り、この四十年の間、あなたの神、主はあなたと共におられたので、あなたは何一つ不足しなかった。

2:8 我々はセイルに住む親族エサウの子孫を離れ、エイラトとエツヨン・ゲベルからアラバを走る道を避けて向きを変え、モアブの荒れ野に通ずる道を通った。

2:9 主はわたしに言われた。「モアブを敵とし、彼らに戦いを挑んではならない。わたしはその土地を領地としてあなたには与えない。アルの町は既にロトの子孫に領地として与えた。――

2:10 かつて、そこにはエミム人が住んでいた。強力で数も多く、アナク人のように背の高い民であった。

2:11 彼らもアナク人と同様に、レファイム人であると見なされているが、モアブの人々は彼らをエミム人と呼んでいた。

2:12 セイルには、かつてフリ人が住んでいたが、エサウの子孫は彼らを追い払って滅ぼし、代わってそこに住んだ。これは、イスラエルが主から与えられた領地を手に入れたのと同様であった。――

2:13 さあ、立ち上がって、ゼレド川を渡りなさい。」我々はゼレド川を渡ったが、

2:14 カデシュ・バルネアを出発してからゼレド川を渡るまで、三十八年かかった。その間に、主が彼らに誓われたとおり、前の世代の戦闘員は陣営に一人もいなくなった。

2:15 主の御手が彼らに向けられ、陣営に混乱が引き起こされ、彼らは死に絶えたのである。

2:16 戦闘員がこうして皆、民の中から死に絶えた後、

2:17 主はわたしに仰せになった。

2:18 「あなたは、今日、モアブ領アルを通り、

2:19 アンモンの人々のいる所に近づくが、彼らを敵とし、彼らに戦いを挑んではならない。わたしはアンモンの人々の土地を領地としてあなたには与えない。それは既にロトの子孫に領地として与えた。」――

2:20 ここも、レファイム人の土地と見なされている。レファイム人はかつてここに住んでいた。アンモン人は彼らをザムズミム人と呼んでいた。

2:21 彼らは強力で数も多く、アナク人のように背が高い民であったが、主が彼らを滅ぼされたので、アンモン人は彼らを追い払い、代わってそこに住んだ。

2:22 それは、セイルに住んでいるエサウの子孫のために主がなさったことと同様である。主は彼らの前からフリ人を滅ぼされたので、エサウの子孫は彼らを追い払い、代わってそこに住み、今日に至っている。

2:23 また、カフトル島から来たカフトル人はガザとその近くの村落に住んでいたアビム人を滅ぼし、代わってそこに住んだ。――

◆ヘシュボンの王シホンとの戦い

2:24 「立ち上がって進み、アルノン川を渡りなさい。見よ、わたしはヘシュボンの王アモリ人シホンとその国をあなたの手に渡した。シホンに戦いを挑み、占領を開始せよ。

2:25 今日わたしは天下の諸国民があなたに脅威と恐れを抱くようにする。彼らはあなたのうわさを聞いて、震えおののくであろう。」

2:26 わたしは、まずケデモトの荒れ野からヘシュボンの王シホンのもとに友好使節を送って、こう述べさせた。

2:27 「領内を通過させてください。右にも左にもそれることなく、公道だけを通ります。

2:28 食物は金を払いますから、売って食べさせ、水も金を払いますから、飲ませてください。徒歩で通過させてくださればよいのです。

2:29 セイルに住むエサウの子孫やアルに住むモアブ人が許可してくれたように、ヨルダン川を渡って、わたしたちの神、主が与えてくださる土地に行かせてください。」

2:30 しかし、ヘシュボンの王シホンは我々が通過することを許さなかった。あなたの神、主が彼の心をかたくなにし、強情にしたからである。それは今日、彼をあなたの手に渡すためであった。

2:31 主はわたしに言われた。「見よ、わたしはあなたにシホンとその国を与える。それを取るために占領を開始せよ。」

2:32 シホンは全軍を率いて出撃し、ヤハツで我々を迎え撃とうとしたが、

2:33 我々の神、主が彼を我々に渡されたので、我々はシホンとその子らを含む全軍を撃ち破った。

2:34 我々は町を一つ残らず占領し、町全体、男も女も子供も滅ぼし尽くして一人も残さず、

2:35 家畜だけを略奪した。それだけが、我々の占領した町々の戦利品であった。

2:36 川沿いの町、すなわちアルノン河畔のアロエルからギレアドに至るまで、我々の手に陥らなかった町は一つもなかった。そのすべてを我々の神、主は我々に与えられた。

2:37 ただし我々の神、主が禁じられたアンモンの人々の領地、すなわちヤボク川沿いの全域と山地の町々に、あなたは近づかなかった。


◆バシャンの王オグとの戦い

3:1 我々は転じてバシャンに至る道を上って行くと、バシャンの王オグは全軍を率いて出撃し、エドレイで我々を迎え撃とうとした。

3:2 主はわたしに言われた。「彼を恐れてはならない。わたしは彼とその全軍、その国をあなたの手に渡した。ヘシュボンに住むアモリ人の王シホンにしたように、彼にも行いなさい。」

3:3 我々の神、主はバシャンの王オグをはじめ、その全軍を我々の手に渡されたので、我々はオグを撃ち殺し、ついに一人も残さなかった。

3:4 そのとき、彼のすべての町を占領し、我々が奪わなかった町は一つもなかった。奪ったのはバシャンにあるオグの王国、アルゴブ全域の六十の町であった。

3:5 これらはすべて高い城壁で囲まれ、かんぬきで門を固めた要害の町であるが、このほかに城壁のない村落がたくさんあった。

3:6 我々はヘシュボンの王シホンにしたように、彼らを滅ぼし尽くし、町全体、男も女も子供も滅ぼし尽くしたが、

3:7 家畜と町から分捕った物はすべて自分たちの略奪品とした。

3:8 我々はそのとき、アルノン川からヘルモン山に至るヨルダン川東岸の二人のアモリ人の王の領土を手中に収めた。――

3:9 ヘルモン山のことをシドンの住民はシルヨンと呼び、アモリ人はセニルと呼んでいる。――

3:10 それは台地にあるすべての町、ギレアド全域、バシャンの王オグが治める町々、サルカからエドレイに至るバシャン全域を含んでいる。――

3:11 バシャンの王オグは、レファイム人の唯一の生き残りであった。彼の棺は鉄で作られており、アンモンの人々のラバに保存されているが、基準のアンマで長さ九アンマ、幅四アンマもあった。――

◆ヨルダン川東岸地方の割り当て

3:12 我々はそのとき、この地域を占領したが、わたしはアルノン川沿いにあるアロエルからギレアドの山地の半分、およびそこにある町々をルベン人とガド人に与えた。

3:13 マナセの半部族には、ギレアドの残りの地域と、オグ王国のあったバシャン全土、すなわちアルゴブ全域を与えた。――バシャン全土はレファイム人の国と呼ばれていた。

3:14 マナセの子ヤイルは、アルゴブ全域を取って、ゲシュル人、マアカ人と境界を接し、バシャンを自分の名にちなんでハボト・ヤイルと名付け、今日に至っている。――

3:15 わたしはマキルにはギレアドを与えた。

3:16 ルベン人とガド人には、ギレアドからアルノン川までを与え、川の真ん中を南境とした。東はヤボク川がアンモンの人々との境界となり、

3:17 ヨルダン川とアラバが西境となった。それはキネレト湖から、その東にピスガ山のすそ野が延びてきてアラバの海、すなわち塩の海に及ぶ。

◆進軍の命令

3:18 わたしはそのとき、あなたたちに命じた。「あなたたちの神、主はこの土地をあなたたちに与えて、それを得させてくださった。戦士たちは皆武装して、同胞イスラエルの人々の先頭に立って渡って行きなさい。

3:19 ただし妻子と家畜は、わたしが既に与えた町々にとどめておきなさい。わたしはあなたたちが多くの家畜を持っているのを知っている。

3:20 主があなたたちと同じく、これらの同胞に安住の地を与え、ヨルダン川の西側で彼らもあなたたちの神、主が与えられる土地を得るならば、あなたたちはわたしが既に与えた領地に帰ってよろしい。」

3:21 わたしはそのとき、ヨシュアに命じた。「あなたたちの神、主が二人の王に対してなさったことをすべて、あなたは自分の目で見た。主は、あなたがこれから渡って行くすべての王国にも同じようにされるであろう。

3:22 彼らを恐れてはならない。あなたたちの神、主が自らあなたたちのために戦ってくださる。」

◆モーセの願い

3:23 わたしは、そのとき主に祈り求めた。

3:24 「わが主なる神よ、あなたは僕であるわたしにあなたの大いなること、力強い働きを示し始められました。あなたのように力ある業をなしうる神が、この天と地のどこにありましょうか。

3:25 どうか、わたしにも渡って行かせ、ヨルダン川の向こうの良い土地、美しい山、またレバノン山を見せてください。」

3:26 しかし主は、あなたたちのゆえにわたしに向かって憤り、祈りを聞こうとされなかった。主はわたしに言われた。「もうよい。この事を二度と口にしてはならない。

3:27 ピスガの頂上に登り、東西南北を見渡すのだ。お前はこのヨルダン川を渡って行けないのだから、自分の目でよく見ておくがよい。

3:28 ヨシュアを任務に就け、彼を力づけ、励ましなさい。彼はこの民の先頭に立って、お前が今見ている土地を、彼らに受け継がせるであろう。」

3:29 我々はこうして、ベト・ペオルの前にある谷に滞在していた。

2023/07/06


◆ソロモンの箴言

25:1 これらもまた、ソロモンの箴言である。ユダの王ヒゼキヤのもとにある人々が筆写した。

25:2 ことを隠すのは神の誉れ/ことを極めるのは王の誉れ。

25:3 天の高さと地の深さ、そして王の心の極め難さ。

25:4 銀から不純物を除け。そうすれば細工人は器を作ることができる。

25:5 王の前から逆らう者を除け。そうすれば王位は正しく継承される。

25:6 王の前でうぬぼれるな。身分の高い人々の場に立とうとするな。

25:7 高貴な人の前で下座に落とされるよりも/上座に着くようにと言われる方がよい。何ごとかを目にしても

25:8 性急に争いの場に引き出そうとするな。そのため友人に嘲られることになったら/将来どうするつもりか。

25:9 自分のことについて友人と言い争うのはよいが/他人の秘密を漏らしてはならない。

25:10 それを聞いた人があなたを恥に落とし/あなたの悪評は去らないであろう。

25:11 時宜にかなって語られる言葉は/銀細工に付けられた金のりんご。

25:12 聞き分ける耳に与えられる賢い懲らしめは/金の輪、純金の飾り。

25:13 忠実な使者は遣わす人にとって/刈り入れの日の冷たい雪。主人の魂を生き返らせる。

25:14 雨雲が垂れこめ風が吹くのに雨が降らない。与えもしない贈り物について吹聴する人。

25:15 忍耐強く対すれば隊長も誘いに応じる。穏やかに語る舌は骨をも砕く。

25:16 蜂蜜を見つけたら欲しいだけ食べるがよい。しかし食べ過ぎて吐き出すことにならぬように。

25:17 友人の家に足を運ぶのはまれにせよ/飽きられ、嫌われることのないように。

25:18 こん棒、剣、鋭い矢/友人に対して偽証を立てる者。

25:19 悪い歯、よろめく足/苦難の襲うとき、欺く者を頼りにすること。

25:20 寒い日に衣を脱がせる者/ソーダの上に酢を注ぐ者/苦しむ心に向かって歌をうたう者。

25:21 あなたを憎む者が飢えているならパンを与えよ。渇いているなら水を飲ませよ。

25:22 こうしてあなたは炭火を彼の頭に積む。そして主があなたに報いられる。

25:23 北風は雨をもたらし/陰口をたたく舌は憤りの表情をもたらす。

25:24 いさかいの好きな妻と一緒に家にいるよりは/屋根の片隅に座っている方がよい。

25:25 渇いた喉に冷い水、遠い地からの良い便り。

25:26 泉が踏み汚され、水源が荒らされる。神に従う人が神に逆らう者の前によろめく。

25:27 蜂蜜を食べ過ぎればうまさは失われる。名誉を追い求めれば名誉は失われる。

25:28 侵略されて城壁の滅びた町。自分の霊を制しえない人。



2023/06/15

50:1 【賛歌。アサフの詩。】神々の神、主は、御言葉を発し/日の出るところから日の入るところまで/地を呼び集められる。

50:2 麗しさの極みシオンから、神は顕現される。

50:3 わたしたちの神は来られる/黙してはおられない。御前を火が焼き尽くして行き/御もとには嵐が吹き荒れている。

50:4 神は御自分の民を裁くために/上から天に呼びかけ、また、地に呼びかけられる。

50:5 「わたしの前に集めよ/わたしの慈しみに生きる者を/いけにえを供えてわたしと契約を結んだ者を。」

50:6 天は神の正しいことを告げ知らせる。神は御自ら裁きを行われる。〔セラ

50:7 「わたしの民よ、聞け、わたしは語る。イスラエルよ、わたしはお前を告発する。わたしは神、わたしはお前の神。

50:8 献げ物についてお前を責めはしない。お前の焼き尽くす献げ物は/常にわたしの前に置かれている。

50:9 わたしはお前の家から雄牛を取らず/囲いの中から雄山羊を取ることもしない。

50:10 森の生き物は、すべてわたしのもの/山々に群がる獣も、わたしのもの。

50:11 山々の鳥をわたしはすべて知っている。獣はわたしの野に、わたしのもとにいる。

50:12 たとえ飢えることがあろうとも/お前に言いはしない。世界とそこに満ちているものは/すべてわたしのものだ。

50:13 わたしが雄牛の肉を食べ/雄山羊の血を飲むとでも言うのか。

50:14 告白を神へのいけにえとしてささげ/いと高き神に満願の献げ物をせよ。

50:15 それから、わたしを呼ぶがよい。苦難の日、わたしはお前を救おう。そのことによって/お前はわたしの栄光を輝かすであろう。」

50:16 神は背く者に言われる。「お前はわたしの掟を片端から唱え/わたしの契約を口にする。どういうつもりか。

50:17 お前はわたしの諭しを憎み/わたしの言葉を捨てて顧みないではないか。

50:18 盗人と見ればこれにくみし/姦淫を行う者の仲間になる。

50:19 悪事は口に親しみ/欺きが舌を御している。

50:20 座しては兄弟をそしり/同じ母の子を中傷する。

50:21 お前はこのようなことをしている。わたしが黙していると思うのか。わたしをお前に似たものと見なすのか。罪状をお前の目の前に並べて/わたしはお前を責める。

50:22 神を忘れる者よ、わきまえよ。さもなくば、わたしはお前を裂く。お前を救える者はいない。

50:23 告白をいけにえとしてささげる人は/わたしを栄光に輝かすであろう。道を正す人に/わたしは神の救いを示そう。」

51:1 【指揮者によって。賛歌。ダビデの詩。

51:2 ダビデがバト・シェバと通じたので預言者ナタンがダビデのもとに来たとき。】

51:3 神よ、わたしを憐れんでください/御慈しみをもって。深い御憐れみをもって/背きの罪をぬぐってください。

51:4 わたしの咎をことごとく洗い/罪から清めてください。

51:5 あなたに背いたことをわたしは知っています。わたしの罪は常にわたしの前に置かれています。

51:6 あなたに、あなたのみにわたしは罪を犯し/御目に悪事と見られることをしました。あなたの言われることは正しく/あなたの裁きに誤りはありません。

51:7 わたしは咎のうちに産み落とされ/母がわたしを身ごもったときも/わたしは罪のうちにあったのです。

51:8 あなたは秘儀ではなくまことを望み/秘術を排して知恵を悟らせてくださいます。

51:9 ヒソプの枝でわたしの罪を払ってください/わたしが清くなるように。わたしを洗ってください/雪よりも白くなるように。

51:10 喜び祝う声を聞かせてください/あなたによって砕かれたこの骨が喜び躍るように。

51:11 わたしの罪に御顔を向けず/咎をことごとくぬぐってください。

51:12 神よ、わたしの内に清い心を創造し/新しく確かな霊を授けてください。

51:13 御前からわたしを退けず/あなたの聖なる霊を取り上げないでください。

51:14 御救いの喜びを再びわたしに味わわせ/自由の霊によって支えてください。

51:15 わたしはあなたの道を教えます/あなたに背いている者に/罪人が御もとに立ち帰るように。

51:16 神よ、わたしの救いの神よ/流血の災いからわたしを救い出してください。恵みの御業をこの舌は喜び歌います。

51:17 主よ、わたしの唇を開いてください/この口はあなたの賛美を歌います。

51:18 もしいけにえがあなたに喜ばれ/焼き尽くす献げ物が御旨にかなうのなら/わたしはそれをささげます。

51:19 しかし、神の求めるいけにえは打ち砕かれた霊。打ち砕かれ悔いる心を/神よ、あなたは侮られません。

51:20 御旨のままにシオンを恵み/エルサレムの城壁を築いてください。

51:21 そのときには、正しいいけにえも/焼き尽くす完全な献げ物も、あなたに喜ばれ/そのときには、あなたの祭壇に/雄牛がささげられるでしょう。

52:1 【指揮者によって。マスキール。ダビデの詩。

52:2 エドム人ドエグがサウルのもとに来て、「ダビデがアヒメレクの家に来た」と告げたとき。】

52:3 力ある者よ、なぜ悪事を誇るのか。神の慈しみの絶えることはないが

52:4 お前の考えることは破滅をもたらす。舌は刃物のように鋭く、人を欺く。

52:5 お前は善よりも悪を/正しい言葉よりもうそを好み〔セラ

52:6 人を破滅に落とす言葉、欺く舌を好む。

52:7 神はお前を打ち倒し、永久に滅ぼされる。お前を天幕から引き抜き/命ある者の地から根こそぎにされる。〔セラ

52:8 これを見て、神に従う人は神を畏れる。彼らはこの男を笑って言う。

52:9 「見よ、この男は神を力と頼まず/自分の莫大な富に依り頼み/自分を滅ぼすものを力と頼んでいた。」

52:10 わたしは生い茂るオリーブの木。神の家にとどまります。世々限りなく、神の慈しみに依り頼みます。

52:11 あなたが計らってくださいますから/とこしえに、感謝をささげます。御名に望みをおきます/あなたの慈しみに生きる人に対して恵み深い/あなたの御名に。

53:1 【指揮者によって。マハラトに合わせて。マスキール。ダビデの詩。】

53:2 神を知らぬ者は心に言う/「神などない」と。人々は腐敗している。忌むべき行いをする。善を行う者はいない。

53:3 神は天から人の子らを見渡し、探される/目覚めた人、神を求める人はいないか、と。

53:4 だれもかれも背き去った。皆ともに、汚れている。善を行う者はいない。ひとりもいない。

53:5 悪を行う者は知っているはずではないか/パンを食らうかのようにわたしの民を食らい/神を呼び求めることをしない者よ。

53:6 それゆえにこそ、大いに恐れるがよい/かつて、恐れたこともなかった者よ。あなたに対して陣を敷いた者の骨を/神はまき散らされた。神は彼らを退けられ、あなたは彼らを辱めた。

53:7 どうか、イスラエルの救いが/シオンから起こるように。神が御自分の民、捕われ人を連れ帰られるとき/ヤコブは喜び躍り/イスラエルは喜び祝うであろう。

54:1 【指揮者によって。伴奏付き。マスキール。ダビデの詩。

54:2 ジフ人が来て、サウルに「ダビデがわたしたちのもとに隠れている」と話したとき。】

54:3 神よ、御名によってわたしを救い/力強い御業によって、わたしを裁いてください。

54:4 神よ、わたしの祈りを聞き/この口にのぼる願いに耳を傾けてください。

54:5 異邦の者がわたしに逆らって立ち/暴虐な者がわたしの命をねらっています。彼らは自分の前に神を置こうとしないのです。〔セラ

54:6 見よ、神はわたしを助けてくださる。主はわたしの魂を支えてくださる。

54:7 わたしを陥れようとする者に災いを報い/あなたのまことに従って/彼らを絶やしてください。

54:8 主よ、わたしは自ら進んでいけにえをささげ/恵み深いあなたの御名に感謝します。

54:9 主は苦難から常に救い出してくださいます。わたしの目が敵を支配しますように。

55:1 【指揮者によって。伴奏付き。マスキール。ダビデの詩。】

55:2 神よ、わたしの祈りに耳を向けてください。嘆き求めるわたしから隠れないでください。

55:3 わたしに耳を傾け、答えてください。わたしは悩みの中にあってうろたえています。わたしは不安です。

55:4 敵が声をあげ、神に逆らう者が迫ります。彼らはわたしに災いをふりかからせようとし/憤って襲いかかります。

55:5 胸の中で心はもだえ/わたしは死の恐怖に襲われています。

55:6 恐れとわななきが湧き起こり/戦慄がわたしを覆い

55:7 わたしは言います。「鳩の翼がわたしにあれば/飛び去って、宿を求め

55:8 はるかに遠く逃れて/荒れ野で夜を過ごすことができるのに。〔セラ

55:9 烈しい風と嵐を避け/急いで身を隠すことができるのに。」

55:10 主よ、彼らを絶やしてください。彼らの舌は分裂を引き起こしています。わたしには確かに見えます/都に不法と争いのあることが。

55:11 それらは昼も夜も、都の城壁の上を巡り/町中には災いと労苦が

55:12 町中には滅びがあります。広場からは搾取と詐欺が去りません。

55:13 わたしを嘲る者が敵であれば/それに耐えもしよう。わたしを憎む者が尊大にふるまうのであれば/彼を避けて隠れもしよう。

55:14 だが、それはお前なのだ。わたしと同じ人間、わたしの友、知り合った仲。

55:15 楽しく、親しく交わり/神殿の群衆の中を共に行き来したものだった。

55:16 死に襲われるがよい/生きながら陰府に下ればよい/住まいに、胸に、悪を蓄えている者は。

55:17 わたしは神を呼ぶ。主はわたしを救ってくださる。

55:18 夕べも朝も、そして昼も、わたしは悩んで呻く。神はわたしの声を聞いてくださる。

55:19 闘いを挑む多くの者のただ中から/わたしの魂を贖い出し、平和に守ってくださる。

55:20 神はわたしの声を聞き、彼らを低くされる。神はいにしえからいまし〔セラ/変わることはない。その神を畏れることなく

55:21 彼らは自分の仲間に手を下し、契約を汚す。

55:22 口は脂肪よりも滑らかに語るが/心には闘いの思いを抱き/言葉は香油よりも優しいが、抜き身の剣に等しい。

55:23 あなたの重荷を主にゆだねよ/主はあなたを支えてくださる。主は従う者を支え/とこしえに動揺しないように計らってくださる。

55:24 神よ、あなた御自身で/滅びの穴に追い落としてください/欺く者、流血の罪を犯す者を。彼らが人生の半ばにも達しませんように。わたしはあなたに依り頼みます。

56:1 【指揮者によって。「はるかな沈黙の鳩」に合わせて。ダビデの詩。ミクタム。ダビデがガトでペリシテ人に捕えられたとき。】

56:2 神よ、わたしを憐れんでください。わたしは人に踏みにじられています。戦いを挑む者が絶えることなくわたしを虐げ

56:3 陥れようとする者が/絶えることなくわたしを踏みにじります。高くいます方よ/多くの者がわたしに戦いを挑みます。

56:4 恐れをいだくとき/わたしはあなたに依り頼みます。

56:5 神の御言葉を賛美します。神に依り頼めば恐れはありません。肉にすぎない者が/わたしに何をなしえましょう。

56:6 わたしの言葉はいつも苦痛となります。人々はわたしに対して災いを謀り

56:7 待ち構えて争いを起こし/命を奪おうとして後をうかがいます。

56:8 彼らの逃れ場は偶像にすぎません。神よ、怒りを発し/諸国の民を屈服させてください。

56:9 あなたはわたしの嘆きを数えられたはずです。あなたの記録に/それが載っているではありませんか。あなたの革袋にわたしの涙を蓄えてください。

56:10 神を呼べば、敵は必ず退き/神はわたしの味方だとわたしは悟るでしょう。

56:11 神の御言葉を賛美します。主の御言葉を賛美します。

56:12 神に依り頼めば恐れはありません。人間がわたしに何をなしえましょう。

56:13 神よ、あなたに誓ったとおり/感謝の献げ物をささげます。

56:14 あなたは死からわたしの魂を救い/突き落とされようとしたわたしの足を救い/命の光の中に/神の御前を歩かせてくださいます。

57:1 【指揮者によって。「滅ぼさないでください」に合わせて。ダビデの詩。ミクタム。ダビデがサウルを逃れて洞窟にいたとき。】

57:2 憐れんでください/神よ、わたしを憐れんでください。わたしの魂はあなたを避けどころとし/災いの過ぎ去るまで/あなたの翼の陰を避けどころとします。

57:3 いと高き神を呼びます/わたしのために何事も成し遂げてくださる神を。

57:4 天から遣わしてください/神よ、遣わしてください、慈しみとまことを。わたしを踏みにじる者の嘲りから/わたしを救ってください。〔セラ

57:5 わたしの魂は獅子の中に/火を吐く人の子らの中に伏しています。彼らの歯は槍のように、矢のように/舌は剣のように、鋭いのです。

57:6 神よ、天の上に高くいまし/栄光を全地に輝かせてください。

57:7 わたしの魂は屈み込んでいました。彼らはわたしの足もとに網を仕掛け/わたしの前に落とし穴を掘りましたが/その中に落ち込んだのは彼ら自身でした。〔セラ

57:8 わたしは心を確かにします。神よ、わたしは心を確かにして/あなたに賛美の歌をうたいます。

57:9 目覚めよ、わたしの誉れよ/目覚めよ、竪琴よ、琴よ。わたしは曙を呼び覚まそう。

57:10 主よ、諸国の民の中でわたしはあなたに感謝し/国々の中でほめ歌をうたいます。

57:11 あなたの慈しみは大きく、天に満ち/あなたのまことは大きく、雲を覆います。

57:12 神よ、天の上に高くいまし/栄光を全地に輝かせてください。

58:1 【指揮者によって。「滅ぼさないでください」に合わせて。ダビデの詩。ミクタム。】

58:2 しかし、お前たちは正しく語り/公平な裁きを行っているというのか/人の子らよ。

58:3 いや、お前たちはこの地で/不正に満ちた心をもってふるまい/お前たちの手は不法を量り売りしている。

58:4 神に逆らう者は/母の胎にあるときから汚らわしく/欺いて語る者は/母の腹にあるときから迷いに陥っている。

58:5 蛇の毒にも似た毒を持ち/耳の聞こえないコブラのように耳をふさいで

58:6 蛇使いの声にも/巧みに呪文を唱える者の呪文にも従おうとしない。

58:7 神が彼らの口から歯を抜き去ってくださるように。主が獅子の牙を折ってくださるように。

58:8 彼らは水のように捨てられ、流れ去るがよい。神の矢に射られて衰え果て

58:9 なめくじのように溶け/太陽を仰ぐことのない流産の子となるがよい。

58:10 鍋が柴の炎に焼けるよりも速く/生きながら、怒りの炎に巻き込まれるがよい。

58:11 神に従う人はこの報復を見て喜び/神に逆らう者の血で足を洗うであろう。

58:12 人は言う。「神に従う人は必ず実を結ぶ。神はいます。神はこの地を裁かれる。」

59:1 【指揮者によって。「滅ぼさないでください」に合わせて。ダビデの詩。ミクタム。サウルがダビデを殺そうと、人を遣わして家を見張らせたとき。】

59:2 わたしの神よ、わたしを敵から助け出し/立ち向かう者からはるかに高く置いてください。

59:3 悪を行う者から助け出し/流血の罪を犯す者から救ってください。

59:4 御覧ください、主よ/力ある者がわたしの命をねらって待ち伏せし/争いを仕掛けて来ます。罪もなく過ちもなく

59:5 悪事をはたらいたこともないわたしを/打ち破ろうとして身構えています。目覚めてわたしに向かい、御覧ください。

59:6 あなたは主、万軍の神、イスラエルの神。目を覚まし、国々を罰してください。悪を行う者、欺く者を容赦しないでください。〔セラ

59:7 夕べになると彼らは戻って来て/犬のようにほえ、町を巡ります。

59:8 御覧ください、彼らの口は剣を吐きます。その唇の言葉を誰が聞くに堪えるでしょう。

59:9 しかし主よ、あなたは彼らを笑い/国々をすべて嘲笑っておられます。

59:10 わたしの力よ、あなたを見張って待ちます。まことに神はわたしの砦の塔。

59:11 神はわたしに慈しみ深く、先立って進まれます。わたしを陥れようとする者を/神はわたしに支配させてくださいます。

59:12 彼らを殺してしまわないでください/御力が彼らを動揺させ屈服させることを/わたしの民が忘れることのないように。わたしたちの盾、主よ。

59:13 口をもって犯す過ち、唇の言葉、傲慢の罠に/自分の唱える呪いや欺く言葉の罠に/彼らが捕えられますように。

59:14 御怒りによって彼らを絶やし/絶やして、ひとりも残さないでください。そのとき、人は知るでしょう/神はヤコブを支配する方/地の果てまでも支配する方であることを。〔セラ

59:15 夕べになると彼らは戻って来て/犬のようにほえ、町を巡ります。

59:16 彼らは餌食を求めてさまよい/食べ飽きるまでは眠ろうとしません。

59:17 わたしは御力をたたえて歌をささげ/朝には、あなたの慈しみを喜び歌います。あなたはわたしの砦の塔、苦難の日の逃れ場。

59:18 わたしの力と頼む神よ/あなたにほめ歌をうたいます。神はわたしの砦の塔。慈しみ深いわたしの神よ。

60:1 【指揮者によって。「ゆり」に合わせて。定め。ミクタム。ダビデの詩。教え。

60:2 ダビデがアラム・ナハライムおよびツォバのアラムと戦い、ヨアブが帰って来て塩の谷で一万二千人のエドム人を討ち取ったとき。】

60:3 神よ、あなたは我らを突き放し/怒って我らを散らされた。どうか我らを立ち帰らせてください。

60:4 あなたは大地を揺るがせ、打ち砕かれた。どうか砕かれたところを癒してください/大地は動揺しています。

60:5 あなたは御自分の民に辛苦を思い知らせ/よろめき倒れるほど、辛苦の酒を飲ませられた。

60:6 あなたを畏れる人に対してそれを警告とし/真理を前にして/その警告を受け入れるようにされた。〔セラ

60:7 あなたの愛する人々が助け出されるように/右の御手でお救いください。それを我らへの答えとしてください。

60:8 神は聖所から宣言された。「わたしは喜び勇んでシケムを分配しよう。スコトの野を測量しよう。

60:9 ギレアドはわたしのもの/マナセもわたしのもの/エフライムはわたしの頭の兜/ユダはわたしの采配

60:10 モアブはわたしのたらい。エドムにわたしの履物を投げ/ペリシテにわたしの叫びを響かせよう。」

60:11 包囲された町に/誰がわたしを導いてくれるのか。エドムに、誰がわたしを先導してくれるのか。

60:12 神よ、あなたは我らを突き放されたのか。神よ、あなたは/我らと共に出陣してくださらないのか。

60:13 どうか我らを助け、敵からお救いください。人間の与える救いはむなしいものです。

60:14 神と共に我らは力を振るいます。神が敵を踏みにじってくださいます。

61:1 【指揮者によって。伴奏付き。ダビデの詩。】

61:2 神よ、わたしの叫びを聞き/わたしの祈りに耳を傾けてください。

61:3 心が挫けるとき/地の果てからあなたを呼びます。高くそびえる岩山の上に/わたしを導いてください。

61:4 あなたは常にわたしの避けどころ/敵に対する力強い塔となってくださいます。

61:5 あなたの幕屋にわたしはとこしえに宿り/あなたの翼を避けどころとして隠れます。〔セラ

61:6 神よ、あなたは必ずわたしの誓願を聞き取り/御名を畏れる人に/継ぐべきものをお与えになります。

61:7 王の日々になお日々を加え/その年月を代々に永らえさせてください。

61:8 王が神の前にあってとこしえの王座につき/慈しみとまことに守られますように。

61:9 わたしは永遠にあなたの御名をほめ歌い/日ごとに満願の献げ物をささげます。

62:1 【指揮者によって。エドトンに合わせて。賛歌。ダビデの詩。】

62:2 わたしの魂は沈黙して、ただ神に向かう。神にわたしの救いはある。

62:3 神こそ、わたしの岩、わたしの救い、砦の塔。わたしは決して動揺しない。

62:4 お前たちはいつまで人に襲いかかるのか。亡きものにしようとして一団となり/人を倒れる壁、崩れる石垣とし

62:5 人が身を起こせば、押し倒そうと謀る。常に欺こうとして/口先で祝福し、腹の底で呪う。〔セラ

62:6 わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ。神にのみ、わたしは希望をおいている。

62:7 神はわたしの岩、わたしの救い、砦の塔。わたしは動揺しない。

2023/05/19

34:33 この言葉にどう報いるかを決めるのはあなたか。あなたは神を軽んじているではないか。態度を決めるのは、わたしではなくあなただ。よく考えて話しなさい。


35:1 エリフは更に言った。

35:2 「神はわたしを正しいとしてくださるはずだ」とあなたは言っているが/あなたのこの考えは正当だろうか。

35:3 またあなたは言う。「わたしが過ちを犯したとしても/あなたに何の利益があり/わたしにどれほどの得があるのか。」

35:4 あなたに、また傍らにいる友人たちに/わたしはひとこと言いたい。

35:5 天を仰ぎ、よく見よ。頭上高く行く雲を眺めよ。

35:6 あなたが過ちを犯したとしても/神にとってどれほどのことだろうか。繰り返し背いたとしても/神にとってそれが何であろう。

35:7 あなたが正しくあっても/それで神に何かを与えることになり/神があなたの手から/何かを受け取ることになるだろうか。

35:8 あなたが逆らっても、それはあなたと同じ人間に/あなたが正しくても/それは人の子にかかわるだけなのだ。

35:9 抑圧が激しくなれば人は叫びをあげ/権力者の腕にひしがれて、助けを求める。

35:10 しかし、だれも言わない/「どこにいますのか、わたしの造り主なる神/夜、歌を与える方

35:11 地の獣によって教え/空の鳥によって知恵を授ける方は」と。

35:12 だから、叫んでも答えてくださらないのだ。悪者が高慢にふるまうからだ。

35:13 神は偽りを聞かれず/全能者はそれを顧みられない。

35:14 あなたは神を見ることができないと言うが/あなたの訴えは御前にある。あなたは神を待つべきなのだ。

35:15 今はまだ、怒りの時ではなく/神はこの甚だしい無駄口を無視なさるので

35:16 ヨブは空しく口数を増し/愚かにも言葉を重ねている。


115:1 わたしたちではなく、主よ/わたしたちではなく/あなたの御名こそ、栄え輝きますように/あなたの慈しみとまことによって。

115:2 なぜ国々は言うのか/「彼らの神はどこにいる」と。

115:3 わたしたちの神は天にいまし/御旨のままにすべてを行われる。

115:4 国々の偶像は金銀にすぎず/人間の手が造ったもの。

115:5 口があっても話せず/目があっても見えない。

115:6 耳があっても聞こえず/鼻があってもかぐことができない。

115:7 手があってもつかめず/足があっても歩けず/喉があっても声を出せない。

115:8 偶像を造り、それに依り頼む者は/皆、偶像と同じようになる。

115:9 イスラエルよ、主に依り頼め。主は助け、主は盾。

115:10 アロンの家よ、主に依り頼め。主は助け、主は盾。

115:11 主を畏れる人よ、主に依り頼め。主は助け、主は盾。

115:12 主よ、わたしたちを御心に留め/祝福してください。イスラエルの家を祝福し/アロンの家を祝福してください。

115:13 主を畏れる人を祝福し/大きな人も小さな人も祝福してください。

115:14 主があなたたちの数を増してくださるように/あなたたちの数を、そして子らの数を。

115:15 天地の造り主、主が/あなたたちを祝福してくださるように。

115:16 天は主のもの、地は人への賜物。

115:17 主を賛美するのは死者ではない/沈黙の国へ去った人々ではない。

115:18 わたしたちこそ、主をたたえよう/今も、そしてとこしえに。ハレルヤ。

◆終末の平和

2:1 アモツの子イザヤが、ユダとエルサレムについて幻に見たこと。

2:2 終わりの日に/主の神殿の山は、山々の頭として堅く立ち/どの峰よりも高くそびえる。国々はこぞって大河のようにそこに向かい

2:3 多くの民が来て言う。「主の山に登り、ヤコブの神の家に行こう。主はわたしたちに道を示される。わたしたちはその道を歩もう」と。主の教えはシオンから/御言葉はエルサレムから出る。

2:4 主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし/槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず/もはや戦うことを学ばない。

2:5 ヤコブの家よ、主の光の中を歩もう。

◆高ぶる者に対する審判

2:6 あなたは御自分の民、ヤコブの家を捨てられた。この民がペリシテ人のように/東方の占い師と魔術師を国に満たし/異国の子らと手を結んだからだ。

2:7 この国は銀と金とに満たされ/財宝には限りがない。この国は軍馬に満たされ/戦車には限りがない。

2:8 この国は偶像に満たされ/手の業、指の造った物にひれ伏す。

2:9 人間が卑しめられ、人はだれも低くされる。彼らをお赦しにならぬように。

2:10 岩の間に入り、塵の中に隠れよ/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

2:11 その日には、人間の高ぶる目は低くされ/傲慢な者は卑しめられ/主はただひとり、高く上げられる。

2:12 万軍の主の日が臨む/すべて誇る者と傲慢な者に/すべて高ぶる者に――彼らは低くされる――

2:13 高くそびえ立つレバノン杉のすべてに/バシャンの樫の木のすべてに

2:14 高い山、そびえ立つ峰のすべてに

2:15 高い塔、堅固な城壁のすべてに

2:16 タルシシュの船と美しい小舟のすべてに。

2:17 その日には、誇る者は卑しめられ/傲慢な者は低くされ/主はただひとり、高く上げられる。

2:18 偶像はことごとく滅びる。

2:19 主が立って地を揺り動かされるとき/岩の洞穴、地の中の穴に入るがよい/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

2:20 その日には、だれもが/ひれ伏すために造った銀の偶像と金の偶像を/もぐらやこうもりに投げ与える。

2:21 主が立って地を揺り動かされるとき/岩の洞窟、崖の裂け目に入るがよい/主の恐るべき御顔と、威光の輝きとを避けて。

2:22 人間に頼るのをやめよ/鼻で息をしているだけの者に。どこに彼の値打ちがあるのか。



◆誘惑を受ける

4:1 さて、イエスは悪魔から誘惑を受けるため、“霊”に導かれて荒れ野に行かれた。

4:2 そして四十日間、昼も夜も断食した後、空腹を覚えられた。

4:3 すると、誘惑する者が来て、イエスに言った。「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」

4:4 イエスはお答えになった。「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』/と書いてある。」

4:5 次に、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて、

4:6 言った。「神の子なら、飛び降りたらどうだ。『神があなたのために天使たちに命じると、/あなたの足が石に打ち当たることのないように、/天使たちは手であなたを支える』/と書いてある。」

4:7 イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」と言われた。

4:8 更に、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せて、

4:9 「もし、ひれ伏してわたしを拝むなら、これをみんな与えよう」と言った。

4:10 すると、イエスは言われた。「退け、サタン。『あなたの神である主を拝み、/ただ主に仕えよ』/と書いてある。」

4:11 そこで、悪魔は離れ去った。すると、天使たちが来てイエスに仕えた。


◆善いサマリア人

10:25 すると、ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試そうとして言った。「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」

10:26 イエスが、「律法には何と書いてあるか。あなたはそれをどう読んでいるか」と言われると、

10:27 彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」

10:28 イエスは言われた。「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」

10:29 しかし、彼は自分を正当化しようとして、「では、わたしの隣人とはだれですか」と言った。

10:30 イエスはお答えになった。「ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。

10:31 ある祭司がたまたまその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。

10:32 同じように、レビ人もその場所にやって来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。

10:33 ところが、旅をしていたあるサマリア人は、そばに来ると、その人を見て憐れに思い、

10:34 近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。

10:35 そして、翌日になると、デナリオン銀貨二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『この人を介抱してください。費用がもっとかかったら、帰りがけに払います。』

10:36 さて、あなたはこの三人の中で、だれが追いはぎに襲われた人の隣人になったと思うか。」

10:37 律法の専門家は言った。「その人を助けた人です。」そこで、イエスは言われた。「行って、あなたも同じようにしなさい。」




◆復讐してはならない

5:38 「あなたがたも聞いているとおり、『目には目を、歯には歯を』と命じられている。

5:39 しかし、わたしは言っておく。悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。

5:40 あなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも取らせなさい。

5:41 だれかが、一ミリオン行くように強いるなら、一緒に二ミリオン行きなさい。

5:42 求める者には与えなさい。あなたから借りようとする者に、背を向けてはならない。」

◆敵を愛しなさい

5:43 「あなたがたも聞いているとおり、『隣人を愛し、敵を憎め』と命じられている。

5:44 しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。

5:45 あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。

5:46 自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。徴税人でも、同じことをしているではないか。

5:47 自分の兄弟にだけ挨拶したところで、どんな優れたことをしたことになろうか。異邦人でさえ、同じことをしているではないか。

5:48 だから、あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。」


2023/03/29


◆主の答え

2:1 わたしは歩哨の部署につき/砦の上に立って見張り/神がわたしに何を語り/わたしの訴えに何と答えられるかを見よう。

2:2 主はわたしに答えて、言われた。「幻を書き記せ。走りながらでも読めるように/板の上にはっきりと記せ。

2:3 定められた時のために/もうひとつの幻があるからだ。それは終わりの時に向かって急ぐ。人を欺くことはない。たとえ、遅くなっても、待っておれ。それは必ず来る、遅れることはない。

2:4 見よ、高慢な者を。彼の心は正しくありえない。しかし、神に従う人は信仰によって生きる。」

2:5 確かに富は人を欺く。高ぶる者は目指すところに達しない。彼は陰府のように喉を広げ/死のように飽くことがない。彼はすべての国を自分のもとに集め/すべての民を自分のもとに引き寄せる。

2:6 この人々は皆/彼に対して嘲りのことわざを歌い/謎の風刺を浴びせる。災いだ、自分のものでないものを/増し加える者は。いつまで続けるのか/重い負債を自分の上に積む者よ。

2:7 突然、お前の債権者が立ち上がり/恐れさせる者が目覚め/お前は彼らの獲物にされないだろうか。

2:8 まことに、お前は多くの国々を略奪したので/諸国の民の残りの者すべてがお前を略奪する。お前が人々の血を流し、国中で不法を/町とそのすべての住民に対して行ったからだ。

2:9 災いだ、自分の家に災いを招くまで/不当な利益をむさぼり/災いの手から逃れるために/高い所に巣を構える者よ。

2:10 お前は、自分の家に対して恥ずべきことを謀り/多くの民の滅びを招き、自分をも傷つけた。

2:11 まことに石は石垣から叫び/梁は建物からそれに答えている。

2:12 災いだ、流血によって都を築き/不正によって町を建てる者よ。

2:13 見よ、これは万軍の主から出たことではないか。諸国の民は力を費やしても火で焼かれるのみ。諸民族はむなしい業のために疲れ果てる。

2:14 水が海を覆うように/大地は主の栄光の知識で満たされる。

2:15 災いだ/自分の隣人に怒りの熱を加えた酒を飲ませ/酔わせて、その裸を見ようとする者は。

2:16 お前は栄光よりも恥を飽きるほど受ける。酔え、お前も隠し所を見られる。お前のもとに、主の右の手の杯と恥辱が/お前の栄光の代わりに回ってくる。

2:17 レバノンに加えられた不法がお前を覆い/獣も絶えて、お前を恐れさせる。お前が人々の血を流し、国中で不法を/町とそのすべての住民に対して行ったからだ。

2:18 彫刻師の刻んだ彫像や鋳像/また、偽りを教える者が何の役に立つのか。口の利けない偶像を造り/造った者がそれに依り頼んでも/何の役に立つのか。

2:19 災いだ、木に向かって「目を覚ませ」と言い/物言わぬ石に向かって「起きよ」と言う者は。それが託宣を下しうるのか。見よ、これは金と銀をかぶせたもので/その中に命の息は全くない。

2:20 しかし、主はその聖なる神殿におられる。全地よ、御前に沈黙せよ。





◆イエスを殺す計略

26:1 イエスはこれらの言葉をすべて語り終えると、弟子たちに言われた。

26:2 「あなたがたも知っているとおり、二日後は過越祭である。人の子は、十字架につけられるために引き渡される。」

26:3 そのころ、祭司長たちや民の長老たちは、カイアファという大祭司の屋敷に集まり、

26:4 計略を用いてイエスを捕らえ、殺そうと相談した。

26:5 しかし彼らは、「民衆の中に騒ぎが起こるといけないから、祭りの間はやめておこう」と言っていた。

◆ベタニアで香油を注がれる

26:6 さて、イエスがベタニアで重い皮膚病の人シモンの家におられたとき、

26:7 一人の女が、極めて高価な香油の入った石膏の壺を持って近寄り、食事の席に着いておられるイエスの頭に香油を注ぎかけた。

26:8 弟子たちはこれを見て、憤慨して言った。「なぜ、こんな無駄遣いをするのか。

26:9 高く売って、貧しい人々に施すことができたのに。」

26:10 イエスはこれを知って言われた。「なぜ、この人を困らせるのか。わたしに良いことをしてくれたのだ。

26:11 貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるが、わたしはいつも一緒にいるわけではない。

26:12 この人はわたしの体に香油を注いで、わたしを葬る準備をしてくれた。

26:13 はっきり言っておく。世界中どこでも、この福音が宣べ伝えられる所では、この人のしたことも記念として語り伝えられるだろう。」

◆ユダ、裏切りを企てる

26:14 そのとき、十二人の一人で、イスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところへ行き、

26:15 「あの男をあなたたちに引き渡せば、幾らくれますか」と言った。そこで、彼らは銀貨三十枚を支払うことにした。

26:16 そのときから、ユダはイエスを引き渡そうと、良い機会をねらっていた。

◆過越の食事をする

26:17 除酵祭の第一日に、弟子たちがイエスのところに来て、「どこに、過越の食事をなさる用意をいたしましょうか」と言った。

26:18 イエスは言われた。「都のあの人のところに行ってこう言いなさい。『先生が、「わたしの時が近づいた。お宅で弟子たちと一緒に過越の食事をする」と言っています。』」

26:19 弟子たちは、イエスに命じられたとおりにして、過越の食事を準備した。

26:20 夕方になると、イエスは十二人と一緒に食事の席に着かれた。

26:21 一同が食事をしているとき、イエスは言われた。「はっきり言っておくが、あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている。」

26:22 弟子たちは非常に心を痛めて、「主よ、まさかわたしのことでは」と代わる代わる言い始めた。

26:23 イエスはお答えになった。「わたしと一緒に手で鉢に食べ物を浸した者が、わたしを裏切る。

26:24 人の子は、聖書に書いてあるとおりに、去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。生まれなかった方が、その者のためによかった。」

26:25 イエスを裏切ろうとしていたユダが口をはさんで、「先生、まさかわたしのことでは」と言うと、イエスは言われた。「それはあなたの言ったことだ。」



2023/03/27

◆イエスの祈り

17:1 イエスはこれらのことを話してから、天を仰いで言われた。「父よ、時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現すようになるために、子に栄光を与えてください。

17:2 あなたは子にすべての人を支配する権能をお与えになりました。そのために、子はあなたからゆだねられた人すべてに、永遠の命を与えることができるのです。

17:3 永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。

17:4 わたしは、行うようにとあなたが与えてくださった業を成し遂げて、地上であなたの栄光を現しました。

17:5 父よ、今、御前でわたしに栄光を与えてください。世界が造られる前に、わたしがみもとで持っていたあの栄光を。

17:6 世から選び出してわたしに与えてくださった人々に、わたしは御名を現しました。彼らはあなたのものでしたが、あなたはわたしに与えてくださいました。彼らは、御言葉を守りました。

17:7 わたしに与えてくださったものはみな、あなたからのものであることを、今、彼らは知っています。

17:8 なぜなら、わたしはあなたから受けた言葉を彼らに伝え、彼らはそれを受け入れて、わたしがみもとから出て来たことを本当に知り、あなたがわたしをお遣わしになったことを信じたからです。

17:9 彼らのためにお願いします。世のためではなく、わたしに与えてくださった人々のためにお願いします。彼らはあなたのものだからです。

17:10 わたしのものはすべてあなたのもの、あなたのものはわたしのものです。わたしは彼らによって栄光を受けました。

17:11 わたしは、もはや世にはいません。彼らは世に残りますが、わたしはみもとに参ります。聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください。わたしたちのように、彼らも一つとなるためです。

17:12 わたしは彼らと一緒にいる間、あなたが与えてくださった御名によって彼らを守りました。わたしが保護したので、滅びの子のほかは、だれも滅びませんでした。聖書が実現するためです。

17:13 しかし、今、わたしはみもとに参ります。世にいる間に、これらのことを語るのは、わたしの喜びが彼らの内に満ちあふれるようになるためです。

17:14 わたしは彼らに御言葉を伝えましたが、世は彼らを憎みました。わたしが世に属していないように、彼らも世に属していないからです。

17:15 わたしがお願いするのは、彼らを世から取り去ることではなく、悪い者から守ってくださることです。

17:16 わたしが世に属していないように、彼らも世に属していないのです。

17:17 真理によって、彼らを聖なる者としてください。あなたの御言葉は真理です。

17:18 わたしを世にお遣わしになったように、わたしも彼らを世に遣わしました。

17:19 彼らのために、わたしは自分自身をささげます。彼らも、真理によってささげられた者となるためです。

17:20 また、彼らのためだけでなく、彼らの言葉によってわたしを信じる人々のためにも、お願いします。

17:21 父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。彼らもわたしたちの内にいるようにしてください。そうすれば、世は、あなたがわたしをお遣わしになったことを、信じるようになります。

17:22 あなたがくださった栄光を、わたしは彼らに与えました。わたしたちが一つであるように、彼らも一つになるためです。

17:23 わたしが彼らの内におり、あなたがわたしの内におられるのは、彼らが完全に一つになるためです。こうして、あなたがわたしをお遣わしになったこと、また、わたしを愛しておられたように、彼らをも愛しておられたことを、世が知るようになります。

17:24 父よ、わたしに与えてくださった人々を、わたしのいる所に、共におらせてください。それは、天地創造の前からわたしを愛して、与えてくださったわたしの栄光を、彼らに見せるためです。

17:25 正しい父よ、世はあなたを知りませんが、わたしはあなたを知っており、この人々はあなたがわたしを遣わされたことを知っています。

17:26 わたしは御名を彼らに知らせました。また、これからも知らせます。わたしに対するあなたの愛が彼らの内にあり、わたしも彼らの内にいるようになるためです


2023/03/27

8:1 イエスはオリーブ山へ行かれた。

8:2 朝早く、再び神殿の境内に入られると、民衆が皆、御自分のところにやって来たので、座って教え始められた。

8:3 そこへ、律法学者たちやファリサイ派の人々が、姦通の現場で捕らえられた女を連れて来て、真ん中に立たせ、

8:4 イエスに言った。「先生、この女は姦通をしているときに捕まりました。

8:5 こういう女は石で打ち殺せと、モーセは律法の中で命じています。ところで、あなたはどうお考えになりますか。」

8:6 イエスを試して、訴える口実を得るために、こう言ったのである。イエスはかがみ込み、指で地面に何か書き始められた。

8:7 しかし、彼らがしつこく問い続けるので、イエスは身を起こして言われた。「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」

8:8 そしてまた、身をかがめて地面に書き続けられた。

8:9 これを聞いた者は、年長者から始まって、一人また一人と、立ち去ってしまい、イエスひとりと、真ん中にいた女が残った。

8:10 イエスは、身を起こして言われた。「婦人よ、あの人たちはどこにいるのか。だれもあなたを罪に定めなかったのか。」

8:11 女が、「主よ、だれも」と言うと、イエスは言われた。「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。これからは、もう罪を犯してはならない。」〕

◆イエスは世の光

8:12 イエスは再び言われた。「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ。」

8:13 それで、ファリサイ派の人々が言った。「あなたは自分について証しをしている。その証しは真実ではない。」

8:14 イエスは答えて言われた。「たとえわたしが自分について証しをするとしても、その証しは真実である。自分がどこから来たのか、そしてどこへ行くのか、わたしは知っているからだ。しかし、あなたたちは、わたしがどこから来てどこへ行くのか、知らない。

8:15 あなたたちは肉に従って裁くが、わたしはだれをも裁かない。

8:16 しかし、もしわたしが裁くとすれば、わたしの裁きは真実である。なぜならわたしはひとりではなく、わたしをお遣わしになった父と共にいるからである。

8:17 あなたたちの律法には、二人が行う証しは真実であると書いてある。

8:18 わたしは自分について証しをしており、わたしをお遣わしになった父もわたしについて証しをしてくださる。」

8:19 彼らが「あなたの父はどこにいるのか」と言うと、イエスはお答えになった。「あなたたちは、わたしもわたしの父も知らない。もし、わたしを知っていたら、わたしの父をも知るはずだ。」

8:20 イエスは神殿の境内で教えておられたとき、宝物殿の近くでこれらのことを話された。しかし、だれもイエスを捕らえなかった。イエスの時がまだ来ていなかったからである。

◆わたしの行く所にあなたたちは来ることができない

8:21 そこで、イエスはまた言われた。「わたしは去って行く。あなたたちはわたしを捜すだろう。だが、あなたたちは自分の罪のうちに死ぬことになる。わたしの行く所に、あなたたちは来ることができない。」

8:22 ユダヤ人たちが、「『わたしの行く所に、あなたたちは来ることができない』と言っているが、自殺でもするつもりなのだろうか」と話していると、

8:23 イエスは彼らに言われた。「あなたたちは下のものに属しているが、わたしは上のものに属している。あなたたちはこの世に属しているが、わたしはこの世に属していない。

8:24 だから、あなたたちは自分の罪のうちに死ぬことになると、わたしは言ったのである。『わたしはある』ということを信じないならば、あなたたちは自分の罪のうちに死ぬことになる。」

8:25 彼らが、「あなたは、いったい、どなたですか」と言うと、イエスは言われた。「それは初めから話しているではないか。

8:26 あなたたちについては、言うべきこと、裁くべきことがたくさんある。しかし、わたしをお遣わしになった方は真実であり、わたしはその方から聞いたことを、世に向かって話している。」

8:27 彼らは、イエスが御父について話しておられることを悟らなかった。

8:28 そこで、イエスは言われた。「あなたたちは、人の子を上げたときに初めて、『わたしはある』ということ、また、わたしが、自分勝手には何もせず、ただ、父に教えられたとおりに話していることが分かるだろう。

8:29 わたしをお遣わしになった方は、わたしと共にいてくださる。わたしをひとりにしてはおかれない。わたしは、いつもこの方の御心に適うことを行うからである。」

8:30 これらのことを語られたとき、多くの人々がイエスを信じた。

◆真理はあなたたちを自由にする

8:31 イエスは、御自分を信じたユダヤ人たちに言われた。「わたしの言葉にとどまるならば、あなたたちは本当にわたしの弟子である。

8:32 あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする。」

8:33 すると、彼らは言った。「わたしたちはアブラハムの子孫です。今までだれかの奴隷になったことはありません。『あなたたちは自由になる』とどうして言われるのですか。」

8:34 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。罪を犯す者はだれでも罪の奴隷である。

8:35 奴隷は家にいつまでもいるわけにはいかないが、子はいつまでもいる。

8:36 だから、もし子があなたたちを自由にすれば、あなたたちは本当に自由になる。

8:37 あなたたちがアブラハムの子孫だということは、分かっている。だが、あなたたちはわたしを殺そうとしている。わたしの言葉を受け入れないからである。

8:38 わたしは父のもとで見たことを話している。ところが、あなたたちは父から聞いたことを行っている。」

◆反対者たちの父

8:39 彼らが答えて、「わたしたちの父はアブラハムです」と言うと、イエスは言われた。「アブラハムの子なら、アブラハムと同じ業をするはずだ。

8:40 ところが、今、あなたたちは、神から聞いた真理をあなたたちに語っているこのわたしを、殺そうとしている。アブラハムはそんなことはしなかった。

8:41 あなたたちは、自分の父と同じ業をしている。」そこで彼らが、「わたしたちは姦淫によって生まれたのではありません。わたしたちにはただひとりの父がいます。それは神です」と言うと、

8:42 イエスは言われた。「神があなたたちの父であれば、あなたたちはわたしを愛するはずである。なぜなら、わたしは神のもとから来て、ここにいるからだ。わたしは自分勝手に来たのではなく、神がわたしをお遣わしになったのである。

8:43 わたしの言っていることが、なぜ分からないのか。それは、わたしの言葉を聞くことができないからだ。

8:44 あなたたちは、悪魔である父から出た者であって、その父の欲望を満たしたいと思っている。悪魔は最初から人殺しであって、真理をよりどころとしていない。彼の内には真理がないからだ。悪魔が偽りを言うときは、その本性から言っている。自分が偽り者であり、その父だからである。

8:45 しかし、わたしが真理を語るから、あなたたちはわたしを信じない。

8:46 あなたたちのうち、いったいだれが、わたしに罪があると責めることができるのか。わたしは真理を語っているのに、なぜわたしを信じないのか。

8:47 神に属する者は神の言葉を聞く。あなたたちが聞かないのは神に属していないからである。」

◆アブラハムが生まれる前から「わたしはある」

8:48 ユダヤ人たちが、「あなたはサマリア人で悪霊に取りつかれていると、我々が言うのも当然ではないか」と言い返すと、

8:49 イエスはお答えになった。「わたしは悪霊に取りつかれてはいない。わたしは父を重んじているのに、あなたたちはわたしを重んじない。

8:50 わたしは、自分の栄光は求めていない。わたしの栄光を求め、裁きをなさる方が、ほかにおられる。

8:51 はっきり言っておく。わたしの言葉を守るなら、その人は決して死ぬことがない。」

8:52 ユダヤ人たちは言った。「あなたが悪霊に取りつかれていることが、今はっきりした。アブラハムは死んだし、預言者たちも死んだ。ところが、あなたは、『わたしの言葉を守るなら、その人は決して死を味わうことがない』と言う。

8:53 わたしたちの父アブラハムよりも、あなたは偉大なのか。彼は死んだではないか。預言者たちも死んだ。いったい、あなたは自分を何者だと思っているのか。」

8:54 イエスはお答えになった。「わたしが自分自身のために栄光を求めようとしているのであれば、わたしの栄光はむなしい。わたしに栄光を与えてくださるのはわたしの父であって、あなたたちはこの方について、『我々の神だ』と言っている。

8:55 あなたたちはその方を知らないが、わたしは知っている。わたしがその方を知らないと言えば、あなたたちと同じくわたしも偽り者になる。しかし、わたしはその方を知っており、その言葉を守っている。

8:56 あなたたちの父アブラハムは、わたしの日を見るのを楽しみにしていた。そして、それを見て、喜んだのである。」

8:57 ユダヤ人たちが、「あなたは、まだ五十歳にもならないのに、アブラハムを見たのか」と言うと、

8:58 イエスは言われた。「はっきり言っておく。アブラハムが生まれる前から、『わたしはある。』」

8:59 すると、ユダヤ人たちは、石を取り上げ、イエスに投げつけようとした。しかし、イエスは身を隠して、神殿の境内から出て行かれた。


2023/03/20


◆ダビデの戦果

8:1 その後、ダビデはペリシテ人を討って屈服させ、ペリシテ人の手からメテグ・アンマを奪った。

8:2 また、モアブを討ち、彼らを地面に伏させて測り縄ではかり、縄二本分の者たちを殺し、一本分の者は生かしておいた。モアブ人はダビデに隷属し、貢を納めるものとなった。

8:3 ダビデは次に、ツォバの王、レホブの子ハダドエゼルがユーフラテスに勢力を回復しようと行動を起こしたとき、彼を討ち、

8:4 騎兵千七百、歩兵二万を捕虜とし、戦車の馬は、百頭を残して、そのほかはすべて腱を切ってしまった。

8:5 ダマスコのアラム人がツォバの王ハダドエゼルの援軍として参戦したが、ダビデはこのアラム軍二万二千をも討ち、

8:6 ダマスコのアラム人に対して守備隊を置いた。こうしてアラム人もダビデに隷属し、貢を納めるものとなった。主はダビデに、その行く先々で勝利を与えられた。

8:7 ダビデは、ハダドエゼルの家臣がそれぞれ携えていた金の盾を没収してエルサレムに運んだ。

8:8 また、ダビデ王はハダドエゼルの町ベタとベロタイから大量の青銅を奪い取った。

8:9 ハマトの王トイは、ダビデがハダドエゼルの軍勢を討ち滅ぼしたと聞き、

8:10 王子ヨラムをダビデ王のもとに遣わして安否を問わせた。トイ自身、ハダドエゼルと交戦中だったので、ハダドエゼルに対するダビデの戦勝を祝って、銀、金、青銅の品々を贈った。

8:11 ダビデ王はこれらの品々を、征服したすべての異邦の民から得た銀や金と共に主のために聖別した。

8:12 それは、アラム、モアブ、アンモン人、ペリシテ人、アマレクから得たもの、ツォバの王、レホブの子ハダドエゼルからの戦利品などであった。

8:13 ダビデはアラムを討って帰る途中、塩の谷でエドム人一万八千を討ち殺し、名声を得た。

8:14 彼はエドムに守備隊を置くことにした。守備隊はエドム全土に置かれ、全エドムはダビデに隷属した。主はダビデに、行く先々で勝利を与えられた。


◆神殿の備品の製作

7:13 ソロモンは、人を遣わしてティルスからヒラムを連れて来させた。

7:14 その母はナフタリ族出身でやもめであった。父はティルス人で青銅工芸の職人であった。ヒラムは知恵と洞察力と知識に満ち、青銅にかけてはどんな仕事にも通じていた。彼はソロモン王のもとに来て、ゆだねられたあらゆる仕事をした。

7:15 彼は青銅の柱を二本作り上げた。一つの柱の高さは十八アンマ、周囲は十二アンマ、もう一つの柱の周囲も同様であった。

7:16 柱の頂には、青銅を鋳て作った柱頭を据えた。一方の柱頭の高さが五アンマ、もう一方の柱頭の高さも五アンマであった。

7:17 柱の頂にある柱頭に格子模様の浮き彫りを作り、網目模様の房を一方の柱頭に七つ付け、もう一方の柱頭にも七つ付けた。

7:18 このように彼は柱を作ったが、柱の頂にある柱頭を覆う一方の格子模様の浮き彫りの周りにざくろを二列に並べた。もう一方の柱頭にも同じようにした。

7:19 前廊の柱の頂にある柱頭はゆりの花の形になっていて、四アンマあった。

7:20 二本の柱の上にある柱頭には、格子模様の浮き彫りの側面の膨みより上にも、二百個のざくろが列をなして取り巻いていた。もう一つの柱頭も同様であった。

7:21 この柱は外陣の前廊の前に立てられた。一本は南側に立てられて、ヤキンと名付けられ、もう一本は北側に立てられて、ボアズと名付けられた。

7:22 ゆりの花の形が柱の頂に出来上がって、柱の製作は完了した。

7:23 彼は鋳物の「海」を作った。直径十アンマの円形で、高さは五アンマ、周囲は縄で測ると三十アンマであった。

7:24 縁の下をひょうたん模様が取り巻いていた。すなわち、「海」の周囲には、「海」と共に鋳造されたひょうたん模様が、一アンマにつき十の割合で二列に並べられていた。

7:25 「海」は十二頭の牛の像の上に据えられていた。三頭は北を向き、三頭は西を向き、三頭は南を向き、三頭は東を向いて「海」を背負い、牛の後部はすべて内側に向いていた。

7:26 「海」は厚さが一トファ、その縁は、ゆりの花をかたどって、杯の縁のように作られた。その容量は二千バトもあった。

7:27 彼はまた青銅で十台の台車を作った。各台車の長さは四アンマ、幅は四アンマ、高さは三アンマであった。

7:28 その構造は次のとおりである。台車には枠の横木の間に鏡板があり、

7:29 その横木の間の鏡板には獅子と牛とケルビムが描かれ、上の横木にもそうされていた。また獅子と牛の下には唐草模様が彫り込まれていた。

7:30 一つの台車に四つの青銅の車輪が付いており、車軸も青銅であった。また四つの脚があり、支えがそれに付いていて、支えは唐草模様の傍らで洗盤の下に鋳込まれていた。

7:31 その口は冠の内にあって、そこから一アンマ高く出ており、その口は円形で同様の作りで一アンマ半であった。口の上にも彫刻がなされていた。鏡板は四角であって丸くはなかった。

7:32 鏡板の下には四つの車輪があり、車軸が台車に取り付けられていた。車輪の高さはそれぞれ一アンマ半であった。

7:33 車輪は戦車の車輪と同じ作りで、車軸も縁も輻も轂もすべて鋳物であった。

7:34 それぞれの台車の四隅にある支えは台車と一体になっていた。

7:35 台車の頂に高さ半アンマの輪があって、台車の頂でその支柱と鏡板は一体となっていた。

7:36 その支柱の表面と鏡板にはケルビムと獅子となつめやしが、そのそれぞれに空間があれば周りに唐草模様が彫り込まれた。

7:37 彼はこのように同じ鋳型で、同じ寸法、同じ形に台車十台を作った。

7:38 彼はまた青銅の洗盤を十作った。容量はそれぞれ四十バト、直径は四アンマ。十台の台車それぞれに洗盤が一つずつ載せられていた。

7:39 五台は神殿の右側に、五台は左側に配置し、「海」は神殿の右側、すなわち南東の方向に置いた。

7:40 ヒラムは洗盤、十能、鉢を作って、ソロモン王のために主の神殿でしようとしたすべての仕事を終えた。

7:41 彼の作ったものは、二本の柱、柱の頂にある柱頭の玉二つ、柱の頂にある柱頭の玉を覆う格子模様の浮き彫り二つ、

7:42 格子模様の浮き彫り二つに付けるざくろの実四百、そのざくろの実は、柱の頂にある二つの柱頭の玉を覆う格子模様の浮き彫りのそれぞれに、二列に並べられていた。

7:43 台車十台、台車に載せる洗盤十、

7:44 「海」一つ、それを支える十二の牛の像、

7:45 壺、十能、鉢。ソロモン王のためにヒラムが主の神殿で製作したこのすべての祭具は青銅製で、磨き上げられていた。

7:46 王は、ヨルダンの低地、スコトとツァレタンの間の粘土の豊かな所でこれらを鋳造した。

7:47 ソロモンがこの祭具のすべてを並べると、それはあまりにも多く、その青銅の重さは量ることができないほどであった。

7:48 ソロモンは主の神殿に置くためのあらゆる祭具を作った――金の祭壇、供えのパンを載せる金の聖卓、

7:49 内陣の前に左右に五つずつ置かれる純金の燭台、金の花、ともし火皿、火ばし、

7:50 純金の皿、芯切り鋏、鉢、柄杓、火皿、また神殿の奥の間すなわち至聖所の扉と外陣の扉のための金のちょうつがい。

7:51 ソロモン王は、主の神殿で行われてきた仕事がすべて完了すると、父ダビデが聖別した物、銀、金、その他の祭具を運び入れ、主の神殿の宝物庫に納めた。


◆第二の幻

2:1 わたしが目を留めて見ると、四本の角があるではないか。

2:2 わたしに語りかけた御使いに、「これは何ですか」と尋ねると、彼は、「それはユダ、イスラエル、エルサレムをちりぢりにした角である」と答えた。

2:3 更に主はわたしに四人の鉄工を示された。

2:4 「彼らは何をするために来るのですか」と尋ねると、「これらの角は、だれも頭を上げる者がないほどに、ユダをちりぢりにしたものである。また、これらの人々は、ユダをちりぢりにするために、ユダの地に角を振り上げ、彼らを震え上がらせた国々の角を切り倒すために来るのだ」と言われた。

◆第三の幻

2:5 わたしが目を留めて見ると、ひとりの人が測り縄を手にしているではないか。

2:6 「あなたはどこに行かれるのですか」と尋ねると、彼はわたしに、「エルサレムを測り、その幅と長さを調べるためです」と答えた。

2:7 わたしに語りかけた御使いが出て行くと、別の御使いが出て来て迎え、

2:8 彼に言った。「あの若者のもとに走り寄って告げよ。エルサレムは人と家畜に溢れ/城壁のない開かれた所となる。

2:9 わたし自身が町を囲む火の城壁となると/主は言われる。わたしはその中にあって栄光となる。

2:10 急いで、北の国から逃れよと/主は言われる。天の四方の風のように/かつて、わたしはお前たちを吹き散らしたと/主は言われる。

2:11 シオンよ、逃げ去れ/バビロンの娘となって住み着いた者よ。

2:12 栄光によってわたしを遣わされた、万軍の主が/あなたたちを略奪した国々に、こう言われる。あなたたちに触れる者は/わたしの目の瞳に触れる者だ。

2:13 わたしは彼らに向かって手を振り上げ/彼らが自分自身の僕に奪われるようにする。こうして、あなたたちは万軍の主がわたしを/遣わされたことを知るようになる。

2:14 娘シオンよ、声をあげて喜べ。わたしは来て/あなたのただ中に住まう、と主は言われる。

2:15 その日、多くの国々は主に帰依して/わたしの民となり/わたしはあなたのただ中に住まう。こうして、あなたは万軍の主がわたしを/あなたに遣わされたことを知るようになる。

2:16 主は聖なる地の領地として/ユダを譲り受け/エルサレムを再び選ばれる。

2:17 すべて肉なる者よ、主の御前に黙せ。主はその聖なる住まいから立ち上がられる。」





◆シオンの隅の石

28:14 嘲る者らよ、主の言葉を聞け/エルサレムでこの民を治める者らよ。

28:15 お前たちは言った。「我々は死と契約を結び、陰府と協定している。洪水がみなぎり溢れても、我々には及ばない。我々は欺きを避け所とし、偽りを隠れがとする。」

28:16 それゆえ、主なる神はこう言われる。「わたしは一つの石をシオンに据える。これは試みを経た石/堅く据えられた礎の、貴い隅の石だ。信ずる者は慌てることはない。

28:17 わたしは正義を測り縄とし/恵みの業を分銅とする。雹は欺きという避け所を滅ぼし/水は隠れがを押し流す。

28:18 お前たちが死と結んだ契約は取り消され/陰府と定めた協定は実行されない。洪水がみなぎり、溢れるとき/お前たちは、それに踏みにじられる。」

28:19 洪水は溢れる度にお前たちを捕らえる。それは朝ごとに溢れ、昼も夜も溢れる。この御告げを説き明かせば/ただ恐怖でしかない。

28:20 寝床は短くて身を伸ばすことができず/覆いは狭くて身を覆うことができない。

28:21 主はペラツィム山のときのように立ち上がり/ギブオンの谷のときのように憤られる。それは御業を果たされるため。しかし、その御業は未知のもの。また、働きをされるため。しかし、その働きは敵意あるもの。

28:22 今、嘲ることをやめなければ/お前たちの縄目は厳しくなる。わたしは定められた滅びについて聞いた。それは万軍の主なる神から出て国全体に及ぶ。

◆農夫の知恵

28:23 聞け、わたしの声に耳を向けよ。聞け、わたしの言うことに耳を傾けよ。

28:24 種を蒔くために/耕す者は一日中耕すだけだろうか。土を起こして、畝を造るだけだろうか。

28:25 畑の面を平らにしたなら/いのんどとクミンの種は、広く蒔き散らし/小麦は畝に、大麦は印をしたところに/裸麦は畑の端にと、種を蒔くではないか。

28:26 神はふさわしい仕方を彼に示し、教えられる。

28:27 いのんどは打穀機で打たず/クミンの上に打穀車を引き回すことはしない。いのんどは棒で打ち/クミンは杖で打つ。

28:28 穀物はいつまでも打穀して砕くことはない。打穀車の車輪と馬がその上を回っても/砕き尽くすことはない。

28:29 これもまた万軍の主から出たことである。主の計らいは驚くべきもので/大いなることを成し遂げられる。



◆命の水

47:1 彼はわたしを神殿の入り口に連れ戻した。すると見よ、水が神殿の敷居の下から湧き上がって、東の方へ流れていた。神殿の正面は東に向いていた。水は祭壇の南側から出て神殿の南壁の下を流れていた。

47:2 彼はわたしを北の門から外へ回らせ、東に向かう外の門に導いた。見よ、水は南壁から流れていた。

47:3 その人は、手に測り縄を持って東の方に出て行き、一千アンマを測り、わたしに水の中を渡らせると、水はくるぶしまであった。

47:4 更に一千アンマを測って、わたしに水を渡らせると、水は膝に達した。更に、一千アンマを測って、わたしに水を渡らせると、水は腰に達した。

47:5 更に彼が一千アンマを測ると、もはや渡ることのできない川になり、水は増えて、泳がなければ渡ることのできない川になった。

47:6 彼はわたしに、「人の子よ、見ましたか」と言って、わたしを川岸へ連れ戻した。

47:7 わたしが戻って来ると、川岸には、こちら側にもあちら側にも、非常に多くの木が生えていた。

47:8 彼はわたしに言った。「これらの水は東の地域へ流れ、アラバに下り、海、すなわち汚れた海に入って行く。すると、その水はきれいになる。

47:9 川が流れて行く所ではどこでも、群がるすべての生き物は生き返り、魚も非常に多くなる。この水が流れる所では、水がきれいになるからである。この川が流れる所では、すべてのものが生き返る。

47:10 漁師たちは岸辺に立ち、エン・ゲディからエン・エグライムに至るまで、網を広げて干す所とする。そこの魚は、いろいろな種類に増え、大海の魚のように非常に多くなる。

47:11 しかし、その沢と沼はきれいにならず、塩を取ることができる。

47:12 川のほとり、その岸には、こちら側にもあちら側にも、あらゆる果樹が大きくなり、葉は枯れず、果実は絶えることなく、月ごとに実をつける。水が聖所から流れ出るからである。その果実は食用となり、葉は薬用となる。」


◆宮殿の建築

7:1 ソロモンは十三年の年月をかけて宮殿を築き、その宮殿のすべてを完成させた。

7:2 彼の建てた「レバノンの森の家」は、奥行きが百アンマ、間口が五十アンマ、高さが三十アンマで、レバノン杉の柱を四列に並べ、その柱の上にレバノン杉の角材を渡した。

7:3 各列十五本、計四十五本の柱の上にある脇廊の上にもレバノン杉で天井を造った。

7:4 三列の窓枠にはめられて、窓が三段に向かい合っていた。

7:5 すべての扉と枠組の柱は四角形であり、窓は三段に向かい合っていた。

7:6 彼の建てた柱廊は奥行きが五十アンマ、間口が三十アンマであり、その前にも前廊があり、柱とひさしがあった。

7:7 また、彼が裁きを行う所として造った「王座の広間」「裁きの広間」には、床全面にレバノン杉の板が張り詰められていた。

7:8 彼が住居とした建物は、この広間の後方の別の庭にあり、これと同じ造りであった。またソロモンは妻に迎えたファラオの娘のために、この広間と同じ建物を造った。

7:9 これらの建物はすべて内側も外側も、土台から軒まで、また外庭から大庭まで、寸法を合わせて石のみで切り整えられた貴重な石で出来ていた。

7:10 土台には八アンマ、十アンマもある貴重で大きな石が用いられ、

7:11 その上には、寸法に合わせて切り整えられた貴重な石とレバノン杉が用いられた。

7:12 大庭の周囲にも、主の神殿の内庭や前廊と同様に、切り石を三列、レバノン杉の角材を一列重ねて据えた。

◆神殿の備品の製作

7:13 ソロモンは、人を遣わしてティルスからヒラムを連れて来させた。

7:14 その母はナフタリ族出身でやもめであった。父はティルス人で青銅工芸の職人であった。ヒラムは知恵と洞察力と知識に満ち、青銅にかけてはどんな仕事にも通じていた。彼はソロモン王のもとに来て、ゆだねられたあらゆる仕事をした。

7:15 彼は青銅の柱を二本作り上げた。一つの柱の高さは十八アンマ、周囲は十二アンマ、もう一つの柱の周囲も同様であった。

7:16 柱の頂には、青銅を鋳て作った柱頭を据えた。一方の柱頭の高さが五アンマ、もう一方の柱頭の高さも五アンマであった。

7:17 柱の頂にある柱頭に格子模様の浮き彫りを作り、網目模様の房を一方の柱頭に七つ付け、もう一方の柱頭にも七つ付けた。

7:18 このように彼は柱を作ったが、柱の頂にある柱頭を覆う一方の格子模様の浮き彫りの周りにざくろを二列に並べた。もう一方の柱頭にも同じようにした。

7:19 前廊の柱の頂にある柱頭はゆりの花の形になっていて、四アンマあった。

7:20 二本の柱の上にある柱頭には、格子模様の浮き彫りの側面の膨みより上にも、二百個のざくろが列をなして取り巻いていた。もう一つの柱頭も同様であった。

7:21 この柱は外陣の前廊の前に立てられた。一本は南側に立てられて、ヤキンと名付けられ、もう一本は北側に立てられて、ボアズと名付けられた。

7:22 ゆりの花の形が柱の頂に出来上がって、柱の製作は完了した。

7:23 彼は鋳物の「海」を作った。直径十アンマの円形で、高さは五アンマ、周囲は縄で測ると三十アンマであった。

7:24 縁の下をひょうたん模様が取り巻いていた。すなわち、「海」の周囲には、「海」と共に鋳造されたひょうたん模様が、一アンマにつき十の割合で二列に並べられていた。

7:25 「海」は十二頭の牛の像の上に据えられていた。三頭は北を向き、三頭は西を向き、三頭は南を向き、三頭は東を向いて「海」を背負い、牛の後部はすべて内側に向いていた。

7:26 「海」は厚さが一トファ、その縁は、ゆりの花をかたどって、杯の縁のように作られた。その容量は二千バトもあった。

7:27 彼はまた青銅で十台の台車を作った。各台車の長さは四アンマ、幅は四アンマ、高さは三アンマであった。

7:28 その構造は次のとおりである。台車には枠の横木の間に鏡板があり、

7:29 その横木の間の鏡板には獅子と牛とケルビムが描かれ、上の横木にもそうされていた。また獅子と牛の下には唐草模様が彫り込まれていた。

7:30 一つの台車に四つの青銅の車輪が付いており、車軸も青銅であった。また四つの脚があり、支えがそれに付いていて、支えは唐草模様の傍らで洗盤の下に鋳込まれていた。

7:31 その口は冠の内にあって、そこから一アンマ高く出ており、その口は円形で同様の作りで一アンマ半であった。口の上にも彫刻がなされていた。鏡板は四角であって丸くはなかった。

7:32 鏡板の下には四つの車輪があり、車軸が台車に取り付けられていた。車輪の高さはそれぞれ一アンマ半であった。

7:33 車輪は戦車の車輪と同じ作りで、車軸も縁も輻も轂もすべて鋳物であった。

7:34 それぞれの台車の四隅にある支えは台車と一体になっていた。

7:35 台車の頂に高さ半アンマの輪があって、台車の頂でその支柱と鏡板は一体となっていた。

7:36 その支柱の表面と鏡板にはケルビムと獅子となつめやしが、そのそれぞれに空間があれば周りに唐草模様が彫り込まれた。

7:37 彼はこのように同じ鋳型で、同じ寸法、同じ形に台車十台を作った。

7:38 彼はまた青銅の洗盤を十作った。容量はそれぞれ四十バト、直径は四アンマ。十台の台車それぞれに洗盤が一つずつ載せられていた。

7:39 五台は神殿の右側に、五台は左側に配置し、「海」は神殿の右側、すなわち南東の方向に置いた。

7:40 ヒラムは洗盤、十能、鉢を作って、ソロモン王のために主の神殿でしようとしたすべての仕事を終えた。

7:41 彼の作ったものは、二本の柱、柱の頂にある柱頭の玉二つ、柱の頂にある柱頭の玉を覆う格子模様の浮き彫り二つ、

7:42 格子模様の浮き彫り二つに付けるざくろの実四百、そのざくろの実は、柱の頂にある二つの柱頭の玉を覆う格子模様の浮き彫りのそれぞれに、二列に並べられていた。

7:43 台車十台、台車に載せる洗盤十、

7:44 「海」一つ、それを支える十二の牛の像、

7:45 壺、十能、鉢。ソロモン王のためにヒラムが主の神殿で製作したこのすべての祭具は青銅製で、磨き上げられていた。

7:46 王は、ヨルダンの低地、スコトとツァレタンの間の粘土の豊かな所でこれらを鋳造した。

7:47 ソロモンがこの祭具のすべてを並べると、それはあまりにも多く、その青銅の重さは量ることができないほどであった。

7:48 ソロモンは主の神殿に置くためのあらゆる祭具を作った――金の祭壇、供えのパンを載せる金の聖卓、

7:49 内陣の前に左右に五つずつ置かれる純金の燭台、金の花、ともし火皿、火ばし、

7:50 純金の皿、芯切り鋏、鉢、柄杓、火皿、また神殿の奥の間すなわち至聖所の扉と外陣の扉のための金のちょうつがい。

7:51 ソロモン王は、主の神殿で行われてきた仕事がすべて完了すると、父ダビデが聖別した物、銀、金、その他の祭具を運び入れ、主の神殿の宝物庫に納めた。





22:1 天使はまた、神と小羊の玉座から流れ出て、水晶のように輝く命の水の川をわたしに見せた。

22:2 川は、都の大通りの中央を流れ、その両岸には命の木があって、年に十二回実を結び、毎月実をみのらせる。そして、その木の葉は諸国の民の病を治す。

22:3 もはや、呪われるものは何一つない。神と小羊の玉座が都にあって、神の僕たちは神を礼拝し、

22:4 御顔を仰ぎ見る。彼らの額には、神の名が記されている。

22:5 もはや、夜はなく、ともし火の光も太陽の光も要らない。神である主が僕たちを照らし、彼らは世々限りなく統治するからである。

◆キリストの再臨

22:6 そして、天使はわたしにこう言った。「これらの言葉は、信頼でき、また真実である。預言者たちの霊感の神、主が、その天使を送って、すぐにも起こるはずのことを、御自分の僕たちに示されたのである。

22:7 見よ、わたしはすぐに来る。この書物の預言の言葉を守る者は、幸いである。」

22:8 わたしは、これらのことを聞き、また見たヨハネである。聞き、また見たとき、わたしは、このことを示してくれた天使の足もとにひれ伏して、拝もうとした。

22:9 すると、天使はわたしに言った。「やめよ。わたしは、あなたや、あなたの兄弟である預言者たちや、この書物の言葉を守っている人たちと共に、仕える者である。神を礼拝せよ。」

22:10 また、わたしにこう言った。「この書物の預言の言葉を、秘密にしておいてはいけない。時が迫っているからである。

22:11 不正を行う者には、なお不正を行わせ、汚れた者は、なお汚れるままにしておけ。正しい者には、なお正しいことを行わせ、聖なる者は、なお聖なる者とならせよ。

22:12 見よ、わたしはすぐに来る。わたしは、報いを携えて来て、それぞれの行いに応じて報いる。

22:13 わたしはアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者。初めであり、終わりである。

22:14 命の木に対する権利を与えられ、門を通って都に入れるように、自分の衣を洗い清める者は幸いである。

22:15 犬のような者、魔術を使う者、みだらなことをする者、人を殺す者、偶像を拝む者、すべて偽りを好み、また行う者は都の外にいる。

22:16 わたし、イエスは使いを遣わし、諸教会のために以上のことをあなたがたに証しした。わたしは、ダビデのひこばえ、その一族、輝く明けの明星である。」

22:17 “霊”と花嫁とが言う。「来てください。」これを聞く者も言うがよい、「来てください」と。渇いている者は来るがよい。命の水が欲しい者は、価なしに飲むがよい。

22:18 この書物の預言の言葉を聞くすべての者に、わたしは証しする。これに付け加える者があれば、神はこの書物に書いてある災いをその者に加えられる。

22:19 また、この預言の書の言葉から何か取り去る者があれば、神は、この書物に書いてある命の木と聖なる都から、その者が受ける分を取り除かれる。

22:20 以上すべてを証しする方が、言われる。「然り、わたしはすぐに来る。」アーメン、主イエスよ、来てください。

22:21 主イエスの恵みが、すべての者と共にあるように。2
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2023/03/18

◆バビロンの審判

13:1 アモツの子イザヤが幻に見た、バビロンについての託宣。

13:2 はげ山の上に旗を立て/彼らに向かって大声をあげ、手を振り/貴族の門から入らせよ。

13:3 わたしは、自ら聖別した者らに命じ/わたしの勇士、勝ち誇る兵士らを招いて/わたしの怒りを行わせる。

13:4 山々にどよめく音がする/多くの民の集う物音が。もろもろの国が騒ぎ立ち/諸国の民の集められる音がする。万軍の主が、軍勢を召集される。

13:5 彼らは遠くの地から来る/地平線のかなたから。主とその怒りの道具として/この国を滅ぼし尽くすために。

13:6 泣き叫べ、主の日が近づく。全能者が破壊する者を送られる。

13:7 それゆえ、すべての手は弱くなり/人は皆、勇気を失い、

13:8 恐れる。彼らは痛みと苦しみに捕らえられ/産婦のようにもだえ/驚きのあまり、顔を見合わせ/その顔は炎のようになる。

13:9 見よ、主の日が来る/残忍な、怒りと憤りの日が。大地を荒廃させ/そこから罪人を絶つために。

13:10 天のもろもろの星とその星座は光を放たず/太陽は昇っても闇に閉ざされ/月も光を輝かさない。

13:11 わたしは、世界をその悪のゆえに/逆らう者をその罪のゆえに罰する。また、傲慢な者の驕りを砕き/横暴な者の高ぶりを挫く。

13:12 わたしは、人を純金よりもまれなものとし/オフィルの黄金よりも得難いものとする。

13:13 わたしは天を震わせる。大地はその基から揺れる。万軍の主の怒りのゆえに/その憤りの日に。

13:14 追われるかもしかのように/集める者のない羊のようになって/人は身を翻して自分の民に向かい/自分の国へ逃げて行く。

13:15 見つけ出された者は皆、刺し殺され/捕らえられた者は皆、剣に倒れる。

13:16 幼子たちは彼らの目の前で打ち砕かれ/どの家も強奪され、女たちは辱められる。

13:17 見よ、彼らに対して/わたしはメディア人を奮い立たせる。彼らは銀に目もくれず/金を欲しがることもない。

13:18 彼らの弓は若者たちを打ち砕き/胎内の子さえ憐れまず/子供らにも情けの目を向けない。

13:19 バビロンは国々の中で最も麗しく/カルデア人の誇りであり栄光であったが/神がソドムとゴモラを/覆されたときのようになる。

13:20 もはや、だれもそこに宿ることはなく/代々にわたってだれも住むことはない。アラブ人さえ、そこには天幕を張らず/羊飼いも、群れを休ませない。

13:21 かえって、ハイエナがそこに伏し/家々にはみみずくが群がり/駝鳥が住み、山羊の魔神が踊る。

13:22 立ち並ぶ館の中で、山犬が/華やかだった宮殿で、ジャッカルがほえる。今や、都に終わりの時が迫る。その日が遅れることは決してない。


◆人の子が来る

24:29 「その苦難の日々の後、たちまち/太陽は暗くなり、/月は光を放たず、/星は空から落ち、/天体は揺り動かされる。

24:30 そのとき、人の子の徴が天に現れる。そして、そのとき、地上のすべての民族は悲しみ、人の子が大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見る。

24:31 人の子は、大きなラッパの音を合図にその天使たちを遣わす。天使たちは、天の果てから果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」

◆いちじくの木の教え

24:32 「いちじくの木から教えを学びなさい。枝が柔らかくなり、葉が伸びると、夏の近づいたことが分かる。

24:33 それと同じように、あなたがたは、これらすべてのことを見たなら、人の子が戸口に近づいていると悟りなさい。

24:34 はっきり言っておく。これらのことがみな起こるまでは、この時代は決して滅びない。

24:35 天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」


◆十字架につけられる

23:26 人々はイエスを引いて行く途中、田舎から出て来たシモンというキレネ人を捕まえて、十字架を背負わせ、イエスの後ろから運ばせた。

23:27 民衆と嘆き悲しむ婦人たちが大きな群れを成して、イエスに従った。

23:28 イエスは婦人たちの方を振り向いて言われた。「エルサレムの娘たち、わたしのために泣くな。むしろ、自分と自分の子供たちのために泣け。

23:29 人々が、『子を産めない女、産んだことのない胎、乳を飲ませたことのない乳房は幸いだ』と言う日が来る。

23:30 そのとき、人々は山に向かっては、/『我々の上に崩れ落ちてくれ』と言い、/丘に向かっては、/『我々を覆ってくれ』と言い始める。


23:31 『生の木』さえこうされるのなら、『枯れた木』はいったいどうなるのだろうか。」

23:32 ほかにも、二人の犯罪人が、イエスと一緒に死刑にされるために、引かれて行った。

23:33 「されこうべ」と呼ばれている所に来ると、そこで人々はイエスを十字架につけた。犯罪人も、一人は右に一人は左に、十字架につけた。

23:34 〔そのとき、イエスは言われた。「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」〕人々はくじを引いて、イエスの服を分け合った。

23:35 民衆は立って見つめていた。議員たちも、あざ笑って言った。「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」

23:36 兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、

23:37 言った。「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」

23:38 イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札も掲げてあった。

23:39 十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」

23:40 すると、もう一人の方がたしなめた。「お前は神をも恐れないのか、同じ刑罰を受けているのに。

23:41 我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない。」

23:42 そして、「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」と言った。

23:43 するとイエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われた。

◆主の答え

2:1 わたしは歩哨の部署につき/砦の上に立って見張り/神がわたしに何を語り/わたしの訴えに何と答えられるかを見よう。

2:2 主はわたしに答えて、言われた。「幻を書き記せ。走りながらでも読めるように/板の上にはっきりと記せ。

2:3 定められた時のために/もうひとつの幻があるからだ。それは終わりの時に向かって急ぐ。人を欺くことはない。たとえ、遅くなっても、待っておれ。それは必ず来る、遅れることはない。

2:4 見よ、高慢な者を。彼の心は正しくありえない。しかし、神に従う人は信仰によって生きる。」

2:5 確かに富は人を欺く。高ぶる者は目指すところに達しない。彼は陰府のように喉を広げ/死のように飽くことがない。彼はすべての国を自分のもとに集め/すべての民を自分のもとに引き寄せる。

2:6 この人々は皆/彼に対して嘲りのことわざを歌い/謎の風刺を浴びせる。災いだ、自分のものでないものを/増し加える者は。いつまで続けるのか/重い負債を自分の上に積む者よ。

2:7 突然、お前の債権者が立ち上がり/恐れさせる者が目覚め/お前は彼らの獲物にされないだろうか。

2:8 まことに、お前は多くの国々を略奪したので/諸国の民の残りの者すべてがお前を略奪する。お前が人々の血を流し、国中で不法を/町とそのすべての住民に対して行ったからだ。

2:9 災いだ、自分の家に災いを招くまで/不当な利益をむさぼり/災いの手から逃れるために/高い所に巣を構える者よ。

2:10 お前は、自分の家に対して恥ずべきことを謀り/多くの民の滅びを招き、自分をも傷つけた。

2:11 まことに石は石垣から叫び/梁は建物からそれに答えている。

2:12 災いだ、流血によって都を築き/不正によって町を建てる者よ。

2:13 見よ、これは万軍の主から出たことではないか。諸国の民は力を費やしても火で焼かれるのみ。諸民族はむなしい業のために疲れ果てる。

2:14 水が海を覆うように/大地は主の栄光の知識で満たされる。

2:15 災いだ/自分の隣人に怒りの熱を加えた酒を飲ませ/酔わせて、その裸を見ようとする者は。

2:16 お前は栄光よりも恥を飽きるほど受ける。酔え、お前も隠し所を見られる。お前のもとに、主の右の手の杯と恥辱が/お前の栄光の代わりに回ってくる。

2:17 レバノンに加えられた不法がお前を覆い/獣も絶えて、お前を恐れさせる。お前が人々の血を流し、国中で不法を/町とそのすべての住民に対して行ったからだ。

2:18 彫刻師の刻んだ彫像や鋳像/また、偽りを教える者が何の役に立つのか。口の利けない偶像を造り/造った者がそれに依り頼んでも/何の役に立つのか。

2:19 災いだ、木に向かって「目を覚ませ」と言い/物言わぬ石に向かって「起きよ」と言う者は。それが託宣を下しうるのか。見よ、これは金と銀をかぶせたもので/その中に命の息は全くない。

2:20 しかし、主はその聖なる神殿におられる。全地よ、御前に沈黙せよ。


26:1 夏の雪、刈り入れ時の雨のように/愚か者に名誉はふさわしくない。

26:2 鳥は渡って行くもの、つばめは飛び去るもの。理由のない呪いが襲うことはない。

26:3 馬に鞭、ろばにくつわ/愚か者の背には杖。

26:4 愚か者にはその無知にふさわしい答えをするな/あなたが彼に似た者とならぬために。

26:5 愚か者にはその無知にふさわしい答えをせよ。彼が自分を賢者だと思い込まぬために。

26:6 愚か者に物事を託して送る者は/足を切られ、不法を呑み込まされる。

26:7 愚か者の口にすることわざは/歩けない人の弱い足。

26:8 愚か者に名誉を与えるのは/石投げ紐に石を袋ごとつがえるようなものだ。

26:9 愚か者の口にすることわざは/酔っぱらいの手に刺さるとげ。

26:10 愚か者を雇い、通りすがりの人を雇うのは/射手が何でもかまわず射抜くようなものだ。

26:11 犬が自分の吐いたものに戻るように/愚か者は自分の愚かさを繰り返す。

26:12 自分を賢者と思い込んでいる者を見たか。彼よりは愚か者の方がまだ希望が持てる。

26:13 怠け者は言う/「道に獅子が、広場に雄獅子が」と。

26:14 扉はちょうつがいに乗って回転する。怠け者は寝床の上で寝返りを打つ。

26:15 怠け者は鉢に手を突っ込むが/口にその手を返すことをおっくうがる。

26:16 怠け者は自分を賢者だと思い込む/聡明な答えのできる人七人にもまさって。

26:17 通行人が自分に関係のない争いに興奮するのは/犬の耳をつかむようなものだ。

26:18 分別を失った者が、火矢を、死の矢を射る。

26:19 友人を欺く者はそれに等しい。しかも、「ふざけただけではないか」と言う。

26:20 木がなければ火は消える。陰口を言う者が消えればいさかいは鎮まる。

26:21 炎には炭、火には木/争いを燃え上がらせるのはいさかい好きな者。

26:22 陰口は食べ物のように呑み込まれ/腹の隅々に下って行く。

26:23 唇は燃えていても心に悪意を抱いている者は/混じりもののある銀で覆った土器のよう。

26:24 唇をよそおっていても憎悪を抱いている者は/腹に欺きを蔵している。

26:25 上品な声を出すからといって信用するな/心には七つの忌むべきことを持っている。

26:26 憎しみはごまかし隠しても/その悪は会衆の中で露見する。

26:27 穴を掘る者は自分がそこに落ち/石を転がせばその石は自分に返ってくる。

26:28 うそをつく舌は憎んで人を砕き/滑らかな舌はつまずきを作る。





2023/01/30


◆イエスとサマリアの女

4:1 さて、イエスがヨハネよりも多くの弟子をつくり、洗礼を授けておられるということが、ファリサイ派の人々の耳に入った。イエスはそれを知ると、

4:2 ――洗礼を授けていたのは、イエス御自身ではなく、弟子たちである――

4:3 ユダヤを去り、再びガリラヤへ行かれた。

4:4 しかし、サマリアを通らねばならなかった。

4:5 それで、ヤコブがその子ヨセフに与えた土地の近くにある、シカルというサマリアの町に来られた。

4:6 そこにはヤコブの井戸があった。イエスは旅に疲れて、そのまま井戸のそばに座っておられた。正午ごろのことである。

4:7 サマリアの女が水をくみに来た。イエスは、「水を飲ませてください」と言われた。

4:8 弟子たちは食べ物を買うために町に行っていた。

4:9 すると、サマリアの女は、「ユダヤ人のあなたがサマリアの女のわたしに、どうして水を飲ませてほしいと頼むのですか」と言った。ユダヤ人はサマリア人とは交際しないからである。

4:10 イエスは答えて言われた。「もしあなたが、神の賜物を知っており、また、『水を飲ませてください』と言ったのがだれであるか知っていたならば、あなたの方からその人に頼み、その人はあなたに生きた水を与えたことであろう。」

4:11 女は言った。「主よ、あなたはくむ物をお持ちでないし、井戸は深いのです。どこからその生きた水を手にお入れになるのですか。

4:12 あなたは、わたしたちの父ヤコブよりも偉いのですか。ヤコブがこの井戸をわたしたちに与え、彼自身も、その子供や家畜も、この井戸から水を飲んだのです。」

4:13 イエスは答えて言われた。「この水を飲む者はだれでもまた渇く。

4:14 しかし、わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。」

4:15 女は言った。「主よ、渇くことがないように、また、ここにくみに来なくてもいいように、その水をください。」

4:16 イエスが、「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」と言われると、

4:17 女は答えて、「わたしには夫はいません」と言った。イエスは言われた。「『夫はいません』とは、まさにそのとおりだ。

4:18 あなたには五人の夫がいたが、今連れ添っているのは夫ではない。あなたは、ありのままを言ったわけだ。」

4:19 女は言った。「主よ、あなたは預言者だとお見受けします。

4:20 わたしどもの先祖はこの山で礼拝しましたが、あなたがたは、礼拝すべき場所はエルサレムにあると言っています。」

4:21 イエスは言われた。「婦人よ、わたしを信じなさい。あなたがたが、この山でもエルサレムでもない所で、父を礼拝する時が来る。

4:22 あなたがたは知らないものを礼拝しているが、わたしたちは知っているものを礼拝している。救いはユダヤ人から来るからだ。

4:23 しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。

4:24 神は霊である。だから、神を礼拝する者は、霊と真理をもって礼拝しなければならない。」

4:25 女が言った。「わたしは、キリストと呼ばれるメシアが来られることは知っています。その方が来られるとき、わたしたちに一切のことを知らせてくださいます。」

4:26 イエスは言われた。「それは、あなたと話をしているこのわたしである。」

4:27 ちょうどそのとき、弟子たちが帰って来て、イエスが女の人と話をしておられるのに驚いた。しかし、「何か御用ですか」とか、「何をこの人と話しておられるのですか」と言う者はいなかった。

4:28 女は、水がめをそこに置いたまま町に行き、人々に言った。

4:29 「さあ、見に来てください。わたしが行ったことをすべて、言い当てた人がいます。もしかしたら、この方がメシアかもしれません。」

4:30 人々は町を出て、イエスのもとへやって来た。

4:31 その間に、弟子たちが「ラビ、食事をどうぞ」と勧めると、

4:32 イエスは、「わたしにはあなたがたの知らない食べ物がある」と言われた。

4:33 弟子たちは、「だれかが食べ物を持って来たのだろうか」と互いに言った。

4:34 イエスは言われた。「わたしの食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。

4:35 あなたがたは、『刈り入れまでまだ四か月もある』と言っているではないか。わたしは言っておく。目を上げて畑を見るがよい。色づいて刈り入れを待っている。既に、

4:36 刈り入れる人は報酬を受け、永遠の命に至る実を集めている。こうして、種を蒔く人も刈る人も、共に喜ぶのである。

4:37 そこで、『一人が種を蒔き、別の人が刈り入れる』ということわざのとおりになる。

4:38 あなたがたが自分では労苦しなかったものを刈り入れるために、わたしはあなたがたを遣わした。他の人々が労苦し、あなたがたはその労苦の実りにあずかっている。」

4:39 さて、その町の多くのサマリア人は、「この方が、わたしの行ったことをすべて言い当てました」と証言した女の言葉によって、イエスを信じた。

4:40 そこで、このサマリア人たちはイエスのもとにやって来て、自分たちのところにとどまるようにと頼んだ。イエスは、二日間そこに滞在された。

4:41 そして、更に多くの人々が、イエスの言葉を聞いて信じた。

4:42 彼らは女に言った。「わたしたちが信じるのは、もうあなたが話してくれたからではない。わたしたちは自分で聞いて、この方が本当に世の救い主であると分かったからです。」




9:2 わたしは心を尽くして主に感謝をささげ/驚くべき御業をすべて語り伝えよう。

9:3 いと高き神よ、わたしは喜び、誇り/御名をほめ歌おう。

9:4 御顔を向けられて敵は退き/倒れて、滅び去った。

9:5 あなたは御座に就き、正しく裁き/わたしの訴えを取り上げて裁いてくださる。

9:6 異邦の民を叱咤し、逆らう者を滅ぼし/その名を世々限りなく消し去られる。

9:7 敵はすべて滅び、永遠の廃虚が残り/あなたに滅ぼされた町々の記憶も消え去った。

9:8 主は裁きのために御座を固く据え/とこしえに御座に着いておられる。

9:9 御自ら世界を正しく治め/国々の民を公平に裁かれる。

9:10 虐げられている人に/主が砦の塔となってくださるように/苦難の時の砦の塔となってくださるように。

9:11 主よ、御名を知る人はあなたに依り頼む。あなたを尋ね求める人は見捨てられることがない。

9:12 シオンにいます主をほめ歌い/諸国の民に御業を告げ知らせよ。

9:13 主は流された血に心を留めて/それに報いてくださる。貧しい人の叫びをお忘れになることはない。

9:14 憐れんでください、主よ/死の門からわたしを引き上げてくださる方よ。御覧ください/わたしを憎む者がわたしを苦しめているのを。

9:15 おとめシオンの城門で/あなたの賛美をひとつひとつ物語り/御救いに喜び躍ることができますように。

9:16 異邦の民は自ら掘った穴に落ち/隠して張った網に足をとられる。

9:17 主が現れて裁きをされるとき/逆らう者は/自分の手が仕掛けた罠にかかり〔ヒガヨン・セラ

9:18 神に逆らう者、神を忘れる者/異邦の民はことごとく、陰府に退く。

9:19 乏しい人は永遠に忘れられることなく/貧しい人の希望は決して失われない。

9:20 立ち上がってください、主よ。人間が思い上がるのを許さず/御顔を向けて異邦の民を裁いてください。

9:21 主よ、異邦の民を恐れさせ/思い知らせてください/彼らが人間にすぎないことを。〔セラ





7:1 名声は香油にまさる。死ぬ日は生まれる日にまさる。

7:2 弔いの家に行くのは/酒宴の家に行くのにまさる。そこには人皆の終りがある。命あるものよ、心せよ。

7:3 悩みは笑いにまさる。顔が曇るにつれて心は安らぐ。

7:4 賢者の心は弔いの家に/愚者の心は快楽の家に。

7:5 賢者の叱責を聞くのは/愚者の賛美を聞くのにまさる。

7:6 愚者の笑いは鍋の下にはぜる柴の音。これまた空しい。

7:7 賢者さえも、虐げられれば狂い/賄賂をもらえば理性を失う。

7:8 事の終りは始めにまさる。気位が高いよりも気が長いのがよい。

7:9 気短に怒るな。怒りは愚者の胸に宿るもの。

7:10 昔の方がよかったのはなぜだろうかと言うな。それは賢い問いではない。

7:11 知恵は遺産に劣らず良いもの。日の光を見る者の役に立つ。

7:12 知恵の陰に宿れば銀の陰に宿る、というが/知っておくがよい/知恵はその持ち主に命を与える、と。

7:13 神の御業を見よ。神が曲げたものを、誰が直しえようか。

7:14 順境には楽しめ、逆境にはこう考えよ/人が未来について無知であるようにと/神はこの両者を併せ造られた、と。

7:15 この空しい人生の日々に/わたしはすべてを見極めた。善人がその善のゆえに滅びることもあり/悪人がその悪のゆえに長らえることもある。

7:16 善人すぎるな、賢すぎるな/どうして滅びてよかろう。

7:17 悪事をすごすな、愚かすぎるな/どうして時も来ないのに死んでよかろう。

7:18 一つのことをつかむのはよいが/ほかのことからも手を放してはいけない。神を畏れ敬えば/どちらをも成し遂げることができる。

7:19 知恵は賢者を力づけて/町にいる十人の権力者よりも強くする。

7:20 善のみ行って罪を犯さないような人間は/この地上にはいない。

7:21 人の言うことをいちいち気にするな。そうすれば、僕があなたを呪っても/聞き流していられる。

7:22 あなた自身も何度となく他人を呪ったことを/あなたの心はよく知っているはずだ。

7:23 わたしはこういうことをすべて/知恵を尽くして試してみた。賢者でありたいと思ったが/それはわたしから遠いことであった。

7:24 存在したことは、はるかに遠く/その深い深いところを誰が見いだせようか。

7:25 わたしは熱心に知識を求め/知恵と結論を追求し/悪は愚行、愚行は狂気であることを/悟ろうとした。

7:26 わたしの見いだしたところでは/死よりも、罠よりも、苦い女がある。その心は網、その手は枷。神に善人と認められた人は彼女を免れるが/一歩誤れば、そのとりことなる。

7:27 見よ、これがわたしの見いだしたところ/――コヘレトの言葉――/ひとつひとつ調べて見いだした結論。

7:28 わたしの魂はなお尋ね求めて見いださなかった。千人に一人という男はいたが/千人に一人として、良い女は見いださなかった。

7:29 ただし見よ、見いだしたことがある。神は人間をまっすぐに造られたが/人間は複雑な考え方をしたがる、ということ。



37:1 【ダビデの詩。】悪事を謀る者のことでいら立つな。不正を行う者をうらやむな。

37:2 彼らは草のように瞬く間に枯れる。青草のようにすぐにしおれる。

37:3 主に信頼し、善を行え。この地に住み着き、信仰を糧とせよ。

37:4 主に自らをゆだねよ/主はあなたの心の願いをかなえてくださる。

37:5 あなたの道を主にまかせよ。信頼せよ、主は計らい

37:6 あなたの正しさを光のように/あなたのための裁きを/真昼の光のように輝かせてくださる。

37:7 沈黙して主に向かい、主を待ち焦がれよ。繁栄の道を行く者や/悪だくみをする者のことでいら立つな。

37:8 怒りを解き、憤りを捨てよ。自分も悪事を謀ろうと、いら立ってはならない。

37:9 悪事を謀る者は断たれ/主に望みをおく人は、地を継ぐ。

37:10 しばらくすれば、主に逆らう者は消え去る。彼のいた所を調べてみよ、彼は消え去っている。

37:11 貧しい人は地を継ぎ/豊かな平和に自らをゆだねるであろう。

37:12 主に従う人に向かって/主に逆らう者はたくらみ、牙をむくが

37:13 主は彼を笑われる。彼に定めの日が来るのを見ておられるから。

37:14 主に逆らう者は剣を抜き、弓を引き絞り/貧しい人、乏しい人を倒そうとし/まっすぐに歩む人を屠ろうとするが

37:15 その剣はかえって自分の胸を貫き/弓は折れるであろう。

37:16 主に従う人が持っている物は僅かでも/主に逆らう者、権力ある者の富にまさる。

37:17 主は御自分に逆らう者の腕を折り/従う人を支えてくださる。

37:18 無垢な人の生涯を/主は知っていてくださる。彼らはとこしえに嗣業を持つであろう。

37:19 災いがふりかかっても、うろたえることなく/飢饉が起こっても飽き足りていられる。

37:20 しかし、主に逆らい敵対する者は必ず滅びる/献げ物の小羊が焼き尽くされて煙となるように。

37:21 主に逆らう者は、借りたものも返さない。主に従う人は憐れんで施す。

37:22 神の祝福を受けた人は地を継ぐ。神の呪いを受けた者は断たれる。

37:23 主は人の一歩一歩を定め/御旨にかなう道を備えてくださる。

37:24 人は倒れても、打ち捨てられるのではない。主がその手をとらえていてくださる。

37:25 若いときにも老いた今も、わたしは見ていない/主に従う人が捨てられ/子孫がパンを乞うのを。

37:26 生涯、憐れんで貸し与えた人には/祝福がその子孫に及ぶ。

37:27 悪を避け、善を行えば/とこしえに、住み続けることができる。

37:28 主は正義を愛される。主の慈しみに生きる人を見捨てることなく/とこしえに見守り/主に逆らう者の子孫を断たれる。

37:29 主に従う人は地を継ぎ/いつまでも、そこに住み続ける。

37:30 主に従う人は、口に知恵の言葉があり/その舌は正義を語る。

37:31 神の教えを心に抱き/よろめくことなく歩む。

37:32 主に逆らう者は待ち構えて/主に従う人を殺そうとする。

37:33 主は御自分に従う人がその手中に陥って裁かれ/罪に定められることをお許しにならない。

37:34 主に望みをおき、主の道を守れ。主はあなたを高く上げて/地を継がせてくださる。あなたは逆らう者が断たれるのを見るであろう。

37:35 主に逆らう者が横暴を極め/野生の木のように勢いよくはびこるのを/わたしは見た。

37:36 しかし、時がたてば彼は消えうせ/探しても、見いだすことはできないであろう。

37:37 無垢であろうと努め、まっすぐに見ようとせよ。平和な人には未来がある。

37:38 背く者はことごとく滅ぼされ/主に逆らう者の未来は断たれる。

37:39 主に従う人の救いは主のもとから来る/災いがふりかかるとき/砦となってくださる方のもとから。

37:40 主は彼を助け、逃れさせてくださる/主に逆らう者から逃れさせてくださる。主を避けどころとする人を、主は救ってくださる。









2022/12/27

◆幸い

5:3 「心の貧しい人々は、幸いである、/天の国はその人たちのものである。

5:4 悲しむ人々は、幸いである、/その人たちは慰められる。

5:5 柔和な人々は、幸いである、/その人たちは地を受け継ぐ。

5:6 義に飢え渇く人々は、幸いである、/その人たちは満たされる。

5:7 憐れみ深い人々は、幸いである、/その人たちは憐れみを受ける。

5:8 心の清い人々は、幸いである、/その人たちは神を見る。

5:9 平和を実現する人々は、幸いである、/その人たちは神の子と呼ばれる。

5:10 義のために迫害される人々は、幸いである、/天の国はその人たちのものである。

5:11 わたしのためにののしられ、迫害され、身に覚えのないことであらゆる悪口を浴びせられるとき、あなたがたは幸いである。

5:12 喜びなさい。大いに喜びなさい。天には大きな報いがある。あなたがたより前の預言者たちも、同じように迫害されたのである。」



2022/12/26



◆主の日

3:19 見よ、その日が来る/炉のように燃える日が。高慢な者、悪を行う者は/すべてわらのようになる。到来するその日は、と万軍の主は言われる。彼らを燃え上がらせ、根も枝も残さない。

3:20 しかし、わが名を畏れ敬うあなたたちには/義の太陽が昇る。その翼にはいやす力がある。あなたたちは牛舎の子牛のように/躍り出て跳び回る。

3:21 わたしが備えているその日に/あなたたちは神に逆らう者を踏みつける。彼らは足の下で灰になる、と万軍の主は言われる。

3:22 わが僕モーセの教えを思い起こせ。わたしは彼に、全イスラエルのため/ホレブで掟と定めを命じておいた。

3:23 見よ、わたしは/大いなる恐るべき主の日が来る前に/預言者エリヤをあなたたちに遣わす。

3:24 彼は父の心を子に/子の心を父に向けさせる。わたしが来て、破滅をもって/この地を撃つことがないように。





◆イエスの誕生

2:1 そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。

2:2 これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。

2:3 人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。

2:4 ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。

2:5 身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。

2:6 ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、

2:7 初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。

◆羊飼いと天使

2:8 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。

2:9 すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。

2:10 天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。

2:11 今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。

2:12 あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」

2:13 すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。

2:14 「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」

2:15 天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。

2:16 そして急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。

2:17 その光景を見て、羊飼いたちは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。

2:18 聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。

2:19 しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。

2:20 羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。

2:21 八日たって割礼の日を迎えたとき、幼子はイエスと名付けられた。これは、胎内に宿る前に天使から示された名である。

◆神殿で献げられる

2:22 さて、モーセの律法に定められた彼らの清めの期間が過ぎたとき、両親はその子を主に献げるため、エルサレムに連れて行った。

2:23 それは主の律法に、「初めて生まれる男子は皆、主のために聖別される」と書いてあるからである。

2:24 また、主の律法に言われているとおりに、山鳩一つがいか、家鳩の雛二羽をいけにえとして献げるためであった。

2:25 そのとき、エルサレムにシメオンという人がいた。この人は正しい人で信仰があつく、イスラエルの慰められるのを待ち望み、聖霊が彼にとどまっていた。

2:26 そして、主が遣わすメシアに会うまでは決して死なない、とのお告げを聖霊から受けていた。

2:27 シメオンが“霊”に導かれて神殿の境内に入って来たとき、両親は、幼子のために律法の規定どおりにいけにえを献げようとして、イエスを連れて来た。

2:28 シメオンは幼子を腕に抱き、神をたたえて言った。

2:29 「主よ、今こそあなたは、お言葉どおり/この僕を安らかに去らせてくださいます。

2:30 わたしはこの目であなたの救いを見たからです。

2:31 これは万民のために整えてくださった救いで、

2:32 異邦人を照らす啓示の光、/あなたの民イスラエルの誉れです。」

2:33 父と母は、幼子についてこのように言われたことに驚いていた。

2:34 シメオンは彼らを祝福し、母親のマリアに言った。「御覧なさい。この子は、イスラエルの多くの人を倒したり立ち上がらせたりするためにと定められ、また、反対を受けるしるしとして定められています。

2:35 ――あなた自身も剣で心を刺し貫かれます――多くの人の心にある思いがあらわにされるためです。」

2:36 また、アシェル族のファヌエルの娘で、アンナという女預言者がいた。非常に年をとっていて、若いとき嫁いでから七年間夫と共に暮らしたが、

2:37 夫に死に別れ、八十四歳になっていた。彼女は神殿を離れず、断食したり祈ったりして、夜も昼も神に仕えていたが、

2:38 そのとき、近づいて来て神を賛美し、エルサレムの救いを待ち望んでいる人々皆に幼子のことを話した。

◆ナザレに帰る

2:39 親子は主の律法で定められたことをみな終えたので、自分たちの町であるガリラヤのナザレに帰った。

2:40 幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた。

◆神殿での少年イエス

2:41 さて、両親は過越祭には毎年エルサレムへ旅をした。

2:42 イエスが十二歳になったときも、両親は祭りの慣習に従って都に上った。

2:43 祭りの期間が終わって帰路についたとき、少年イエスはエルサレムに残っておられたが、両親はそれに気づかなかった。

2:44 イエスが道連れの中にいるものと思い、一日分の道のりを行ってしまい、それから、親類や知人の間を捜し回ったが、

2:45 見つからなかったので、捜しながらエルサレムに引き返した。

2:46 三日の後、イエスが神殿の境内で学者たちの真ん中に座り、話を聞いたり質問したりしておられるのを見つけた。

2:47 聞いている人は皆、イエスの賢い受け答えに驚いていた。

2:48 両親はイエスを見て驚き、母が言った。「なぜこんなことをしてくれたのです。御覧なさい。お父さんもわたしも心配して捜していたのです。」

2:49 すると、イエスは言われた。「どうしてわたしを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前だということを、知らなかったのですか。」

2:50 しかし、両親にはイエスの言葉の意味が分からなかった。

2:51 それから、イエスは一緒に下って行き、ナザレに帰り、両親に仕えてお暮らしになった。母はこれらのことをすべて心に納めていた。

2:52 イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された。




2022/12/25


1:21 マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである。」

1:22 このすべてのことが起こったのは、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。

1:23 「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」この名は、「神は我々と共におられる」という意味である。




2022/12/24


2:4 王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。

2:5 彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。

2:6 『ユダの地、ベツレヘムよ、/お前はユダの指導者たちの中で/決していちばん小さいものではない。お前から指導者が現れ、/わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」

2:7 そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。

2:8 そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。

2:9 彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。

2:10 学者たちはその星を見て喜びにあふれた。

2:11 家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。




◆イエスの誕生

2:1 そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。

2:2 これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。

2:3 人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。

2:4 ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。

2:5 身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。

2:6 ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、

2:7 初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。

◆羊飼いと天使

2:8 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。

2:9 すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。

2:10 天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。

2:11 今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。

2:12 あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」

2:13 すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。

2:14 「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」

2:15 天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。

2:16 そして急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。

2:17 その光景を見て、羊飼いたちは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。

2:18 聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。

2:19 しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。

2:20 羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。

2:21 八日たって割礼の日を迎えたとき、幼子はイエスと名付けられた。これは、胎内に宿る前に天使から示された名である。




2022/12/23




1:68 「ほめたたえよ、イスラエルの神である主を。主はその民を訪れて解放し、

1:69 我らのために救いの角を、/僕ダビデの家から起こされた。

1:70 昔から聖なる預言者たちの口を通して/語られたとおりに。

1:71 それは、我らの敵、/すべて我らを憎む者の手からの救い。

1:72 主は我らの先祖を憐れみ、/その聖なる契約を覚えていてくださる。

1:73 これは我らの父アブラハムに立てられた誓い。こうして我らは、

1:74 敵の手から救われ、/恐れなく主に仕える、

1:75 生涯、主の御前に清く正しく。

1:76 幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。主に先立って行き、その道を整え、

1:77 主の民に罪の赦しによる救いを/知らせるからである。

1:78 これは我らの神の憐れみの心による。この憐れみによって、/高い所からあけぼのの光が我らを訪れ、

1:79 暗闇と死の陰に座している者たちを照らし、/我らの歩みを平和の道に導く。」



14:1 「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。

14:2 わたしの父の家には住む所がたくさんある。もしなければ、あなたがたのために場所を用意しに行くと言ったであろうか。

14:3 行ってあなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたをわたしのもとに迎える。こうして、わたしのいる所に、あなたがたもいることになる。

14:4 わたしがどこへ行くのか、その道をあなたがたは知っている。」

14:5 トマスが言った。「主よ、どこへ行かれるのか、わたしたちには分かりません。どうして、その道を知ることができるでしょうか。」

14:6 イエスは言われた。「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。

14:7 あなたがたがわたしを知っているなら、わたしの父をも知ることになる。今から、あなたがたは父を知る。いや、既に父を見ている。」

14:8 フィリポが「主よ、わたしたちに御父をお示しください。そうすれば満足できます」と言うと、

14:9 イエスは言われた。「フィリポ、こんなに長い間一緒にいるのに、わたしが分かっていないのか。わたしを見た者は、父を見たのだ。なぜ、『わたしたちに御父をお示しください』と言うのか。

14:10 わたしが父の内におり、父がわたしの内におられることを、信じないのか。わたしがあなたがたに言う言葉は、自分から話しているのではない。わたしの内におられる父が、その業を行っておられるのである。



2022/12/22


11:1 イエスは十二人の弟子に指図を与え終わると、そこを去り、方々の町で教え、宣教された。

◆洗礼者ヨハネとイエス

11:2 ヨハネは牢の中で、キリストのなさったことを聞いた。そこで、自分の弟子たちを送って、

11:3 尋ねさせた。「来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか。」

11:4 イエスはお答えになった。「行って、見聞きしていることをヨハネに伝えなさい。

11:5 目の見えない人は見え、足の不自由な人は歩き、重い皮膚病を患っている人は清くなり、耳の聞こえない人は聞こえ、死者は生き返り、貧しい人は福音を告げ知らされている。

11:6 わたしにつまずかない人は幸いである。」

11:7 ヨハネの弟子たちが帰ると、イエスは群衆にヨハネについて話し始められた。「あなたがたは、何を見に荒れ野へ行ったのか。風にそよぐ葦か。

11:8 では、何を見に行ったのか。しなやかな服を着た人か。しなやかな服を着た人なら王宮にいる。

11:9 では、何を見に行ったのか。預言者か。そうだ。言っておく。預言者以上の者である。

11:10 『見よ、わたしはあなたより先に使者を遣わし、/あなたの前に道を準備させよう』/と書いてあるのは、この人のことだ。

11:11 はっきり言っておく。およそ女から生まれた者のうち、洗礼者ヨハネより偉大な者は現れなかった。しかし、天の国で最も小さな者でも、彼よりは偉大である。

11:12 彼が活動し始めたときから今に至るまで、天の国は力ずくで襲われており、激しく襲う者がそれを奪い取ろうとしている。

11:13 すべての預言者と律法が預言したのは、ヨハネの時までである。

11:14 あなたがたが認めようとすれば分かることだが、実は、彼は現れるはずのエリヤである。

11:15 耳のある者は聞きなさい。

11:16 今の時代を何にたとえたらよいか。広場に座って、ほかの者にこう呼びかけている子供たちに似ている。

11:17 『笛を吹いたのに、/踊ってくれなかった。葬式の歌をうたったのに、/悲しんでくれなかった。』

11:18 ヨハネが来て、食べも飲みもしないでいると、『あれは悪霊に取りつかれている』と言い、

11:19 人の子が来て、飲み食いすると、『見ろ、大食漢で大酒飲みだ。徴税人や罪人の仲間だ』と言う。しかし、知恵の正しさは、その働きによって証明される。」

◆悔い改めない町を叱る

11:20 それからイエスは、数多くの奇跡の行われた町々が悔い改めなかったので、叱り始められた。

11:21 「コラジン、お前は不幸だ。ベトサイダ、お前は不幸だ。お前たちのところで行われた奇跡が、ティルスやシドンで行われていれば、これらの町はとうの昔に粗布をまとい、灰をかぶって悔い改めたにちがいない。

11:22 しかし、言っておく。裁きの日にはティルスやシドンの方が、お前たちよりまだ軽い罰で済む。

11:23 また、カファルナウム、お前は、/天にまで上げられるとでも思っているのか。陰府にまで落とされるのだ。お前のところでなされた奇跡が、ソドムで行われていれば、あの町は今日まで無事だったにちがいない。

11:24 しかし、言っておく。裁きの日にはソドムの地の方が、お前よりまだ軽い罰で済むのである。」

◆わたしのもとに来なさい

11:25 そのとき、イエスはこう言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。

11:26 そうです、父よ、これは御心に適うことでした。

11:27 すべてのことは、父からわたしに任せられています。父のほかに子を知る者はなく、子と、子が示そうと思う者のほかには、父を知る者はいません。

11:28 疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。

11:29 わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたは安らぎを得られる。

11:30 わたしの軛は負いやすく、わたしの荷は軽いからである。」





2022/12/21


◆重い皮膚病を患っている人をいやす

5:12 イエスがある町におられたとき、そこに、全身重い皮膚病にかかった人がいた。この人はイエスを見てひれ伏し、「主よ、御心ならば、わたしを清くすることがおできになります」と願った。

5:13 イエスが手を差し伸べてその人に触れ、「よろしい。清くなれ」と言われると、たちまち重い皮膚病は去った。

5:14 イエスは厳しくお命じになった。「だれにも話してはいけない。ただ、行って祭司に体を見せ、モーセが定めたとおりに清めの献げ物をし、人々に証明しなさい。」

5:15 しかし、イエスのうわさはますます広まったので、大勢の群衆が、教えを聞いたり病気をいやしていただいたりするために、集まって来た。

5:16 だが、イエスは人里離れた所に退いて祈っておられた。

◆中風の人をいやす

5:17 ある日のこと、イエスが教えておられると、ファリサイ派の人々と律法の教師たちがそこに座っていた。この人々は、ガリラヤとユダヤのすべての村、そしてエルサレムから来たのである。主の力が働いて、イエスは病気をいやしておられた。

5:18 すると、男たちが中風を患っている人を床に乗せて運んで来て、家の中に入れてイエスの前に置こうとした。

5:19 しかし、群衆に阻まれて、運び込む方法が見つからなかったので、屋根に上って瓦をはがし、人々の真ん中のイエスの前に、病人を床ごとつり降ろした。

5:20 イエスはその人たちの信仰を見て、「人よ、あなたの罪は赦された」と言われた。

5:21 ところが、律法学者たちやファリサイ派の人々はあれこれと考え始めた。「神を冒涜するこの男は何者だ。ただ神のほかに、いったいだれが、罪を赦すことができるだろうか。」

5:22 イエスは、彼らの考えを知って、お答えになった。「何を心の中で考えているのか。

5:23 『あなたの罪は赦された』と言うのと、『起きて歩け』と言うのと、どちらが易しいか。

5:24 人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを知らせよう。」そして、中風の人に、「わたしはあなたに言う。起き上がり、床を担いで家に帰りなさい」と言われた。

5:25 その人はすぐさま皆の前で立ち上がり、寝ていた台を取り上げ、神を賛美しながら家に帰って行った。

5:26 人々は皆大変驚き、神を賛美し始めた。そして、恐れに打たれて、「今日、驚くべきことを見た」と言った。








12:1 諭しを愛する人は知識を愛する。懲らしめを憎む者は愚かだ。

12:2 善人は主に喜び迎えられる。悪だくみをする者は罪ありとされる。

12:3 神に逆らえば、固く立つことはできない。神に従う人の根は揺らぐことがない。

12:4 有能な妻は夫の冠。恥をもたらす妻は夫の骨の腐れ。

12:5 神に従う人の計らいは正義。神に逆らう者の指図は、裏切り。

12:6 神に逆らう者の言葉は待ち伏せて流血を犯す。正しい人の口は自分を救う。

12:7 神に逆らう者は覆って滅びる。神に従う人の家は耐える。

12:8 人は見識のゆえに賞賛される。心がいじけている者は侮られる。

12:9 軽蔑されていても僕を持っている方が/尊敬されていてパンを欠くよりよい。

12:10 神に従う人は家畜の求めるものすら知っている。神に逆らう者は同情すら残酷だ。

12:11 自分の土地を耕す人はパンに飽き足りる。意志の弱い者は空を追う。

12:12 神に逆らう貪欲は、悪人らを捕える網となる。神に従う人の根は実りを与える。

12:13 悪人は唇の罪の罠にかかる。神に従う人は苦難から逃れ出る。

12:14 口の言葉が結ぶ実によって/人は良いものに飽き足りる。人は手の働きに応じて報いられる。

12:15 無知な者は自分の道を正しいと見なす。知恵ある人は勧めに聞き従う。

12:16 無知な者は怒ってたちまち知れ渡る。思慮深い人は、軽蔑されても隠している。

12:17 忠実に発言する人は正しいことを述べ/うそをつく証人は裏切る。

12:18 軽率なひと言が剣のように刺すこともある。知恵ある人の舌は癒す。

12:19 真実を語る唇はいつまでも確かなもの。うそをつく舌は一瞬。

12:20 悪を耕す者の心には裏切りがある。平和を勧める人の心には喜びがある。

12:21 神に従う人はどのような災難にも遭わない。神に逆らう者は災いで満たされる。

12:22 うそをつく唇を主はいとわれる。忠実を尽くす人を主は喜び迎えられる。

12:23 思慮深い人は知識を隠す。愚かな心はその無知を言いふらす。

12:24 勤勉な手は支配し/怠惰な手は奴隷となる。

12:25 心配は人をうなだれさせる。親切な言葉は人を喜ばせる。

12:26 神に従う人は友よりも好運である。神に逆らう者の道は人を迷わす。

12:27 怠惰な者は獲物を追うこともしない。勤勉な人は人類の貴い財産だ。

12:28 命は慈善の道にある。この道を踏む人に死はない。





◆知恵の勧め

8:1 知恵が呼びかけ/英知が声をあげているではないか。

8:2 高い所に登り、道のほとり、四つ角に立ち

8:3 城門の傍ら、町の入り口/城門の通路で呼ばわっている。

8:4 「人よ/あなたたちに向かってわたしは呼びかける。人の子らに向かってわたしは声をあげる。

8:5 浅はかな者は熟慮することを覚え/愚か者は反省することを覚えよ。

8:6 聞け、わたしは指導者として語る。わたしは唇を開き、公平について述べ

8:7 わたしの口はまことを唱える。わたしの唇は背信を忌むべきこととし

8:8 わたしの口の言葉はすべて正しく/よこしまなことも曲がったことも含んでいない。

8:9 理解力のある人には/それがすべて正しいと分かる。知識に到達した人には/それがすべてまっすぐであると分かる。

8:10 銀よりもむしろ、わたしの諭しを受け入れ/精選された金よりも、知識を受け入れよ。

8:11 知恵は真珠にまさり/どのような財宝も比べることはできない。

8:12 わたしは知恵。熟慮と共に住まい/知識と慎重さを備えている。

8:13 主を畏れることは、悪を憎むこと。傲慢、驕り、悪の道/暴言をはく口を、わたしは憎む。

8:14 わたしは勧告し、成功させる。わたしは見分ける力であり、威力をもつ。

8:15 わたしによって王は君臨し/支配者は正しい掟を定める。

8:16 君侯、自由人、正しい裁きを行う人は皆/わたしによって治める。

8:17 わたしを愛する人をわたしも愛し/わたしを捜し求める人はわたしを見いだす。

8:18 わたしのもとには富と名誉があり/すぐれた財産と慈善もある。

8:19 わたしの与える実りは/どのような金、純金にもまさり/わたしのもたらす収穫は/精選された銀にまさる。

8:20 慈善の道をわたしは歩き/正義の道をわたしは進む。

8:21 わたしを愛する人は嗣業を得る。わたしは彼らの倉を満たす。

8:22 主は、その道の初めにわたしを造られた。いにしえの御業になお、先立って。

8:23 永遠の昔、わたしは祝別されていた。太初、大地に先立って。

8:24 わたしは生み出されていた/深淵も水のみなぎる源も、まだ存在しないとき。

8:25 山々の基も据えられてはおらず、丘もなかったが/わたしは生み出されていた。

8:26 大地も野も、地上の最初の塵も/まだ造られていなかった。

8:27 わたしはそこにいた/主が天をその位置に備え/深淵の面に輪を描いて境界とされたとき

8:28 主が上から雲に力をもたせ/深淵の源に勢いを与えられたとき

8:29 この原始の海に境界を定め/水が岸を越えないようにし/大地の基を定められたとき。

8:30 御もとにあって、わたしは巧みな者となり/日々、主を楽しませる者となって/絶えず主の御前で楽を奏し

8:31 主の造られたこの地上の人々と共に楽を奏し/人の子らと共に楽しむ。

8:32 さて、子らよ、わたしに聞き従え。わたしの道を守る者は、いかに幸いなことか。

8:33 諭しに聞き従って知恵を得よ。なおざりにしてはならない。

8:34 わたしに聞き従う者、日々、わたしの扉をうかがい/戸口の柱を見守る者は、いかに幸いなことか。

8:35 わたしを見いだす者は命を見いだし/主に喜び迎えていただくことができる。

8:36 わたしを見失う者は魂をそこなう。わたしを憎む者は死を愛する者。」



◆イエスとトマス

20:24 十二人の一人でディディモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたとき、彼らと一緒にいなかった。

20:25 そこで、ほかの弟子たちが、「わたしたちは主を見た」と言うと、トマスは言った。「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、また、この手をそのわき腹に入れてみなければ、わたしは決して信じない。」

20:26 さて八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。戸にはみな鍵がかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、「あなたがたに平和があるように」と言われた。

20:27 それから、トマスに言われた。「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」

20:28 トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。

20:29 イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」



◆天の国でいちばん偉い者

18:1 そのとき、弟子たちがイエスのところに来て、「いったいだれが、天の国でいちばん偉いのでしょうか」と言った。

18:2 そこで、イエスは一人の子供を呼び寄せ、彼らの中に立たせて、

18:3 言われた。「はっきり言っておく。心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることはできない。

18:4 自分を低くして、この子供のようになる人が、天の国でいちばん偉いのだ。

18:5 わたしの名のためにこのような一人の子供を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。」




◆洗礼者ヨハネ、教えを宣べる

1:1 神の子イエス・キリストの福音の初め。

1:2 預言者イザヤの書にこう書いてある。「見よ、わたしはあなたより先に使者を遣わし、/あなたの道を準備させよう。

1:3 荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、/その道筋をまっすぐにせよ。』」そのとおり、

1:4 洗礼者ヨハネが荒れ野に現れて、罪の赦しを得させるために悔い改めの洗礼を宣べ伝えた。

1:5 ユダヤの全地方とエルサレムの住民は皆、ヨハネのもとに来て、罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けた。

1:6 ヨハネはらくだの毛衣を着、腰に革の帯を締め、いなごと野蜜を食べていた。

1:7 彼はこう宣べ伝えた。「わたしよりも優れた方が、後から来られる。わたしは、かがんでその方の履物のひもを解く値打ちもない。

1:8 わたしは水であなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖霊で洗礼をお授けになる。」

◆イエス、洗礼を受ける

1:9 そのころ、イエスはガリラヤのナザレから来て、ヨルダン川でヨハネから洗礼を受けられた。

1:10 水の中から上がるとすぐ、天が裂けて“霊”が鳩のように御自分に降って来るのを、御覧になった。

1:11 すると、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が、天から聞こえた。

◆誘惑を受ける

1:12 それから、“霊”はイエスを荒れ野に送り出した。

1:13 イエスは四十日間そこにとどまり、サタンから誘惑を受けられた。その間、野獣と一緒におられたが、天使たちが仕えていた。

◆ガリラヤで伝道を始める

1:14 ヨハネが捕らえられた後、イエスはガリラヤへ行き、神の福音を宣べ伝えて、

1:15 「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」と言われた。



◆思い悩むな

6:25 「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。

6:26 空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。

6:27 あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。

6:28 なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。

6:29 しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

6:30 今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。

6:31 だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。

6:32 それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。

6:33 何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。

6:34 だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」




2022/12/20


◆イエスの兄弟たちの不信仰

7:1 その後、イエスはガリラヤを巡っておられた。ユダヤ人が殺そうとねらっていたので、ユダヤを巡ろうとは思われなかった。

7:2 ときに、ユダヤ人の仮庵祭が近づいていた。

7:3 イエスの兄弟たちが言った。「ここを去ってユダヤに行き、あなたのしている業を弟子たちにも見せてやりなさい。

7:4 公に知られようとしながら、ひそかに行動するような人はいない。こういうことをしているからには、自分を世にはっきり示しなさい。」

7:5 兄弟たちも、イエスを信じていなかったのである。

7:6 そこで、イエスは言われた。「わたしの時はまだ来ていない。しかし、あなたがたの時はいつも備えられている。

7:7 世はあなたがたを憎むことができないが、わたしを憎んでいる。わたしが、世の行っている業は悪いと証ししているからだ。

7:8 あなたがたは祭りに上って行くがよい。わたしはこの祭りには上って行かない。まだ、わたしの時が来ていないからである。」

7:9 こう言って、イエスはガリラヤにとどまられた。






◆悲しみが喜びに変わる

16:16 「しばらくすると、あなたがたはもうわたしを見なくなるが、またしばらくすると、わたしを見るようになる。」

16:17 そこで、弟子たちのある者は互いに言った。「『しばらくすると、あなたがたはわたしを見なくなるが、またしばらくすると、わたしを見るようになる』とか、『父のもとに行く』とか言っておられるのは、何のことだろう。」

16:18 また、言った。「『しばらくすると』と言っておられるのは、何のことだろう。何を話しておられるのか分からない。」

16:19 イエスは、彼らが尋ねたがっているのを知って言われた。「『しばらくすると、あなたがたはわたしを見なくなるが、またしばらくすると、わたしを見るようになる』と、わたしが言ったことについて、論じ合っているのか。

16:20 はっきり言っておく。あなたがたは泣いて悲嘆に暮れるが、世は喜ぶ。あなたがたは悲しむが、その悲しみは喜びに変わる。

16:21 女は子供を産むとき、苦しむものだ。自分の時が来たからである。しかし、子供が生まれると、一人の人間が世に生まれ出た喜びのために、もはやその苦痛を思い出さない。

16:22 ところで、今はあなたがたも、悲しんでいる。しかし、わたしは再びあなたがたと会い、あなたがたは心から喜ぶことになる。その喜びをあなたがたから奪い去る者はいない。

16:23 その日には、あなたがたはもはや、わたしに何も尋ねない。はっきり言っておく。あなたがたがわたしの名によって何かを父に願うならば、父はお与えになる。

16:24 今までは、あなたがたはわたしの名によっては何も願わなかった。願いなさい。そうすれば与えられ、あなたがたは喜びで満たされる。」


◆仮庵祭でのイエス

7:10 しかし、兄弟たちが祭りに上って行ったとき、イエス御自身も、人目を避け、隠れるようにして上って行かれた。

7:11 祭りのときユダヤ人たちはイエスを捜し、「あの男はどこにいるのか」と言っていた。

7:12 群衆の間では、イエスのことがいろいろとささやかれていた。「良い人だ」と言う者もいれば、「いや、群衆を惑わしている」と言う者もいた。

7:13 しかし、ユダヤ人たちを恐れて、イエスについて公然と語る者はいなかった。

7:14 祭りも既に半ばになったころ、イエスは神殿の境内に上って行って、教え始められた。

7:15 ユダヤ人たちが驚いて、「この人は、学問をしたわけでもないのに、どうして聖書をこんなによく知っているのだろう」と言うと、

7:16 イエスは答えて言われた。「わたしの教えは、自分の教えではなく、わたしをお遣わしになった方の教えである。

7:17 この方の御心を行おうとする者は、わたしの教えが神から出たものか、わたしが勝手に話しているのか、分かるはずである。

7:18 自分勝手に話す者は、自分の栄光を求める。しかし、自分をお遣わしになった方の栄光を求める者は真実な人であり、その人には不義がない。

7:19 モーセはあなたたちに律法を与えたではないか。ところが、あなたたちはだれもその律法を守らない。なぜ、わたしを殺そうとするのか。」

7:20 群衆が答えた。「あなたは悪霊に取りつかれている。だれがあなたを殺そうというのか。」

7:21 イエスは答えて言われた。「わたしが一つの業を行ったというので、あなたたちは皆驚いている。

7:22 しかし、モーセはあなたたちに割礼を命じた。――もっとも、これはモーセからではなく、族長たちから始まったのだが――だから、あなたたちは安息日にも割礼を施している。

7:23 モーセの律法を破らないようにと、人は安息日であっても割礼を受けるのに、わたしが安息日に全身をいやしたからといって腹を立てるのか。

7:24 うわべだけで裁くのをやめ、正しい裁きをしなさい。」



◆この人はメシアか

7:25 さて、エルサレムの人々の中には次のように言う者たちがいた。「これは、人々が殺そうとねらっている者ではないか。

7:26 あんなに公然と話しているのに、何も言われない。議員たちは、この人がメシアだということを、本当に認めたのではなかろうか。

7:27 しかし、わたしたちは、この人がどこの出身かを知っている。メシアが来られるときは、どこから来られるのか、だれも知らないはずだ。」

7:28 すると、神殿の境内で教えていたイエスは、大声で言われた。「あなたたちはわたしのことを知っており、また、どこの出身かも知っている。わたしは自分勝手に来たのではない。わたしをお遣わしになった方は真実であるが、あなたたちはその方を知らない。

7:29 わたしはその方を知っている。わたしはその方のもとから来た者であり、その方がわたしをお遣わしになったのである。」

7:30 人々はイエスを捕らえようとしたが、手をかける者はいなかった。イエスの時はまだ来ていなかったからである。

7:31 しかし、群衆の中にはイエスを信じる者が大勢いて、「メシアが来られても、この人よりも多くのしるしをなさるだろうか」と言った。

◆下役たち、イエスの逮捕に向かう

7:32 ファリサイ派の人々は、群衆がイエスについてこのようにささやいているのを耳にした。祭司長たちとファリサイ派の人々は、イエスを捕らえるために下役たちを遣わした。

7:33 そこで、イエスは言われた。「今しばらく、わたしはあなたたちと共にいる。それから、自分をお遣わしになった方のもとへ帰る。

7:34 あなたたちは、わたしを捜しても、見つけることがない。わたしのいる所に、あなたたちは来ることができない。」

7:35 すると、ユダヤ人たちが互いに言った。「わたしたちが見つけることはないとは、いったい、どこへ行くつもりだろう。ギリシア人の間に離散しているユダヤ人のところへ行って、ギリシア人に教えるとでもいうのか。

7:36 『あなたたちは、わたしを捜しても、見つけることがない。わたしのいる所に、あなたたちは来ることができない』と彼は言ったが、その言葉はどういう意味なのか。」

◆生きた水の流れ

7:37 祭りが最も盛大に祝われる終わりの日に、イエスは立ち上がって大声で言われた。「渇いている人はだれでも、わたしのところに来て飲みなさい。

7:38 わたしを信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内から生きた水が川となって流れ出るようになる。」

7:39 イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている“霊”について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、“霊”がまだ降っていなかったからである。

◆群衆の間に対立が生じる

7:40 この言葉を聞いて、群衆の中には、「この人は、本当にあの預言者だ」と言う者や、

7:41 「この人はメシアだ」と言う者がいたが、このように言う者もいた。「メシアはガリラヤから出るだろうか。

7:42 メシアはダビデの子孫で、ダビデのいた村ベツレヘムから出ると、聖書に書いてあるではないか。」

7:43 こうして、イエスのことで群衆の間に対立が生じた。

7:44 その中にはイエスを捕らえようと思う者もいたが、手をかける者はなかった。

2022/12/19


22:16 わたし、イエスは使いを遣わし、諸教会のために以上のことをあなたがたに証しした。わたしは、ダビデのひこばえ、その一族、輝く明けの明星である。」

22:17 “霊”と花嫁とが言う。「来てください。」これを聞く者も言うがよい、「来てください」と。渇いている者は来るがよい。命の水が欲しい者は、価なしに飲むがよい。

22:18 この書物の預言の言葉を聞くすべての者に、わたしは証しする。これに付け加える者があれば、神はこの書物に書いてある災いをその者に加えられる。

22:19 また、この預言の書の言葉から何か取り去る者があれば、神は、この書物に書いてある命の木と聖なる都から、その者が受ける分を取り除かれる。







1:1 アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリストの系図。

1:2 アブラハムはイサクをもうけ、イサクはヤコブを、ヤコブはユダとその兄弟たちを、

1:3 ユダはタマルによってペレツとゼラを、ペレツはヘツロンを、ヘツロンはアラムを、

1:4 アラムはアミナダブを、アミナダブはナフションを、ナフションはサルモンを、

1:5 サルモンはラハブによってボアズを、ボアズはルツによってオベドを、オベドはエッサイを、

1:6 エッサイはダビデ王をもうけた。ダビデはウリヤの妻によってソロモンをもうけ、

1:7 ソロモンはレハブアムを、レハブアムはアビヤを、アビヤはアサを、

1:8 アサはヨシャファトを、ヨシャファトはヨラムを、ヨラムはウジヤを、

1:9 ウジヤはヨタムを、ヨタムはアハズを、アハズはヒゼキヤを、

1:10 ヒゼキヤはマナセを、マナセはアモスを、アモスはヨシヤを、

1:11 ヨシヤは、バビロンへ移住させられたころ、エコンヤとその兄弟たちをもうけた。

1:12 バビロンへ移住させられた後、エコンヤはシャルティエルをもうけ、シャルティエルはゼルバベルを、

1:13 ゼルバベルはアビウドを、アビウドはエリアキムを、エリアキムはアゾルを、

1:14 アゾルはサドクを、サドクはアキムを、アキムはエリウドを、

1:15 エリウドはエレアザルを、エレアザルはマタンを、マタンはヤコブを、

1:16 ヤコブはマリアの夫ヨセフをもうけた。このマリアからメシアと呼ばれるイエスがお生まれになった。

1:17 こうして、全部合わせると、アブラハムからダビデまで十四代、ダビデからバビロンへの移住まで十四代、バビロンへ移されてからキリストまでが十四代である。






49:2 諸国の民よ、これを聞け/この世に住む者は皆、耳を傾けよ

49:3 人の子らはすべて/豊かな人も貧しい人も。

49:4 わたしの口は知恵を語り/わたしの心は英知を思う。

49:5 わたしは格言に耳を傾け/竪琴を奏でて謎を解く。

49:6 災いのふりかかる日/わたしを追う者の悪意に囲まれるときにも/どうして恐れることがあろうか

49:7 財宝を頼みとし、富の力を誇る者を。

49:8 神に対して、人は兄弟をも贖いえない。神に身代金を払うことはできない。

49:9 魂を贖う値は高く/とこしえに、払い終えることはない。

49:10 人は永遠に生きようか。墓穴を見ずにすむであろうか。

49:11 人が見ることは/知恵ある者も死に/無知な者、愚かな者と共に滅び/財宝を他人に遺さねばならないということ。

49:12 自分の名を付けた地所を持っていても/その土の底だけが彼らのとこしえの家/代々に、彼らが住まう所。

49:13 人間は栄華のうちにとどまることはできない。屠られる獣に等しい。

49:14 これが自分の力に頼る者の道/自分の口の言葉に満足する者の行く末。〔セラ

49:15 陰府に置かれた羊の群れ/死が彼らを飼う。朝になれば正しい人がその上を踏んで行き/誇り高かったその姿を陰府がむしばむ。

49:16 しかし、神はわたしの魂を贖い/陰府の手から取り上げてくださる。〔セラ

49:17 人に富が増し、その家に名誉が加わるときも/あなたは恐れることはない。

49:18 死ぬときは、何ひとつ携えて行くことができず/名誉が彼の後を追って墓に下るわけでもない。

49:19 命のある間に、その魂が祝福され/幸福を人がたたえても

49:20 彼は父祖の列に帰り/永遠に光を見ることはない。

49:21 人間は栄華のうちに悟りを得ることはない。屠られる獣に等しい。




◆ペトロの離反を予告する

26:31 そのとき、イエスは弟子たちに言われた。「今夜、あなたがたは皆わたしにつまずく。『わたしは羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散ってしまう』/と書いてあるからだ。

26:32 しかし、わたしは復活した後、あなたがたより先にガリラヤへ行く。」

26:33 するとペトロが、「たとえ、みんながあなたにつまずいても、わたしは決してつまずきません」と言った。

26:34 イエスは言われた。「はっきり言っておく。あなたは今夜、鶏が鳴く前に、三度わたしのことを知らないと言うだろう。」

26:35 ペトロは、「たとえ、御一緒に死なねばならなくなっても、あなたのことを知らないなどとは決して申しません」と言った。弟子たちも皆、同じように言った。



◆「種を蒔く人」のたとえの説明

13:18 「だから、種を蒔く人のたとえを聞きなさい。

13:19 だれでも御国の言葉を聞いて悟らなければ、悪い者が来て、心の中に蒔かれたものを奪い取る。道端に蒔かれたものとは、こういう人である。

13:20 石だらけの所に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて、すぐ喜んで受け入れるが、

13:21 自分には根がないので、しばらくは続いても、御言葉のために艱難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまう人である。

13:22 茨の中に蒔かれたものとは、御言葉を聞くが、世の思い煩いや富の誘惑が御言葉を覆いふさいで、実らない人である。

13:23 良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて悟る人であり、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結ぶのである。」



2022/12/16

21:1 主の御手にあって王の心は水路のよう。主は御旨のままにその方向を定められる。

21:2 人間の道は自分の目に正しく見える。主は心の中を測られる。

21:3 神に従い正義を行うことは/いけにえをささげるよりも主に喜ばれる。

21:4 高慢なまなざし、傲慢な心は/神に逆らう者の灯、罪。

21:5 勤勉な人はよく計画して利益を得/あわてて事を行う者は欠損をまねく。

21:6 うそをつく舌によって財宝を積む者は/吹き払われる息、死を求める者。

21:7 神に逆らう者は自分の暴力に引きずられて行く。正義を行うことを拒んだからだ。

21:8 歩む道が曲がったりそれたりしていても/清く正しい行いをする人がある。

21:9 いさかい好きな妻と一緒に家にいるよりは/屋根の片隅に座っている方がよい。

21:10 神に逆らう者の欲望は悪に注がれ/その目は隣人をも憐れまない。

21:11 不遜な者を罰すれば、浅はかな者は知恵を得る。知恵ある人を目覚めさせるなら/彼は知識を得る。

21:12 神に従う人は逆らう者の家を識別し/神に逆らう者を災いに落とす。

21:13 弱い人の叫びに耳を閉ざす者は/自分が呼び求める時が来ても答えは得られない。

21:14 ひそかに贈り物をしておけば怒りはなだめられ/賄賂をふところに入れてやれば激怒も静まる。

21:15 裁きを行うことは、神に従う人には喜び/悪を行う者には滅び。

21:16 目覚めへの道から迷い出た者は死霊の集いに入る。

21:17 快楽を愛する者は欠乏に陥り/酒と香油を愛する者は富むことがない。

21:18 神に逆らう者は神に従う人の代償とされ/欺く者は正しい人の身代金にされる。

21:19 いさかい好きで怒りっぽい妻といるよりは/荒れ野に座っている方がよい。

21:20 知恵ある人の住まいには望ましい宝と香油がある。愚か者はそれを呑み尽くす。

21:21 恵みと慈しみを追い求める人は/命と恵みと名誉を得る。

21:22 知恵ある人はひとりで勇士たちの町に上り/その頼みとする砦を落とすこともできる。

21:23 自分の口と舌を守る人は/苦難から自分の魂を守る。

21:24 増長し、高慢な者、その名は不遜。高慢のかぎりを尽くす。

21:25 怠け者は自分の欲望に殺される。彼の手が働くことを拒むからだ。

21:26 欲望は絶えることなく欲し続ける。神に従う人は与え、惜しむことはない。

21:27 神に逆らう者のいけにえは忌むべきものだ。悪だくみがあってささげるのだから。

21:28 欺いて語る証人は滅びる。聞き従う人の言葉はとこしえに堪える。

21:29 神に逆らう者は厚かましく事を行う。正しい人は自分の道を整える。

21:30 どのような知恵も、どのような英知も、勧めも/主の御前には無に等しい。

21:31 戦いの日のために馬が備えられるが/救いは主による。







28:1 神に逆らう者は追う者もないのに逃げる。神に従う人は若獅子のように自信がある。

28:2 反乱のときには国に首領となる者が多く出る。分別と知識のある人ひとりによって安定は続く。

28:3 貧しい者が弱者を搾取するのは/雨が洗い流してパンがなくなるようなものだ。

28:4 教えを捨てる者は神に逆らう者を賛美し/教えを守る者は彼らと闘う。

28:5 悪を行う者らは裁きを理解しない。主を尋ね求める人々はすべてを理解する。

28:6 貧乏でも、完全な道を歩む人は/二筋の曲がった道を歩む金持ちより幸いだ。

28:7 教えを守るのは分別のある子。放蕩者と交わる者はその父を辱める。

28:8 利息、高利で財産を殖やす者は/集めても、弱者を憐れむ人に渡すことになろう。

28:9 教えに耳をそむけて聞こうとしない者は/その祈りも忌むべきものと見なされる。

28:10 正しい人を悪の道に迷い込ませる者は/自分の掘った穴に落ちる。無垢な人々は良い嗣業を受ける。

28:11 金持ちは自分を賢いと思い込む。弱くても分別ある人は彼を見抜く。

28:12 神に従う人々が喜び勇むと輝きは増し/神に逆らう者が興ると人は身を隠す。

28:13 罪を隠している者は栄えない。告白して罪を捨てる者は憐れみを受ける。

28:14 いかに幸いなことか、常に恐れを抱いている人。心の頑な者は苦難に陥る。

28:15 獅子がうなり、熊が襲いかかる。神に逆らう者が弱い民を支配する。

28:16 指導者に英知が欠けると搾取が増す。奪うことを憎む人は長寿を得る。

28:17 流血の罪の重荷を負う者は、逃れて墓穴に至る。だれも彼を援助してはならない。

28:18 完全な道を歩む人は救われる。二筋の曲がった道を歩む者は直ちに倒れる。

28:19 自分の土地を耕す人はパンに飽き足りる。空を追う者は乏しさに飽き足りる。

28:20 忠実な人は多くの祝福を受ける。富むことにはやる者は罰せられずには済まない。

28:21 人を偏り見るのはよくない。だれでも一片のパンのために罪を犯しうる。

28:22 貪欲な者は財産を得ようと焦る。やって来るのが欠乏だとは知らない。

28:23 人を懲らしめる者は/舌の滑らかな者より喜ばれる。

28:24 父母のものをかすめて/「これは罪ではない」と言う者は/滅ぼそうとたくらむ者の仲間だ。

28:25 貪欲な者はいさかいを引き起こす。主に依り頼む人は潤される。

28:26 自分の心に依り頼む者は愚か者だ。知恵によって歩む人は救われる。

28:27 貧しい人に与える人は欠乏することがない。目を覆っている者は多くの呪いを受ける。

28:28 神に逆らう者が興ると人は身を隠し/彼らが滅びると神に従う人がふえる。





4:1 ヨナにとって、このことは大いに不満であり、彼は怒った。

4:2 彼は、主に訴えた。「ああ、主よ、わたしがまだ国にいましたとき、言ったとおりではありませんか。だから、わたしは先にタルシシュに向かって逃げたのです。わたしには、こうなることが分かっていました。あなたは、恵みと憐れみの神であり、忍耐深く、慈しみに富み、災いをくだそうとしても思い直される方です。

4:3 主よどうか今、わたしの命を取ってください。生きているよりも死ぬ方がましです。」

4:4 主は言われた。「お前は怒るが、それは正しいことか。」

4:5 そこで、ヨナは都を出て東の方に座り込んだ。そして、そこに小屋を建て、日射しを避けてその中に座り、都に何が起こるかを見届けようとした。

4:6 すると、主なる神は彼の苦痛を救うため、とうごまの木に命じて芽を出させられた。とうごまの木は伸びてヨナよりも丈が高くなり、頭の上に陰をつくったので、ヨナの不満は消え、このとうごまの木を大いに喜んだ。

4:7 ところが翌日の明け方、神は虫に命じて木に登らせ、とうごまの木を食い荒らさせられたので木は枯れてしまった。

4:8 日が昇ると、神は今度は焼けつくような東風に吹きつけるよう命じられた。太陽もヨナの頭上に照りつけたので、ヨナはぐったりとなり、死ぬことを願って言った。「生きているよりも、死ぬ方がましです。」

4:9 神はヨナに言われた。「お前はとうごまの木のことで怒るが、それは正しいことか。」彼は言った。「もちろんです。怒りのあまり死にたいくらいです。」

4:10 すると、主はこう言われた。「お前は、自分で労することも育てることもなく、一夜にして生じ、一夜にして滅びたこのとうごまの木さえ惜しんでいる。

4:11 それならば、どうしてわたしが、この大いなる都ニネベを惜しまずにいられるだろうか。そこには、十二万人以上の右も左もわきまえぬ人間と、無数の家畜がいるのだから。」



11:1 偽りの天秤を主はいとい/十全なおもり石を喜ばれる。

11:2 高慢には軽蔑が伴い/謙遜には知恵が伴う。

11:3 正しい人は自分の無垢に導かれ/裏切り者は自分の暴力に滅ぼされる。

11:4 怒りの日には、富は頼りにならない。慈善は死から救う。

11:5 無垢な人の慈善は、彼の道をまっすぐにする。神に逆らう者は、逆らいの罪によって倒される。

11:6 正しい人は慈善によって自分を救い/裏切り者は自分の欲望の罠にかかる。

11:7 神に逆らう者は力に望みをかけ、期待しても/死ねばそれも失われる。

11:8 神に従う人は苦難に陥っても助け出され/神に逆らう者が代わってそこに落とされる。

11:9 神を無視する者は口先で友人を破滅に落とす。神に従う人は知識によって助け出される。

11:10 神に従う人が幸いを得れば町は喜び/神に逆らう者が滅びれば歓声をあげる。

11:11 正しい人の祝福によって町は興り/神に逆らう者の口によって町は滅びる。

11:12 心ない者は友人を侮る。英知ある人は沈黙を守る。

11:13 悪口を言い歩く者は秘密をもらす。誠実な人は事を秘めておく。

11:14 指導しなければ民は滅びるが/参議が多ければ救われる。

11:15 他国の者の保証人となれば災難がふりかかる。手を打って誓うことを嫌えば安全だ。

11:16 美しい女は名誉をわがものとし/強い男は富をわがものとする。

11:17 慈しみ深い人は自分の魂を益し/残酷な者は自分の身に煩いを得る。

11:18 神に逆らう者の得る収入は欺き。慈善を蒔く人の収穫は真実。

11:19 慈善は命への確かな道。悪を追求する者は死に至る。

11:20 心の曲がった者を主はいとい/完全な道を歩む人を喜ばれる。

11:21 悪人は何代経ようとも罰を逃れえず/神に従う人の子孫は免れる。

11:22 豚が鼻に金の輪を飾っている。美しい女に知性が欠けている。

11:23 神に従う人の望みは常に良い。神に逆らう者の期待は怒りに終る。

11:24 散らしてなお、加えられる人もあり/締めすぎて欠乏する者もある。

11:25 気前のよい人は自分も太り/他を潤す人は自分も潤う。

11:26 穀物を売り惜しむ者は民の呪いを買い/供する人の頭上には祝福が与えられる。

11:27 善を捜し求める人は好意を尋ね求める人。悪を求める者には悪が訪れる。

11:28 富に依存する者は倒れる。神に従う人は木の葉のように茂る。

11:29 家に煩いをもたらす者は風を嗣業とする者。愚か者は知恵ある人の奴隷となる。

11:30 神に従う人の結ぶ実は命の木となる。知恵ある人は多くの魂をとらえる。

11:31 神に従う人がこの地上で報われるというなら/神に逆らう者、罪を犯す者が/報いを受けるのは当然だ。






2022/12/12

8:1 万軍の主の言葉が臨んだ。

8:2 「万軍の主はこう言われる。わたしはシオンに激しい熱情を注ぐ。激しい憤りをもって熱情を注ぐ。

8:3 主はこう言われる。わたしは再びシオンに来て/エルサレムの真ん中に住まう。エルサレムは信頼に値する都と呼ばれ/万軍の主の山は聖なる山と呼ばれる。

8:4 万軍の主はこう言われる。エルサレムの広場には/再び、老爺、老婆が座すようになる/それぞれ、長寿のゆえに杖を手にして。

8:5 都の広場はわらべとおとめに溢れ/彼らは広場で笑いさざめく。

8:6 万軍の主はこう言われる。そのときになって/この民の残りの者が見て驚くことを/わたしも見て驚くであろうかと/万軍の主は言われる。

8:7 万軍の主はこう言われる。見よ、日が昇る国からも、日の沈む国からも/わたしはわが民を救い出し

8:8 彼らを連れて来て、エルサレムに住まわせる。こうして、彼らはわたしの民となり/わたしは真実と正義に基づいて/彼らの神となる。

8:9 万軍の主はこう言われる。勇気を出せ。あなたたちは、近ごろこれらの言葉を/預言者の口から、度々聞いているではないか。万軍の主の家である神殿の基礎が置かれ/再建が始まった日から。

8:10 以前には、人間の働きに報いはなく/家畜も、働きの報いに何の食も得なかった。出入りするにも/安全に敵から守られてはいなかった。わたしがすべての人を/互いに思うがままにさせておいたからだ。

8:11 しかし今、わたしはこの民の残りの者に対して/以前のようではない、と万軍の主は言われる。

8:12 平和の種が蒔かれ、ぶどうの木は実を結び/大地は収穫をもたらし、天は露をくだす。わたしは、この民の残りの者に/これらすべてのものを受け継がせる。

8:13 ユダの家よ、イスラエルの家よ/あなたたちは、かつて諸国の間で呪いとなったが/今やわたしが救い出すので/あなたたちは祝福となる。恐れてはならない。勇気を出すがよい。

8:14 まことに、万軍の主はこう言われる。あなたたちの先祖がわたしを怒らせたので、わたしはかつて、あなたたちに災いをくだす決意をして悔いなかった、と万軍の主は言われる。

8:15 そのように、今やわたしは再びエルサレムとユダの家に幸いをもたらす決意をした。恐れてはならない。

8:16 あなたたちのなすべきことは次のとおりである。互いに真実を語り合え。城門では真実と正義に基づき/平和をもたらす裁きをせよ。

8:17 互いに心の中で悪をたくらむな。偽りの誓いをしようとするな。これらすべてのことをわたしは憎む」と/主は言われる。

8:18 万軍の主の言葉がわたしに臨んだ。

8:19 「万軍の主はこう言われる。四月の断食、五月の断食、七月の断食、十月の断食はユダの家が喜び祝う楽しい祝祭の時となる。あなたたちは真実と平和を愛さねばならない。

8:20 万軍の主はこう言われる。更に多くの民、多くの町の住民が到着する。

8:21 一つの町の住民は他の町に行って言う。『さあ、共に行って、主の恵みを求め/万軍の主を尋ね求めよう。』/『わたしも喜んで行きます。』

8:22 多くの民、強い国々の民も来て/エルサレムにいます万軍の主を尋ね求め/主の恵みを求める。

8:23 万軍の主はこう言われる。その日、あらゆる言葉の国々の中から、十人の男が一人のユダの人の裾をつかんで言う。『あなたたちと共に行かせてほしい。我々は、神があなたたちと共におられると聞いたからだ。』」

2022/12/11






◆敵を愛しなさい

5:43 「あなたがたも聞いているとおり、『隣人を愛し、敵を憎め』と命じられている。

5:44 しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。

5:45 あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。

5:46 自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな報いがあろうか。徴税人でも、同じことをしているではないか。

5:47 自分の兄弟にだけ挨拶したところで、どんな優れたことをしたことになろうか。異邦人でさえ、同じことをしているではないか。

5:48 だから、あなたがたの天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい。」



◆祈るときには

6:5 「祈るときにも、あなたがたは偽善者のようであってはならない。偽善者たちは、人に見てもらおうと、会堂や大通りの角に立って祈りたがる。はっきり言っておく。彼らは既に報いを受けている。

6:6 だから、あなたが祈るときは、奥まった自分の部屋に入って戸を閉め、隠れたところにおられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。

6:7 また、あなたがたが祈るときは、異邦人のようにくどくどと述べてはならない。異邦人は、言葉数が多ければ、聞き入れられると思い込んでいる。

6:8 彼らのまねをしてはならない。あなたがたの父は、願う前から、あなたがたに必要なものをご存じなのだ。

6:9 だから、こう祈りなさい。『天におられるわたしたちの父よ、/御名が崇められますように。

6:10 御国が来ますように。御心が行われますように、/天におけるように地の上にも。

6:11 わたしたちに必要な糧を今日与えてください。

6:12 わたしたちの負い目を赦してください、/わたしたちも自分に負い目のある人を/赦しましたように。

6:13 わたしたちを誘惑に遭わせず、/悪い者から救ってください。』

6:14 もし人の過ちを赦すなら、あなたがたの天の父もあなたがたの過ちをお赦しになる。

6:15 しかし、もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない。」


◆重い皮膚病を患っている十人の人をいやす

17:11 イエスはエルサレムへ上る途中、サマリアとガリラヤの間を通られた。

17:12 ある村に入ると、重い皮膚病を患っている十人の人が出迎え、遠くの方に立ち止まったまま、

17:13 声を張り上げて、「イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください」と言った。

17:14 イエスは重い皮膚病を患っている人たちを見て、「祭司たちのところに行って、体を見せなさい」と言われた。彼らは、そこへ行く途中で清くされた。

17:15 その中の一人は、自分がいやされたのを知って、大声で神を賛美しながら戻って来た。

17:16 そして、イエスの足もとにひれ伏して感謝した。この人はサマリア人だった。

17:17 そこで、イエスは言われた。「清くされたのは十人ではなかったか。ほかの九人はどこにいるのか。

17:18 この外国人のほかに、神を賛美するために戻って来た者はいないのか。」

17:19 それから、イエスはその人に言われた。「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」


◆生まれつきの盲人をいやす

9:1 さて、イエスは通りすがりに、生まれつき目の見えない人を見かけられた。

9:2 弟子たちがイエスに尋ねた。「ラビ、この人が生まれつき目が見えないのは、だれが罪を犯したからですか。本人ですか。それとも、両親ですか。」

9:3 イエスはお答えになった。「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。

9:4 わたしたちは、わたしをお遣わしになった方の業を、まだ日のあるうちに行わねばならない。だれも働くことのできない夜が来る。

9:5 わたしは、世にいる間、世の光である。」

9:6 こう言ってから、イエスは地面に唾をし、唾で土をこねてその人の目にお塗りになった。

9:7 そして、「シロアム――『遣わされた者』という意味――の池に行って洗いなさい」と言われた。そこで、彼は行って洗い、目が見えるようになって、帰って来た。

9:8 近所の人々や、彼が物乞いであったのを前に見ていた人々が、「これは、座って物乞いをしていた人ではないか」と言った。

9:9 「その人だ」と言う者もいれば、「いや違う。似ているだけだ」と言う者もいた。本人は、「わたしがそうなのです」と言った。

9:10 そこで人々が、「では、お前の目はどのようにして開いたのか」と言うと、

9:11 彼は答えた。「イエスという方が、土をこねてわたしの目に塗り、『シロアムに行って洗いなさい』と言われました。そこで、行って洗ったら、見えるようになったのです。」

9:12 人々が「その人はどこにいるのか」と言うと、彼は「知りません」と言った。


◆悪霊に取りつかれた子をいやす

17:14 一同が群衆のところへ行くと、ある人がイエスに近寄り、ひざまずいて、

17:15 言った。「主よ、息子を憐れんでください。てんかんでひどく苦しんでいます。度々火の中や水の中に倒れるのです。

17:16 お弟子たちのところに連れて来ましたが、治すことができませんでした。」

17:17 イエスはお答えになった。「なんと信仰のない、よこしまな時代なのか。いつまでわたしはあなたがたと共にいられようか。いつまで、あなたがたに我慢しなければならないのか。その子をここに、わたしのところに連れて来なさい。」

17:18 そして、イエスがお叱りになると、悪霊は出て行き、そのとき子供はいやされた。

17:19 弟子たちはひそかにイエスのところに来て、「なぜ、わたしたちは悪霊を追い出せなかったのでしょうか」と言った。

17:20 イエスは言われた。「信仰が薄いからだ。はっきり言っておく。もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、『ここから、あそこに移れ』と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない。」

17:21 しかし、この種のものは、祈りと断食によらなければ出て行かない。




◆ヤコブとヨハネの母の願い

20:20 そのとき、ゼベダイの息子たちの母が、その二人の息子と一緒にイエスのところに来て、ひれ伏し、何かを願おうとした。

20:21 イエスが、「何が望みか」と言われると、彼女は言った。「王座にお着きになるとき、この二人の息子が、一人はあなたの右に、もう一人は左に座れるとおっしゃってください。」

20:22 イエスはお答えになった。「あなたがたは、自分が何を願っているか、分かっていない。このわたしが飲もうとしている杯を飲むことができるか。」二人が、「できます」と言うと、

20:23 イエスは言われた。「確かに、あなたがたはわたしの杯を飲むことになる。しかし、わたしの右と左にだれが座るかは、わたしの決めることではない。それは、わたしの父によって定められた人々に許されるのだ。」

20:24 ほかの十人の者はこれを聞いて、この二人の兄弟のことで腹を立てた。

20:25 そこで、イエスは一同を呼び寄せて言われた。「あなたがたも知っているように、異邦人の間では支配者たちが民を支配し、偉い人たちが権力を振るっている。

20:26 しかし、あなたがたの間では、そうであってはならない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、

20:27 いちばん上になりたい者は、皆の僕になりなさい。

20:28 人の子が、仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのと同じように。」




◆ゲツセマネで祈る

26:36 それから、イエスは弟子たちと一緒にゲツセマネという所に来て、「わたしが向こうへ行って祈っている間、ここに座っていなさい」と言われた。

26:37 ペトロおよびゼベダイの子二人を伴われたが、そのとき、悲しみもだえ始められた。

26:38 そして、彼らに言われた。「わたしは死ぬばかりに悲しい。ここを離れず、わたしと共に目を覚ましていなさい。」

26:39 少し進んで行って、うつ伏せになり、祈って言われた。「父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願いどおりではなく、御心のままに。」

26:40 それから、弟子たちのところへ戻って御覧になると、彼らは眠っていたので、ペトロに言われた。「あなたがたはこのように、わずか一時もわたしと共に目を覚ましていられなかったのか。

26:41 誘惑に陥らぬよう、目を覚まして祈っていなさい。心は燃えても、肉体は弱い。」

26:42 更に、二度目に向こうへ行って祈られた。「父よ、わたしが飲まないかぎりこの杯が過ぎ去らないのでしたら、あなたの御心が行われますように。」

26:43 再び戻って御覧になると、弟子たちは眠っていた。ひどく眠かったのである。

26:44 そこで、彼らを離れ、また向こうへ行って、三度目も同じ言葉で祈られた。

26:45 それから、弟子たちのところに戻って来て言われた。「あなたがたはまだ眠っている。休んでいる。時が近づいた。人の子は罪人たちの手に引き渡される。

26:46 立て、行こう。見よ、わたしを裏切る者が来た。」




13:1 たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。

13:2 たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。

13:3 全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。

13:4 愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。

13:5 礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。

13:6 不義を喜ばず、真実を喜ぶ。

13:7 すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。

13:8 愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、

13:9 わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。

13:10 完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。

13:11 幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。

13:12 わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。

13:13 それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。





16:1 これらのことを話したのは、あなたがたをつまずかせないためである。

16:2 人々はあなたがたを会堂から追放するだろう。しかも、あなたがたを殺す者が皆、自分は神に奉仕していると考える時が来る。

16:3 彼らがこういうことをするのは、父をもわたしをも知らないからである。

16:4 しかし、これらのことを話したのは、その時が来たときに、わたしが語ったということをあなたがたに思い出させるためである。」

◆聖霊の働き

16:4 「初めからこれらのことを言わなかったのは、わたしがあなたがたと一緒にいたからである。

16:5 今わたしは、わたしをお遣わしになった方のもとに行こうとしているが、あなたがたはだれも、『どこへ行くのか』と尋ねない。

16:6 むしろ、わたしがこれらのことを話したので、あなたがたの心は悲しみで満たされている。

16:7 しかし、実を言うと、わたしが去って行くのは、あなたがたのためになる。わたしが去って行かなければ、弁護者はあなたがたのところに来ないからである。わたしが行けば、弁護者をあなたがたのところに送る。

16:8 その方が来れば、罪について、義について、また、裁きについて、世の誤りを明らかにする。

16:9 罪についてとは、彼らがわたしを信じないこと、

16:10 義についてとは、わたしが父のもとに行き、あなたがたがもはやわたしを見なくなること、

16:11 また、裁きについてとは、この世の支配者が断罪されることである。

16:12 言っておきたいことは、まだたくさんあるが、今、あなたがたには理解できない。

16:13 しかし、その方、すなわち、真理の霊が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる。その方は、自分から語るのではなく、聞いたことを語り、また、これから起こることをあなたがたに告げるからである。

16:14 その方はわたしに栄光を与える。わたしのものを受けて、あなたがたに告げるからである。

16:15 父が持っておられるものはすべて、わたしのものである。だから、わたしは、『その方がわたしのものを受けて、あなたがたに告げる』と言ったのである。」

◆悲しみが喜びに変わる

16:16 「しばらくすると、あなたがたはもうわたしを見なくなるが、またしばらくすると、わたしを見るようになる。」

16:17 そこで、弟子たちのある者は互いに言った。「『しばらくすると、あなたがたはわたしを見なくなるが、またしばらくすると、わたしを見るようになる』とか、『父のもとに行く』とか言っておられるのは、何のことだろう。」

16:18 また、言った。「『しばらくすると』と言っておられるのは、何のことだろう。何を話しておられるのか分からない。」

16:19 イエスは、彼らが尋ねたがっているのを知って言われた。「『しばらくすると、あなたがたはわたしを見なくなるが、またしばらくすると、わたしを見るようになる』と、わたしが言ったことについて、論じ合っているのか。

16:20 はっきり言っておく。あなたがたは泣いて悲嘆に暮れるが、世は喜ぶ。あなたがたは悲しむが、その悲しみは喜びに変わる。

16:21 女は子供を産むとき、苦しむものだ。自分の時が来たからである。しかし、子供が生まれると、一人の人間が世に生まれ出た喜びのために、もはやその苦痛を思い出さない。

16:22 ところで、今はあなたがたも、悲しんでいる。しかし、わたしは再びあなたがたと会い、あなたがたは心から喜ぶことになる。その喜びをあなたがたから奪い去る者はいない。

16:23 その日には、あなたがたはもはや、わたしに何も尋ねない。はっきり言っておく。あなたがたがわたしの名によって何かを父に願うならば、父はお与えになる。

16:24 今までは、あなたがたはわたしの名によっては何も願わなかった。願いなさい。そうすれば与えられ、あなたがたは喜びで満たされる。」

◆イエスは既に勝っている

16:25 「わたしはこれらのことを、たとえを用いて話してきた。もはやたとえによらず、はっきり父について知らせる時が来る。

16:26 その日には、あなたがたはわたしの名によって願うことになる。わたしがあなたがたのために父に願ってあげる、とは言わない。

16:27 父御自身が、あなたがたを愛しておられるのである。あなたがたが、わたしを愛し、わたしが神のもとから出て来たことを信じたからである。

16:28 わたしは父のもとから出て、世に来たが、今、世を去って、父のもとに行く。」

16:29 弟子たちは言った。「今は、はっきりとお話しになり、少しもたとえを用いられません。

16:30 あなたが何でもご存じで、だれもお尋ねする必要のないことが、今、分かりました。これによって、あなたが神のもとから来られたと、わたしたちは信じます。」

16:31 イエスはお答えになった。「今ようやく、信じるようになったのか。

16:32 だが、あなたがたが散らされて自分の家に帰ってしまい、わたしをひとりきりにする時が来る。いや、既に来ている。しかし、わたしはひとりではない。父が、共にいてくださるからだ。

16:33 これらのことを話したのは、あなたがたがわたしによって平和を得るためである。あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」


2022/12/08

◆ヨブの嘆き

3:1 やがてヨブは口を開き、自分の生まれた日を呪って、

3:2 言った。

3:3 わたしの生まれた日は消えうせよ。男の子をみごもったことを告げた夜も。

3:4 その日は闇となれ。神が上から顧みることなく/光もこれを輝かすな。

3:5 暗黒と死の闇がその日を贖って取り戻すがよい。密雲がその上に立ちこめ/昼の暗い影に脅かされよ。

3:6 闇がその夜をとらえ/その夜は年の日々に加えられず/月の一日に数えられることのないように。

3:7 その夜は、はらむことなく/喜びの声もあがるな。

3:8 日に呪いをかける者/レビヤタンを呼び起こす力ある者が/その日を呪うがよい。

3:9 その日には、夕べの星も光を失い/待ち望んでも光は射さず/曙のまばたきを見ることもないように。

3:10 その日が、わたしをみごもるべき腹の戸を閉ざさず/この目から労苦を隠してくれなかったから。

3:11 なぜ、わたしは母の胎にいるうちに/死んでしまわなかったのか。せめて、生まれてすぐに息絶えなかったのか。

3:12 なぜ、膝があってわたしを抱き/乳房があって乳を飲ませたのか。

3:13 それさえなければ、今は黙して伏し/憩いを得て眠りについていたであろうに。

3:14 今は廃虚となった町々を築いた/地の王や参議らと共に

3:15 金を蓄え、館を銀で満たした諸侯と共に。

3:16 なぜわたしは、葬り去られた流産の子/光を見ない子とならなかったのか。

3:17 そこでは神に逆らう者も暴れ回ることをやめ/疲れた者も憩いを得

3:18 捕われ人も、共にやすらぎ/追い使う者の声はもう聞こえない。

3:19 そこには小さい人も大きい人も共にいて/奴隷も主人から自由になる。

3:20 なぜ、労苦する者に光を賜り/悩み嘆く者を生かしておかれるのか。

3:21 彼らは死を待っているが、死は来ない。地に埋もれた宝にもまさって/死を探し求めているのに。

3:22 墓を見いだすことさえできれば/喜び躍り、歓喜するだろうに。

3:23 行くべき道が隠されている者の前を/神はなお柵でふさがれる。

3:24 日ごとのパンのように嘆きがわたしに巡ってくる。湧き出る水のようにわたしの呻きはとどまらない。

3:25 恐れていたことが起こった/危惧していたことが襲いかかった。

3:26 静けさも、やすらぎも失い/憩うこともできず、わたしはわななく。



15:1 柔らかな応答は憤りを静め/傷つける言葉は怒りをあおる。

15:2 知恵ある人の舌は知識を明らかに示し/愚か者の口は無知を注ぎ出す。

15:3 どこにも主の目は注がれ/善人をも悪人をも見ておられる。

15:4 癒しをもたらす舌は命の木。よこしまな舌は気力を砕く。

15:5 無知な者は父の諭しをないがしろにする。懲らしめを守る人は賢明さを増す。

15:6 神に従う人の家には多くの蓄えがある。神に逆らう者は収穫のときにも煩いがある。

15:7 知恵ある人の唇は知識をふりまく。愚か者の心は定まらない。

15:8 主は逆らう者のいけにえをいとい/正しい人の祈りを喜び迎えられる。

15:9 主は逆らう者の道をいとい/従うことを求める人を愛される。

15:10 道を捨てる者は諭しを不快に思う。懲らしめを憎む者は死に至る。

15:11 陰府も滅びの国も主の御前にある。人の子らの心はなおのこと。

15:12 不遜な者は懲らしめられることを嫌い/知恵ある人のもとに行こうとしない。

15:13 心に喜びを抱けば顔は明るくなり/心に痛みがあれば霊は沈みこむ。

15:14 聡明な心は知識を求め/愚か者の口は無知を友とする。

15:15 貧しい人の一生は災いが多いが/心が朗らかなら、常に宴会にひとしい。

15:16 財宝を多く持って恐怖のうちにあるよりは/乏しくても主を畏れる方がよい。

15:17 肥えた牛を食べて憎み合うよりは/青菜の食事で愛し合う方がよい。

15:18 激しやすい人はいさかいを引き起こし/忍耐深い人は争いを鎮める。

15:19 怠け者の道は茨にふさがれる。正しい人の道は開かれている。

15:20 知恵ある子は父を喜ばせ/愚か者は母を侮る。

15:21 意志の弱い者には無知が喜びとなる。英知ある人は歩みを正す。

15:22 相談しなければどんな計画も挫折する。参議が多ければ実現する。

15:23 正しく答える人には喜びがある。時宜にかなった言葉はいかに良いものか。

15:24 目覚めている人には上への道があり/下の陰府を避けさせる。

15:25 主は傲慢な者の家を根こそぎにし/やもめの地境を固めてくださる。

15:26 悪意を主はいとい、親切な言葉を清いとされる。

15:27 奪い取る者の家には煩いが多い。賄賂を憎む者は命を得る。

15:28 神に従う心は思いめぐらして応答し/神に逆らう口は災いを吐く。

15:29 主は逆らう者に遠くいますが/従う者の祈りを聞いてくださる。

15:30 目に光を与えるものは心をも喜ばせ/良い知らせは骨を潤す。

15:31 命を与える懲らしめに聞き従う耳は/知恵ある人の中に宿る。

15:32 諭しをなおざりにする者は魂を無視する者。懲らしめに聞き従う人は心を得る。

15:33 主を畏れることは諭しと知恵。名誉に先立つのは謙遜。




◆ファリサイ派の人々と律法の専門家とを非難する

11:37 イエスはこのように話しておられたとき、ファリサイ派の人から食事の招待を受けたので、その家に入って食事の席に着かれた。

11:38 ところがその人は、イエスが食事の前にまず身を清められなかったのを見て、不審に思った。

11:39 主は言われた。「実に、あなたたちファリサイ派の人々は、杯や皿の外側はきれいにするが、自分の内側は強欲と悪意に満ちている。

11:40 愚かな者たち、外側を造られた神は、内側もお造りになったではないか。

11:41 ただ、器の中にある物を人に施せ。そうすれば、あなたたちにはすべてのものが清くなる。

11:42 それにしても、あなたたちファリサイ派の人々は不幸だ。薄荷や芸香やあらゆる野菜の十分の一は献げるが、正義の実行と神への愛はおろそかにしているからだ。これこそ行うべきことである。もとより、十分の一の献げ物もおろそかにしてはならないが。

11:43 あなたたちファリサイ派の人々は不幸だ。会堂では上席に着くこと、広場では挨拶されることを好むからだ。

11:44 あなたたちは不幸だ。人目につかない墓のようなものである。その上を歩く人は気づかない。」

11:45 そこで、律法の専門家の一人が、「先生、そんなことをおっしゃれば、わたしたちをも侮辱することになります」と言った。

11:46 イエスは言われた。「あなたたち律法の専門家も不幸だ。人には背負いきれない重荷を負わせながら、自分では指一本もその重荷に触れようとしないからだ。

11:47 あなたたちは不幸だ。自分の先祖が殺した預言者たちの墓を建てているからだ。

11:48 こうして、あなたたちは先祖の仕業の証人となり、それに賛成している。先祖は殺し、あなたたちは墓を建てているからである。

11:49 だから、神の知恵もこう言っている。『わたしは預言者や使徒たちを遣わすが、人々はその中のある者を殺し、ある者を迫害する。』

11:50 こうして、天地創造の時から流されたすべての預言者の血について、今の時代の者たちが責任を問われることになる。

11:51 それは、アベルの血から、祭壇と聖所の間で殺されたゼカルヤの血にまで及ぶ。そうだ。言っておくが、今の時代の者たちはその責任を問われる。

11:52 あなたたち律法の専門家は不幸だ。知識の鍵を取り上げ、自分が入らないばかりか、入ろうとする人々をも妨げてきたからだ。」

11:53 イエスがそこを出て行かれると、律法学者やファリサイ派の人々は激しい敵意を抱き、いろいろの問題でイエスに質問を浴びせ始め、

11:54 何か言葉じりをとらえようとねらっていた。



◆言が肉となった

1:1 初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。

1:2 この言は、初めに神と共にあった。

1:3 万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。

1:4 言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。

1:5 光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった。

1:6 神から遣わされた一人の人がいた。その名はヨハネである。

1:7 彼は証しをするために来た。光について証しをするため、また、すべての人が彼によって信じるようになるためである。

1:8 彼は光ではなく、光について証しをするために来た。

1:9 その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである。

1:10 言は世にあった。世は言によって成ったが、世は言を認めなかった。

1:11 言は、自分の民のところへ来たが、民は受け入れなかった。

1:12 しかし、言は、自分を受け入れた人、その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた。

1:13 この人々は、血によってではなく、肉の欲によってではなく、人の欲によってでもなく、神によって生まれたのである。

1:14 言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた。

1:15 ヨハネは、この方について証しをし、声を張り上げて言った。「『わたしの後から来られる方は、わたしより優れている。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この方のことである。」

1:16 わたしたちは皆、この方の満ちあふれる豊かさの中から、恵みの上に、更に恵みを受けた。

1:17 律法はモーセを通して与えられたが、恵みと真理はイエス・キリストを通して現れたからである。

1:18 いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである。




2022/12/07


7:1 明日のことを誇るな。一日のうちに何が生まれるか知らないのだから。

27:2 自分の口で自分をほめず、他人にほめてもらえ。自分の唇でではなく、異邦人にほめてもらえ。

27:3 石は重く、砂も目方がかかる。無知な者が不機嫌なのはどちらよりも重い。

27:4 憤りは残忍、怒りは洪水。ねたみの前に誰が耐ええようか。

27:5 あらわな戒めは、隠された愛にまさる。

27:6 愛する人の与える傷は忠実さのしるし/憎む人は数多くの接吻を与える。

27:7 飽き足りている人は蜂の巣の滴りも踏みつける。飢えている人には苦いものも甘い。

27:8 鳥が巣から飛び去るように/人もその置かれたところから移って行く。

27:9 香油も香りも心を楽しませる。友人の優しさは自分の考えにまさる。

27:10 あなたの友人、父の友人を捨てるな。災いの日に、あなたの兄弟の家には行くな。近い隣人は遠い兄弟にまさる。

27:11 わが子よ、知恵を得てわたしの心を楽しませよ。そうすれば/わたしを嘲る者に言葉を返すことができる。

27:12 思慮深い人は災難が来ると見れば身を隠す。浅はかな者は通り抜けようとして痛い目に遭う。

27:13 他国の者を保証する人からは着物を預かれ。他国の女を保証する人からは抵当を取れ。

27:14 友人への祝福も、早朝に大声でするなら/それは呪いと見なされる。

27:15 降りしきる雨の日に滴り続けるしずくと/いさかい好きな妻は似ている。

27:16 彼女を制する者は風をも制する。彼は香油をその右の手の力と呼ぶ。

27:17 鉄は鉄をもって研磨する。人はその友によって研磨される。

27:18 いちじくの番人はいちじくを食べる。主人を守る者は名誉を得る。

27:19 水が顔を映すように、心は人を映す。

27:20 陰府も滅びの国も飽き足りることがない。人間の目も飽き足りることがない。

27:21 銀にはるつぼ、金には炉。人は称賛によって試される。

27:22 無知な者を臼に入れて/穀物と共に杵でついても/無知は彼を去らない。

27:23 あなたの羊の様子をよく知っておけ。群れに心を向けよ。

27:24 財産はとこしえに永らえるものではなく/冠も代々に伝わるものではない。

27:25 草は刈り取られ、また青草が現れ/山々の牧草は集められる。

27:26 羊はあなたの着物となり/雄山羊は畑の代価となる。

27:27 雌山羊の乳はあなたのパン、一家のパンとなり/あなたに仕える少女らを養う。



◆いちじくの木を呪う

21:18 朝早く、都に帰る途中、イエスは空腹を覚えられた。

21:19 道端にいちじくの木があるのを見て、近寄られたが、葉のほかは何もなかった。そこで、「今から後いつまでも、お前には実がならないように」と言われると、いちじくの木はたちまち枯れてしまった。

21:20 弟子たちはこれを見て驚き、「なぜ、たちまち枯れてしまったのですか」と言った。

21:21 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。あなたがたも信仰を持ち、疑わないならば、いちじくの木に起こったようなことができるばかりでなく、この山に向かい、『立ち上がって、海に飛び込め』と言っても、そのとおりになる。

21:22 信じて祈るならば、求めるものは何でも得られる。」





2022/12/04

7:1 主はノアに言われた。「さあ、あなたとあなたの家族は皆、箱舟に入りなさい。この世代の中であなただけはわたしに従う人だと、わたしは認めている。

7:2 あなたは清い動物をすべて七つがいずつ取り、また、清くない動物をすべて一つがいずつ取りなさい。

7:3 空の鳥も七つがい取りなさい。全地の面に子孫が生き続けるように。

7:4 七日の後、わたしは四十日四十夜地上に雨を降らせ、わたしが造ったすべての生き物を地の面からぬぐい去ることにした。」

7:5 ノアは、すべて主が命じられたとおりにした。

7:6 ノアが六百歳のとき、洪水が地上に起こり、水が地の上にみなぎった。

7:7 ノアは妻子や嫁たちと共に洪水を免れようと箱舟に入った。

7:8 清い動物も清くない動物も、鳥も地を這うものもすべて、

7:9 二つずつ箱舟のノアのもとに来た。それは神がノアに命じられたとおりに、雄と雌であった。

7:10 七日が過ぎて、洪水が地上に起こった。

7:11 ノアの生涯の第六百年、第二の月の十七日、この日、大いなる深淵の源がことごとく裂け、天の窓が開かれた。

7:12 雨が四十日四十夜地上に降り続いたが、

7:13 まさにこの日、ノアも、息子のセム、ハム、ヤフェト、ノアの妻、この三人の息子の嫁たちも、箱舟に入った。

7:14 彼らと共にそれぞれの獣、それぞれの家畜、それぞれの地を這うもの、それぞれの鳥、小鳥や翼のあるものすべて、

7:15 命の霊をもつ肉なるものは、二つずつノアのもとに来て箱舟に入った。

7:16 神が命じられたとおりに、すべて肉なるものの雄と雌とが来た。主は、ノアの後ろで戸を閉ざされた。

7:17 洪水は四十日間地上を覆った。水は次第に増して箱舟を押し上げ、箱舟は大地を離れて浮かんだ。

7:18 水は勢力を増し、地の上に大いにみなぎり、箱舟は水の面を漂った。

7:19 水はますます勢いを加えて地上にみなぎり、およそ天の下にある高い山はすべて覆われた。

7:20 水は勢いを増して更にその上十五アンマに達し、山々を覆った。

7:21 地上で動いていた肉なるものはすべて、鳥も家畜も獣も地に群がり這うものも人も、ことごとく息絶えた。

7:22 乾いた地のすべてのもののうち、その鼻に命の息と霊のあるものはことごとく死んだ。

7:23 地の面にいた生き物はすべて、人をはじめ、家畜、這うもの、空の鳥に至るまでぬぐい去られた。彼らは大地からぬぐい去られ、ノアと、彼と共に箱舟にいたものだけが残った。

7:24 水は百五十日の間、地上で勢いを失わなかった。

創世記



◆誘惑を受ける

4:1 さて、イエスは聖霊に満ちて、ヨルダン川からお帰りになった。そして、荒れ野の中を“霊”によって引き回され、

4:2 四十日間、悪魔から誘惑を受けられた。その間、何も食べず、その期間が終わると空腹を覚えられた。

4:3 そこで、悪魔はイエスに言った。「神の子なら、この石にパンになるように命じたらどうだ。」

4:4 イエスは、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」とお答えになった。

4:5 更に、悪魔はイエスを高く引き上げ、一瞬のうちに世界のすべての国々を見せた。

4:6 そして悪魔は言った。「この国々の一切の権力と繁栄とを与えよう。それはわたしに任されていて、これと思う人に与えることができるからだ。

4:7 だから、もしわたしを拝むなら、みんなあなたのものになる。」

4:8 イエスはお答えになった。「『あなたの神である主を拝み、/ただ主に仕えよ』/と書いてある。」

4:9 そこで、悪魔はイエスをエルサレムに連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて言った。「神の子なら、ここから飛び降りたらどうだ。

4:10 というのは、こう書いてあるからだ。『神はあなたのために天使たちに命じて、/あなたをしっかり守らせる。』

4:11 また、/『あなたの足が石に打ち当たることのないように、/天使たちは手であなたを支える。』」

4:12 イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』と言われている」とお答えになった。

4:13 悪魔はあらゆる誘惑を終えて、時が来るまでイエスを離れた。

◆ガリラヤで伝道を始める

4:14 イエスは“霊”の力に満ちてガリラヤに帰られた。その評判が周りの地方一帯に広まった。

4:15 イエスは諸会堂で教え、皆から尊敬を受けられた。



◆ナザレで受け入れられない

4:16 イエスはお育ちになったナザレに来て、いつものとおり安息日に会堂に入り、聖書を朗読しようとしてお立ちになった。

4:17 預言者イザヤの巻物が渡され、お開きになると、次のように書いてある個所が目に留まった。

4:18 「主の霊がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、/主がわたしに油を注がれたからである。主がわたしを遣わされたのは、/捕らわれている人に解放を、/目の見えない人に視力の回復を告げ、/圧迫されている人を自由にし、

4:19 主の恵みの年を告げるためである。」

4:20 イエスは巻物を巻き、係の者に返して席に座られた。会堂にいるすべての人の目がイエスに注がれていた。

4:21 そこでイエスは、「この聖書の言葉は、今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した」と話し始められた。

4:22 皆はイエスをほめ、その口から出る恵み深い言葉に驚いて言った。「この人はヨセフの子ではないか。」

4:23 イエスは言われた。「きっと、あなたがたは、『医者よ、自分自身を治せ』ということわざを引いて、『カファルナウムでいろいろなことをしたと聞いたが、郷里のここでもしてくれ』と言うにちがいない。」

4:24 そして、言われた。「はっきり言っておく。預言者は、自分の故郷では歓迎されないものだ。

4:25 確かに言っておく。エリヤの時代に三年六か月の間、雨が降らず、その地方一帯に大飢饉が起こったとき、イスラエルには多くのやもめがいたが、

4:26 エリヤはその中のだれのもとにも遣わされないで、シドン地方のサレプタのやもめのもとにだけ遣わされた。

4:27 また、預言者エリシャの時代に、イスラエルには重い皮膚病を患っている人が多くいたが、シリア人ナアマンのほかはだれも清くされなかった。」

4:28 これを聞いた会堂内の人々は皆憤慨し、

4:29 総立ちになって、イエスを町の外へ追い出し、町が建っている山の崖まで連れて行き、突き落とそうとした。

4:30 しかし、イエスは人々の間を通り抜けて立ち去られた。


◆金持ちの青年

19:16 さて、一人の男がイエスに近寄って来て言った。「先生、永遠の命を得るには、どんな善いことをすればよいのでしょうか。」

19:17 イエスは言われた。「なぜ、善いことについて、わたしに尋ねるのか。善い方はおひとりである。もし命を得たいのなら、掟を守りなさい。」

19:18 男が「どの掟ですか」と尋ねると、イエスは言われた。「『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、

19:19 父母を敬え、また、隣人を自分のように愛しなさい。』」

19:20 そこで、この青年は言った。「そういうことはみな守ってきました。まだ何か欠けているでしょうか。」

19:21 イエスは言われた。「もし完全になりたいのなら、行って持ち物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」

19:22 青年はこの言葉を聞き、悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである。

19:23 イエスは弟子たちに言われた。「はっきり言っておく。金持ちが天の国に入るのは難しい。

19:24 重ねて言うが、金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」

19:25 弟子たちはこれを聞いて非常に驚き、「それでは、だれが救われるのだろうか」と言った。

19:26 イエスは彼らを見つめて、「それは人間にできることではないが、神は何でもできる」と言われた。

19:27 すると、ペトロがイエスに言った。「このとおり、わたしたちは何もかも捨ててあなたに従って参りました。では、わたしたちは何をいただけるのでしょうか。」

19:28 イエスは一同に言われた。「はっきり言っておく。新しい世界になり、人の子が栄光の座に座るとき、あなたがたも、わたしに従って来たのだから、十二の座に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。

19:29 わたしの名のために、家、兄弟、姉妹、父、母、子供、畑を捨てた者は皆、その百倍もの報いを受け、永遠の命を受け継ぐ。

19:30 しかし、先にいる多くの者が後になり、後にいる多くの者が先になる。」



22:1 天使はまた、神と小羊の玉座から流れ出て、水晶のように輝く命の水の川をわたしに見せた。

22:2 川は、都の大通りの中央を流れ、その両岸には命の木があって、年に十二回実を結び、毎月実をみのらせる。そして、その木の葉は諸国の民の病を治す。

22:3 もはや、呪われるものは何一つない。神と小羊の玉座が都にあって、神の僕たちは神を礼拝し、

22:4 御顔を仰ぎ見る。彼らの額には、神の名が記されている。

22:5 もはや、夜はなく、ともし火の光も太陽の光も要らない。神である主が僕たちを照らし、彼らは世々限りなく統治するからである。

◆キリストの再臨

22:6 そして、天使はわたしにこう言った。「これらの言葉は、信頼でき、また真実である。預言者たちの霊感の神、主が、その天使を送って、すぐにも起こるはずのことを、御自分の僕たちに示されたのである。

22:7 見よ、わたしはすぐに来る。この書物の預言の言葉を守る者は、幸いである。」

22:8 わたしは、これらのことを聞き、また見たヨハネである。聞き、また見たとき、わたしは、このことを示してくれた天使の足もとにひれ伏して、拝もうとした。

22:9 すると、天使はわたしに言った。「やめよ。わたしは、あなたや、あなたの兄弟である預言者たちや、この書物の言葉を守っている人たちと共に、仕える者である。神を礼拝せよ。」

22:10 また、わたしにこう言った。「この書物の預言の言葉を、秘密にしておいてはいけない。時が迫っているからである。

22:11 不正を行う者には、なお不正を行わせ、汚れた者は、なお汚れるままにしておけ。正しい者には、なお正しいことを行わせ、聖なる者は、なお聖なる者とならせよ。

22:12 見よ、わたしはすぐに来る。わたしは、報いを携えて来て、それぞれの行いに応じて報いる。

22:13 わたしはアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者。初めであり、終わりである。

22:14 命の木に対する権利を与えられ、門を通って都に入れるように、自分の衣を洗い清める者は幸いである。

22:15 犬のような者、魔術を使う者、みだらなことをする者、人を殺す者、偶像を拝む者、すべて偽りを好み、また行う者は都の外にいる。

22:16 わたし、イエスは使いを遣わし、諸教会のために以上のことをあなたがたに証しした。わたしは、ダビデのひこばえ、その一族、輝く明けの明星である。」

22:17 “霊”と花嫁とが言う。「来てください。」これを聞く者も言うがよい、「来てください」と。渇いている者は来るがよい。命の水が欲しい者は、価なしに飲むがよい。

22:18 この書物の預言の言葉を聞くすべての者に、わたしは証しする。これに付け加える者があれば、神はこの書物に書いてある災いをその者に加えられる。

22:19 また、この預言の書の言葉から何か取り去る者があれば、神は、この書物に書いてある命の木と聖なる都から、その者が受ける分を取り除かれる。

22:20 以上すべてを証しする方が、言われる。「然り、わたしはすぐに来る。」アーメン、主イエスよ、来てください。

22:21 主イエスの恵みが、すべての者と共にあるように。



2022/11/27

4:32 イエスは、「わたしにはあなたがたの知らない食べ物がある」と言われた。

4:33 弟子たちは、「だれかが食べ物を持って来たのだろうか」と互いに言った。

4:34 イエスは言われた。「わたしの食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。

4:35 あなたがたは、『刈り入れまでまだ四か月もある』と言っているではないか。わたしは言っておく。目を上げて畑を見るがよい。色づいて刈り入れを待っている。既に、

4:36 刈り入れる人は報酬を受け、永遠の命に至る実を集めている。こうして、種を蒔く人も刈る人も、共に喜ぶのである。

4:37 そこで、『一人が種を蒔き、別の人が刈り入れる』ということわざのとおりになる。

4:38 あなたがたが自分では労苦しなかったものを刈り入れるために、わたしはあなたがたを遣わした。他の人々が労苦し、あなたがたはその労苦の実りにあずかっている。」



◆終末の徴

21:7 そこで、彼らはイエスに尋ねた。「先生、では、そのことはいつ起こるのですか。また、そのことが起こるときには、どんな徴があるのですか。」

21:8 イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。

21:9 戦争とか暴動のことを聞いても、おびえてはならない。こういうことがまず起こるに決まっているが、世の終わりはすぐには来ないからである。」

21:10 そして更に、言われた。「民は民に、国は国に敵対して立ち上がる。

21:11 そして、大きな地震があり、方々に飢饉や疫病が起こり、恐ろしい現象や著しい徴が天に現れる。

21:12 しかし、これらのことがすべて起こる前に、人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。

21:13 それはあなたがたにとって証しをする機会となる。

21:14 だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。

21:15 どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである。

21:16 あなたがたは親、兄弟、親族、友人にまで裏切られる。中には殺される者もいる。

21:17 また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。

21:18 しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。

21:19 忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」



◆役人の息子をいやす

4:43 二日後、イエスはそこを出発して、ガリラヤへ行かれた。

4:44 イエスは自ら、「預言者は自分の故郷では敬われないものだ」とはっきり言われたことがある。

4:45 ガリラヤにお着きになると、ガリラヤの人たちはイエスを歓迎した。彼らも祭りに行ったので、そのときエルサレムでイエスがなさったことをすべて、見ていたからである。

4:46 イエスは、再びガリラヤのカナに行かれた。そこは、前にイエスが水をぶどう酒に変えられた所である。さて、カファルナウムに王の役人がいて、その息子が病気であった。

4:47 この人は、イエスがユダヤからガリラヤに来られたと聞き、イエスのもとに行き、カファルナウムまで下って来て息子をいやしてくださるように頼んだ。息子が死にかかっていたからである。

4:48 イエスは役人に、「あなたがたは、しるしや不思議な業を見なければ、決して信じない」と言われた。

4:49 役人は、「主よ、子供が死なないうちに、おいでください」と言った。

4:50 イエスは言われた。「帰りなさい。あなたの息子は生きる。」その人は、イエスの言われた言葉を信じて帰って行った。

4:51 ところが、下って行く途中、僕たちが迎えに来て、その子が生きていることを告げた。

4:52 そこで、息子の病気が良くなった時刻を尋ねると、僕たちは、「きのうの午後一時に熱が下がりました」と言った。

4:53 それは、イエスが「あなたの息子は生きる」と言われたのと同じ時刻であることを、この父親は知った。そして、彼もその家族もこぞって信じた。


4:54 これは、イエスがユダヤからガリラヤに来てなされた、二回目のしるしである。



◆悪霊に取りつかれた子をいやす

17:14 一同が群衆のところへ行くと、ある人がイエスに近寄り、ひざまずいて、

17:15 言った。「主よ、息子を憐れんでください。てんかんでひどく苦しんでいます。度々火の中や水の中に倒れるのです。

17:16 お弟子たちのところに連れて来ましたが、治すことができませんでした。」

17:17 イエスはお答えになった。「なんと信仰のない、よこしまな時代なのか。いつまでわたしはあなたがたと共にいられようか。いつまで、あなたがたに我慢しなければならないのか。その子をここに、わたしのところに連れて来なさい。」

17:18 そして、イエスがお叱りになると、悪霊は出て行き、そのとき子供はいやされた。

17:19 弟子たちはひそかにイエスのところに来て、「なぜ、わたしたちは悪霊を追い出せなかったのでしょうか」と言った。

17:20 イエスは言われた。「信仰が薄いからだ。はっきり言っておく。もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、『ここから、あそこに移れ』と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない。」

17:21 しかし、この種のものは、祈りと断食によらなければ出て行かない。






7:1 名声は香油にまさる。死ぬ日は生まれる日にまさる。

7:2 弔いの家に行くのは/酒宴の家に行くのにまさる。そこには人皆の終りがある。命あるものよ、心せよ。

7:3 悩みは笑いにまさる。顔が曇るにつれて心は安らぐ。

7:4 賢者の心は弔いの家に/愚者の心は快楽の家に。

7:5 賢者の叱責を聞くのは/愚者の賛美を聞くのにまさる。

7:6 愚者の笑いは鍋の下にはぜる柴の音。これまた空しい。

7:7 賢者さえも、虐げられれば狂い/賄賂をもらえば理性を失う。

7:8 事の終りは始めにまさる。気位が高いよりも気が長いのがよい。

7:9 気短に怒るな。怒りは愚者の胸に宿るもの。

7:10 昔の方がよかったのはなぜだろうかと言うな。それは賢い問いではない。

7:11 知恵は遺産に劣らず良いもの。日の光を見る者の役に立つ。

7:12 知恵の陰に宿れば銀の陰に宿る、というが/知っておくがよい/知恵はその持ち主に命を与える、と。

7:13 神の御業を見よ。神が曲げたものを、誰が直しえようか。

7:14 順境には楽しめ、逆境にはこう考えよ/人が未来について無知であるようにと/神はこの両者を併せ造られた、と。

7:15 この空しい人生の日々に/わたしはすべてを見極めた。善人がその善のゆえに滅びることもあり/悪人がその悪のゆえに長らえることもある。

7:16 善人すぎるな、賢すぎるな/どうして滅びてよかろう。

7:17 悪事をすごすな、愚かすぎるな/どうして時も来ないのに死んでよかろう。

7:18 一つのことをつかむのはよいが/ほかのことからも手を放してはいけない。神を畏れ敬えば/どちらをも成し遂げることができる。

7:19 知恵は賢者を力づけて/町にいる十人の権力者よりも強くする。

7:20 善のみ行って罪を犯さないような人間は/この地上にはいない。

7:21 人の言うことをいちいち気にするな。そうすれば、僕があなたを呪っても/聞き流していられる。

7:22 あなた自身も何度となく他人を呪ったことを/あなたの心はよく知っているはずだ。

7:23 わたしはこういうことをすべて/知恵を尽くして試してみた。賢者でありたいと思ったが/それはわたしから遠いことであった。

7:24 存在したことは、はるかに遠く/その深い深いところを誰が見いだせようか。

7:25 わたしは熱心に知識を求め/知恵と結論を追求し/悪は愚行、愚行は狂気であることを/悟ろうとした。

7:26 わたしの見いだしたところでは/死よりも、罠よりも、苦い女がある。その心は網、その手は枷。神に善人と認められた人は彼女を免れるが/一歩誤れば、そのとりことなる。

7:27 見よ、これがわたしの見いだしたところ/――コヘレトの言葉――/ひとつひとつ調べて見いだした結論。

7:28 わたしの魂はなお尋ね求めて見いださなかった。千人に一人という男はいたが/千人に一人として、良い女は見いださなかった。

7:29 ただし見よ、見いだしたことがある。神は人間をまっすぐに造られたが/人間は複雑な考え方をしたがる、ということ。




2022/11/23

◆幸い

5:3 「心の貧しい人々は、幸いである、/天の国はその人たちのものである。

5:4 悲しむ人々は、幸いである、/その人たちは慰められる。

5:5 柔和な人々は、幸いである、/その人たちは地を受け継ぐ。

5:6 義に飢え渇く人々は、幸いである、/その人たちは満たされる。

5:7 憐れみ深い人々は、幸いである、/その人たちは憐れみを受ける。

5:8 心の清い人々は、幸いである、/その人たちは神を見る。

5:9 平和を実現する人々は、幸いである、/その人たちは神の子と呼ばれる。

5:10 義のために迫害される人々は、幸いである、/天の国はその人たちのものである。

5:11 わたしのためにののしられ、迫害され、身に覚えのないことであらゆる悪口を浴びせられるとき、あなたがたは幸いである。

5:12 喜びなさい。大いに喜びなさい。天には大きな報いがある。あなたがたより前の預言者たちも、同じように迫害されたのである。」



◆天に富を積みなさい

6:19 「あなたがたは地上に富を積んではならない。そこでは、虫が食ったり、さび付いたりするし、また、盗人が忍び込んで盗み出したりする。

6:20 富は、天に積みなさい。そこでは、虫が食うことも、さび付くこともなく、また、盗人が忍び込むことも盗み出すこともない。

6:21 あなたの富のあるところに、あなたの心もあるのだ。」




◆ペルガモンにある教会にあてた手紙

2:12 ペルガモンにある教会の天使にこう書き送れ。『鋭い両刃の剣を持っている方が、次のように言われる。

2:13 「わたしは、あなたの住んでいる所を知っている。そこにはサタンの王座がある。しかし、あなたはわたしの名をしっかり守って、わたしの忠実な証人アンティパスが、サタンの住むあなたがたの所で殺されたときでさえ、わたしに対する信仰を捨てなかった。

2:14 しかし、あなたに対して少しばかり言うべきことがある。あなたのところには、バラムの教えを奉ずる者がいる。バラムは、イスラエルの子らの前につまずきとなるものを置くようにバラクに教えた。それは、彼らに偶像に献げた肉を食べさせ、みだらなことをさせるためだった。

2:15 同じように、あなたのところにもニコライ派の教えを奉ずる者たちがいる。

2:16 だから、悔い改めよ。さもなければ、すぐにあなたのところへ行って、わたしの口の剣でその者どもと戦おう。

2:17 耳ある者は、“霊”が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者には隠されていたマンナを与えよう。また、白い小石を与えよう。その小石には、これを受ける者のほかにはだれにも分からぬ新しい名が記されている。」』




2022/11/22


◆人の子は上げられる

12:27 「今、わたしは心騒ぐ。何と言おうか。『父よ、わたしをこの時から救ってください』と言おうか。しかし、わたしはまさにこの時のために来たのだ。

12:28 父よ、御名の栄光を現してください。」すると、天から声が聞こえた。「わたしは既に栄光を現した。再び栄光を現そう。」

12:29 そばにいた群衆は、これを聞いて、「雷が鳴った」と言い、ほかの者たちは「天使がこの人に話しかけたのだ」と言った。

12:30 イエスは答えて言われた。「この声が聞こえたのは、わたしのためではなく、あなたがたのためだ。

12:31 今こそ、この世が裁かれる時。今、この世の支配者が追放される。

12:32 わたしは地上から上げられるとき、すべての人を自分のもとへ引き寄せよう。」

12:33 イエスは、御自分がどのような死を遂げるかを示そうとして、こう言われたのである。

12:34 すると、群衆は言葉を返した。「わたしたちは律法によって、メシアは永遠にいつもおられると聞いていました。それなのに、人の子は上げられなければならない、とどうして言われるのですか。その『人の子』とはだれのことですか。」

12:35 イエスは言われた。「光は、いましばらく、あなたがたの間にある。暗闇に追いつかれないように、光のあるうちに歩きなさい。暗闇の中を歩く者は、自分がどこへ行くのか分からない。

12:36 光の子となるために、光のあるうちに、光を信じなさい。」



◆生まれつきの盲人をいやす

9:1 さて、イエスは通りすがりに、生まれつき目の見えない人を見かけられた。

9:2 弟子たちがイエスに尋ねた。「ラビ、この人が生まれつき目が見えないのは、だれが罪を犯したからですか。本人ですか。それとも、両親ですか。」

9:3 イエスはお答えになった。「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。

9:4 わたしたちは、わたしをお遣わしになった方の業を、まだ日のあるうちに行わねばならない。だれも働くことのできない夜が来る。

9:5 わたしは、世にいる間、世の光である。」

9:6 こう言ってから、イエスは地面に唾をし、唾で土をこねてその人の目にお塗りになった。

9:7 そして、「シロアム――『遣わされた者』という意味――の池に行って洗いなさい」と言われた。そこで、彼は行って洗い、目が見えるようになって、帰って来た。

9:8 近所の人々や、彼が物乞いであったのを前に見ていた人々が、「これは、座って物乞いをしていた人ではないか」と言った。

9:9 「その人だ」と言う者もいれば、「いや違う。似ているだけだ」と言う者もいた。本人は、「わたしがそうなのです」と言った。

9:10 そこで人々が、「では、お前の目はどのようにして開いたのか」と言うと、

9:11 彼は答えた。「イエスという方が、土をこねてわたしの目に塗り、『シロアムに行って洗いなさい』と言われました。そこで、行って洗ったら、見えるようになったのです。」

9:12 人々が「その人はどこにいるのか」と言うと、彼は「知りません」と言った。





◆神殿税を納める

17:24 一行がカファルナウムに来たとき、神殿税を集める者たちがペトロのところに来て、「あなたたちの先生は神殿税を納めないのか」と言った。

17:25 ペトロは、「納めます」と言った。そして家に入ると、イエスの方から言いだされた。「シモン、あなたはどう思うか。地上の王は、税や貢ぎ物をだれから取り立てるのか。自分の子供たちからか、それともほかの人々からか。」

17:26 ペトロが「ほかの人々からです」と答えると、イエスは言われた。「では、子供たちは納めなくてよいわけだ。

17:27 しかし、彼らをつまずかせないようにしよう。湖に行って釣りをしなさい。最初に釣れた魚を取って口を開けると、銀貨が一枚見つかるはずだ。それを取って、わたしとあなたの分として納めなさい。」



◆善いサマリア人

10:25 すると、ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試そうとして言った。「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」

10:26 イエスが、「律法には何と書いてあるか。あなたはそれをどう読んでいるか」と言われると、

10:27 彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」

10:28 イエスは言われた。「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」

10:29 しかし、彼は自分を正当化しようとして、「では、わたしの隣人とはだれですか」と言った。

10:30 イエスはお答えになった。「ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。

10:31 ある祭司がたまたまその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。

10:32 同じように、レビ人もその場所にやって来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。

10:33 ところが、旅をしていたあるサマリア人は、そばに来ると、その人を見て憐れに思い、

10:34 近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。

10:35 そして、翌日になると、デナリオン銀貨二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『この人を介抱してください。費用がもっとかかったら、帰りがけに払います。』

10:36 さて、あなたはこの三人の中で、だれが追いはぎに襲われた人の隣人になったと思うか。」

10:37 律法の専門家は言った。「その人を助けた人です。」そこで、イエスは言われた。「行って、あなたも同じようにしなさい。」






6:27 朽ちる食べ物のためではなく、いつまでもなくならないで、永遠の命に至る食べ物のために働きなさい。これこそ、人の子があなたがたに与える食べ物である。父である神が、人の子を認証されたからである。」

6:28 そこで彼らが、「神の業を行うためには、何をしたらよいでしょうか」と言うと、

6:29 イエスは答えて言われた。「神がお遣わしになった者を信じること、それが神の業である。」

6:30 そこで、彼らは言った。「それでは、わたしたちが見てあなたを信じることができるように、どんなしるしを行ってくださいますか。どのようなことをしてくださいますか。

6:31 わたしたちの先祖は、荒れ野でマンナを食べました。『天からのパンを彼らに与えて食べさせた』と書いてあるとおりです。」

6:32 すると、イエスは言われた。「はっきり言っておく。モーセが天からのパンをあなたがたに与えたのではなく、わたしの父が天からのまことのパンをお与えになる。

6:33 神のパンは、天から降って来て、世に命を与えるものである。」

6:34 そこで、彼らが、「主よ、そのパンをいつもわたしたちにください」と言うと、

6:35 イエスは言われた。「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決して渇くことがない。

6:36 しかし、前にも言ったように、あなたがたはわたしを見ているのに、信じない。

6:37 父がわたしにお与えになる人は皆、わたしのところに来る。わたしのもとに来る人を、わたしは決して追い出さない。

6:38 わたしが天から降って来たのは、自分の意志を行うためではなく、わたしをお遣わしになった方の御心を行うためである。

6:39 わたしをお遣わしになった方の御心とは、わたしに与えてくださった人を一人も失わないで、終わりの日に復活させることである。

6:40 わたしの父の御心は、子を見て信じる者が皆永遠の命を得ることであり、わたしがその人を終わりの日に復活させることだからである。」

6:41 ユダヤ人たちは、イエスが「わたしは天から降って来たパンである」と言われたので、イエスのことでつぶやき始め、

6:42 こう言った。「これはヨセフの息子のイエスではないか。我々はその父も母も知っている。どうして今、『わたしは天から降って来た』などと言うのか。」

6:43 イエスは答えて言われた。「つぶやき合うのはやめなさい。

6:44 わたしをお遣わしになった父が引き寄せてくださらなければ、だれもわたしのもとへ来ることはできない。わたしはその人を終わりの日に復活させる。

6:45 預言者の書に、『彼らは皆、神によって教えられる』と書いてある。父から聞いて学んだ者は皆、わたしのもとに来る。

6:46 父を見た者は一人もいない。神のもとから来た者だけが父を見たのである。

6:47 はっきり言っておく。信じる者は永遠の命を得ている。




2022/11/21


◆いちじくの木を呪う

21:18 朝早く、都に帰る途中、イエスは空腹を覚えられた。

21:19 道端にいちじくの木があるのを見て、近寄られたが、葉のほかは何もなかった。そこで、「今から後いつまでも、お前には実がならないように」と言われると、いちじくの木はたちまち枯れてしまった。

21:20 弟子たちはこれを見て驚き、「なぜ、たちまち枯れてしまったのですか」と言った。

21:21 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。あなたがたも信仰を持ち、疑わないならば、いちじくの木に起こったようなことができるばかりでなく、この山に向かい、『立ち上がって、海に飛び込め』と言っても、そのとおりになる。

21:22 信じて祈るならば、求めるものは何でも得られる。」

◆権威についての問答

21:23 イエスが神殿の境内に入って教えておられると、祭司長や民の長老たちが近寄って来て言った。「何の権威でこのようなことをしているのか。だれがその権威を与えたのか。」

21:24 イエスはお答えになった。「では、わたしも一つ尋ねる。それに答えるなら、わたしも、何の権威でこのようなことをするのか、あなたたちに言おう。

21:25 ヨハネの洗礼はどこからのものだったか。天からのものか、それとも、人からのものか。」彼らは論じ合った。「『天からのものだ』と言えば、『では、なぜヨハネを信じなかったのか』と我々に言うだろう。

21:26 『人からのものだ』と言えば、群衆が怖い。皆がヨハネを預言者と思っているから。」

21:27 そこで、彼らはイエスに、「分からない」と答えた。すると、イエスも言われた。「それなら、何の権威でこのようなことをするのか、わたしも言うまい。」

◆「二人の息子」のたとえ

21:28 「ところで、あなたたちはどう思うか。ある人に息子が二人いたが、彼は兄のところへ行き、『子よ、今日、ぶどう園へ行って働きなさい』と言った。

21:29 兄は『いやです』と答えたが、後で考え直して出かけた。

21:30 弟のところへも行って、同じことを言うと、弟は『お父さん、承知しました』と答えたが、出かけなかった。

21:31 この二人のうち、どちらが父親の望みどおりにしたか。」彼らが「兄の方です」と言うと、イエスは言われた。「はっきり言っておく。徴税人や娼婦たちの方が、あなたたちより先に神の国に入るだろう。

21:32 なぜなら、ヨハネが来て義の道を示したのに、あなたたちは彼を信ぜず、徴税人や娼婦たちは信じたからだ。あなたたちはそれを見ても、後で考え直して彼を信じようとしなかった。」






62:2 わたしの魂は沈黙して、ただ神に向かう。神にわたしの救いはある。

62:3 神こそ、わたしの岩、わたしの救い、砦の塔。わたしは決して動揺しない。

62:4 お前たちはいつまで人に襲いかかるのか。亡きものにしようとして一団となり/人を倒れる壁、崩れる石垣とし

62:5 人が身を起こせば、押し倒そうと謀る。常に欺こうとして/口先で祝福し、腹の底で呪う。〔セラ

62:6 わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ。神にのみ、わたしは希望をおいている。

62:7 神はわたしの岩、わたしの救い、砦の塔。わたしは動揺しない。

62:8 わたしの救いと栄えは神にかかっている。力と頼み、避けどころとする岩は神のもとにある。

62:9 民よ、どのような時にも神に信頼し/御前に心を注ぎ出せ。神はわたしたちの避けどころ。〔セラ

62:10 人の子らは空しいもの。人の子らは欺くもの。共に秤にかけても、息よりも軽い。

62:11 暴力に依存するな。搾取を空しく誇るな。力が力を生むことに心を奪われるな。

62:12 ひとつのことを神は語り/ふたつのことをわたしは聞いた/力は神のものであり

62:13 慈しみは、わたしの主よ、あなたのものである、と/ひとりひとりに、その業に従って/あなたは人間に報いをお与えになる、と。




24:1 悪者のことに心を燃やすな/彼らと共にいることを望むな。

24:2 悪者が心に思いめぐらすのは暴力。唇が語るのは労苦を引き起こすこと。

24:3 家は知恵によって築かれ、英知によって固く立つ。

24:4 知識は部屋を満たし、貴く喜ばしい財産となる。

24:5 知恵ある男は勇敢にふるまい/知識ある男は力を発揮する。

24:6 戦争には指揮する力が必要であり/勝利を得るためには作戦を練るべきだ。

24:7 無知な者に知恵は高尚すぎる。城門で口を開くべきではない。

24:8 悪意ある考えを持つ者は陰謀家と呼ばれる。

24:9 無知の謀は過ちとされる。不遜な態度は人に憎まれる。

24:10 苦難の襲うとき気力を失い、力を出し惜しみ

24:11 死に捕えられた人を救い出さず/殺されそうになっている人を助けず

24:12 「できなかったのだ」などと言っても/心を調べる方は見抜いておられる。魂を見守る方はご存じだ。人の行いに応じて報いを返される。

24:13 わが子よ、蜜を食べてみよ、それは美味だ。滴る蜜は口に甘い。

24:14 そのように、魂にとって知恵は美味だと知れ。それを見いだすなら、確かに未来はある。あなたの希望が断たれることはない。

24:15 神に逆らう者よ、神に従う人の住みかを狙うな。その憩いの場で暴力を振るうな。

24:16 神に従う人は七度倒れても起き上がる。神に逆らう者は災難に遭えばつまずく。

24:17 敵が倒れても喜んではならない。彼がつまずいても心を躍らせるな。

24:18 主がそういうあなたを見て不快とされるなら/彼への怒りを翻されるであろう。

24:19 悪事を働く者に怒りを覚えたり/主に逆らう者のことに心を燃やすことはない。

24:20 悪者には未来はない。主に逆らう者の灯は消える。

24:21 わが子よ、主を、そして王を、畏れよ。変化を求める者らと関係を持つな。

24:22 突然、彼らの不幸は始まる。この両者が下す災難を誰が知りえよう。




◆律法学者とファリサイ派の人々を非難する

23:1 それから、イエスは群衆と弟子たちにお話しになった。

23:2 「律法学者たちやファリサイ派の人々は、モーセの座に着いている。

23:3 だから、彼らが言うことは、すべて行い、また守りなさい。しかし、彼らの行いは、見倣ってはならない。言うだけで、実行しないからである。

23:4 彼らは背負いきれない重荷をまとめ、人の肩に載せるが、自分ではそれを動かすために、指一本貸そうともしない。

23:5 そのすることは、すべて人に見せるためである。聖句の入った小箱を大きくしたり、衣服の房を長くしたりする。

23:6 宴会では上座、会堂では上席に座ることを好み、

23:7 また、広場で挨拶されたり、『先生』と呼ばれたりすることを好む。

23:8 だが、あなたがたは『先生』と呼ばれてはならない。あなたがたの師は一人だけで、あとは皆兄弟なのだ。

23:9 また、地上の者を『父』と呼んではならない。あなたがたの父は天の父おひとりだけだ。

23:10 『教師』と呼ばれてもいけない。あなたがたの教師はキリスト一人だけである。

23:11 あなたがたのうちでいちばん偉い人は、仕える者になりなさい。

23:12 だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる。

23:13 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。人々の前で天の国を閉ざすからだ。自分が入らないばかりか、入ろうとする人をも入らせない。

23:14 (†底本に節が欠落 異本訳)律法学者とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。やもめの家を食い物にし、見せかけの長い祈りをする。だからあなたたちは、人一倍厳しい裁きを受けることになる。

23:15 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。改宗者を一人つくろうとして、海と陸を巡り歩くが、改宗者ができると、自分より倍も悪い地獄の子にしてしまうからだ。

23:16 ものの見えない案内人、あなたたちは不幸だ。あなたたちは、『神殿にかけて誓えば、その誓いは無効である。だが、神殿の黄金にかけて誓えば、それは果たさねばならない』と言う。

23:17 愚かで、ものの見えない者たち、黄金と、黄金を清める神殿と、どちらが尊いか。

23:18 また、『祭壇にかけて誓えば、その誓いは無効である。その上の供え物にかけて誓えば、それは果たさねばならない』と言う。

23:19 ものの見えない者たち、供え物と、供え物を清くする祭壇と、どちらが尊いか。

23:20 祭壇にかけて誓う者は、祭壇とその上のすべてのものにかけて誓うのだ。

23:21 神殿にかけて誓う者は、神殿とその中に住んでおられる方にかけて誓うのだ。

23:22 天にかけて誓う者は、神の玉座とそれに座っておられる方にかけて誓うのだ。

23:23 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。薄荷、いのんど、茴香の十分の一は献げるが、律法の中で最も重要な正義、慈悲、誠実はないがしろにしているからだ。これこそ行うべきことである。もとより、十分の一の献げ物もないがしろにしてはならないが。

23:24 ものの見えない案内人、あなたたちはぶよ一匹さえも漉して除くが、らくだは飲み込んでいる。

23:25 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。杯や皿の外側はきれいにするが、内側は強欲と放縦で満ちているからだ。

23:26 ものの見えないファリサイ派の人々、まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。

23:27 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。白く塗った墓に似ているからだ。外側は美しく見えるが、内側は死者の骨やあらゆる汚れで満ちている。

23:28 このようにあなたたちも、外側は人に正しいように見えながら、内側は偽善と不法で満ちている。

23:29 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。預言者の墓を建てたり、正しい人の記念碑を飾ったりしているからだ。

23:30 そして、『もし先祖の時代に生きていても、預言者の血を流す側にはつかなかったであろう』などと言う。

23:31 こうして、自分が預言者を殺した者たちの子孫であることを、自ら証明している。

23:32 先祖が始めた悪事の仕上げをしたらどうだ。

23:33 蛇よ、蝮の子らよ、どうしてあなたたちは地獄の罰を免れることができようか。

23:34 だから、わたしは預言者、知者、学者をあなたたちに遣わすが、あなたたちはその中のある者を殺し、十字架につけ、ある者を会堂で鞭打ち、町から町へと追い回して迫害する。

23:35 こうして、正しい人アベルの血から、あなたたちが聖所と祭壇の間で殺したバラキアの子ゼカルヤの血に至るまで、地上に流された正しい人の血はすべて、あなたたちにふりかかってくる。

23:36 はっきり言っておく。これらのことの結果はすべて、今の時代の者たちにふりかかってくる。」

◆エルサレムのために嘆く

23:37 「エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、自分に遣わされた人々を石で打ち殺す者よ、めん鳥が雛を羽の下に集めるように、わたしはお前の子らを何度集めようとしたことか。だが、お前たちは応じようとしなかった。

23:38 見よ、お前たちの家は見捨てられて荒れ果てる。

23:39 言っておくが、お前たちは、『主の名によって来られる方に、祝福があるように』と言うときまで、今から後、決してわたしを見ることがない。」



◆イエスを殺す計略

22:1 さて、過越祭と言われている除酵祭が近づいていた。

22:2 祭司長たちや律法学者たちは、イエスを殺すにはどうしたらよいかと考えていた。彼らは民衆を恐れていたのである。

22:3 しかし、十二人の中の一人で、イスカリオテと呼ばれるユダの中に、サタンが入った。

22:4 ユダは祭司長たちや神殿守衛長たちのもとに行き、どのようにしてイエスを引き渡そうかと相談をもちかけた。

22:5 彼らは喜び、ユダに金を与えることに決めた。

22:6 ユダは承諾して、群衆のいないときにイエスを引き渡そうと、良い機会をねらっていた。

◆過越の食事を準備させる

22:7 過越の小羊を屠るべき除酵祭の日が来た。

22:8 イエスはペトロとヨハネとを使いに出そうとして、「行って過越の食事ができるように準備しなさい」と言われた。

22:9 二人が、「どこに用意いたしましょうか」と言うと、

22:10 イエスは言われた。「都に入ると、水がめを運んでいる男に出会う。その人が入る家までついて行き、

22:11 家の主人にはこう言いなさい。『先生が、「弟子たちと一緒に過越の食事をする部屋はどこか」とあなたに言っています。』

22:12 すると、席の整った二階の広間を見せてくれるから、そこに準備をしておきなさい。」

22:13 二人が行ってみると、イエスが言われたとおりだったので、過越の食事を準備した。

◆主の晩餐

22:14 時刻になったので、イエスは食事の席に着かれたが、使徒たちも一緒だった。

22:15 イエスは言われた。「苦しみを受ける前に、あなたがたと共にこの過越の食事をしたいと、わたしは切に願っていた。

22:16 言っておくが、神の国で過越が成し遂げられるまで、わたしは決してこの過越の食事をとることはない。」

22:17 そして、イエスは杯を取り上げ、感謝の祈りを唱えてから言われた。「これを取り、互いに回して飲みなさい。

22:18 言っておくが、神の国が来るまで、わたしは今後ぶどうの実から作ったものを飲むことは決してあるまい。」

22:19 それから、イエスはパンを取り、感謝の祈りを唱えて、それを裂き、使徒たちに与えて言われた。「これは、あなたがたのために与えられるわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい。」

22:20 食事を終えてから、杯も同じようにして言われた。「この杯は、あなたがたのために流される、わたしの血による新しい契約である。

22:21 しかし、見よ、わたしを裏切る者が、わたしと一緒に手を食卓に置いている。

22:22 人の子は、定められたとおり去って行く。だが、人の子を裏切るその者は不幸だ。」

22:23 そこで使徒たちは、自分たちのうち、いったいだれが、そんなことをしようとしているのかと互いに議論をし始めた。

◆いちばん偉い者

22:24 また、使徒たちの間に、自分たちのうちでだれがいちばん偉いだろうか、という議論も起こった。

22:25 そこで、イエスは言われた。「異邦人の間では、王が民を支配し、民の上に権力を振るう者が守護者と呼ばれている。

22:26 しかし、あなたがたはそれではいけない。あなたがたの中でいちばん偉い人は、いちばん若い者のようになり、上に立つ人は、仕える者のようになりなさい。

22:27 食事の席に着く人と給仕する者とは、どちらが偉いか。食事の席に着く人ではないか。しかし、わたしはあなたがたの中で、いわば給仕する者である。

22:28 あなたがたは、わたしが種々の試練に遭ったとき、絶えずわたしと一緒に踏みとどまってくれた。

22:29 だから、わたしの父がわたしに支配権をゆだねてくださったように、わたしもあなたがたにそれをゆだねる。

22:30 あなたがたは、わたしの国でわたしの食事の席に着いて飲み食いを共にし、王座に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。」

◆ペトロの離反を予告する

22:31 「シモン、シモン、サタンはあなたがたを、小麦のようにふるいにかけることを神に願って聞き入れられた。

22:32 しかし、わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った。だから、あなたは立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」

22:33 するとシモンは、「主よ、御一緒になら、牢に入っても死んでもよいと覚悟しております」と言った。

22:34 イエスは言われた。「ペトロ、言っておくが、あなたは今日、鶏が鳴くまでに、三度わたしを知らないと言うだろう。」

◆財布と袋と剣

22:35 それから、イエスは使徒たちに言われた。「財布も袋も履物も持たせずにあなたがたを遣わしたとき、何か不足したものがあったか。」彼らが、「いいえ、何もありませんでした」と言うと、

22:36 イエスは言われた。「しかし今は、財布のある者は、それを持って行きなさい。袋も同じようにしなさい。剣のない者は、服を売ってそれを買いなさい。

22:37 言っておくが、『その人は犯罪人の一人に数えられた』と書かれていることは、わたしの身に必ず実現する。わたしにかかわることは実現するからである。」

22:38 そこで彼らが、「主よ、剣なら、このとおりここに二振りあります」と言うと、イエスは、「それでよい」と言われた。





◆神殿の崩壊を予告する

24:1 イエスが神殿の境内を出て行かれると、弟子たちが近寄って来て、イエスに神殿の建物を指さした。

24:2 そこで、イエスは言われた。「これらすべての物を見ないのか。はっきり言っておく。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残ることはない。」

◆終末の徴

24:3 イエスがオリーブ山で座っておられると、弟子たちがやって来て、ひそかに言った。「おっしゃってください。そのことはいつ起こるのですか。また、あなたが来られて世の終わるときには、どんな徴があるのですか。」

24:4 イエスはお答えになった。「人に惑わされないように気をつけなさい。

24:5 わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがメシアだ』と言って、多くの人を惑わすだろう。

24:6 戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。

24:7 民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。

24:8 しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。

24:9 そのとき、あなたがたは苦しみを受け、殺される。また、わたしの名のために、あなたがたはあらゆる民に憎まれる。

24:10 そのとき、多くの人がつまずき、互いに裏切り、憎み合うようになる。

24:11 偽預言者も大勢現れ、多くの人を惑わす。

24:12 不法がはびこるので、多くの人の愛が冷える。

24:13 しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。

24:14 そして、御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが来る。」




◆イエス、七人の弟子に現れる

21:1 その後、イエスはティベリアス湖畔で、また弟子たちに御自身を現された。その次第はこうである。

21:2 シモン・ペトロ、ディディモと呼ばれるトマス、ガリラヤのカナ出身のナタナエル、ゼベダイの子たち、それに、ほかの二人の弟子が一緒にいた。

21:3 シモン・ペトロが、「わたしは漁に行く」と言うと、彼らは、「わたしたちも一緒に行こう」と言った。彼らは出て行って、舟に乗り込んだ。しかし、その夜は何もとれなかった。

21:4 既に夜が明けたころ、イエスが岸に立っておられた。だが、弟子たちは、それがイエスだとは分からなかった。

21:5 イエスが、「子たちよ、何か食べる物があるか」と言われると、彼らは、「ありません」と答えた。

21:6 イエスは言われた。「舟の右側に網を打ちなさい。そうすればとれるはずだ。」そこで、網を打ってみると、魚があまり多くて、もはや網を引き上げることができなかった。

21:7 イエスの愛しておられたあの弟子がペトロに、「主だ」と言った。シモン・ペトロは「主だ」と聞くと、裸同然だったので、上着をまとって湖に飛び込んだ。

21:8 ほかの弟子たちは魚のかかった網を引いて、舟で戻って来た。陸から二百ペキスばかりしか離れていなかったのである。

21:9 さて、陸に上がってみると、炭火がおこしてあった。その上に魚がのせてあり、パンもあった。

21:10 イエスが、「今とった魚を何匹か持って来なさい」と言われた。

21:11 シモン・ペトロが舟に乗り込んで網を陸に引き上げると、百五十三匹もの大きな魚でいっぱいであった。それほど多くとれたのに、網は破れていなかった

21:12 イエスは、「さあ、来て、朝の食事をしなさい」と言われた。弟子たちはだれも、「あなたはどなたですか」と問いただそうとはしなかった。主であることを知っていたからである。

21:13 イエスは来て、パンを取って弟子たちに与えられた。魚も同じようにされた。

21:14 イエスが死者の中から復活した後、弟子たちに現れたのは、これでもう三度目である。

◆イエスとペトロ

21:15 食事が終わると、イエスはシモン・ペトロに、「ヨハネの子シモン、この人たち以上にわたしを愛しているか」と言われた。ペトロが、「はい、主よ、わたしがあなたを愛していることは、あなたがご存じです」と言うと、イエスは、「わたしの小羊を飼いなさい」と言われた。

21:16 二度目にイエスは言われた。「ヨハネの子シモン、わたしを愛しているか。」ペトロが、「はい、主よ、わたしがあなたを愛していることは、あなたがご存じです」と言うと、イエスは、「わたしの羊の世話をしなさい」と言われた。

21:17 三度目にイエスは言われた。「ヨハネの子シモン、わたしを愛しているか。」ペトロは、イエスが三度目も、「わたしを愛しているか」と言われたので、悲しくなった。そして言った。「主よ、あなたは何もかもご存じです。わたしがあなたを愛していることを、あなたはよく知っておられます。」イエスは言われた。「わたしの羊を飼いなさい。

21:18 はっきり言っておく。あなたは、若いときは、自分で帯を締めて、行きたいところへ行っていた。しかし、年をとると、両手を伸ばして、他の人に帯を締められ、行きたくないところへ連れて行かれる。」

21:19 ペトロがどのような死に方で、神の栄光を現すようになるかを示そうとして、イエスはこう言われたのである。このように話してから、ペトロに、「わたしに従いなさい」と言われた。

◆イエスとその愛する弟子

21:20 ペトロが振り向くと、イエスの愛しておられた弟子がついて来るのが見えた。この弟子は、あの夕食のとき、イエスの胸もとに寄りかかったまま、「主よ、裏切るのはだれですか」と言った人である。

21:21 ペトロは彼を見て、「主よ、この人はどうなるのでしょうか」と言った。

21:22 イエスは言われた。「わたしの来るときまで彼が生きていることを、わたしが望んだとしても、あなたに何の関係があるか。あなたは、わたしに従いなさい。」

21:23 それで、この弟子は死なないといううわさが兄弟たちの間に広まった。しかし、イエスは、彼は死なないと言われたのではない。ただ、「わたしの来るときまで彼が生きていることを、わたしが望んだとしても、あなたに何の関係があるか」と言われたのである。

21:24 これらのことについて証しをし、それを書いたのは、この弟子である。わたしたちは、彼の証しが真実であることを知っている。

21:25 イエスのなさったことは、このほかにも、まだたくさんある。わたしは思う。その一つ一つを書くならば、世界もその書かれた書物を収めきれないであろう。




2022/11/20




13:1 たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。

13:2 たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。

13:3 全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。

13:4 愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。

13:5 礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。

13:6 不義を喜ばず、真実を喜ぶ。

13:7 すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。

13:8 愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、

13:9 わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。

13:10 完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。

13:11 幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。

13:12 わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる

13:13 それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。



2022/11/19



◆分捕り品の分配

31:25 主はモーセに言われた。

31:26 「あなたは、祭司エルアザルと共同体の家長たちと共に、捕虜として分捕った人間と家畜の数を調べ、

31:27 分捕ったものを戦いに出た勇士と共同体全体とに折半しなさい。

31:28 戦いに行った兵士から主にささげさせる分は、人、牛、ろば、羊それぞれ五百について一の割りである。

31:29 あなたは、折半して与えたものからそれらを取って、主にささげる献納物として祭司エルアザルに与え、

31:30 イスラエルの他の人々に折半したものからは人、および牛やろばや羊などの家畜それぞれ五十について一の割りで取って、主の幕屋を警護するレビ人に与えなさい。」

31:31 モーセと祭司エルアザルは、主がモーセに命じられたとおりにした。

31:32 分捕ったもの、すなわち兵士が略奪したものの残りは、羊六十七万五千匹、

31:33 牛七万二千頭、

31:34 ろば六万一千頭、

31:35 人は、男と寝ず、男を知らない女が全部で三万二千人であった。

31:36 戦いに出た者の分け前は、その半数であって、羊の数は三十三万七千五百匹、

31:37 その羊のうち、主にささげる分は六百七十五匹、

31:38 牛は三万六千頭、そのうち主にささげる分は七十二頭、

31:39 ろばは三万五百頭、そのうち主にささげる分は六十一頭、

31:40 人は一万六千人、そのうち主にささげる分は三十二人であった。

31:41 モーセは、主に命じられたとおり、これらの分を主にささげる献納物として祭司エルアザルに渡した。

31:42 モーセが兵士たちに折半した残り、すなわちイスラエルの人々に折半したもの、

31:43 つまり共同体に折半したものは、羊三十三万七千五百匹、

31:44 牛三万六千頭、

31:45 ろば三万五百頭、

31:46 人一万六千人であった。

31:47 モーセは、主に命じられたとおり、折半してイスラエルの人々のものとなったものから、人および家畜をそれぞれ五十について一の割りで取り、主の幕屋を警護するレビ人に与えた。




◆ファリサイ派とサドカイ派の人々のパン種

16:5 弟子たちは向こう岸に行ったが、パンを持って来るのを忘れていた。

16:6 イエスは彼らに、「ファリサイ派とサドカイ派の人々のパン種によく注意しなさい」と言われた。

16:7 弟子たちは、「これは、パンを持って来なかったからだ」と論じ合っていた。

16:8 イエスはそれに気づいて言われた。「信仰の薄い者たちよ、なぜ、パンを持っていないことで論じ合っているのか。

16:9 まだ、分からないのか。覚えていないのか。パン五つを五千人に分けたとき、残りを幾籠に集めたか。

16:10 また、パン七つを四千人に分けたときは、残りを幾籠に集めたか。

16:11 パンについて言ったのではないことが、どうして分からないのか。ファリサイ派とサドカイ派の人々のパン種に注意しなさい。」

16:12 そのときようやく、弟子たちは、イエスが注意を促されたのは、パン種のことではなく、ファリサイ派とサドカイ派の人々の教えのことだと悟った。



◆「ぶどう園と農夫」のたとえ

12:1 イエスは、たとえで彼らに話し始められた。「ある人がぶどう園を作り、垣を巡らし、搾り場を掘り、見張りのやぐらを立て、これを農夫たちに貸して旅に出た。

12:2 収穫の時になったので、ぶどう園の収穫を受け取るために、僕を農夫たちのところへ送った。

12:3 だが、農夫たちは、この僕を捕まえて袋だたきにし、何も持たせないで帰した。

12:4 そこでまた、他の僕を送ったが、農夫たちはその頭を殴り、侮辱した。

12:5 更に、もう一人を送ったが、今度は殺した。そのほかに多くの僕を送ったが、ある者は殴られ、ある者は殺された。

12:6 まだ一人、愛する息子がいた。『わたしの息子なら敬ってくれるだろう』と言って、最後に息子を送った。

12:7 農夫たちは話し合った。『これは跡取りだ。さあ、殺してしまおう。そうすれば、相続財産は我々のものになる。』

12:8 そして、息子を捕まえて殺し、ぶどう園の外にほうり出してしまった。

12:9 さて、このぶどう園の主人は、どうするだろうか。戻って来て農夫たちを殺し、ぶどう園をほかの人たちに与えるにちがいない。

12:10 聖書にこう書いてあるのを読んだことがないのか。『家を建てる者の捨てた石、/これが隅の親石となった。

12:11 これは、主がなさったことで、/わたしたちの目には不思議に見える。』」

12:12 彼らは、イエスが自分たちに当てつけてこのたとえを話されたと気づいたので、イエスを捕らえようとしたが、群衆を恐れた。それで、イエスをその場に残して立ち去った。





◆最も重要な掟

12:28 彼らの議論を聞いていた一人の律法学者が進み出、イエスが立派にお答えになったのを見て、尋ねた。「あらゆる掟のうちで、どれが第一でしょうか。」

12:29 イエスはお答えになった。「第一の掟は、これである。『イスラエルよ、聞け、わたしたちの神である主は、唯一の主である。

12:30 心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』

12:31 第二の掟は、これである。『隣人を自分のように愛しなさい。』この二つにまさる掟はほかにない。」

12:32 律法学者はイエスに言った。「先生、おっしゃるとおりです。『神は唯一である。ほかに神はない』とおっしゃったのは、本当です。

12:33 そして、『心を尽くし、知恵を尽くし、力を尽くして神を愛し、また隣人を自分のように愛する』ということは、どんな焼き尽くす献げ物やいけにえよりも優れています。」

12:34 イエスは律法学者が適切な答えをしたのを見て、「あなたは、神の国から遠くない」と言われた。もはや、あえて質問する者はなかった。






11:1 偽りの天秤を主はいとい/十全なおもり石を喜ばれる。

11:2 高慢には軽蔑が伴い/謙遜には知恵が伴う。

11:3 正しい人は自分の無垢に導かれ/裏切り者は自分の暴力に滅ぼされる。

11:4 怒りの日には、富は頼りにならない。慈善は死から救う。

11:5 無垢な人の慈善は、彼の道をまっすぐにする。神に逆らう者は、逆らいの罪によって倒される。

11:6 正しい人は慈善によって自分を救い/裏切り者は自分の欲望の罠にかかる。

11:7 神に逆らう者は力に望みをかけ、期待しても/死ねばそれも失われる。

11:8 神に従う人は苦難に陥っても助け出され/神に逆らう者が代わってそこに落とされる。

11:9 神を無視する者は口先で友人を破滅に落とす。神に従う人は知識によって助け出される。

11:10 神に従う人が幸いを得れば町は喜び/神に逆らう者が滅びれば歓声をあげる。

11:11 正しい人の祝福によって町は興り/神に逆らう者の口によって町は滅びる。

11:12 心ない者は友人を侮る。英知ある人は沈黙を守る。

11:13 悪口を言い歩く者は秘密をもらす。誠実な人は事を秘めておく。

11:14 指導しなければ民は滅びるが/参議が多ければ救われる。

11:15 他国の者の保証人となれば災難がふりかかる。手を打って誓うことを嫌えば安全だ。

11:16 美しい女は名誉をわがものとし/強い男は富をわがものとする。

11:17 慈しみ深い人は自分の魂を益し/残酷な者は自分の身に煩いを得る。

11:18 神に逆らう者の得る収入は欺き。慈善を蒔く人の収穫は真実。

11:19 慈善は命への確かな道。悪を追求する者は死に至る。

11:20 心の曲がった者を主はいとい/完全な道を歩む人を喜ばれる。

11:21 悪人は何代経ようとも罰を逃れえず/神に従う人の子孫は免れる。

11:22 豚が鼻に金の輪を飾っている。美しい女に知性が欠けている。

11:23 神に従う人の望みは常に良い。神に逆らう者の期待は怒りに終る。

11:24 散らしてなお、加えられる人もあり/締めすぎて欠乏する者もある。

11:25 気前のよい人は自分も太り/他を潤す人は自分も潤う。

11:26 穀物を売り惜しむ者は民の呪いを買い/供する人の頭上には祝福が与えられる。

11:27 善を捜し求める人は好意を尋ね求める人。悪を求める者には悪が訪れる。

11:28 富に依存する者は倒れる。神に従う人は木の葉のように茂る。

11:29 家に煩いをもたらす者は風を嗣業とする者。愚か者は知恵ある人の奴隷となる。

11:30 神に従う人の結ぶ実は命の木となる。知恵ある人は多くの魂をとらえる。

11:31 神に従う人がこの地上で報われるというなら/神に逆らう者、罪を犯す者が/報いを受けるのは当然だ。






14:1 知恵ある女は家庭を築く。無知な女は自分の手でそれをこわす。

14:2 主を畏れる人はまっすぐ歩む。主を侮る者は道を曲げる。

14:3 無知な者の口には傲慢の杖。知恵ある人の唇は自分を守る。

14:4 牛がいなければ飼い葉桶は清潔だが/豊作をもたらすのは牛の力。

14:5 忠実な証人は欺かない。欺きの発言をするのはうそつきの証人。

14:6 不遜であれば知恵を求めても得られない。聡明であれば知識は容易に得られる。

14:7 愚か者の前から立ち去るがよい。彼に知識ある唇を認めることはできない。

14:8 思慮深い人は自分の知恵によって道を見分ける。愚か者の無知は欺く。

14:9 無知な者は不遜で互いをなじる。正しい人は互いに受け入れる。

14:10 魂の苦しみを知るのは自分の心。その喜びにも他人はあずからない。

14:11 神に逆らう者の家は断絶する。正しい人の天幕は繁栄する。

14:12 人間の前途がまっすぐなようでも/果ては死への道となることがある。

14:13 笑っていても心の痛むことがあり/喜びが悲しみに終ることもある。

14:14 二心ある者は自らの道に/善人は自らの業に飽かされる。

14:15 未熟な者は何事も信じこむ。熟慮ある人は行く道を見分けようとする。

14:16 知恵ある人は畏れによって悪を避け/愚か者は高慢で自信をもつ。

14:17 短気な者は愚かなことをする。陰謀家は憎まれる。

14:18 浅はかな者は無知を嗣業とし/熟慮ある人は知識をその冠とする。

14:19 神に逆らう者は神に従う人の門の前に/悪人は善人の前に、身を低くする。

14:20 貧乏な者は友にさえ嫌われるが/金持ちを愛する者は多い。

14:21 友を侮ることは罪。貧しい人を憐れむことは幸い。

14:22 罪を耕す者は必ず迷う。善を耕す人は慈しみとまことを得る。

14:23 どのような苦労にも利益がある。口先だけの言葉は欠乏をもたらす。

14:24 知恵ある人の冠はその富。愚か者の冠はその無知。

14:25 真実の証人は魂を救い/欺きの発言をする者は裏切る。

14:26 主を畏れれば頼るべき砦を得/子らのためには避けどころを得る。

14:27 主を畏れることは命の源/死の罠を避けさせる。

14:28 国が強大であれば王は栄光を得る。民が絶えれば君主は滅びる。

14:29 忍耐によって英知は加わる。短気な者はますます無知になる。

14:30 穏やかな心は肉体を生かし/激情は骨を腐らせる。

14:31 弱者を虐げる者は造り主を嘲る。造り主を尊ぶ人は乏しい人を憐れむ。

14:32 神に逆らう者は災いのときに退けられる。神に従う人は死のときにも避けどころを得る。

14:33 聡明な心では知恵は憩っているが/愚か者の中では自らを示す。

14:34 慈善は国を高め、罪は民の恥となる。

14:35 成功をもたらす僕は王に喜び迎えられ/恥をもたらす僕はその怒りを買う。



◆「天の国」のたとえ

13:44 「天の国は次のようにたとえられる。畑に宝が隠されている。見つけた人は、そのまま隠しておき、喜びながら帰り、持ち物をすっかり売り払って、その畑を買う。

13:45 また、天の国は次のようにたとえられる。商人が良い真珠を探している。

13:46 高価な真珠を一つ見つけると、出かけて行って持ち物をすっかり売り払い、それを買う。

13:47 また、天の国は次のようにたとえられる。網が湖に投げ降ろされ、いろいろな魚を集める。

13:48 網がいっぱいになると、人々は岸に引き上げ、座って、良いものは器に入れ、悪いものは投げ捨てる。

13:49 世の終わりにもそうなる。天使たちが来て、正しい人々の中にいる悪い者どもをより分け、

13:50 燃え盛る炉の中に投げ込むのである。悪い者どもは、そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。」



2022/11/18



◆ラザロの死

11:1 ある病人がいた。マリアとその姉妹マルタの村、ベタニアの出身で、ラザロといった。

11:2 このマリアは主に香油を塗り、髪の毛で主の足をぬぐった女である。その兄弟ラザロが病気であった。

11:3 姉妹たちはイエスのもとに人をやって、「主よ、あなたの愛しておられる者が病気なのです」と言わせた。

11:4 イエスは、それを聞いて言われた。「この病気は死で終わるものではない。神の栄光のためである。神の子がそれによって栄光を受けるのである。」

11:5 イエスは、マルタとその姉妹とラザロを愛しておられた。

11:6 ラザロが病気だと聞いてからも、なお二日間同じ所に滞在された。

11:7 それから、弟子たちに言われた。「もう一度、ユダヤに行こう。」

11:8 弟子たちは言った。「ラビ、ユダヤ人たちがついこの間もあなたを石で打ち殺そうとしたのに、またそこへ行かれるのですか。」

11:9 イエスはお答えになった。「昼間は十二時間あるではないか。昼のうちに歩けば、つまずくことはない。この世の光を見ているからだ。

11:10 しかし、夜歩けば、つまずく。その人の内に光がないからである。」






◆イスラエルの王アハブ

16:29 オムリの子アハブがイスラエルの王となったのは、ユダの王アサの治世第三十八年であった。オムリの子アハブは、サマリアで二十二年間イスラエルを治めた。

16:30 オムリの子アハブは彼以前のだれよりも主の目に悪とされることを行った。

16:31 彼はネバトの子ヤロブアムの罪を繰り返すだけでは満足せず、シドン人の王エトバアルの娘イゼベルを妻に迎え、進んでバアルに仕え、これにひれ伏した。

16:32 サマリアにさえバアルの神殿を建て、その中にバアルの祭壇を築いた。

16:33 アハブはまたアシェラ像を造り、それまでのイスラエルのどの王にもまして、イスラエルの神、主の怒りを招くことを行った。

16:34 彼の治世に、ベテルの人ヒエルはエリコを再建したが、かつて主がヌンの子ヨシュアを通してお告げになった御言葉のとおり、その基礎を据えたときに長子アビラムを失い、扉を取り付けたときに末子セグブを失った。




2022/11/17

◆ダビデ王の最期

2:1 死期が近づいたとき、ダビデはこう言って王子ソロモンを戒めた。

2:2 「わたしはこの世のすべての者がたどる道を行こうとしている。あなたは勇ましく雄々しくあれ。

2:3 あなたの神、主の務めを守ってその道を歩み、モーセの律法に記されているとおり、主の掟と戒めと法と定めを守れ。そうすれば、あなたは何を行っても、どこに向かっても、良い成果を上げることができる。

2:4 また主は、わたしについて告げてくださったこと、『あなたの子孫が自分の歩む道に留意し、まことをもって、心を尽くし、魂を尽くしてわたしの道を歩むなら、イスラエルの王座につく者が断たれることはない』という約束を守ってくださるであろう。

2:5 またあなたは、ツェルヤの子ヨアブがわたしにしたことを知っている。彼がイスラエルの二人の将軍、ネルの子アブネルとイエテルの子アマサにしたことである。ヨアブは彼らを殺し、平和なときに戦いの血を流し、腰の帯と足の靴に戦いの血をつけた。

2:6 それゆえ、あなたは知恵に従って行動し、彼が白髪をたくわえて安らかに陰府に下ることをゆるしてはならない。

2:7 ただし、ギレアド人バルジライの息子たちには慈しみ深くし、あなたの食卓に連なる者とせよ。彼らは、わたしがあなたの兄アブサロムを避けて逃げたとき、助けてくれたからである。

2:8 また、あなたのもとにはバフリム出身のベニヤミン人ゲラの子シムイがいる。彼はわたしがマハナイムに行ったとき、激しくわたしを呪った。だが、彼はわたしを迎えにヨルダン川まで下って来てくれた。わたしは彼に、『あなたを剣で殺すことはない』と主にかけて誓った。

2:9 しかし今、あなたは彼の罪を不問に付してはならない。あなたは知恵ある者であり、彼に何をなすべきか分かっているからである。あの白髪を血に染めて陰府に送り込まなければならない。」

2:10 ダビデは先祖と共に眠りにつき、ダビデの町に葬られた。

2:11 ダビデがイスラエルの王であった期間は四十年に及んだ。彼はヘブロンで七年、エルサレムで三十三年間王位にあった。






2022/11/14



◆思い悩むな

12:22 それから、イエスは弟子たちに言われた。「だから、言っておく。命のことで何を食べようか、体のことで何を着ようかと思い悩むな。

12:23 命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切だ。

12:24 烏のことを考えてみなさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、納屋も倉も持たない。だが、神は烏を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりもどれほど価値があることか。

12:25 あなたがたのうちのだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。

12:26 こんなごく小さな事さえできないのに、なぜ、ほかの事まで思い悩むのか。

12:27 野原の花がどのように育つかを考えてみなさい。働きもせず紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

12:28 今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことである。信仰の薄い者たちよ。

12:29 あなたがたも、何を食べようか、何を飲もうかと考えてはならない。また、思い悩むな。

12:30 それはみな、世の異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの父は、これらのものがあなたがたに必要なことをご存じである。

12:31 ただ、神の国を求めなさい。そうすれば、これらのものは加えて与えられる。

12:32 小さな群れよ、恐れるな。あなたがたの父は喜んで神の国をくださる。

12:33 自分の持ち物を売り払って施しなさい。擦り切れることのない財布を作り、尽きることのない富を天に積みなさい。そこは、盗人も近寄らず、虫も食い荒らさない。

12:34 あなたがたの富のあるところに、あなたがたの心もあるのだ。」




◆「不正な管理人」のたとえ

16:1 イエスは、弟子たちにも次のように言われた。「ある金持ちに一人の管理人がいた。この男が主人の財産を無駄使いしていると、告げ口をする者があった。

16:2 そこで、主人は彼を呼びつけて言った。『お前について聞いていることがあるが、どうなのか。会計の報告を出しなさい。もう管理を任せておくわけにはいかない。』

16:3 管理人は考えた。『どうしようか。主人はわたしから管理の仕事を取り上げようとしている。土を掘る力もないし、物乞いをするのも恥ずかしい。

16:4 そうだ。こうしよう。管理の仕事をやめさせられても、自分を家に迎えてくれるような者たちを作ればいいのだ。』

16:5 そこで、管理人は主人に借りのある者を一人一人呼んで、まず最初の人に、『わたしの主人にいくら借りがあるのか』と言った。

16:6 『油百バトス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。急いで、腰を掛けて、五十バトスと書き直しなさい。』

16:7 また別の人には、『あなたは、いくら借りがあるのか』と言った。『小麦百コロス』と言うと、管理人は言った。『これがあなたの証文だ。八十コロスと書き直しなさい。』

16:8 主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。

16:9 そこで、わたしは言っておくが、不正にまみれた富で友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる。

16:10 ごく小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。ごく小さな事に不忠実な者は、大きな事にも不忠実である。

16:11 だから、不正にまみれた富について忠実でなければ、だれがあなたがたに本当に価値あるものを任せるだろうか。

16:12 また、他人のものについて忠実でなければ、だれがあなたがたのものを与えてくれるだろうか。

16:13 どんな召し使いも二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」


◆イスラエルの牧者

34:1 主の言葉がわたしに臨んだ。

34:2 「人の子よ、イスラエルの牧者たちに対して預言し、牧者である彼らに語りなさい。主なる神はこう言われる。災いだ、自分自身を養うイスラエルの牧者たちは。牧者は群れを養うべきではないか。

34:3 お前たちは乳を飲み、羊毛を身にまとい、肥えた動物を屠るが、群れを養おうとはしない。

34:4 お前たちは弱いものを強めず、病めるものをいやさず、傷ついたものを包んでやらなかった。また、追われたものを連れ戻さず、失われたものを探し求めず、かえって力ずくで、苛酷に群れを支配した。

34:5 彼らは飼う者がいないので散らされ、あらゆる野の獣の餌食となり、ちりぢりになった。

34:6 わたしの群れは、すべての山、すべての高い丘の上で迷う。また、わたしの群れは地の全面に散らされ、だれひとり、探す者もなく、尋ね求める者もない。

34:7 それゆえ、牧者たちよ。主の言葉を聞け。

34:8 わたしは生きている、と主なる神は言われる。まことに、わたしの群れは略奪にさらされ、わたしの群れは牧者がいないため、あらゆる野の獣の餌食になろうとしているのに、わたしの牧者たちは群れを探しもしない。牧者は群れを養わず、自分自身を養っている。

34:9 それゆえ牧者たちよ、主の言葉を聞け。

34:10 主なる神はこう言われる。見よ、わたしは牧者たちに立ち向かう。わたしの群れを彼らの手から求め、彼らに群れを飼うことをやめさせる。牧者たちが、自分自身を養うことはもはやできない。わたしが彼らの口から群れを救い出し、彼らの餌食にはさせないからだ。

34:11 まことに、主なる神はこう言われる。見よ、わたしは自ら自分の群れを探し出し、彼らの世話をする。

34:12 牧者が、自分の羊がちりぢりになっているときに、その群れを探すように、わたしは自分の羊を探す。わたしは雲と密雲の日に散らされた群れを、すべての場所から救い出す。

34:13 わたしは彼らを諸国の民の中から連れ出し、諸国から集めて彼らの土地に導く。わたしはイスラエルの山々、谷間、また居住地で彼らを養う。

34:14 わたしは良い牧草地で彼らを養う。イスラエルの高い山々は彼らの牧場となる。彼らはイスラエルの山々で憩い、良い牧場と肥沃な牧草地で養われる。

34:15 わたしがわたしの群れを養い、憩わせる、と主なる神は言われる。

34:16 わたしは失われたものを尋ね求め、追われたものを連れ戻し、傷ついたものを包み、弱ったものを強くする。しかし、肥えたものと強いものを滅ぼす。わたしは公平をもって彼らを養う。

34:17 お前たち、わたしの群れよ。主なる神はこう言われる。わたしは羊と羊、雄羊と雄山羊との間を裁く。

34:18 お前たちは良い牧草地で養われていながら、牧草の残りを足で踏み荒らし、自分たちは澄んだ水を飲みながら、残りを足でかき回すことは、小さいことだろうか。

34:19 わたしの群れは、お前たちが足で踏み荒らした草を食べ、足でかき回した水を飲んでいる。

34:20 それゆえ、主なる神は彼らにこう言われる。わたし自身が、肥えた羊とやせた羊の間を裁く。

34:21 お前たちは、脇腹と肩ですべての弱いものを押しのけ、角で突き飛ばし、ついには外へ追いやった。

34:22 しかし、わたしはわが群れを救い、二度と略奪にさらされないようにする。そして、羊と羊との間を裁く。

34:23 わたしは彼らのために一人の牧者を起こし、彼らを牧させる。それは、わが僕ダビデである。彼は彼らを養い、その牧者となる。

34:24 また、主であるわたしが彼らの神となり、わが僕ダビデが彼らの真ん中で君主となる。主であるわたしがこれを語る。

34:25 わたしは彼らと平和の契約を結ぶ。悪い獣をこの土地から断ち、彼らが荒れ野においても安んじて住み、森の中でも眠れるようにする。

34:26 わたしは、彼らとわたしの丘の周囲に祝福を与え、季節に従って雨を降らせる。それは祝福の雨となる。

34:27 野の木は実を結び、地は産物を生じ、彼らは自分の土地に安んじていることができる。わたしが彼らの軛の棒を折り、彼らを奴隷にした者の手から救い出すとき、彼らはわたしが主であることを知るようになる。

34:28 彼らは二度と諸国民の略奪に遭うことなく、この土地の獣も彼らを餌食にしない。彼らは安らかに住み、彼らを恐れさせるものはない。

34:29 わたしは彼らのためにすぐれた苗床を起こす。この土地には二度と凶作が臨むことはなく、彼らが諸国民に辱められることは二度とない。

34:30 そのとき、彼らはわたしが彼らと共にいる主なる神であり、彼らはわが民イスラエルの家であることを知るようになる、と主なる神は言われる。

34:31 お前たちはわたしの群れ、わたしの牧草地の群れである。お前たちは人間であり、わたしはお前たちの神である」と主なる神は言われる。




◆二羽の鷲とぶどうの木

17:1 主の言葉がわたしに臨んだ。

17:2 「人の子よ、イスラエルの家に向かって謎をかけ、たとえを語りなさい。

17:3 あなたは言わねばならない。主なる神はこう言われる。大きな翼と長い羽をもち/彩り豊かな羽毛に覆われた大鷲が/レバノンに飛来する。その鷲はレバノン杉の梢を切り取り

17:4 その頂の若い枝を折って/商業の地に運び、商人の町に置いた。

17:5 また、その地の種を取って苗床に蒔き/苗を豊かな水のほとりに柳のように植えた。

17:6 やがてそれは育ち/低く生い茂るぶどうの木となった。その枝は鷲の方に向かって伸び/根はその鷲の下に張り/若枝を広げ、つるの伸びたぶどうの木となった。

17:7 また、もう一羽の大鷲がいた。これも大きな翼と多くの羽毛を持っていた。このぶどうの木は/その植えられていた場所から/根をこの鷲の方に向け/若枝をこの鷲の方に伸ばして/水を得ようとした。

17:8 このぶどうの木は/枝を伸ばし、実を結ぶ/立派なぶどうの木となるように/水の豊かなよい地に植えられていた。

17:9 語れ。主なる神はこう言われる。このぶどうの木は成長するだろうか。その根は引き抜かれ/実はもぎ取られないだろうか。芽生えた葉はすべてしおれてしまわないだろうか。それはしおれてしまう。それを根から引き抜くのに/大きな力も、多くの人も必要としない。

17:10 それは植えられはしたが/果たして成長するだろうか。東風が吹きつけたなら/しおれてしまわないだろうか。その芽を出した場所で、しおれるであろう。

17:11 主なる神の言葉がわたしに臨んだ。

17:12 さあ、この反逆の家に語りなさい。このたとえが何を意味するか、お前たちには分からないのか。バビロンの王がエルサレムに来て、王とその家来たちを捕らえ、彼らをバビロンへ連れて行った。

17:13 そして、王の子らの一人を選び、これと契約を結び、誓いを立てさせ、更に、この国の有力者をも連れて行った。

17:14 それは、この王国が高ぶることなく従順になり、契約を守り続けるようにさせるためであった。

17:15 しかし、彼は王に背き、エジプトに使者を送って馬と軍勢を得ようとした。果たして、それでうまくいくだろうか。こんなことをして助かるだろうか。契約を破っておきながら、助かるだろうか。

17:16 わたしは生きている、と主なる神は言われる。彼は、自分を王位につけた大王に対する誓いを軽んじ、彼との契約を破ったので、大王の国バビロンで必ず死ぬ。

17:17 戦いになって、塁が築かれ、堡塁が建てられ、多くの命が滅ぼされようとも、ファラオは彼のために、強力な軍隊や多数の兵隊をもって戦いはしない。

17:18 彼は誓いを軽んじ、契約を破った。彼は約束をしながら、これらすべての事を行った。彼は逃れることができない。

17:19 それゆえ、主なる神はこう言われる。わたしは生きている。わたしは、彼が軽んじたわたしの誓いと、彼が破ったわたしの契約とを、必ず彼の頭上に報いる。

17:20 わたしは彼の上に網を広げ、彼はわたしの罠にかかる。わたしは彼をバビロンへ連れて行き、彼がわたしに対して行った背信のゆえに、その地で彼を裁く。

17:21 彼の全軍の中で、逃れた者もすべて剣に倒れ、更に残った者がいても四方に散らされる。そのとき、お前たちは、主であるわたしが語ったことを知るようになる。

17:22 主なる神はこう言われる。わたしは高いレバノン杉の梢を切り取って植え、その柔らかい若枝を折って、高くそびえる山の上に移し植える。

17:23 イスラエルの高い山にそれを移し植えると、それは枝を伸ばし実をつけ、うっそうとしたレバノン杉となり、あらゆる鳥がそのもとに宿り、翼のあるものはすべてその枝の陰に住むようになる。

17:24 そのとき、野のすべての木々は、主であるわたしが、高い木を低くし、低い木を高くし、また生き生きとした木を枯らし、枯れた木を茂らせることを知るようになる。」主であるわたしがこれを語り、実行する。



◆律法学者とファリサイ派の人々を非難する

23:1 それから、イエスは群衆と弟子たちにお話しになった。

23:2 「律法学者たちやファリサイ派の人々は、モーセの座に着いている。

23:3 だから、彼らが言うことは、すべて行い、また守りなさい。しかし、彼らの行いは、見倣ってはならない。言うだけで、実行しないからである。

23:4 彼らは背負いきれない重荷をまとめ、人の肩に載せるが、自分ではそれを動かすために、指一本貸そうともしない。

23:5 そのすることは、すべて人に見せるためである。聖句の入った小箱を大きくしたり、衣服の房を長くしたりする。

23:6 宴会では上座、会堂では上席に座ることを好み、

23:7 また、広場で挨拶されたり、『先生』と呼ばれたりすることを好む。

23:8 だが、あなたがたは『先生』と呼ばれてはならない。あなたがたの師は一人だけで、あとは皆兄弟なのだ。

23:9 また、地上の者を『父』と呼んではならない。あなたがたの父は天の父おひとりだけだ。

23:10 『教師』と呼ばれてもいけない。あなたがたの教師はキリスト一人だけである。

23:11 あなたがたのうちでいちばん偉い人は、仕える者になりなさい。

23:12 だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる。

23:13 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。人々の前で天の国を閉ざすからだ。自分が入らないばかりか、入ろうとする人をも入らせない。

23:14 (†底本に節が欠落 異本訳)律法学者とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。やもめの家を食い物にし、見せかけの長い祈りをする。だからあなたたちは、人一倍厳しい裁きを受けることになる。

23:15 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。改宗者を一人つくろうとして、海と陸を巡り歩くが、改宗者ができると、自分より倍も悪い地獄の子にしてしまうからだ。

23:16 ものの見えない案内人、あなたたちは不幸だ。あなたたちは、『神殿にかけて誓えば、その誓いは無効である。だが、神殿の黄金にかけて誓えば、それは果たさねばならない』と言う。

23:17 愚かで、ものの見えない者たち、黄金と、黄金を清める神殿と、どちらが尊いか。

23:18 また、『祭壇にかけて誓えば、その誓いは無効である。その上の供え物にかけて誓えば、それは果たさねばならない』と言う。

23:19 ものの見えない者たち、供え物と、供え物を清くする祭壇と、どちらが尊いか。

23:20 祭壇にかけて誓う者は、祭壇とその上のすべてのものにかけて誓うのだ。

23:21 神殿にかけて誓う者は、神殿とその中に住んでおられる方にかけて誓うのだ。

23:22 天にかけて誓う者は、神の玉座とそれに座っておられる方にかけて誓うのだ。

23:23 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。薄荷、いのんど、茴香の十分の一は献げるが、律法の中で最も重要な正義、慈悲、誠実はないがしろにしているからだ。これこそ行うべきことである。もとより、十分の一の献げ物もないがしろにしてはならないが。

23:24 ものの見えない案内人、あなたたちはぶよ一匹さえも漉して除くが、らくだは飲み込んでいる。

23:25 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。杯や皿の外側はきれいにするが、内側は強欲と放縦で満ちているからだ。

23:26 ものの見えないファリサイ派の人々、まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。

23:27 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。白く塗った墓に似ているからだ。外側は美しく見えるが、内側は死者の骨やあらゆる汚れで満ちている。

23:28 このようにあなたたちも、外側は人に正しいように見えながら、内側は偽善と不法で満ちている。

23:29 律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。預言者の墓を建てたり、正しい人の記念碑を飾ったりしているからだ。

23:30 そして、『もし先祖の時代に生きていても、預言者の血を流す側にはつかなかったであろう』などと言う。

23:31 こうして、自分が預言者を殺した者たちの子孫であることを、自ら証明している。

23:32 先祖が始めた悪事の仕上げをしたらどうだ。

23:33 蛇よ、蝮の子らよ、どうしてあなたたちは地獄の罰を免れることができようか。

23:34 だから、わたしは預言者、知者、学者をあなたたちに遣わすが、あなたたちはその中のある者を殺し、十字架につけ、ある者を会堂で鞭打ち、町から町へと追い回して迫害する。

23:35 こうして、正しい人アベルの血から、あなたたちが聖所と祭壇の間で殺したバラキアの子ゼカルヤの血に至るまで、地上に流された正しい人の血はすべて、あなたたちにふりかかってくる。

23:36 はっきり言っておく。これらのことの結果はすべて、今の時代の者たちにふりかかってくる。」



◆イエスはまことのぶどうの木

15:1 「わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫である。

15:2 わたしにつながっていながら、実を結ばない枝はみな、父が取り除かれる。しかし、実を結ぶものはみな、いよいよ豊かに実を結ぶように手入れをなさる。

15:3 わたしの話した言葉によって、あなたがたは既に清くなっている。

15:4 わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。ぶどうの枝が、木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができないように、あなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない。

15:5 わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。わたしを離れては、あなたがたは何もできないからである。

15:6 わたしにつながっていない人がいれば、枝のように外に投げ捨てられて枯れる。そして、集められ、火に投げ入れられて焼かれてしまう。

15:7 あなたがたがわたしにつながっており、わたしの言葉があなたがたの内にいつもあるならば、望むものを何でも願いなさい。そうすればかなえられる。

15:8 あなたがたが豊かに実を結び、わたしの弟子となるなら、それによって、わたしの父は栄光をお受けになる。

15:9 父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい。

15:10 わたしが父の掟を守り、その愛にとどまっているように、あなたがたも、わたしの掟を守るなら、わたしの愛にとどまっていることになる。

15:11 これらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたの内にあり、あなたがたの喜びが満たされるためである。

15:12 わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟である。

15:13 友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。

15:14 わたしの命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。

15:15 もはや、わたしはあなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人が何をしているか知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼ぶ。父から聞いたことをすべてあなたがたに知らせたからである。

15:16 あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。

15:17 互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である。」


2022/11/13




6:8 彼らのまねをしてはならない。あなたがたの父は、願う前から、あなたがたに必要なものをご存じなのだ。



◆罪深い女を赦す

7:36 さて、あるファリサイ派の人が、一緒に食事をしてほしいと願ったので、イエスはその家に入って食事の席に着かれた。

7:37 この町に一人の罪深い女がいた。イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壺を持って来て、

7:38 後ろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った。

7:39 イエスを招待したファリサイ派の人はこれを見て、「この人がもし預言者なら、自分に触れている女がだれで、どんな人か分かるはずだ。罪深い女なのに」と思った。

7:40 そこで、イエスがその人に向かって、「シモン、あなたに言いたいことがある」と言われると、シモンは、「先生、おっしゃってください」と言った。

7:41 イエスはお話しになった。「ある金貸しから、二人の人が金を借りていた。一人は五百デナリオン、もう一人は五十デナリオンである。

7:42 二人には返す金がなかったので、金貸しは両方の借金を帳消しにしてやった。二人のうち、どちらが多くその金貸しを愛するだろうか。」

7:43 シモンは、「帳消しにしてもらった額の多い方だと思います」と答えた。イエスは、「そのとおりだ」と言われた。

7:44 そして、女の方を振り向いて、シモンに言われた。「この人を見ないか。わたしがあなたの家に入ったとき、あなたは足を洗う水もくれなかったが、この人は涙でわたしの足をぬらし、髪の毛でぬぐってくれた。

7:45 あなたはわたしに接吻の挨拶もしなかったが、この人はわたしが入って来てから、わたしの足に接吻してやまなかった。

7:46 あなたは頭にオリーブ油を塗ってくれなかったが、この人は足に香油を塗ってくれた。

7:47 だから、言っておく。この人が多くの罪を赦されたことは、わたしに示した愛の大きさで分かる。赦されることの少ない者は、愛することも少ない。」

7:48 そして、イエスは女に、「あなたの罪は赦された」と言われた。

7:49 同席の人たちは、「罪まで赦すこの人は、いったい何者だろう」と考え始めた。

7:50 イエスは女に、「あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい」と言われた。






◆生まれつきの盲人をいやす

9:1 さて、イエスは通りすがりに、生まれつき目の見えない人を見かけられた。

9:2 弟子たちがイエスに尋ねた。「ラビ、この人が生まれつき目が見えないのは、だれが罪を犯したからですか。本人ですか。それとも、両親ですか。」

9:3 イエスはお答えになった。「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。

9:4 わたしたちは、わたしをお遣わしになった方の業を、まだ日のあるうちに行わねばならない。だれも働くことのできない夜が来る。

9:5 わたしは、世にいる間、世の光である。」

9:6 こう言ってから、イエスは地面に唾をし、唾で土をこねてその人の目にお塗りになった。

9:7 そして、「シロアム――『遣わされた者』という意味――の池に行って洗いなさい」と言われた。そこで、彼は行って洗い、目が見えるようになって、帰って来た。

9:8 近所の人々や、彼が物乞いであったのを前に見ていた人々が、「これは、座って物乞いをしていた人ではないか」と言った。

9:9 「その人だ」と言う者もいれば、「いや違う。似ているだけだ」と言う者もいた。本人は、「わたしがそうなのです」と言った。

9:10 そこで人々が、「では、お前の目はどのようにして開いたのか」と言うと、

9:11 彼は答えた。「イエスという方が、土をこねてわたしの目に塗り、『シロアムに行って洗いなさい』と言われました。そこで、行って洗ったら、見えるようになったのです。」

9:12 人々が「その人はどこにいるのか」と言うと、彼は「知りません」と言った。



◆一つとなる神の民

37:15 主の言葉がわたしに臨んだ。

37:16 「人の子よ、あなたは一本の木を取り、その上に『ユダおよびそれと結ばれたイスラエルの子らのために』と書き記しなさい。また、別の木をとり、その上には『エフライムの木であるヨセフおよびそれと結ばれたイスラエルの全家のために』と書き記しなさい。

37:17 それらを互いに近づけて一本の木としなさい。それらはあなたの手の中で一つとなる。

37:18 あなたの民の子らがあなたに向かって、『これらはあなたにとって何を意味するのか告げてくれないか』と言うとき、

37:19 彼らに語りなさい。主なる神はこう言われる。わたしはエフライムの手の中にあるヨセフの木、およびそれと結ばれたイスラエルの諸部族を取り、それをユダの木につないで一本の木とする。それらはわたしの手の中で一つとなる。

37:20 あなたがその上に書き記した木は、彼らの目の前であなたの手にある。

37:21 そこで、彼らに語りなさい。主なる神はこう言われる。わたしはイスラエルの子らを、彼らが行っていた国々の中から取り、周囲から集め、彼らの土地に連れて行く。

37:22 わたしはわたしの地、イスラエルの山々で彼らを一つの国とする。一人の王が彼らすべての王となる。彼らは二度と二つの国となることなく、二度と二つの王国に分かれることはない。

37:23 彼らは二度と彼らの偶像や憎むべきもの、もろもろの背きによって汚されることはない。わたしは、彼らが過ちを犯したすべての背信から彼らを救い清める。そして、彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。

37:24 わたしの僕ダビデは彼らの王となり、一人の牧者が彼らすべての牧者となる。彼らはわたしの裁きに従って歩み、わたしの掟を守り行う。

37:25 彼らはわたしがわが僕ヤコブに与えた土地に住む。そこはお前たちの先祖が住んだ土地である。彼らも、その子らも、孫たちも、皆、永遠に至るまでそこに住む。そして、わが僕ダビデが永遠に彼らの支配者となる。

37:26 わたしは彼らと平和の契約を結ぶ。それは彼らとの永遠の契約となる。わたしは彼らの住居を定め、彼らを増し加える。わたしはまた、永遠に彼らの真ん中にわたしの聖所を置く。

37:27 わたしの住まいは彼らと共にあり、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。

37:28 わたしの聖所が永遠に彼らの真ん中に置かれるとき、諸国民は、わたしがイスラエルを聖別する主であることを知るようになる。」


◆巨大な像の夢

2:1 ネブカドネツァル王が即位して二年目のことであった。王は何度か夢を見て不安になり、眠れなくなった。

2:2 王は命令を出して、占い師、祈祷師、まじない師、賢者を呼び出し、自分の夢を説明させようとした。彼らが王の前に進み出ると、

2:3 王は言った。「夢を見たのだが、その夢の意味を知りたくて心が落ち着かない。」

2:4 賢者たちは王にアラム語で答えた。「王様がとこしえまでも生き永らえられますように。どうぞ僕らにその夢をお話しください。解釈を申し上げます。」

2:5 王は賢者たちに答えた。「いいか、わたしの命令は絶対だ。もしお前たちがわたしの見た夢を言い当て、その解釈をしてくれなければ、お前たちの体を八つ裂きにし、お前たちの家も打ち壊す。

2:6 しかし、もしわたしの見た夢を言い当て、正しく解釈してくれれば、ほうびとして贈り物と大いなる名誉を授けよう。だから、その夢を言い当て、解釈してみよ。」

2:7 彼らは繰り返し答えた。「王様、どうぞその夢をお聞かせください。僕らはその解釈をいたしましょう。」

2:8 王は言った。「思ったとおりだ。わたしの命令が必ず実行されることを知っているので、時間を稼ごうとしているのだ。

2:9 その夢を話して聞かせることができなければ、お前たちに下される判決は今言ったとおりだ。だから、わたしの前でうそをついたり、いいかげんなことを述べ立てたりして、わたしの考えが変わるまで時を稼ごうとしているにちがいない。さあ、夢を話してみよ。そうすれば、解釈できるかどうかも分かるだろう。」

2:10 賢者たちは王に答えた。「王様のお求めに応じることのできる者は、この地上にはおりません。大王や支配者の中のだれも、そのようなことを占い師、祈祷師、賢者に求めたことはございません。

2:11 王様のお求めになることは難しく、これに応じることのできるのは、人間と住まいを共になさらぬ神々だけでございましょう。」

2:12 王は激しく怒り、憤慨し、バビロンの知者を皆殺しにするよう命令した。

2:13 知者を処刑する定めが出されたので、人々はダニエルとその同僚をも殺そうとして探した。

2:14 バビロンの知者を殺そうと出て来た侍従長アルヨクにダニエルは思慮深く賢明に応対し、

2:15 この王の高官アルヨクに尋ねた。「どうして王様はこのような厳しい命令を出されたのですか。」アルヨクはダニエルに事情を説明した。

2:16 ダニエルは王のもとに行って、願った。「しばらくの時をいただけますなら、解釈いたします。」

2:17 ダニエルは家に帰り、仲間のハナンヤ、ミシャエル、アザルヤに事情を説明した。

2:18 そして、他のバビロンの賢者と共に殺されることのないよう、天の神に憐れみを願い、その夢の秘密を求めて祈った。

2:19 すると、夜の幻によってその秘密がダニエルに明かされた。ダニエルは天の神をたたえ、

2:20 こう祈った。「神の御名をたたえよ、世々とこしえに。知恵と力は神のもの。

2:21 神は時を移し、季節を変え/王を退け、王を立て/知者に知恵を、識者に知識を与えられる。

2:22 奥義と秘義を現し/闇にひそむものを知り/光は御もとに宿る。

2:23 わたしの父祖の神よ、感謝と賛美をささげます。知恵と力をわたしに授け/今、願いをかなえ/王の望むことを知らせてくださいました。」

2:24 それから、ダニエルはバビロンの知者皆殺しの命を受けていたアルヨクのもとに行って、こう言った。「バビロンの知者を殺さないでください。わたしを王様のもとに連れて行ってくだされば、王様に解釈を申し上げます。」

2:25 そこで、アルヨクはおそるおそるダニエルを王のもとに連れて出て、こう言った。「ユダの捕囚の中に、一人の男が見つかりました。王様に解釈を申し上げると言っております。」

2:26 王はベルテシャツァルの名を持つダニエルに尋ねた。「わたしの見た夢を言い当て、それを解釈してくれると言うのか。」

2:27 ダニエルは王に答えた。「王様がお求めになっている秘密の説明は、知者、祈祷師、占い師、星占い師にはできません。

2:28 だが、秘密を明かす天の神がおられ、この神が将来何事が起こるのかをネブカドネツァル王に知らせてくださったのです。王様の夢、お眠りになっていて頭に浮かんだ幻を申し上げましょう。

2:29 お休みになって先々のことを思いめぐらしておられた王様に、神は秘密を明かし、将来起こるべきことを知らせようとなさったのです。

2:30 その秘密がわたしに明かされたのは、命あるものすべてにまさる知恵がわたしにあるからではなく、ただ王様にその解釈を申し上げ、王様が心にある思いをよく理解なさるようお助けするためだったのです。

2:31 王様、あなたは一つの像を御覧になりました。それは巨大で、異常に輝き、あなたの前に立ち、見るも恐ろしいものでした。

2:32 それは頭が純金、胸と腕が銀、腹と腿が青銅、

2:33 すねが鉄、足は一部が鉄、一部が陶土でできていました。

2:34 見ておられると、一つの石が人手によらずに切り出され、その像の鉄と陶土の足を打ち砕きました。

2:35 鉄も陶土も、青銅も銀も金も共に砕け、夏の打穀場のもみ殻のようになり、風に吹き払われ、跡形もなくなりました。その像を打った石は大きな山となり、全地に広がったのです。

2:36 これが王様の御覧になった夢です。さて、その解釈をいたしましょう。

2:37 王様、あなたはすべての王の王です。天の神はあなたに、国と権威と威力と威光を授け、

2:38 人間も野の獣も空の鳥も、どこに住んでいようとみなあなたの手にゆだね、このすべてを治めさせられました。すなわち、あなたがその金の頭なのです。

2:39 あなたのあとに他の国が興りますが、これはあなたに劣るもの。その次に興る第三の国は青銅で、全地を支配します。

2:40 第四の国は鉄のように強い。鉄はすべてを打ち砕きますが、あらゆるものを破壊する鉄のように、この国は破壊を重ねます。

2:41 足と足指は一部が陶工の用いる陶土、一部が鉄であるのを御覧になりましたが、そのようにこの国は分裂しています。鉄が柔らかい陶土と混じっているのを御覧になったように、この国には鉄の強さもあります。

2:42 足指は一部が鉄、一部が陶土です。すなわち、この国には強い部分もあれば、もろい部分もあるのです。

2:43 また、鉄が柔らかい陶土と混じり合っているのを御覧になったように、人々は婚姻によって混じり合います。しかし、鉄が陶土と溶け合うことがないように、ひとつになることはありません。

2:44 この王たちの時代に、天の神は一つの国を興されます。この国は永遠に滅びることなく、その主権は他の民の手に渡ることなく、すべての国を打ち滅ぼし、永遠に続きます。

2:45 山から人手によらず切り出された石が、鉄、青銅、陶土、銀、金を打つのを御覧になりましたが、それによって、偉大な神は引き続き起こることを王様にお知らせになったのです。この夢は確かであり、解釈もまちがいございません。」

2:46 これを聞いたネブカドネツァルはひれ伏してダニエルを拝し、献げ物と香を彼に供えさせた。

2:47 王はダニエルに言った。「あなたがこの秘密を明かすことができたからには、あなたたちの神はまことに神々の神、すべての王の主、秘密を明かす方にちがいない。」

2:48 王はダニエルを高い位につけ、多くのすばらしい贈り物を与え、バビロン全州を治めさせ、バビロンの知者すべての上に長官として立てた。

2:49 ダニエルは王に願って、シャドラク、メシャク、アベド・ネゴをバビロン州の行政官に任命してもらった。ダニエル自身は王宮にとどまった。






◆「種を蒔く人」のたとえ

13:1 その日、イエスは家を出て、湖のほとりに座っておられた。

13:2 すると、大勢の群衆がそばに集まって来たので、イエスは舟に乗って腰を下ろされた。群衆は皆岸辺に立っていた。

13:3 イエスはたとえを用いて彼らに多くのことを語られた。「種を蒔く人が種蒔きに出て行った。

13:4 蒔いている間に、ある種は道端に落ち、鳥が来て食べてしまった。

13:5 ほかの種は、石だらけで土の少ない所に落ち、そこは土が浅いのですぐ芽を出した。

13:6 しかし、日が昇ると焼けて、根がないために枯れてしまった。

13:7 ほかの種は茨の間に落ち、茨が伸びてそれをふさいでしまった。

13:8 ところが、ほかの種は、良い土地に落ち、実を結んで、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。

13:9 耳のある者は聞きなさい。」

◆たとえを用いて話す理由

13:10 弟子たちはイエスに近寄って、「なぜ、あの人たちにはたとえを用いてお話しになるのですか」と言った。

13:11 イエスはお答えになった。「あなたがたには天の国の秘密を悟ることが許されているが、あの人たちには許されていないからである。

13:12 持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。

13:13 だから、彼らにはたとえを用いて話すのだ。見ても見ず、聞いても聞かず、理解できないからである。

13:14 イザヤの預言は、彼らによって実現した。『あなたたちは聞くには聞くが、決して理解せず、/見るには見るが、決して認めない。

13:15 この民の心は鈍り、/耳は遠くなり、/目は閉じてしまった。こうして、彼らは目で見ることなく、/耳で聞くことなく、/心で理解せず、悔い改めない。わたしは彼らをいやさない。』

13:16 しかし、あなたがたの目は見ているから幸いだ。あなたがたの耳は聞いているから幸いだ。

13:17 はっきり言っておく。多くの預言者や正しい人たちは、あなたがたが見ているものを見たかったが、見ることができず、あなたがたが聞いているものを聞きたかったが、聞けなかったのである。」

◆「種を蒔く人」のたとえの説明

13:18 「だから、種を蒔く人のたとえを聞きなさい。

13:19 だれでも御国の言葉を聞いて悟らなければ、悪い者が来て、心の中に蒔かれたものを奪い取る。道端に蒔かれたものとは、こういう人である。

13:20 石だらけの所に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて、すぐ喜んで受け入れるが、

13:21 自分には根がないので、しばらくは続いても、御言葉のために艱難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまう人である。

13:22 茨の中に蒔かれたものとは、御言葉を聞くが、世の思い煩いや富の誘惑が御言葉を覆いふさいで、実らない人である。

13:23 良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて悟る人であり、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結ぶのである。」

◆「毒麦」のたとえ

13:24 イエスは、別のたとえを持ち出して言われた。「天の国は次のようにたとえられる。ある人が良い種を畑に蒔いた。

13:25 人々が眠っている間に、敵が来て、麦の中に毒麦を蒔いて行った。

13:26 芽が出て、実ってみると、毒麦も現れた。

13:27 僕たちが主人のところに来て言った。『だんなさま、畑には良い種をお蒔きになったではありませんか。どこから毒麦が入ったのでしょう。』

13:28 主人は、『敵の仕業だ』と言った。そこで、僕たちが、『では、行って抜き集めておきましょうか』と言うと、

13:29 主人は言った。『いや、毒麦を集めるとき、麦まで一緒に抜くかもしれない。

13:30 刈り入れまで、両方とも育つままにしておきなさい。刈り入れの時、「まず毒麦を集め、焼くために束にし、麦の方は集めて倉に入れなさい」と、刈り取る者に言いつけよう。』」

◆「からし種」と「パン種」のたとえ

13:31 イエスは、別のたとえを持ち出して、彼らに言われた。「天の国はからし種に似ている。人がこれを取って畑に蒔けば、

13:32 どんな種よりも小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」

13:33 また、別のたとえをお話しになった。「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」

◆たとえを用いて語る

13:34 イエスはこれらのことをみな、たとえを用いて群衆に語られ、たとえを用いないでは何も語られなかった。

13:35 それは、預言者を通して言われていたことが実現するためであった。「わたしは口を開いてたとえを用い、/天地創造の時から隠されていたことを告げる。」


◆偽善に気をつけさせる

12:1 とかくするうちに、数えきれないほどの群衆が集まって来て、足を踏み合うほどになった。イエスは、まず弟子たちに話し始められた。「ファリサイ派の人々のパン種に注意しなさい。それは偽善である。

12:2 覆われているもので現されないものはなく、隠されているもので知られずに済むものはない。

12:3 だから、あなたがたが暗闇で言ったことはみな、明るみで聞かれ、奥の間で耳にささやいたことは、屋根の上で言い広められる。」

◆恐るべき者

12:4 「友人であるあなたがたに言っておく。体を殺しても、その後、それ以上何もできない者どもを恐れてはならない。

12:5 だれを恐れるべきか、教えよう。それは、殺した後で、地獄に投げ込む権威を持っている方だ。そうだ。言っておくが、この方を恐れなさい。

12:6 五羽の雀が二アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、神がお忘れになるようなことはない。

12:7 それどころか、あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。」

◆イエスの仲間であると言い表す

12:8 「言っておくが、だれでも人々の前で自分をわたしの仲間であると言い表す者は、人の子も神の天使たちの前で、その人を自分の仲間であると言い表す。

12:9 しかし、人々の前でわたしを知らないと言う者は、神の天使たちの前で知らないと言われる。

12:10 人の子の悪口を言う者は皆赦される。しかし、聖霊を冒涜する者は赦されない。

12:11 会堂や役人、権力者のところに連れて行かれたときは、何をどう言い訳しようか、何を言おうかなどと心配してはならない。

12:12 言うべきことは、聖霊がそのときに教えてくださる。」

◆「愚かな金持ち」のたとえ

12:13 群衆の一人が言った。「先生、わたしにも遺産を分けてくれるように兄弟に言ってください。」

12:14 イエスはその人に言われた。「だれがわたしを、あなたがたの裁判官や調停人に任命したのか。」

12:15 そして、一同に言われた。「どんな貪欲にも注意を払い、用心しなさい。有り余るほど物を持っていても、人の命は財産によってどうすることもできないからである。」

12:16 それから、イエスはたとえを話された。「ある金持ちの畑が豊作だった。

12:17 金持ちは、『どうしよう。作物をしまっておく場所がない』と思い巡らしたが、

12:18 やがて言った。『こうしよう。倉を壊して、もっと大きいのを建て、そこに穀物や財産をみなしまい、

12:19 こう自分に言ってやるのだ。「さあ、これから先何年も生きて行くだけの蓄えができたぞ。ひと休みして、食べたり飲んだりして楽しめ」と。』

12:20 しかし神は、『愚かな者よ、今夜、お前の命は取り上げられる。お前が用意した物は、いったいだれのものになるのか』と言われた。

12:21 自分のために富を積んでも、神の前に豊かにならない者はこのとおりだ。」

◆思い悩むな

12:22 それから、イエスは弟子たちに言われた。「だから、言っておく。命のことで何を食べようか、体のことで何を着ようかと思い悩むな。

12:23 命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切だ。

12:24 烏のことを考えてみなさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、納屋も倉も持たない。だが、神は烏を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりもどれほど価値があることか。

12:25 あなたがたのうちのだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。

12:26 こんなごく小さな事さえできないのに、なぜ、ほかの事まで思い悩むのか。

12:27 野原の花がどのように育つかを考えてみなさい。働きもせず紡ぎもしない。しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

12:28 今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことである。信仰の薄い者たちよ。

12:29 あなたがたも、何を食べようか、何を飲もうかと考えてはならない。また、思い悩むな。

12:30 それはみな、世の異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの父は、これらのものがあなたがたに必要なことをご存じである。

12:31 ただ、神の国を求めなさい。そうすれば、これらのものは加えて与えられる。

12:32 小さな群れよ、恐れるな。あなたがたの父は喜んで神の国をくださる。

12:33 自分の持ち物を売り払って施しなさい。擦り切れることのない財布を作り、尽きることのない富を天に積みなさい。そこは、盗人も近寄らず、虫も食い荒らさない。

12:34 あなたがたの富のあるところに、あなたがたの心もあるのだ。」


◆異邦人の救い

11:11 では、尋ねよう。ユダヤ人がつまずいたとは、倒れてしまったということなのか。決してそうではない。かえって、彼らの罪によって異邦人に救いがもたらされる結果になりましたが、それは、彼らにねたみを起こさせるためだったのです。

11:12 彼らの罪が世の富となり、彼らの失敗が異邦人の富となるのであれば、まして彼らが皆救いにあずかるとすれば、どんなにかすばらしいことでしょう。

11:13 では、あなたがた異邦人に言います。わたしは異邦人のための使徒であるので、自分の務めを光栄に思います。

11:14 何とかして自分の同胞にねたみを起こさせ、その幾人かでも救いたいのです。

11:15 もし彼らの捨てられることが、世界の和解となるならば、彼らが受け入れられることは、死者の中からの命でなくて何でしょう。

11:16 麦の初穂が聖なるものであれば、練り粉全体もそうであり、根が聖なるものであれば、枝もそうです。

11:17 しかし、ある枝が折り取られ、野生のオリーブであるあなたが、その代わりに接ぎ木され、根から豊かな養分を受けるようになったからといって、

11:18 折り取られた枝に対して誇ってはなりません。誇ったところで、あなたが根を支えているのではなく、根があなたを支えているのです。

11:19 すると、あなたは、「枝が折り取られたのは、わたしが接ぎ木されるためだった」と言うでしょう。

11:20 そのとおりです。ユダヤ人は、不信仰のために折り取られましたが、あなたは信仰によって立っています。思い上がってはなりません。むしろ恐れなさい。

11:21 神は、自然に生えた枝を容赦されなかったとすれば、恐らくあなたをも容赦されないでしょう。

11:22 だから、神の慈しみと厳しさを考えなさい。倒れた者たちに対しては厳しさがあり、神の慈しみにとどまるかぎり、あなたに対しては慈しみがあるのです。もしとどまらないなら、あなたも切り取られるでしょう。

11:23 彼らも、不信仰にとどまらないならば、接ぎ木されるでしょう。神は、彼らを再び接ぎ木することがおできになるのです。

11:24 もしあなたが、もともと野生であるオリーブの木から切り取られ、元の性質に反して、栽培されているオリーブの木に接ぎ木されたとすれば、まして、元からこのオリーブの木に付いていた枝は、どれほどたやすく元の木に接ぎ木されることでしょう。

◆イスラエルの再興

11:25 兄弟たち、自分を賢い者とうぬぼれないように、次のような秘められた計画をぜひ知ってもらいたい。すなわち、一部のイスラエル人がかたくなになったのは、異邦人全体が救いに達するまでであり、

11:26 こうして全イスラエルが救われるということです。次のように書いてあるとおりです。「救う方がシオンから来て、/ヤコブから不信心を遠ざける。

11:27 これこそ、わたしが、彼らの罪を取り除くときに、/彼らと結ぶわたしの契約である。」

11:28 福音について言えば、イスラエル人は、あなたがたのために神に敵対していますが、神の選びについて言えば、先祖たちのお陰で神に愛されています。

11:29 神の賜物と招きとは取り消されないものなのです。

11:30 あなたがたは、かつては神に不従順でしたが、今は彼らの不従順によって憐れみを受けています。

11:31 それと同じように、彼らも、今はあなたがたが受けた憐れみによって不従順になっていますが、それは、彼ら自身も今憐れみを受けるためなのです。

11:32 神はすべての人を不従順の状態に閉じ込められましたが、それは、すべての人を憐れむためだったのです。

11:33 ああ、神の富と知恵と知識のなんと深いことか。だれが、神の定めを究め尽くし、神の道を理解し尽くせよう。

11:34 「いったいだれが主の心を知っていたであろうか。だれが主の相談相手であっただろうか。

11:35 だれがまず主に与えて、/その報いを受けるであろうか。」

11:36 すべてのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっているのです。栄光が神に永遠にありますように、アーメン。






2022/11/08



4:31 あなたの神、主は憐れみ深い神であり、あなたを見捨てることも滅ぼすことも、あなたの先祖に誓われた契約を忘れられることもないからである。

4:32 あなたに先立つ遠い昔、神が地上に人間を創造された最初の時代にさかのぼり、また天の果てから果てまで尋ねてみるがよい。これほど大いなることがかつて起こったであろうか。あるいは、そのようなことを聞いたことがあろうか。




36:5 まことに神は力強く、たゆむことなく/力強く、知恵に満ちておられる。

36:6 神に逆らう者を生かしてはおかず/貧しい人に正しい裁きをしてくださる。

36:7 神に従う人から目を離すことなく/王者と共に座につかせ/とこしえに、彼らを高められる。

36:8 捕われの身となって足枷をはめられ/苦悩の縄に縛られている人があれば

36:9 その行いを指摘し/その罪の重さを指し示される。

36:10 その耳を開いて戒め/悪い行いを改めるように諭される。

36:11 もし、これに耳を傾けて従うなら/彼らはその日々を幸いのうちに/年月を恵みのうちに全うすることができる。

36:12 しかし、これに耳を傾けなければ/死の川を渡り、愚か者のまま息絶える。

36:13 神を無視する心を持つ者は/鎖につながれていても/怒りに燃え、助けを求めようとしない。

36:14 彼らの魂は若いうちに死を迎え/命は神殿男娼のように短い。

36:15 神は貧しい人をその貧苦を通して救い出し/苦悩の中で耳を開いてくださる。

36:16 神はあなたにも/苦難の中から出ようとする気持を与え/苦難に代えて広い所でくつろがせ/あなたのために食卓を整え/豊かな食べ物を備えてくださるのだ。

36:17 あなたが罪人の受ける刑に服するなら/裁きの正しさが保たれるだろう。

36:18 だから注意せよ/富の力に惑わされないように。身代金が十分あるからといって/道を誤らないように。

36:19 苦難を経なければ、どんなに叫んでも/力を尽くしても、それは役に立たない。

36:20 夜をあえぎ求めるな。人々がその場で消え去らねばならない夜を。

36:21 警戒せよ/悪い行いに顔を向けないように。苦悩によって試されているのは/まさにこのためなのだ。

36:22 まことに神は力に秀でている。神のような教師があるだろうか。

36:23 誰が神の道を見張り/「あなたのすることは悪い」と言えようか。

36:24 世の人は神の御業に賛美の歌をうたう。あなたも心して、ほめたたえよ。

36:25 人は皆、御業を仰ぎ/はるかかなたから望み見ている。

36:26 まことに神は偉大、神を知ることはできず/その齢を数えることもできない。

36:27 神は水滴を御もとに集め/霧のような雨を降らす。

36:28 雲は雨となって滴り/多くの人の上に降り注ぐ。

36:29 どのように雨雲が広がり/神の仮庵が雷鳴をとどろかせるかを/悟りうる者があろうか。

36:30 神はその上に光を放ち/海の根を覆われる。

36:31 それによって諸国の民を治め/豊かに食べ物を与えられる。

36:32 神は御手に稲妻の光をまとい/的を定め、それに指令し

36:33 御自分の思いを表される。悪に対する激しい怒りを。




24:1 悪者のことに心を燃やすな/彼らと共にいることを望むな。

24:2 悪者が心に思いめぐらすのは暴力。唇が語るのは労苦を引き起こすこと。

24:3 家は知恵によって築かれ、英知によって固く立つ。

24:4 知識は部屋を満たし、貴く喜ばしい財産となる。

24:5 知恵ある男は勇敢にふるまい/知識ある男は力を発揮する。

24:6 戦争には指揮する力が必要であり/勝利を得るためには作戦を練るべきだ。

24:7 無知な者に知恵は高尚すぎる。城門で口を開くべきではない。

24:8 悪意ある考えを持つ者は陰謀家と呼ばれる。

24:9 無知の謀は過ちとされる。不遜な態度は人に憎まれる。

24:10 苦難の襲うとき気力を失い、力を出し惜しみ

24:11 死に捕えられた人を救い出さず/殺されそうになっている人を助けず

24:12 「できなかったのだ」などと言っても/心を調べる方は見抜いておられる。魂を見守る方はご存じだ。人の行いに応じて報いを返される。

24:13 わが子よ、蜜を食べてみよ、それは美味だ。滴る蜜は口に甘い。

24:14 そのように、魂にとって知恵は美味だと知れ。それを見いだすなら、確かに未来はある。あなたの希望が断たれることはない。

24:15 神に逆らう者よ、神に従う人の住みかを狙うな。その憩いの場で暴力を振るうな。

24:16 神に従う人は七度倒れても起き上がる。神に逆らう者は災難に遭えばつまずく。

24:17 敵が倒れても喜んではならない。彼がつまずいても心を躍らせるな。

24:18 主がそういうあなたを見て不快とされるなら/彼への怒りを翻されるであろう。

24:19 悪事を働く者に怒りを覚えたり/主に逆らう者のことに心を燃やすことはない。

24:20 悪者には未来はない。主に逆らう者の灯は消える。

24:21 わが子よ、主を、そして王を、畏れよ。変化を求める者らと関係を持つな。

24:22 突然、彼らの不幸は始まる。この両者が下す災難を誰が知りえよう。





11:1 偽りの天秤を主はいとい/十全なおもり石を喜ばれる。

11:2 高慢には軽蔑が伴い/謙遜には知恵が伴う。

11:3 正しい人は自分の無垢に導かれ/裏切り者は自分の暴力に滅ぼされる。

11:4 怒りの日には、富は頼りにならない。慈善は死から救う。

11:5 無垢な人の慈善は、彼の道をまっすぐにする。神に逆らう者は、逆らいの罪によって倒される。

11:6 正しい人は慈善によって自分を救い/裏切り者は自分の欲望の罠にかかる。

11:7 神に逆らう者は力に望みをかけ、期待しても/死ねばそれも失われる。

11:8 神に従う人は苦難に陥っても助け出され/神に逆らう者が代わってそこに落とされる。

11:9 神を無視する者は口先で友人を破滅に落とす。神に従う人は知識によって助け出される。

11:10 神に従う人が幸いを得れば町は喜び/神に逆らう者が滅びれば歓声をあげる。

11:11 正しい人の祝福によって町は興り/神に逆らう者の口によって町は滅びる。

11:12 心ない者は友人を侮る。英知ある人は沈黙を守る。

11:13 悪口を言い歩く者は秘密をもらす。誠実な人は事を秘めておく。

11:14 指導しなければ民は滅びるが/参議が多ければ救われる。

11:15 他国の者の保証人となれば災難がふりかかる。手を打って誓うことを嫌えば安全だ。

11:16 美しい女は名誉をわがものとし/強い男は富をわがものとする。

11:17 慈しみ深い人は自分の魂を益し/残酷な者は自分の身に煩いを得る。

11:18 神に逆らう者の得る収入は欺き。慈善を蒔く人の収穫は真実。

11:19 慈善は命への確かな道。悪を追求する者は死に至る。

11:20 心の曲がった者を主はいとい/完全な道を歩む人を喜ばれる。

11:21 悪人は何代経ようとも罰を逃れえず/神に従う人の子孫は免れる。

11:22 豚が鼻に金の輪を飾っている。美しい女に知性が欠けている。

11:23 神に従う人の望みは常に良い。神に逆らう者の期待は怒りに終る。

11:24 散らしてなお、加えられる人もあり/締めすぎて欠乏する者もある。

11:25 気前のよい人は自分も太り/他を潤す人は自分も潤う。

11:26 穀物を売り惜しむ者は民の呪いを買い/供する人の頭上には祝福が与えられる。

11:27 善を捜し求める人は好意を尋ね求める人。悪を求める者には悪が訪れる。

11:28 富に依存する者は倒れる。神に従う人は木の葉のように茂る。

11:29 家に煩いをもたらす者は風を嗣業とする者。愚か者は知恵ある人の奴隷となる。

11:30 神に従う人の結ぶ実は命の木となる。知恵ある人は多くの魂をとらえる。

11:31 神に従う人がこの地上で報われるというなら/神に逆らう者、罪を犯す者が/報いを受けるのは当然だ。


◆十字架につけられる

23:26 人々はイエスを引いて行く途中、田舎から出て来たシモンというキレネ人を捕まえて、十字架を背負わせ、イエスの後ろから運ばせた。

23:27 民衆と嘆き悲しむ婦人たちが大きな群れを成して、イエスに従った。

23:28 イエスは婦人たちの方を振り向いて言われた。「エルサレムの娘たち、わたしのために泣くな。むしろ、自分と自分の子供たちのために泣け。

23:29 人々が、『子を産めない女、産んだことのない胎、乳を飲ませたことのない乳房は幸いだ』と言う日が来る。

23:30 そのとき、人々は山に向かっては、/『我々の上に崩れ落ちてくれ』と言い、/丘に向かっては、/『我々を覆ってくれ』と言い始める。

23:31 『生の木』さえこうされるのなら、『枯れた木』はいったいどうなるのだろうか。」

23:32 ほかにも、二人の犯罪人が、イエスと一緒に死刑にされるために、引かれて行った。

23:33 「されこうべ」と呼ばれている所に来ると、そこで人々はイエスを十字架につけた。犯罪人も、一人は右に一人は左に、十字架につけた。

23:34 〔そのとき、イエスは言われた。「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」〕人々はくじを引いて、イエスの服を分け合った。

23:35 民衆は立って見つめていた。議員たちも、あざ笑って言った。「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」

23:36 兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、

23:37 言った。「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」

23:38 イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札も掲げてあった。

23:39 十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」

23:40 すると、もう一人の方がたしなめた。「お前は神をも恐れないのか、同じ刑罰を受けているのに。

23:41 我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない。」

23:42 そして、「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」と言った。

23:43 するとイエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われた。



◆洗礼者ヨハネ、教えを宣べる

3:1 そのころ、洗礼者ヨハネが現れて、ユダヤの荒れ野で宣べ伝え、

3:2 「悔い改めよ。天の国は近づいた」と言った。

3:3 これは預言者イザヤによってこう言われている人である。「荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、/その道筋をまっすぐにせよ。』」

3:4 ヨハネは、らくだの毛衣を着、腰に革の帯を締め、いなごと野蜜を食べ物としていた。

3:5 そこで、エルサレムとユダヤ全土から、また、ヨルダン川沿いの地方一帯から、人々がヨハネのもとに来て、

3:6 罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けた。

3:7 ヨハネは、ファリサイ派やサドカイ派の人々が大勢、洗礼を受けに来たのを見て、こう言った。「蝮の子らよ、差し迫った神の怒りを免れると、だれが教えたのか。

3:8 悔い改めにふさわしい実を結べ。

3:9 『我々の父はアブラハムだ』などと思ってもみるな。言っておくが、神はこんな石からでも、アブラハムの子たちを造り出すことがおできになる。

3:10 斧は既に木の根元に置かれている。良い実を結ばない木はみな、切り倒されて火に投げ込まれる。

3:11 わたしは、悔い改めに導くために、あなたたちに水で洗礼を授けているが、わたしの後から来る方は、わたしよりも優れておられる。わたしは、その履物をお脱がせする値打ちもない。その方は、聖霊と火であなたたちに洗礼をお授けになる。

3:12 そして、手に箕を持って、脱穀場を隅々まできれいにし、麦を集めて倉に入れ、殻を消えることのない火で焼き払われる。」



◆主の慈しみ

2:12 主は言われる。「今こそ、心からわたしに立ち帰れ/断食し、泣き悲しんで。

2:13 衣を裂くのではなく/お前たちの心を引き裂け。」あなたたちの神、主に立ち帰れ。主は恵みに満ち、憐れみ深く/忍耐強く、慈しみに富み/くだした災いを悔いられるからだ。

2:14 あるいは、主が思い直され/その後に祝福を残し/あなたたちの神、主にささげる穀物とぶどう酒を/残してくださるかもしれない。

2:15 シオンで角笛を吹き/断食を布告し、聖会を召集せよ。

2:16 民を呼び集め、会衆を聖別し/長老を集合させよ。幼子、乳飲み子を呼び集め/花婿を控えの間から/花嫁を祝いの部屋から呼び出せ。

2:17 祭司は神殿の入り口と祭壇の間で泣き/主に仕える者は言うがよい。「主よ、あなたの民を憐れんでください。あなたの嗣業である民を恥に落とさず/国々の嘲りの種としないでください。『彼らの神はどこにいるのか』と/なぜ諸国の民に言わせておかれるのですか。」

2:18 そのとき/主は御自分の国を強く愛し/その民を深く憐れまれた。

2:19 主は答えて、その民に言われた。「見よ、わたしは穀物とぶどうとオリーブを/お前たちに送り、飽き足らせよう。お前たちが国々の中で恥を受けることを/わたしは二度と許さない。

2:20 北から来る者をお前たちから遠ざけ/彼らを乾いた荒廃の地に追いやり/先陣を東の海に、後陣を西の海に追い落とす。その臭気が上り/悪臭が立ちこめる。」まことに、主は偉大な御業を成し遂げられた。

2:21 大地よ、恐れるな、喜び躍れ。主は偉大な御業を成し遂げられた。

2:22 野の獣よ、恐れるな。荒れ野の草地は緑となり/木は実を結び/いちじくとぶどうは豊かな実りをもたらす。

2:23 シオンの子らよ。あなたたちの神なる主によって喜び躍れ。主はあなたたちを救うために/秋の雨を与えて豊かに降らせてくださる。元のように、秋の雨と春の雨をお与えになる。

2:24 麦打ち場は穀物に満ち/搾り場は新しい酒と油に溢れる。

2:25 わたしがお前たちに送った大軍/すなわち、かみ食らういなご/移住するいなご、若いいなご/食い荒らすいなごの/食い荒らした幾年もの損害をわたしは償う。

2:26 お前たちは豊かに食べて飽き足り/驚くべきことを/お前たちのために成し遂げられた主/お前たちの神なる主の御名を/ほめたたえるであろう。わたしの民は、とこしえに恥を受けることはない。

2:27 イスラエルのうちにわたしがいることを/お前たちは知るようになる。わたしはお前たちの神なる主、ほかに神はいない。わたしの民は、とこしえに恥を受けることはない。

2022/11/07

7:1 名声は香油にまさる。死ぬ日は生まれる日にまさる。

7:2 弔いの家に行くのは/酒宴の家に行くのにまさる。そこには人皆の終りがある。命あるものよ、心せよ。

7:3 悩みは笑いにまさる。顔が曇るにつれて心は安らぐ。

7:4 賢者の心は弔いの家に/愚者の心は快楽の家に。

7:5 賢者の叱責を聞くのは/愚者の賛美を聞くのにまさる。

7:6 愚者の笑いは鍋の下にはぜる柴の音。これまた空しい。

7:7 賢者さえも、虐げられれば狂い/賄賂をもらえば理性を失う。

7:8 事の終りは始めにまさる。気位が高いよりも気が長いのがよい。

7:9 気短に怒るな。怒りは愚者の胸に宿るもの。

7:10 昔の方がよかったのはなぜだろうかと言うな。それは賢い問いではない。

7:11 知恵は遺産に劣らず良いもの。日の光を見る者の役に立つ。

7:12 知恵の陰に宿れば銀の陰に宿る、というが/知っておくがよい/知恵はその持ち主に命を与える、と。

7:13 神の御業を見よ。神が曲げたものを、誰が直しえようか。

7:14 順境には楽しめ、逆境にはこう考えよ/人が未来について無知であるようにと/神はこの両者を併せ造られた、と。




25:1 これらもまた、ソロモンの箴言である。ユダの王ヒゼキヤのもとにある人々が筆写した。

25:2 ことを隠すのは神の誉れ/ことを極めるのは王の誉れ。

25:3 天の高さと地の深さ、そして王の心の極め難さ。

25:4 銀から不純物を除け。そうすれば細工人は器を作ることができる。

25:5 王の前から逆らう者を除け。そうすれば王位は正しく継承される。

25:6 王の前でうぬぼれるな。身分の高い人々の場に立とうとするな。

25:7 高貴な人の前で下座に落とされるよりも/上座に着くようにと言われる方がよい。何ごとかを目にしても

25:8 性急に争いの場に引き出そうとするな。そのため友人に嘲られることになったら/将来どうするつもりか。

25:9 自分のことについて友人と言い争うのはよいが/他人の秘密を漏らしてはならない。

25:10 それを聞いた人があなたを恥に落とし/あなたの悪評は去らないであろう。

25:11 時宜にかなって語られる言葉は/銀細工に付けられた金のりんご。

25:12 聞き分ける耳に与えられる賢い懲らしめは/金の輪、純金の飾り。

25:13 忠実な使者は遣わす人にとって/刈り入れの日の冷たい雪。主人の魂を生き返らせる。

25:14 雨雲が垂れこめ風が吹くのに雨が降らない。与えもしない贈り物について吹聴する人。

25:15 忍耐強く対すれば隊長も誘いに応じる。穏やかに語る舌は骨をも砕く。

25:16 蜂蜜を見つけたら欲しいだけ食べるがよい。しかし食べ過ぎて吐き出すことにならぬように。

25:17 友人の家に足を運ぶのはまれにせよ/飽きられ、嫌われることのないように。

25:18 こん棒、剣、鋭い矢/友人に対して偽証を立てる者。

25:19 悪い歯、よろめく足/苦難の襲うとき、欺く者を頼りにすること。

25:20 寒い日に衣を脱がせる者/ソーダの上に酢を注ぐ者/苦しむ心に向かって歌をうたう者。

25:21 あなたを憎む者が飢えているならパンを与えよ。渇いているなら水を飲ませよ。

25:22 こうしてあなたは炭火を彼の頭に積む。そして主があなたに報いられる。

25:23 北風は雨をもたらし/陰口をたたく舌は憤りの表情をもたらす。

25:24 いさかいの好きな妻と一緒に家にいるよりは/屋根の片隅に座っている方がよい。

25:25 渇いた喉に冷い水、遠い地からの良い便り。

25:26 泉が踏み汚され、水源が荒らされる。神に従う人が神に逆らう者の前によろめく。

25:27 蜂蜜を食べ過ぎればうまさは失われる。名誉を追い求めれば名誉は失われる。

25:28 侵略されて城壁の滅びた町。自分の霊を制しえない人。






22:1 名誉は多くの富よりも望ましく/品位は金銀にまさる。

22:2 金持ちと貧乏な人が出会う。主はそのどちらも造られた。

22:3 思慮深い人は災難が来ると見れば身を隠す。浅はかな者は通り抜けようとして痛い目に遭う。

22:4 主を畏れて身を低くすれば/富も名誉も命も従って来る。

22:5 曲がった道には茨と罠。そこから遠ざかる人は自分の魂を守る。

22:6 若者を歩むべき道の初めに教育せよ。年老いてもそこからそれることがないであろう。

22:7 金持ちが貧乏な者を支配する。借りる者は貸す者の奴隷となる。

22:8 悪を蒔く者は災いを刈り入れる。鞭は傲慢を断つ。

22:9 寛大な人は祝福を受ける/自分のパンをさいて弱い人に与えるから。

22:10 不遜な者を追い出せば、いさかいも去る。争いも嘲笑もやむ。

22:11 清い心を愛する人は唇に品位があり/王がその友となる。

22:12 主の目は知識を守り、欺きの言葉を滅ぼす。

22:13 怠け者は言う。「外には獅子がいる。町に出ればわたしは殺される。」

22:14 よその女の口は深い墓穴/主の憤りにふれた者はそこに陥る。

22:15 若者の心には無知がつきもの。これを遠ざけるのは諭しの鞭。

22:16 弱者を搾取して自分を富ませたり/金持ちに贈り物をしたりすれば、欠乏に陥る。



◆賢人の言葉

22:17 耳を傾けて賢人たちの言葉を聞け。わたしの知識に心を向けよ。

22:18 それをあなたの腹に納め/ひとつ残らず唇に備えておけば喜びを得る。

22:19 あなたが主に信頼する者となるように/今日、あなたに教えを与えよう。

22:20 わたしの意見と知識に従って三十句/あなたのために書きつけようではないか。

22:21 真理とまことの言葉をあなたに知らせるために/まことの言葉をあなたの使者に持ち帰らせよう。

22:22 弱い人を搾取するな、弱いのをよいことにして。貧しい人を城門で踏みにじってはならない。

22:23 主は彼らに代わって争い/彼らの命を奪う者の命を、奪われるであろう。

22:24 怒りやすい者の友になるな。激しやすい者と交わるな。

22:25 彼らの道に親しんで/あなたの魂を罠に落としてはならない。

22:26 手を打って誓うな、負債の保証をするな。

22:27 償うための物があなたになければ/敷いている寝床まで取り上げられるであろう。

22:28 昔からの地境を移してはならない/先祖の定めたものなのだから。

22:29 技に熟練している人を観察せよ。彼は王侯に仕え/怪しげな者に仕えることはない。

16:1 人間は心構えをする。主が舌に答えるべきことを与えてくださる。

16:2 人間の道は自分の目に清く見えるが/主はその精神を調べられる。

16:3 あなたの業を主にゆだねれば/計らうことは固く立つ。

16:4 主は御旨にそってすべての事をされる。逆らう者をも災いの日のために造られる。

16:5 すべて高慢な心を主はいとわれる。子孫は罪なしとされることはない。

16:6 慈しみとまことは罪を贖う。主を畏れれば悪を避けることができる。

16:7 主に喜ばれる道を歩む人を/主は敵と和解させてくださる。

16:8 稼ぎが多くても正義に反するよりは/僅かなもので恵みの業をする方が幸い。

16:9 人間の心は自分の道を計画する。主が一歩一歩を備えてくださる。

16:10 王の唇には魔力がある。彼の口が裁きにおいて誤ることはない。

16:11 公正な天秤、公正な秤は主のもの。袋のおもり石も主の造られたもの。

16:12 神に逆らうことを王はいとわなければならない。神に従えば王座は堅く立つ。

16:13 正しいことを語る唇を王は喜び迎え/正直に語る人を愛する。

16:14 王の怒りは死の使い。それをなだめるのは知恵ある人。

16:15 王の顔の輝きは命を与える。彼の好意は春の雨をもたらす雲。

16:16 知恵を得ることは金にまさり/分別を得ることは銀よりも望ましい。

16:17 正しい人の道は悪を避けて通っている。魂を守る者はその道を守る。

16:18 痛手に先立つのは驕り。つまずきに先立つのは高慢な霊。

16:19 貧しい人と共に心を低くしている方が/傲慢な者と分捕り物を分け合うよりよい。

16:20 何事にも目覚めている人は恵みを得る。主に依り頼むことが彼の幸い。

16:21 心に知恵ある人は聡明な人と呼ばれる。優しく語る唇は説得力を増す。

16:22 見識ある人にはその見識が命の泉となる。無知な者には無知が諭しとなる。

16:23 知恵ある心は口の言葉を成功させ/その唇に説得力を加える。

16:24 親切な言葉は蜜の滴り。魂に甘く、骨を癒す。

16:25 人間の前途がまっすぐなようでも/果ては死への道となることがある。

16:26 労苦する者を労苦させるのは欲望だ。口が彼を駆り立てる。

16:27 ならず者は災いの炉、その唇には燃えさかる火。

16:28 暴言をはく者はいさかいを起こさせる。陰口は友情を裂く。

16:29 不法を行う者はその友を惑わして/良くない道を行かせる。

16:30 人は目を閉じて暴言を考え出し/悪を果たして口をすぼめる。

16:31 白髪は輝く冠、神に従う道に見いだされる。

16:32 忍耐は力の強さにまさる。自制の力は町を占領するにまさる。

16:33 くじは膝の上に投げるが/ふさわしい定めはすべて主から与えられる。




◆天の国でいちばん偉い者

18:1 そのとき、弟子たちがイエスのところに来て、「いったいだれが、天の国でいちばん偉いのでしょうか」と言った。

18:2 そこで、イエスは一人の子供を呼び寄せ、彼らの中に立たせて、

18:3 言われた。「はっきり言っておく。心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることはできない。

18:4 自分を低くして、この子供のようになる人が、天の国でいちばん偉いのだ。

18:5 わたしの名のためにこのような一人の子供を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。」




◆罪への誘惑

18:6 「しかし、わたしを信じるこれらの小さな者の一人をつまずかせる者は、大きな石臼を首に懸けられて、深い海に沈められる方がましである。

18:7 世は人をつまずかせるから不幸だ。つまずきは避けられない。だが、つまずきをもたらす者は不幸である。

18:8 もし片方の手か足があなたをつまずかせるなら、それを切って捨ててしまいなさい。両手両足がそろったまま永遠の火に投げ込まれるよりは、片手片足になっても命にあずかる方がよい。

18:9 もし片方の目があなたをつまずかせるなら、えぐり出して捨ててしまいなさい。両方の目がそろったまま火の地獄に投げ込まれるよりは、一つの目になっても命にあずかる方がよい。」



◆「迷い出た羊」のたとえ

18:10 「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである。

18:11 (†底本に節が欠落 異本訳)人の子は、失われたものを救うために来た。

18:12 あなたがたはどう思うか。ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。

18:13 はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。

18:14 そのように、これらの小さな者が一人でも滅びることは、あなたがたの天の父の御心ではない。」

◆兄弟の忠告

18:15 「兄弟があなたに対して罪を犯したなら、行って二人だけのところで忠告しなさい。言うことを聞き入れたら、兄弟を得たことになる。

18:16 聞き入れなければ、ほかに一人か二人、一緒に連れて行きなさい。すべてのことが、二人または三人の証人の口によって確定されるようになるためである。

18:17 それでも聞き入れなければ、教会に申し出なさい。教会の言うことも聞き入れないなら、その人を異邦人か徴税人と同様に見なしなさい。

18:18 はっきり言っておく。あなたがたが地上でつなぐことは、天上でもつながれ、あなたがたが地上で解くことは、天上でも解かれる。

18:19 また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。

18:20 二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。」

◆「仲間を赦さない家来」のたとえ

18:21 そのとき、ペトロがイエスのところに来て言った。「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯したなら、何回赦すべきでしょうか。七回までですか。」

18:22 イエスは言われた。「あなたに言っておく。七回どころか七の七十倍までも赦しなさい。

18:23 そこで、天の国は次のようにたとえられる。ある王が、家来たちに貸した金の決済をしようとした。

18:24 決済し始めたところ、一万タラントン借金している家来が、王の前に連れて来られた。

18:25 しかし、返済できなかったので、主君はこの家来に、自分も妻も子も、また持ち物も全部売って返済するように命じた。

18:26 家来はひれ伏し、『どうか待ってください。きっと全部お返しします』としきりに願った。

18:27 その家来の主君は憐れに思って、彼を赦し、その借金を帳消しにしてやった。

18:28 ところが、この家来は外に出て、自分に百デナリオンの借金をしている仲間に出会うと、捕まえて首を絞め、『借金を返せ』と言った。

18:29 仲間はひれ伏して、『どうか待ってくれ。返すから』としきりに頼んだ。

18:30 しかし、承知せず、その仲間を引っぱって行き、借金を返すまでと牢に入れた。

18:31 仲間たちは、事の次第を見て非常に心を痛め、主君の前に出て事件を残らず告げた。

18:32 そこで、主君はその家来を呼びつけて言った。『不届きな家来だ。お前が頼んだから、借金を全部帳消しにしてやったのだ。

18:33 わたしがお前を憐れんでやったように、お前も自分の仲間を憐れんでやるべきではなかったか。』

18:34 そして、主君は怒って、借金をすっかり返済するまでと、家来を牢役人に引き渡した。

18:35 あなたがたの一人一人が、心から兄弟を赦さないなら、わたしの天の父もあなたがたに同じようになさるであろう。」


2022/11/06



◆家と土台

7:24 「そこで、わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に自分の家を建てた賢い人に似ている。

7:25 雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても、倒れなかった。岩を土台としていたからである。

7:26 わたしのこれらの言葉を聞くだけで行わない者は皆、砂の上に家を建てた愚かな人に似ている。

7:27 雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家に襲いかかると、倒れて、その倒れ方がひどかった。」

7:28 イエスがこれらの言葉を語り終えられると、群衆はその教えに非常に驚いた。

7:29 彼らの律法学者のようにではなく、権威ある者としてお教えになったからである。



◆七十二人を派遣する   
111

10:1 その後、主はほかに七十二人を任命し、御自分が行くつもりのすべての町や村に二人ずつ先に遣わされた。

10:2 そして、彼らに言われた。「収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい。

10:3 行きなさい。わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに小羊を送り込むようなものだ。

10:4 財布も袋も履物も持って行くな。途中でだれにも挨拶をするな。

10:5 どこかの家に入ったら、まず、『この家に平和があるように』と言いなさい。

10:6 平和の子がそこにいるなら、あなたがたの願う平和はその人にとどまる。もし、いなければ、その平和はあなたがたに戻ってくる。

10:7 その家に泊まって、そこで出される物を食べ、また飲みなさい。働く者が報酬を受けるのは当然だからである。家から家へと渡り歩くな。

10:8 どこかの町に入り、迎え入れられたら、出される物を食べ、

10:9 その町の病人をいやし、また、『神の国はあなたがたに近づいた』と言いなさい。

10:10 しかし、町に入っても、迎え入れられなければ、広場に出てこう言いなさい。

10:11 『足についたこの町の埃さえも払い落として、あなたがたに返す。しかし、神の国が近づいたことを知れ』と。

10:12 言っておくが、かの日には、その町よりまだソドムの方が軽い罰で済む。」

◆悔い改めない町を叱る

10:13 「コラジン、お前は不幸だ。ベトサイダ、お前は不幸だ。お前たちのところでなされた奇跡がティルスやシドンで行われていれば、これらの町はとうの昔に粗布をまとい、灰の中に座って悔い改めたにちがいない。

10:14 しかし、裁きの時には、お前たちよりまだティルスやシドンの方が軽い罰で済む。

10:15 また、カファルナウム、お前は、/天にまで上げられるとでも思っているのか。陰府にまで落とされるのだ。

10:16 あなたがたに耳を傾ける者は、わたしに耳を傾け、あなたがたを拒む者は、わたしを拒むのである。わたしを拒む者は、わたしを遣わされた方を拒むのである。」

◆七十二人、帰って来る

10:17 七十二人は喜んで帰って来て、こう言った。「主よ、お名前を使うと、悪霊さえもわたしたちに屈服します。」

10:18 イエスは言われた。「わたしは、サタンが稲妻のように天から落ちるのを見ていた。

10:19 蛇やさそりを踏みつけ、敵のあらゆる力に打ち勝つ権威を、わたしはあなたがたに授けた。だから、あなたがたに害を加えるものは何一つない。

10:20 しかし、悪霊があなたがたに服従するからといって、喜んではならない。むしろ、あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」

◆喜びにあふれる

10:21 そのとき、イエスは聖霊によって喜びにあふれて言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。

10:22 すべてのことは、父からわたしに任せられています。父のほかに、子がどういう者であるかを知る者はなく、父がどういう方であるかを知る者は、子と、子が示そうと思う者のほかには、だれもいません。」

10:23 それから、イエスは弟子たちの方を振り向いて、彼らだけに言われた。「あなたがたの見ているものを見る目は幸いだ。

10:24 言っておくが、多くの預言者や王たちは、あなたがたが見ているものを見たかったが、見ることができず、あなたがたが聞いているものを聞きたかったが、聞けなかったのである。」



◆善いサマリア人

10:25 すると、ある律法の専門家が立ち上がり、イエスを試そうとして言った。「先生、何をしたら、永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか。」

10:26 イエスが、「律法には何と書いてあるか。あなたはそれをどう読んでいるか」と言われると、

10:27 彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」

10:28 イエスは言われた。「正しい答えだ。それを実行しなさい。そうすれば命が得られる。」

10:29 しかし、彼は自分を正当化しようとして、「では、わたしの隣人とはだれですか」と言った。

10:30 イエスはお答えになった。「ある人がエルサレムからエリコへ下って行く途中、追いはぎに襲われた。追いはぎはその人の服をはぎ取り、殴りつけ、半殺しにしたまま立ち去った。

10:31 ある祭司がたまたまその道を下って来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。

10:32 同じように、レビ人もその場所にやって来たが、その人を見ると、道の向こう側を通って行った。

10:33 ところが、旅をしていたあるサマリア人は、そばに来ると、その人を見て憐れに思い、

10:34 近寄って傷に油とぶどう酒を注ぎ、包帯をして、自分のろばに乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。

10:35 そして、翌日になると、デナリオン銀貨二枚を取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『この人を介抱してください。費用がもっとかかったら、帰りがけに払います。』

10:36 さて、あなたはこの三人の中で、だれが追いはぎに襲われた人の隣人になったと思うか。」

10:37 律法の専門家は言った。「その人を助けた人です。」そこで、イエスは言われた。「行って、あなたも同じようにしなさい。」





◆罪深い女を赦す

7:36 さて、あるファリサイ派の人が、一緒に食事をしてほしいと願ったので、イエスはその家に入って食事の席に着かれた。

7:37 この町に一人の罪深い女がいた。イエスがファリサイ派の人の家に入って食事の席に着いておられるのを知り、香油の入った石膏の壺を持って来て、

7:38 後ろからイエスの足もとに近寄り、泣きながらその足を涙でぬらし始め、自分の髪の毛でぬぐい、イエスの足に接吻して香油を塗った。

7:39 イエスを招待したファリサイ派の人はこれを見て、「この人がもし預言者なら、自分に触れている女がだれで、どんな人か分かるはずだ。罪深い女なのに」と思った。

7:40 そこで、イエスがその人に向かって、「シモン、あなたに言いたいことがある」と言われると、シモンは、「先生、おっしゃってください」と言った。

7:41 イエスはお話しになった。「ある金貸しから、二人の人が金を借りていた。一人は五百デナリオン、もう一人は五十デナリオンである。

7:42 二人には返す金がなかったので、金貸しは両方の借金を帳消しにしてやった。二人のうち、どちらが多くその金貸しを愛するだろうか。」

7:43 シモンは、「帳消しにしてもらった額の多い方だと思います」と答えた。イエスは、「そのとおりだ」と言われた。

7:44 そして、女の方を振り向いて、シモンに言われた。「この人を見ないか。わたしがあなたの家に入ったとき、あなたは足を洗う水もくれなかったが、この人は涙でわたしの足をぬらし、髪の毛でぬぐってくれた。

7:45 あなたはわたしに接吻の挨拶もしなかったが、この人はわたしが入って来てから、わたしの足に接吻してやまなかった。

7:46 あなたは頭にオリーブ油を塗ってくれなかったが、この人は足に香油を塗ってくれた。

7:47 だから、言っておく。この人が多くの罪を赦されたことは、わたしに示した愛の大きさで分かる。赦されることの少ない者は、愛することも少ない。」

7:48 そして、イエスは女に、「あなたの罪は赦された」と言われた。

7:49 同席の人たちは、「罪まで赦すこの人は、いったい何者だろう」と考え始めた。

7:50 イエスは女に、「あなたの信仰があなたを救った。安心して行きなさい」と言われた。

2022/11/05



◆体のともし火は目

11:33 「ともし火をともして、それを穴蔵の中や、升の下に置く者はいない。入って来る人に光が見えるように、燭台の上に置く。

11:34 あなたの体のともし火は目である。目が澄んでいれば、あなたの全身が明るいが、濁っていれば、体も暗い。

11:35 だから、あなたの中にある光が消えていないか調べなさい。

11:36 あなたの全身が明るく、少しも暗いところがなければ、ちょうど、ともし火がその輝きであなたを照らすときのように、全身は輝いている。」

◆ファリサイ派の人々と律法の専門家とを非難する

11:37 イエスはこのように話しておられたとき、ファリサイ派の人から食事の招待を受けたので、その家に入って食事の席に着かれた。

11:38 ところがその人は、イエスが食事の前にまず身を清められなかったのを見て、不審に思った。

11:39 主は言われた。「実に、あなたたちファリサイ派の人々は、杯や皿の外側はきれいにするが、自分の内側は強欲と悪意に満ちている。

11:40 愚かな者たち、外側を造られた神は、内側もお造りになったではないか。

11:41 ただ、器の中にある物を人に施せ。そうすれば、あなたたちにはすべてのものが清くなる。

11:42 それにしても、あなたたちファリサイ派の人々は不幸だ。薄荷や芸香やあらゆる野菜の十分の一は献げるが、正義の実行と神への愛はおろそかにしているからだ。これこそ行うべきことである。もとより、十分の一の献げ物もおろそかにしてはならないが。

11:43 あなたたちファリサイ派の人々は不幸だ。会堂では上席に着くこと、広場では挨拶されることを好むからだ。

11:44 あなたたちは不幸だ。人目につかない墓のようなものである。その上を歩く人は気づかない。」

11:45 そこで、律法の専門家の一人が、「先生、そんなことをおっしゃれば、わたしたちをも侮辱することになります」と言った。

11:46 イエスは言われた。「あなたたち律法の専門家も不幸だ。人には背負いきれない重荷を負わせながら、自分では指一本もその重荷に触れようとしないからだ。

11:47 あなたたちは不幸だ。自分の先祖が殺した預言者たちの墓を建てているからだ。

11:48 こうして、あなたたちは先祖の仕業の証人となり、それに賛成している。先祖は殺し、あなたたちは墓を建てているからである。

11:49 だから、神の知恵もこう言っている。『わたしは預言者や使徒たちを遣わすが、人々はその中のある者を殺し、ある者を迫害する。』

11:50 こうして、天地創造の時から流されたすべての預言者の血について、今の時代の者たちが責任を問われることになる。

11:51 それは、アベルの血から、祭壇と聖所の間で殺されたゼカルヤの血にまで及ぶ。そうだ。言っておくが、今の時代の者たちはその責任を問われる。

11:52 あなたたち律法の専門家は不幸だ。知識の鍵を取り上げ、自分が入らないばかりか、入ろうとする人々をも妨げてきたからだ。」

11:53 イエスがそこを出て行かれると、律法学者やファリサイ派の人々は激しい敵意を抱き、いろいろの問題でイエスに質問を浴びせ始め、

11:54 何か言葉じりをとらえようとねらっていた。




13:1 たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。

13:2 たとえ、預言する賜物を持ち、あらゆる神秘とあらゆる知識に通じていようとも、たとえ、山を動かすほどの完全な信仰を持っていようとも、愛がなければ、無に等しい。

13:3 全財産を貧しい人々のために使い尽くそうとも、誇ろうとしてわが身を死に引き渡そうとも、愛がなければ、わたしに何の益もない。

13:4 愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。

13:5 礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。

13:6 不義を喜ばず、真実を喜ぶ。

13:7 すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。

13:8 愛は決して滅びない。預言は廃れ、異言はやみ、知識は廃れよう、

13:9 わたしたちの知識は一部分、預言も一部分だから。

13:10 完全なものが来たときには、部分的なものは廃れよう。

13:11 幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。

13:12 わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔とを合わせて見ることになる。わたしは、今は一部しか知らなくとも、そのときには、はっきり知られているようにはっきり知ることになる。

13:13 それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。





◆イエスはまことのぶどうの木

15:1 「わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫である。

15:2 わたしにつながっていながら、実を結ばない枝はみな、父が取り除かれる。しかし、実を結ぶものはみな、いよいよ豊かに実を結ぶように手入れをなさる。

15:3 わたしの話した言葉によって、あなたがたは既に清くなっている。

15:4 わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。ぶどうの枝が、木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができないように、あなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない。

15:5 わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。わたしを離れては、あなたがたは何もできないからである。

15:6 わたしにつながっていない人がいれば、枝のように外に投げ捨てられて枯れる。そして、集められ、火に投げ入れられて焼かれてしまう。

15:7 あなたがたがわたしにつながっており、わたしの言葉があなたがたの内にいつもあるならば、望むものを何でも願いなさい。そうすればかなえられる。

15:8 あなたがたが豊かに実を結び、わたしの弟子となるなら、それによって、わたしの父は栄光をお受けになる。

15:9 父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい。

15:10 わたしが父の掟を守り、その愛にとどまっているように、あなたがたも、わたしの掟を守るなら、わたしの愛にとどまっていることになる。

15:11 これらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたの内にあり、あなたがたの喜びが満たされるためである。

15:12 わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟である。

15:13 友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。

15:14 わたしの命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。

15:15 もはや、わたしはあなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人が何をしているか知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼ぶ。父から聞いたことをすべてあなたがたに知らせたからである。

15:16 あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。

15:17 互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である。」


◆施しをするときには

6:1 「見てもらおうとして、人の前で善行をしないように注意しなさい。さもないと、あなたがたの天の父のもとで報いをいただけないことになる。

6:2 だから、あなたは施しをするときには、偽善者たちが人からほめられようと会堂や街角でするように、自分の前でラッパを吹き鳴らしてはならない。はっきりあなたがたに言っておく。彼らは既に報いを受けている。

6:3 施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。

6:4 あなたの施しを人目につかせないためである。そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる。」

◆祈るときには

6:5 「祈るときにも、あなたがたは偽善者のようであってはならない。偽善者たちは、人に見てもらおうと、会堂や大通りの角に立って祈りたがる。はっきり言っておく。彼らは既に報いを受けている。

6:6 だから、あなたが祈るときは、奥まった自分の部屋に入って戸を閉め、隠れたところにおられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。

6:7 また、あなたがたが祈るときは、異邦人のようにくどくどと述べてはならない。異邦人は、言葉数が多ければ、聞き入れられると思い込んでいる。

6:8 彼らのまねをしてはならない。あなたがたの父は、願う前から、あなたがたに必要なものをご存じなのだ。

6:9 だから、こう祈りなさい。『天におられるわたしたちの父よ、/御名が崇められますように。

6:10 御国が来ますように。御心が行われますように、/天におけるように地の上にも。

6:11 わたしたちに必要な糧を今日与えてください。

6:12 わたしたちの負い目を赦してください、/わたしたちも自分に負い目のある人を/赦しましたように。

6:13 わたしたちを誘惑に遭わせず、/悪い者から救ってください。』

6:14 もし人の過ちを赦すなら、あなたがたの天の父もあなたがたの過ちをお赦しになる。

6:15 しかし、もし人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない。」

◆断食するときには

6:16 「断食するときには、あなたがたは偽善者のように沈んだ顔つきをしてはならない。偽善者は、断食しているのを人に見てもらおうと、顔を見苦しくする。はっきり言っておく。彼らは既に報いを受けている。

6:17 あなたは、断食するとき、頭に油をつけ、顔を洗いなさい。

6:18 それは、あなたの断食が人に気づかれず、隠れたところにおられるあなたの父に見ていただくためである。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父が報いてくださる。」

◆天に富を積みなさい

6:19 「あなたがたは地上に富を積んではならない。そこでは、虫が食ったり、さび付いたりするし、また、盗人が忍び込んで盗み出したりする。

6:20 富は、天に積みなさい。そこでは、虫が食うことも、さび付くこともなく、また、盗人が忍び込むことも盗み出すこともない。

6:21 あなたの富のあるところに、あなたの心もあるのだ。」

◆体のともし火は目

6:22 「体のともし火は目である。目が澄んでいれば、あなたの全身が明るいが、

6:23 濁っていれば、全身が暗い。だから、あなたの中にある光が消えれば、その暗さはどれほどであろう。」

◆神と富

6:24 「だれも、二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」

◆思い悩むな

6:25 「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。

6:26 空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。

6:27 あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。

6:28 なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。

6:29 しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

6:30 今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。

6:31 だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。

6:32 それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。

6:33 何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。

6:34 だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」




◆赦し、信仰、奉仕

17:1 イエスは弟子たちに言われた。「つまずきは避けられない。だが、それをもたらす者は不幸である。

17:2 そのような者は、これらの小さい者の一人をつまずかせるよりも、首にひき臼を懸けられて、海に投げ込まれてしまう方がましである。

17:3 あなたがたも気をつけなさい。もし兄弟が罪を犯したら、戒めなさい。そして、悔い改めれば、赦してやりなさい。

17:4 一日に七回あなたに対して罪を犯しても、七回、『悔い改めます』と言ってあなたのところに来るなら、赦してやりなさい。」

17:5 使徒たちが、「わたしどもの信仰を増してください」と言ったとき、

17:6 主は言われた。「もしあなたがたにからし種一粒ほどの信仰があれば、この桑の木に、『抜け出して海に根を下ろせ』と言っても、言うことを聞くであろう。

17:7 あなたがたのうちだれかに、畑を耕すか羊を飼うかする僕がいる場合、その僕が畑から帰って来たとき、『すぐ来て食事の席に着きなさい』と言う者がいるだろうか。

17:8 むしろ、『夕食の用意をしてくれ。腰に帯を締め、わたしが食事を済ますまで給仕してくれ。お前はその後で食事をしなさい』と言うのではなかろうか。

17:9 命じられたことを果たしたからといって、主人は僕に感謝するだろうか。

17:10 あなたがたも同じことだ。自分に命じられたことをみな果たしたら、『わたしどもは取るに足りない僕です。しなければならないことをしただけです』と言いなさい。」

◆重い皮膚病を患っている十人の人をいやす

17:11 イエスはエルサレムへ上る途中、サマリアとガリラヤの間を通られた。

17:12 ある村に入ると、重い皮膚病を患っている十人の人が出迎え、遠くの方に立ち止まったまま、

17:13 声を張り上げて、「イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください」と言った。

17:14 イエスは重い皮膚病を患っている人たちを見て、「祭司たちのところに行って、体を見せなさい」と言われた。彼らは、そこへ行く途中で清くされた。

17:15 その中の一人は、自分がいやされたのを知って、大声で神を賛美しながら戻って来た。

17:16 そして、イエスの足もとにひれ伏して感謝した。この人はサマリア人だった。

17:17 そこで、イエスは言われた。「清くされたのは十人ではなかったか。ほかの九人はどこにいるのか。

17:18 この外国人のほかに、神を賛美するために戻って来た者はいないのか。」

17:19 それから、イエスはその人に言われた。「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。

◆神の国が来る

17:20 ファリサイ派の人々が、神の国はいつ来るのかと尋ねたので、イエスは答えて言われた。「神の国は、見える形では来ない。

17:21 『ここにある』『あそこにある』と言えるものでもない。実に、神の国はあなたがたの間にあるのだ。」

17:22 それから、イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたが、人の子の日を一日だけでも見たいと望む時が来る。しかし、見ることはできないだろう。

17:23 『見よ、あそこだ』『見よ、ここだ』と人々は言うだろうが、出て行ってはならない。また、その人々の後を追いかけてもいけない。

17:24 稲妻がひらめいて、大空の端から端へと輝くように、人の子もその日に現れるからである。

17:25 しかし、人の子はまず必ず、多くの苦しみを受け、今の時代の者たちから排斥されることになっている。

17:26 ノアの時代にあったようなことが、人の子が現れるときにも起こるだろう。

17:27 ノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていたが、洪水が襲って来て、一人残らず滅ぼしてしまった。

17:28 ロトの時代にも同じようなことが起こった。人々は食べたり飲んだり、買ったり売ったり、植えたり建てたりしていたが、

17:29 ロトがソドムから出て行ったその日に、火と硫黄が天から降ってきて、一人残らず滅ぼしてしまった。

17:30 人の子が現れる日にも、同じことが起こる。

17:31 その日には、屋上にいる者は、家の中に家財道具があっても、それを取り出そうとして下に降りてはならない。同じように、畑にいる者も帰ってはならない。

17:32 ロトの妻のことを思い出しなさい。

17:33 自分の命を生かそうと努める者は、それを失い、それを失う者は、かえって保つのである。

17:34 言っておくが、その夜一つの寝室に二人の男が寝ていれば、一人は連れて行かれ、他の一人は残される。

17:35 二人の女が一緒に臼をひいていれば、一人は連れて行かれ、他の一人は残される。」

17:36 (†底本に節が欠落 異本訳)畑に二人の男がいれば、一人は連れて行かれ、他の一人は残される。

17:37 そこで弟子たちが、「主よ、それはどこで起こるのですか」と言った。イエスは言われた。「死体のある所には、はげ鷹も集まるものだ。」


◆十字架につけられる

23:26 人々はイエスを引いて行く途中、田舎から出て来たシモンというキレネ人を捕まえて、十字架を背負わせ、イエスの後ろから運ばせた。

23:27 民衆と嘆き悲しむ婦人たちが大きな群れを成して、イエスに従った。

23:28 イエスは婦人たちの方を振り向いて言われた。「エルサレムの娘たち、わたしのために泣くな。むしろ、自分と自分の子供たちのために泣け。

23:29 人々が、『子を産めない女、産んだことのない胎、乳を飲ませたことのない乳房は幸いだ』と言う日が来る。

23:30 そのとき、人々は山に向かっては、/『我々の上に崩れ落ちてくれ』と言い、/丘に向かっては、/『我々を覆ってくれ』と言い始める。

23:31 『生の木』さえこうされるのなら、『枯れた木』はいったいどうなるのだろうか。」

23:32 ほかにも、二人の犯罪人が、イエスと一緒に死刑にされるために、引かれて行った。

23:33 「されこうべ」と呼ばれている所に来ると、そこで人々はイエスを十字架につけた。犯罪人も、一人は右に一人は左に、十字架につけた。

23:34 〔そのとき、イエスは言われた。「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」〕人々はくじを引いて、イエスの服を分け合った。

23:35 民衆は立って見つめていた。議員たちも、あざ笑って言った。「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」

23:36 兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、

23:37 言った。「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」

23:38 イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札も掲げてあった。

23:39 十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」

23:40 すると、もう一人の方がたしなめた。「お前は神をも恐れないのか、同じ刑罰を受けているのに。

23:41 我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない。」

23:42 そして、「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」と言った。

23:43 するとイエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われた。



◆十字架につけられる

19:16 こうして、彼らはイエスを引き取った。

19:17 イエスは、自ら十字架を背負い、いわゆる「されこうべの場所」、すなわちヘブライ語でゴルゴタという所へ向かわれた。

19:18 そこで、彼らはイエスを十字架につけた。また、イエスと一緒にほかの二人をも、イエスを真ん中にして両側に、十字架につけた。

19:19 ピラトは罪状書きを書いて、十字架の上に掛けた。それには、「ナザレのイエス、ユダヤ人の王」と書いてあった。

19:20 イエスが十字架につけられた場所は都に近かったので、多くのユダヤ人がその罪状書きを読んだ。それは、ヘブライ語、ラテン語、ギリシア語で書かれていた。

19:21 ユダヤ人の祭司長たちがピラトに、「『ユダヤ人の王』と書かず、『この男は「ユダヤ人の王」と自称した』と書いてください」と言った。

19:22 しかし、ピラトは、「わたしが書いたものは、書いたままにしておけ」と答えた。

19:23 兵士たちは、イエスを十字架につけてから、その服を取り、四つに分け、各自に一つずつ渡るようにした。下着も取ってみたが、それには縫い目がなく、上から下まで一枚織りであった。

19:24 そこで、「これは裂かないで、だれのものになるか、くじ引きで決めよう」と話し合った。それは、/「彼らはわたしの服を分け合い、/わたしの衣服のことでくじを引いた」という聖書の言葉が実現するためであった。兵士たちはこのとおりにしたのである。

19:25 イエスの十字架のそばには、その母と母の姉妹、クロパの妻マリアとマグダラのマリアとが立っていた。

19:26 イエスは、母とそのそばにいる愛する弟子とを見て、母に、「婦人よ、御覧なさい。あなたの子です」と言われた。

19:27 それから弟子に言われた。「見なさい。あなたの母です。」そのときから、この弟子はイエスの母を自分の家に引き取った。




◆「見失った羊」のたとえ

15:1 徴税人や罪人が皆、話を聞こうとしてイエスに近寄って来た。

15:2 すると、ファリサイ派の人々や律法学者たちは、「この人は罪人たちを迎えて、食事まで一緒にしている」と不平を言いだした。

15:3 そこで、イエスは次のたとえを話された。

15:4 「あなたがたの中に、百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。

15:5 そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、

15:6 家に帰り、友達や近所の人々を呼び集めて、『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。

15:7 言っておくが、このように、悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある。」

◆「無くした銀貨」のたとえ

15:8 「あるいは、ドラクメ銀貨を十枚持っている女がいて、その一枚を無くしたとすれば、ともし火をつけ、家を掃き、見つけるまで念を入れて捜さないだろうか。

15:9 そして、見つけたら、友達や近所の女たちを呼び集めて、『無くした銀貨を見つけましたから、一緒に喜んでください』と言うであろう。

15:10 言っておくが、このように、一人の罪人が悔い改めれば、神の天使たちの間に喜びがある。」


◆千年間の支配

20:1 わたしはまた、一人の天使が、底なしの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から降って来るのを見た。

20:2 この天使は、悪魔でもサタンでもある、年を経たあの蛇、つまり竜を取り押さえ、千年の間縛っておき、

20:3 底なしの淵に投げ入れ、鍵をかけ、その上に封印を施して、千年が終わるまで、もうそれ以上、諸国の民を惑わさないようにした。その後で、竜はしばらくの間、解放されるはずである。

20:4 わたしはまた、多くの座を見た。その上には座っている者たちがおり、彼らには裁くことが許されていた。わたしはまた、イエスの証しと神の言葉のために、首をはねられた者たちの魂を見た。この者たちは、あの獣もその像も拝まず、額や手に獣の刻印を受けなかった。彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した。

20:5 その他の死者は、千年たつまで生き返らなかった。これが第一の復活である。

20:6 第一の復活にあずかる者は、幸いな者、聖なる者である。この者たちに対して、第二の死は何の力もない。彼らは神とキリストの祭司となって、千年の間キリストと共に統治する。

◆サタンの敗北

20:7 この千年が終わると、サタンはその牢から解放され、

20:8 地上の四方にいる諸国の民、ゴグとマゴグを惑わそうとして出て行き、彼らを集めて戦わせようとする。その数は海の砂のように多い。

20:9 彼らは地上の広い場所に攻め上って行って、聖なる者たちの陣営と、愛された都とを囲んだ。すると、天から火が下って来て、彼らを焼き尽くした。

20:10 そして彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄の池に投げ込まれた。そこにはあの獣と偽預言者がいる。そして、この者どもは昼も夜も世々限りなく責めさいなまれる。


◆見張りの務め

33:1 主の言葉がわたしに臨んだ。

33:2 「人の子よ、あなたの同胞に語りかけ、彼らに言いなさい。わたしがある国に向かって剣を送るとき、その国の民は彼らの中から一人の人を選んで見張りとする。

33:3 彼は剣が国に向かって臨むのを見ると、角笛を吹き鳴らして民に警告する。

33:4 角笛の音を聞いた者が、聞いていながら警告を受け入れず、剣が彼に臨んで彼を殺したなら、血の責任は彼自身にある。

33:5 彼は角笛の音を聞いても警告を受け入れなかったのだから、血の責任は彼にある。彼が警告を受け入れていれば、自分の命を救いえたはずである。

33:6 しかし、見張りが、剣の臨むのを見ながら、角笛を吹かず、民が警告を受けぬままに剣が臨み、彼らのうちから一人の命でも奪われるなら、たとえその人は自分の罪のゆえに死んだとしても、血の責任をわたしは見張りの手に求める。

33:7 人の子よ、わたしはあなたをイスラエルの家の見張りとした。あなたが、わたしの口から言葉を聞いたなら、わたしの警告を彼らに伝えねばならない。

33:8 わたしが悪人に向かって、『悪人よ、お前は必ず死なねばならない』と言うとき、あなたが悪人に警告し、彼がその道から離れるように語らないなら、悪人は自分の罪のゆえに死んでも、血の責任をわたしはお前の手に求める。

33:9 しかし、もしあなたが悪人に対してその道から立ち帰るよう警告したのに、彼がその道から立ち帰らなかったのなら、彼は自分の罪のゆえに死に、あなたは自分の命を救う。

33:10 人の子よ、イスラエルの家に言いなさい。お前たちはこう言っている。『我々の背きと過ちは我々の上にあり、我々はやせ衰える。どうして生きることができようか』と。

33:11 彼らに言いなさい。わたしは生きている、と主なる神は言われる。わたしは悪人が死ぬのを喜ばない。むしろ、悪人がその道から立ち帰って生きることを喜ぶ。立ち帰れ、立ち帰れ、お前たちの悪しき道から。イスラエルの家よ、どうしてお前たちは死んでよいだろうか。

33:12 人の子よ、あなたの同胞に言いなさい。正しい人の正しさも、彼が背くときには、自分を救うことができない。また、悪人の悪も、彼がその悪から立ち帰るときには、自分をつまずかせることはない。正しい人でも、過ちを犯すときには、その正しさによって生きることはできない。

33:13 正しい人に向かって、わたしが、『お前は必ず生きる』と言ったとしても、もし彼が自分自身の正しさに頼って不正を行うなら、彼のすべての正しさは思い起こされることがなく、彼の行う不正のゆえに彼は死ぬ。

33:14 また、悪人に向かって、わたしが、『お前は必ず死ぬ』と言ったとしても、もし彼がその過ちから立ち帰って正義と恵みの業を行うなら、

33:15 すなわち、その悪人が質物を返し、奪ったものを償い、命の掟に従って歩き、不正を行わないなら、彼は必ず生きる。死ぬことはない。

33:16 彼の犯したすべての過ちは思い起こされず、正義と恵みの業を行った者は必ず生きる。

33:17 それなのに、あなたの同胞は言っている。『主の道は正しくない』と。しかし正しくないのは彼らの道である。

33:18 正しい人でも、正しさから離れて不正を行うなら、その不正のゆえに彼は死ぬ。

33:19 また、悪人でも、悪から離れて正義と恵みの業を行うなら、それゆえに彼は生きる。

33:20 それなのに、お前たちは言っている。『主の道は正しくない』と。イスラエルの家よ、わたしは人をそれぞれの道に従って裁く。」

33:21 我々の捕囚の第十二年十月五日に、エルサレムから逃れた者がわたしのもとに来て言った。「都は陥落した」と。

33:22 その逃れた者が来る前の晩、主の手がわたしの上に置かれ、翌朝、彼がわたしのもとに来る前に、主はわたしの口を開かれた。口が開かれて、わたしはもはや黙していなかった。

33:23 主の言葉がわたしに臨んで言った。

33:24 「人の子よ、イスラエルの土地のこれらの廃虚に住む者は言っている。『アブラハムはただひとりのとき、この土地を所有していた。我々の数は多い。我々にこの土地は所有として与えられている』と。

33:25 それゆえ、彼らに言いなさい。主なる神はこう言われる。お前たちは血のついたまま肉を食べ、偶像に向かって目を上げ、人の血を流している。それでも、お前たちはこの土地を所有できるのか。

33:26 お前たちは剣を頼みとし、忌まわしいことを行い、おのおの隣人の妻を犯している。それでも、お前たちはこの土地を所有できるのか。

33:27 それゆえ、彼らにこう言いなさい。主なる神はこう言われる。わたしは生きている。廃虚にいる者たちは必ず剣に倒れる。野にいる者はすべて、獣に餌食として与え、砦と洞穴にいる者たちは疫病によって死ぬ。

33:28 わたしはこの土地を荒れ地とし、荒廃した土地とする。この土地が誇った力はうせ、イスラエルの山々は荒れ果て、そこを通る者はなくなる。

33:29 彼らが行ったすべての忌まわしいことのゆえに、わたしがこの土地を荒れ地とし、荒廃した地にするとき、彼らはわたしが主であることを知るようになる。

33:30 人の子よ、あなたの同胞は城壁の傍らや家の戸口に立ってあなたのことを語り、互いに語り合っている。『さあ、行って、どんな言葉が主から出るのか、聞こうではないか』と。

33:31 そして、彼らはあなたのもとに来る。民は来て、あなたの前に座り、あなたの言葉を聞きはするが、それを行いはしない。彼らは口では好意を示すが、心は利益に向かっている。

33:32 見よ、あなたは彼らにとって、楽器にあわせて美しい声でうたうみだらな歌の歌い手のようだ。彼らはあなたの語ることを聞くが、それを行いはしない。

33:33 しかし、そのことが起こるとき――見よ、それは近づいている――彼らは自分たちの中に預言者がいたことを知るようになる。」